美人三姉妹の悲劇
今日はブルーマウンテンに行っちゃいます。 そこにはスリーシスターズと呼ばれる奇岩があるから。 シドニーからも たくさんのオプショナルツアーが出る有名な観光地の一つではあるんだけど、単にポンポンポンと岩が3つあるだけと言ってしまえばそれまで。 しかしながら、岩に関しての伝説を耳にすれば、無性に訪れてみたくなったのでした。 と、言うのも・・・・。 その昔、この地に美しい3姉妹が住んでいました。 その噂を聞きつけた魔王は3姉妹を手に入れたいと考え始めたのです。そんな思惑を知った彼女達は、身を隠す手段として魔法使いのおばあさんに岩にして欲しいとお願いにあがりました。しかしその事を知った魔王は怒り狂いおばあさんを殺してしまったのです。 こうして3姉妹は今なお元の姿に戻る事が出来ず、ただただ僕達の前にたたずんでいるんですね。悲しいお話じゃないですか・・・。 美人過ぎるってのも考えもの? さてさて話は戻り、ブルーマウンテンに行く以外にたいした予定もなかったので、のんびりと電車で行く事にしました。 駅で集めた情報によると、シドニー・セントラル駅からブルーマウンテンラインでカトゥーンバ駅まで行かないといけないらしい。料金は往復で13ドル。片道約2時間、ミニ旅行の始まりです カトゥーンバ駅を降りるとすぐにインフォーメーションがあったので入ってみると、ブルーマウテン近郊からのオプショナルツアーや、ブルーマウンテン行きバス乗り場を聞いている人達でごった返していました。 そんな中、人の良さそうなおばさんに「歩いていきたいんですけど、道を教えてもらえますか」って尋ねれば、「まぁ〜、歩いていくの?元気ね〜」、と初めてお使いに行く子に話すかの様な口調で優しく教えて下さった。ちなみに駅から伸びるメインストリートを真っ直ぐ行くだけでしたが・・・。 言われた通りカトゥーンバストリートをまっすぐ3キロ程行くと、スリーシスターズを見渡せる エコーポイント に到着します。バス代をケチって徒歩で来た事に深い後悔、足は棒になってしまいました。 エコーポイントは既に観光客で一杯、BESTな場所で写真を撮るだけでも一苦労。 僕に対して頑固極まりないNIKONのファインダーを覗けば、イチャイチャしたカップルがフェードインしてきた!女性の腰に手を回しスリーシスターズを指差す男性に恥ずかしさと羨ましさを覚えながら、お前の彼女なら岩にされる事もないだろうに・・・と呟きながらシャッターを押す。 帰り様、立派なあご髭を生やしたアラブ人っぽい初老に声を掛けられカメラに興味を示された。そして私を撮ってくれると言う。 ピントを無限に合わせシャッタースピードは1/500。これなら誰にでも撮れるだろうと思いきや日本に戻り現像してみてビックリ。そこにはブルーマウンテンと見渡す限りオーストラリアの空が写っていた。NIKONの頑固さは僕だけにではなかったようだ。 |