感じて楽しむ合唱

声の話


いい声作ろう


いい耳作ろう

  1. 意識改革
  2. 音の三要素
  3. 練習場所
  4. いろんな音楽

声を合わせよう


音楽を合わせよう


発声練習


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 「いい声」は「いい耳」と一緒に成長します。声を作る練習の時に、声を聞く練習を、同時にやってみましょう。

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1.意識改革

 実は、自分の声というのは、自分で聞くことが出来ないのです。 「自分の声を録音したら、自分の声ではないように思える」という経験をしたことがあると思います。 これには理由があります。録音した声、言い換えると、他の人が聞いている自分の声ですが、これは、空気を伝わって耳に届いた声です。 ところが、自分が聞いている自分の声は、この空気を伝わって届いた声と、 直接、頭蓋骨などを伝わって聞こえてくる骨伝導の振動が混ざって聞こえる声なのです。このため、違って聞こえるのです。 録音した声の方が、自分の本当の声に近いのですが、録音も条件によっては必ずしも正確に再現されるとは限らないので、注意が必要です。 このため、自分の声の良し悪しを、自分で判断しないこと。自分の声を他の人に聞いてもらうのをためらわないこと。 指導者やベテランの団員さんなら、適切なアドバイスをくれますよ。

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2.音の三要素

 音の三要素とは、音程・音量・音質です。オシロスコープという器具を使うと、音がサインカーブのような波形として表示されます。 その波形は、横幅が音程を表し、縦幅が音量を、そして波の形が音質を表します。だから、ひとつの声を作るということは、 どんな音程を出すか、どんな強さで出すか、どんな音色で出すかをいつもコントロール出来るようにしていかなければなりません。 音程と音量は意識し易いのですが、音色を意識して音を作ることはなかなか出来ません。 同じ音程で同じ音量でも、音色を変えて音が出せるようになると演奏の幅が断然広くなります。 そして、この音色を作るためには耳が中心的な役割を果たします。特に合唱の場合、楽器に比べて音色が少ないと思われがちですが、 いろいろ違った音色は出るものです。音色に対して注意深く耳をそばだてて、いろいろな音色の声を意識して歌いましょう。

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3.練習場所

 意外に耳を作るのに影響を与えているのが、練習場所の問題です。 いつも練習している所が、よく響くか響かないか、広いのか狭いのか、などといった点です。 響きがない場所だと、自分の出している声が吸い取られるように感じて、力の入った声を出す傾向になります。 こんな場所は、基礎練習をするときなどには声の粗いところがよく聞こえて、そこを直すこと練習ができます。 しかし、合わせる練習をする場合は、どう演奏しても音が交じり合わず、よく聞こえてこないので、曲のイメージを育てられない面があります。 逆に、よく響く場所では、響きが重なり合って、表現がうまく出来ているかなどの判断をするには好都合な面があります。 しかし、それで満足しちゃんとして、発声をおろそかにしてしまう場合がみられます。 狭いところで練習していると、声に伸びがなくなる危険性がありますし、だだっ広い場所では大きな声を出そうとして声が荒くなる危険があります。 同じ場所ばかりで練習していると、その練習場所の音に耳がなれて、偏った聞き方の耳になってしまう危険性があります。 このように、練習場所は耳にいろいろな影響を与えるので注意が必要です。

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4.いろんな音楽

 合唱が楽しくなると、合唱曲ばかり聴いて他のジャンルの音楽を聴かなくなります。いわゆる「合唱オタク」になってしまう傾向が出てくるのですが、 合唱オタクでは、耳は育ちません。特に合唱の場合、人間の声の種類=音色と勘違いしている場合が見受けられます。人の性格は十人十色、みんな違います。 それと同じで、声の音色も人それぞれで同じものはありません。それを、例えば「ソプラノ」とひとくくりにしてしまって、 人それぞれの音色の違いに注意しなくなります。その点、楽器はそれぞれユニークな音色を持っているので、音色に注意がよく行きます。 ですから、合唱の耳を育てるためには、オーケストラの曲やジャズやポップスなど、 合唱以外のいろいろなジャンルの音楽も聴いて、耳を磨きましょう。

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