仔猫十二宮編




草木も眠る丑三つ時。
その夜はいやに寝苦しく、デスマスクは夢と現を行ったり来たりしていた。



少々飲み過ぎた酒のせいだろうか。頭が重い。
こんな事なら、シャワーぐらい浴びてさっぱりしてから眠れば良かったと冷静に考えながらも、デスマスクは今、何かの大群に追われている最中だった。


「う・・・・・・、うぅ・・・・・・・・・」

これは現実だろうか、いや、明らかに夢だ。
しかし、夢にしてはやけにリアル過ぎる。
蹴散らしても蹴散らしても数の減らない大群にじわじわと追い詰められ、不覚にも恐怖さえ感じてしまっているのだから。


「う・・・・・、来るな・・・・・・・」

大群は奇妙な声を上げ、執拗に追って来る。
とうとう逃げ場を失ったデスマスクは応戦をやめた。最早これまでだった。


「助けてくれぇッッ・・・・・・・・!!」



足元から這い上がって来たそいつ等に喉笛を噛み切られそうになったところで、デスマスクは目を覚ました。







「ハァッ、ハァッ・・・・・・・、ちくしょう、何て夢だ・・・・・・・!」

デスマスクは、脂汗をびっしょりをかいて濡れた額を忌々しそうに拭った。
しかし、何と恐ろしい夢だっただろう。
あんな夢は水にでも流してさっさと忘れてしまうに限る。
そう思い、デスマスクはふらつく身体を起こして立ち上がった。
熱いシャワーでも浴びて、かいた汗ごと悪夢を流してしまうつもりだった。


「ったく、この俺様に挑んで来るたぁ上等じゃねぇか・・・・・・」

負け惜しみを呟きながら、デスマスクは浴室へと向かった。
その時だった。
さっきの夢に出てきた大群の奇声に良く似た、奇妙な声が聞こえてきたのは。




「な、何だよ・・・・・・・、まさか、まだ俺は夢を見ているのか・・・・・・?」

だが、デスマスクの二本の脚は、確実に地に着いている。
とすれば、さっきの夢は夢ではなく、現実だったのだろうか?
背筋に冷たい汗が伝うのを感じながら、それでもデスマスクは声を確認する事を選んだ。


「何処だ・・・・・・、何処にいやがる・・・・・・・」

油断なく構えながら、デスマスクは声のする方へと誘われていった。
私室を出て、巨蟹宮を抜け、そして外へと。
幾つもの石が転がり、草がまばらに生えている宮の裏手、声はそこから聞こえて来る。


「何処だ・・・・・・、コソコソ隠れてねぇで堂々とかかってきやがれ・・・・・!」

デスマスクは殺気を漲らせて、そこへ踏み込んだ。


「・・・・・・・ッ・・・・・・・・・!」

そしてそこで見たのだ。



「うわあぁぁーーーーーッ!!!!」


その声の主を。


















「ツンドラ!!!!」

目の下に隈を作ったカミュが充血した目を見開いてすっ飛んで来るのを、デスマスクはうんざりした顔付きで一瞥した。


「ツンドラ、捜したぞ!!ここ暫く帰って来ないと思ったら、こんな所にいたのか!!」
「ニャオゥ。」
「こんな所で悪かったな。」

こんな所呼ばわりされたのは、デスマスクの守護する巨蟹宮の裏手。
石と雑草だらけの、猫の額程の空き地である。
ツンドラはその中でもちょっとした岩に近い大きさの石の陰に、ゆったりと寝そべっていた。



「ミィミィ・・・・・・・」
「ミャァァァ・・・・・・」

腹の下に、生まれたばかりらしい五匹の仔猫を抱えた状態で。





「ったく・・・・・・、こいつらの鳴き声のお陰で、俺は昨夜すんげぇ嫌な夢を見たんだ!」
「済まん、それは悪かった。」
「大体なんで俺の宮で産むんだよ!?!?コイツはお前の飼い猫だろ、カミュ!!宝瓶宮で産ませろよ!!!」
「そう言われても・・・・・・・」

困惑顔のカミュは、申し訳なさそうに弁解を始めた。


「そもそも私とて、ツンドラが身篭っていたとは知らなかったのだ。さっきお前に知らされるまでな。ここ最近良く食べるせいか少々太ったか?とは思っていたのだが、まさかこんな事になっていたとは・・・・・」
「あ〜そ〜」
「ツンドラはまだ一歳にもなっていないのだぞ・・・・・・、一歳になったら避妊手術を受けさせようと思っていた矢先にこんな事になるとは・・・・・・」
「どうでも良いけど、さっさとこいつら引き取ってくれよ。」
「確かに、雌猫の発情は生後六ヶ月を過ぎた辺りから始まるとは本に書いてあったが、だからと言ってこんなに突然・・・・・、しかも私に断りもなく・・・・・・」
「いやだからよ、さっさと引き取ってくれってば・・・・・」
「おのれ、相手はどこの馬の骨だ!」
「いや、馬の骨じゃなくてそこらのオス猫だろ?っていうか引き取ってくれってばよ・・・・」

てんで会話が噛み合わず、デスマスクが途方に暮れかけていたその時。




「カミュ!!!ツンドラは!?!?」
!』

息を切らせたが、ヒィヒィ言いながら二人の側に駆け寄って来た。

、ツンドラはここに居たぞ!」
「本当!?良かったぁぁ!!!散々心配したんだから!!こらツンドラ・・・って・・・・」

ツンドラとその腹の下にいる仔猫達を見て、は目を丸くした。


仔猫ぉ!?!?
「おうよ。何を考えたかこの馬鹿猫、わざわざ縁も所縁もねぇ俺んとこに来て仔猫五匹も産みくさりやがったんだ。」
「デスマスク、お前に迷惑を掛けた事は詫びるが、そんな言い方はやめてくれ。」
「そうよ!ツンドラとチビちゃん達が可哀相じゃない!」
俺が悪者かよ!!!

目を剥いて怒鳴るデスマスクを尻目に、カミュとは眉を八の字にしてツンドラに近付いた。


「ツンドラ・・・・・・・、全くお前という奴は・・・・・・・」
「ツンドラ自身がついこの間まで仔猫だったのにね・・・・・・」
「なあ、俺はこいつらの鳴き声で悪夢を見たばかりか、その後一晩中眠れなかったんだぜ?その上あんまり五月蝿いから、飯まで出してやったんだぜ?それでも俺が悪いのか、なあ?」

デスマスクが何やらグチグチと言い続けているが、そんなの知った事かとばかりに無視を決め込んで、カミュとはツンドラに語りかけていた。


「またよりにもよってこんなに沢山・・・・・・・、全く・・・・・・・・・」
「でも、どの子も皆可愛いね。」
「・・・・・・ああ。」
「もしもーし、そこのご両親。感動してるとこ悪いけどよ。」

一人冷めた目をしているデスマスクは、口をへの字に曲げて八の字眉毛の二人にビシッと言い放った。


「無事見つかったところで、そろそろこいつら引き取って帰ってくれや。五月蝿くて敵わねぇ。」
「あ、ああ。済まん、すぐに連れて帰る。」

ようやく落ち着いたらしいカミュは、改めてデスマスクに詫びた。

「本当に悪かった。嫌な思いをさせてしまって・・・・・。この詫びと礼はまた改めて必ず。」
「じゃあ今度酒でも驕れ。」
「お安い御用だ。本当に済まなかった。ではこれで・・・・。さあ、帰るぞツンドラ。」
「フゥゥッ・・・・・・、シャアッ!!!」

しかし、カミュの差し出した手を、ツンドラは拒んだ。
あれ程懐き慕っていた飼い主だと言うのに、まるで般若面のように目を吊り上げ牙を剥いて。


「うっ・・・・・・・」
「カミュ!大丈夫!?」
「ああ、大丈夫だ。」

カミュの白い手の甲に、赤い血の筋が細く流れていく。
は慌ててそこにハンカチを当てながら、困惑した表情でツンドラを見つめた。


「ねえ・・・・・・・、これってもしかしてアレかしら・・・・・・?」
「あぁ?」
「アレ?アレとは?」
「ほら、良く言うじゃない・・・・・・・・・・」

















「やあ、これが今噂の仔猫か。」
「どいつもこいつも元気そうじゃないか。」
「しかし、飼い主には元気がないようだな。」

見物にやって来たアフロディーテとシュラ、そしてシャカは、至って呑気な口調でそれぞれに思った事を口に出した。
だが、不機嫌なのが約一名。


「誰が飼い主だ、シャカ。こいつの飼い主はカミュであって、俺じゃねぇ。こいつが勝手に俺の宮で仔猫を産みやがっただけだ。」

言うまでもなく、デスマスクである。


「ったく・・・・、こいつらのお陰で俺の生活は台無しだぜ!仔猫は鳴く、親猫も鳴く、お前らは入れ替わり立ち替わりやって来て騒ぐ!俺の快適な生活を返せよ!!」
「完全に育児、いや、飼育ノイローゼですね。おかしな話もあるものです。貴方ノイローゼにかかる程面倒見ていないのに。ただ餌をあげているだけなんでしょう?」
「うるせぇよ、ムウ。そんで上等だろうが。文句があるんならお前んとこに持って帰れよこいつら全部よ。」
「わぁい、連れて帰っても良いの!?」
「いけません、貴鬼。」
「えぇー、どうしてムウ様!?」
「仔猫を産んだばかりの母猫は気が立っていて、むやみに仔猫を離そうとすると、必死になって仔猫を守ろうと人間を噛んだり引っ掻いたり、最悪の場合は仔猫を食い殺してしまう事さえあるのだとか。そうでしたね、?」

ムウにそう訊かれて、はコックリと頷いた。


「母性本能のせいみたいね。勿論、猫の性格にもよるんだろうけど。でもツンドラ、前に宝瓶宮へ連れて帰ろうとした時、凄く怒ってカミュを引っ掻いたのよ。だから、少し落ち着くまでデスの所に置いといて貰おうって。ね、カミュ?」
「ああ。不本意ながら、デスマスクには迷惑を掛け通しになってしまうがな。」
「全くだぜ。」

まだふて腐れているデスマスクの肩を、アルデバランがバシバシと叩いた。


「まあそう怒るな。餌代のカンパぐらいなら、俺も幾らでも協力するから。」
「・・・・・餌代は一応カミュから手数料込みでふんだくってんだけどな。だが気持ちは有り難ぇよ。そんな事言ってくれんのはお前だけだぜ、アルデバラン。お前って良い奴だったんだな。」
「何だ、今頃気付いたのか?ハッハッハ!」
「しかし平和な光景だな。心が和む。」

アイオリアは目を細めて、横たわるツンドラの胸元から下腹にかけてずらっと並んで乳を飲む仔猫達を見つめた。



まず一番左を陣取っているのは、まっすぐで長い尾を持つメスの黒猫。胸と下腹、そして前脚の付け根にそれぞれ白毛のワンポイントがある。

その隣が白地に薄茶のブチ模様のあるオス、他のどの仔猫よりもずば抜けてデカい体格と、それに反比例するような団子型のちんまりとした尾をしている。

続いて、長くも短くもない尾を持つキジトラのオス。

その隣が白いメス、尻尾の先端が鉤のように少し曲がっていて、額には薄茶のブチが二つ、平安貴族の眉のようについているのが個性的な猫である。

そして最後に三毛のオス。
そう、オスなのであるが、その意味を知る者はまだこの場には誰も居なかった。


ちなみに、どの仔猫にも名前はまだない。
母猫・ツンドラの飼い主であるカミュが、只今五匹分の名前を鋭意勘考中なのである。
カミュに言わせると、大体は決まってきたとの事であるが、少なくとも達はまだ何も聞かされてはいなかった。


だが、呼び名など何だって構わないではないか。
肝心なのは名前そのものではなく、名を呼んでくれる者の真心なのだから。


という訳で、どの仔猫も皆に見守られる中、母・ツンドラの側ですくすくと育っていった。













のだが。













事件はある日、遂に起こってしまったのである。










居ない!何処にも居ない!!仔猫達が居ない!!!

デスマスクに突如呼び出されたは今、巨蟹宮の裏庭を右往左往していた。
そこにいる猫は母猫のツンドラだけで、仔猫五匹は全員忽然と姿を消してしまっているのである。


「ちょっとデス、どういう事よ!?」
「俺が知るかよ!朝飯やりに来たら、チビが全部いなくなってたんだよ!」
「そんなぁ・・・・・・、どうしよう・・・・・!!」

仔猫達は皆、カミュの飼い猫の子供達である。
突然フラリと姿を消されたからといって、『さようなら、お達者で』と見送ってしまう訳にはいかないのだ。

「言っとくけど俺のせいじゃねぇからな!!」
「そ、そんな事言ってないじゃない!今は誰の責任とか言ってる場合じゃないわよ!とにかくすぐ捜さなきゃ!」

と同様に呼びつけられた黄金聖闘士達は、皆この提案に概ね賛同した。
少なくとも、積極的に反対した者は誰もいない。
しかしただ一人、意外な人物が顔を曇らせた。



「だが、私はこれから・・・・・」

その人物とは、仔猫達の母親・ツンドラの飼い主であるカミュであった。
彼が何故顔を曇らせたか。
その理由は、皆普段着という格好の中で、彼一人だけが黄金聖衣を纏っている事が示している。


「仔猫達に対して一番責任のある私が今からここを空けるというのに・・・・・」
「あ・・・・・、カミュはこれから任務だったんだよね?」
「ああ。」

カミュは困惑した表情で頷いた。
の言う通り今すぐ仔猫達を捜しに行く事は、これから任務に向かう彼には不可能である。
今すぐ捜しに行くとなれば、否が応にも人任せにしなければならない状態であるし、
また、人の手を煩わせずに一人で捜すのなら、誰かに任務を代わって貰う事になる。
どちらもカミュにとっては不本意であったのだ。


「・・・・・・いや、良いんだ。仔猫達の事は、任務から戻り次第自分で何とかする。だから、放っておいてくれ。」

この際、背に腹は替えられない。
仔猫の身は心配だが、こんな理由で任務の放棄など決してあってはならない事であるし、また、関係のない者にこれ以上迷惑をかける事も出来ない。
現に、仔猫達が生まれてからというもの終始迷惑を掛け通しだったデスマスクなど、うんざりしきった顔をしているではないか。
もうこれ以上厚かましく頼み事など出来ない、そう思ったカミュはデスマスクに向き直り、精一杯気を遣った微笑を見せた。


「迷惑を掛けたな、デスマスク。私は別にお前のせいだとは思っていないから、気にしないでくれ。当然の事だがな。」
「ケッ、あったり前だろ。お前に言われるまでもねぇや。」
「本当に済まなかった。皆ももう自分の仕事に戻ってくれ。私もそろそろ・・・・・・」

曖昧に微笑んで皆に背を向けたカミュの後姿を見て、は居た堪れない気持ちになった。
だが、どうやらそれはだけではなかったようだ。



「おい、待て!」

が口を開くより先に、ミロが憤慨したような顔でカミュを呼び止めていた。


「どうしてお前はそう妙なところ水臭いんだ!一言『代わりに捜しておいてくれ』と頼めば済む話だろう!?それとも何か、俺達は信用出来ないとでも言う気か!?」
「い、いやそんなつもりでは・・・・・・!」
「奴等はまだ生まれて二ヶ月かそこらなのだから、僅かな時間内にそう遠くへは行けまい。捜すなら今の内だ、お前が戻って来てから捜すのでは何日も後になってしまう。その方が余程困難だぞ。」
「しかし・・・・・」
「そ、そうよ、ミロの言う通りよ!」

ミロに便乗したは、いつになく強引に話を纏め上げようとした。


「カミュの留守の間、私達が捜しておく。だから、放っておいてくれなんて寂しい事言わないで。」
・・・・・・」
「ね、良いでしょう、皆も?お願い!」

に頼み込まれては、益々積極的に嫌とも言えない一同は、次々に承諾し始めた。


「まあ、私は今日のところは予定がありませんからね。捜しておきましょう。」
「俺もだ。丁度良い暇潰しになる。」
「たかが仔猫如き、人間様がその気になればすぐに見つけられるだろう。楽勝だ。」
「なに、必死で捜し回らずともその内その辺にひょいと現れるであろう。見つけ次第捕獲しておく位の事ならしてやっても構わない。」

ムウが、アルデバランが、カノンが、シャカが口々にそう言うのを、カミュは最初神妙な面持ちで聞いていたが、やがてフッと口元を緩めて言った。


「・・・・・・済まない。助かる。頼んでも良いか?」
「何言ってんの、勿論・・・」
「何言ってやがんだ。俺はもう既に大迷惑してんだよ。遠慮するんなら最初からしろっての。」
「ちょっとデス・・・・!」
「・・・・・・・・だから、今更変なとこ気ィ遣うなバーカ。どうせならもっと嬉しい気の遣い方しろっての。」
「デスマスク・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・ケッ」

デスマスクは苦々しい表情で煙草に火を点け、スパスパと吹かしながら足早に去って行ってしまった。
その仕草が怒りから来ているものではなく、気まずさの裏返しや照れ隠しである事は、誰の目にも明らかであった。
デスマスクという男は、全く素直じゃない性分なのである。


「・・・・・・・有難う。」

申し訳なさそうな微笑の中にはっきりと感謝の意を示したカミュは、先程とはうってかわったすっきりとした表情で任務に赴いた。
かくして、一同はカミュの留守の間に仔猫達を捜索・保護する事になったのだが。













五匹の仔猫達は何処へ消えたのか。
そして黄金聖闘士達とは、無事に彼らを見つけ出す事が出来るのか。



聖域史上未だかつてない馬鹿げたドラマが今、静かにその幕を開けた。












1st STORY   姫で御座います  
2nd STORY   僕のお父さん  
3rd STORY   猫が小判?  
4th STORY   夜のお務め  
5th STORY   迷子の仔猫ちゃん  
FINAL STORY   青年よ、君らに仔猫を託す 前編
FINAL STORY   青年よ、君らに仔猫を託す 後編




back



後書き

サイト2周年記念に、管理人が愛してやまない猫の話を腹一杯書こうと思いました。
選択形式みたいですが、この話の流れからいくと選択とは言いませんね。
なので、福袋ドリームとでも銘打っておきましょうか。
ぶっちゃけて言うと普通の連載にしても良かったのですが、そこは管理人の気分という事で(笑)。
ちなみにこの話に登場する猫は、選択ドリーム第1弾『お家がない!?』の宝瓶宮編に登場した
ツンドラと、その仔猫達です。
ツンドラについてのお話は、上記の作品に加えてカミュ短編『Oh,MY SWEET KITTY!』
もございますので、まだご存知でない方は先にその2作をご覧になってみて下さい。
なお、一本一本に当てられている副題は仮のものですので、今後変わる可能性もあります。

また、今作は言うまでもなく猫に塗れたお話です。
従って、猫が苦手な方には全くもって面白くない話である事を予めお断りしておきます。