地   球
ち き ゅ う ・ E A R T H

太陽から三番目の惑星。金星と火星との間で絶妙な位地を占め、太陽の恵みを最大限に享受している惑星である。液体の水の河川、湖そして広大な海洋が存在する太陽系唯一の「水の惑星」であり、光合成により多様の生命体が生息しているユニークな惑星である。もし地球の位置が太陽にもう10%近ければ、地球は焼けただれてしまい、遠ければ凍りついた氷の天体となってしまう。
 地球・太陽間の平均距離(1億4960万km)は1天文単位(AU)と呼ばれ、太陽系内の距離測定の基本単位となっている。約365日の公転周期で太陽を一周する。自転周期は平均23.93時間である。自転軸が23.44.傾いているので季節の変化が生じる。
 地球は確実に地殻活動があると知られている唯一の惑星で、陸地は約40km、海洋は約5kmの厚さのケイ酸塩から成る地殻を持つ。地表から約10kmは比較的硬い岩板(プレート)で、このプレートが可塑性のアセノスフィア(流動性のある岩圏)の上を移動するため、いわゆるプレートテクトニクスが起こる。
 地球の大気層は薄く、大部分(約75%)が地表から15km以内にある。地球の大気圏は、高い順に外気圏、熱圏、中間圏、成層圏 そして対流圏と幾重にも重なり合っている。最下層の対流圏は地表から20km上空までの領域で、ほとんどの気象現象はここで発生する。上空約50〜600kmには荷電粒子の層(電離層)がある。荷電粒子が磁場の影響を受けて、緯度60〜75度の極地に集中すると、オーロラが発生する。磁気圏は、生命に危険な荷電粒子を含む太陽風を防ぐ役割を果している。
 地球の大気の主成分は窒素と酸素で、その他水蒸気、アルゴンおよび二酸化炭素がある。大気中の酸素濃度が高いのは植物が存在するためで、酸素の存在により大気の上層部でオゾン層(25〜40km)が形成され、生物に被害を及ぼす紫外線を遮断している。近年のオゾン層の破壊は、主に二酸化炭素の増加による温室効果の進行とフロンガスに含まれる塩素によるもので、このため地球環境の劣化が進んでいる。
太陽からの平均距離 1億4960万km(1天文単位)
質量 5974x1024kg
密度(水=1) 5.5g/cm
表面重力加速度 9.8m/sec
平均軌道速度 秒速29.8km
公転周期 365、24日
自転周期 23.93時間
公転軌道の傾き
自転軸の傾き 23.44度
表面温度 −70〜55℃
大気の成分 窒素(77%)、酸素(21%)、水蒸気およびその他のガス
衛星

宇宙開発事業団提供
地球内部
内核(固体:ニッケル・鉄)・外核(液体:ニッケル・鉄)・マントル(珪酸塩)・地殻(珪酸塩)からなっている。
地球中心部の内核は非常に高温、高圧固体で、その成分のほとんどは鉄です。その外側は外核の層で液体、溶解した鉄があります。さらに、その上にはマントルがあり、半固体で地球の体積の大部分を占める重い岩石からできています。表面の地殻は、軽い岩石から成る数十キロメートルの厚さの層です。
プレートテクトニクス
 地表から深さ約100kmの部分は比較的硬い岩板であり、地球の表面はこのようなプレートと呼ばれる数十枚の岩板で覆われている。造山作用、火山、地震などの地質活動はすべてこプレートが相互に動くことにより起こる。

温室効果
対流圏、成層圏、中間熱圏そして外気圏と地球を取り巻く何層もの大気は、温室の働きをして地球を温める。しかし、二酸化炭素やメタンのような成分が多くなり過ぎると、熱が大量に蓄積され、金星で起こったような暴走温室効果を招くことになる。直接的には南北両極で氷山の溶解が加速され、海面の水位が高まって地球の沿岸地帯が水没する危険が起こる。

南極のオゾンホール

地球上空25〜40kmで地球を包んでいるオゾン(3つの酸素原子から成る)層は、地球を危険な紫外線から守ってくれている。近年の汚染のために南極上空のオゾン層が薄くなってしまっており、北極でもこの現象がかなり顕著になっている。


バンアレン帯
地球の自転により、外核の中にある鉄の流れが強い電流が生み、磁場ができる。磁場は宇宙まで達して繭の形をした磁気圏を形成して太陽風から地球を守っている。太陽風のプラズマ(荷電粒子)は磁場に捉えられて巨大に二つのドーナツ型の帯に集められる。これが、バンアレン帯と呼ばれ、1958年にアメリカが打ち上げた人工衛星エクスプローラーにより発見された。発見者のバン・アレン博士にちなんでこのように命名された。



太陽 水星 金星 火星 木星 土星 天王星 海王星 矮惑星


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