着物、和裁、生地、染の用語を詳しく説明しています。
着物辞典
きもの用語集。
着物用語辞典

索 引

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・か ・き ・く ・け ・こ

・さ ・し ・す ・せ ・そ

・た ・ち ・つ ・て ・と

・な ・に ・ぬ ・ね ・の

・は ・ひ ・ふ ・へ ・ほ

・ま ・み ・む ・め ・も

・や ・ゆ ・よ

・わ ・その他



◆きもの用語集 む
  • むく[無垢] 表裏同色の共地で仕立た長着のこと。表着にも下着にも応用されるが、着用時が異なる。表着は婚礼や葬儀の際、白無垢として多く用いる。無垢の下着は額仕立の下着と違って晴れの時用いる。17世紀後半には無垢が多く、白無垢・緋無垢・黄無垢・浅葱無垢など色で表した無垢。18世紀後半には小紋無垢が多く着用された。小紋無垢というのは江戸の呼称で、京阪では「引き返しの下着」といった。白無垢に限って江戸・京・大阪とその呼称の区別がなかった。女の無垢は、三都とも白が共通。
  • むし[蒸し] 手描きや型染で印捺された染料や色糊は、そのままでは未染着であるため、水蒸気をあてて染着(染料を発色させると同時に生地に定着させる)させること。
  • むしぼし[虫干し] 被服管理の一方法。衣類を陰干しし、風にあて、カビ、虫、湿気の害を防ぐ事。土用中に行うので土用干しともいう。10月の天気の良い日にする秋干しや、一年中で一番空気の乾燥している1月ごろに寒干しすることもある。現在では、夏は害虫の産卵期にあたるため秋に主として行われる。衣類ばかりでなく衣装箱などの容器類も同時に干す。
  • むそう[無双] 無双仕立にした和服の事。裏も全て表地と同じものを使って仕立てる。無双羽織、無双袖など。無双羽織は男物の上等な羽織。無双袖は長襦袢の袖に用いられる。今日では、無双の字を用いるが、江戸時代まで行われた夢想の転用語。貴志孫太夫の「橋本鵜真似双紙」に夢想羽織について書かれている。明治28年から無双羽織ができたー「風俗画報」・「衣類と流行」。当時は無双仕立を袋仕立といった。
  • むそうじたて[無双仕立] 袷仕立の一種。表地を引き返して裏まですべて同じ生地で仕立てること。和服としてきわめて贅沢な仕立て方。引き返し仕立は長着に応用される仕立て方で、無双仕立は羽織に用いられる。袷の長襦袢は裾を引き返しに仕立にし、袖を無双仕立にする。無双羽織は表地を折り返し、後身頃の裾を輪奈にして、前下りのところで裁って縫い合わせる。無双袖は袖丈の4倍に縫代を加えた寸法に裁ち長い物を畳んで縫う。
  • むそうはおり[無双羽織] 袷羽織の一種。ふつうは表地と裏地を使って仕立てるが、無双羽織は表地だけを用いたもの。裏に当る部分に特別な染模様、織模様を施し、特殊な仕立方をした豪著な羽織。男物紋付に多く用いられた。今日ではほとんどみられない。これをやや簡略にしたものが額裏の羽織。


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