感じて楽しむ合唱

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 合唱するとき、いい声が出るコツは、「声を出すための準備をちゃんとする」という言葉に集約されます。 今まで、いい声を出そうと力んで頑張っていませんでしたか?そうではなくて、いい声は声を出すための準備をしっかりすれば、 声は自然に出るものなのです。発声練習の項目を合わせて見ると、効果的な練習ができると思います。

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1.リラックスした姿勢

 まず、立って歌うときの姿勢です。足を肩幅くらいに広げ、 両足に体重を均等にかけて立ちます。それで、少し胸を張ってみましょう。 このとき、力を入れすぎないように!この基本の姿勢で練習してみてください。 歌っていると、自分の歌いやすい姿勢のポイントみたいなものが見えてきます。それを他の人に見てもらって下さい。 それが、無理のない姿勢だったら、それがあなたの歌う姿勢の出発点です。発声の本などに正しい姿勢として図などが載っています。 もちろん、その姿勢を実現しようとすることは悪いことではないのですが、その姿勢を作り出すためにかえって力が入ってしまうと、 これは逆効果です。この「力が入る」ということが原因で声が出にくくなっている場合があります。 また、姿勢には癖があり、自分ではリラックスして立っているつもりでも、他人から見ると傾いていたり、ねじれていたりする場合があります。 本人自身では判断できてない場合があるので、回りから声をかけてあげましょう。こんな例がありました、以前、 発声の本に書いてあるような姿勢で立つと体が傾いてしまい、それを戻そうとして力が入っている人がいました。 この人の場合、すこし、足を前後にずらして立っただけで、リラックスして歌いやすくなり声が伸びるようになりました。 このように自分に適した、リラックスして立っている姿勢を基本にしましょう。

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2.座って歌う姿勢

 座って歌うときの姿勢は、立って歌う姿勢が基準になります。 この形を崩さないように椅子に腰をかけてみましょう。この時、椅子に浅く腰をかけて座ります。 もちろん、背もたれにもたれてはいけません。これでは姿勢を崩してしまうことになります。ただ、練習時間が長いときには、 姿勢をずっと維持することは困難ですので、指揮者の指示を聞くときなどは、リラックスして聞きましょう。こうして、ちゃんとした姿勢で歌っているときと、 姿勢を崩して楽にしている時とを意識して区別しましょう。いけないのは、 いつの間にか「立ったときの姿勢」を忘れて歌ってしまっているときです。

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3.いい声のための三原則

 さていよいよ、声を出す方法です。最初にも書いたように、いい声は一生懸命にがんばって出すものではなく、 ちゃんと声を出す準備をしておけば、自然に出るようになっています。では、どんな準備をすればいいのか。その準備は3つあります。 それは、「いい息をして・ノドを開けて・良く響かす」というものです。 ここにすべてが集約されると言ってもいいでしょう。

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4.三原則のための準備

 ただここで、日本語の特徴から来る問題点を思い出す必要があります。いい声のために使う筋肉は、 日ごろ日本語を話しているときには余り使わない筋肉です。それを使えるようにしましょう。「発声練習」の項目に練習方法がありますので、 まず、顔面の筋肉がよく動くようになるように。 そして、次に腹式呼吸のために使う腹筋もうまく動くように練習をしましょう。 これにより、三原則にはいる前の事前の準備をしておきましょう。

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5.腹式呼吸のための準備

 では、三原則の一つめ「いい息」のための第1歩である腹式呼吸の練習です。まず、腹筋が十分動くようにして、 次の「6.」にある、腹式呼吸のためのコツをひとつひとつ出来るようにしていきましょう。最初から完璧を求めないで、 すこし動かせるようになることを目標にしてください。@ABの動きが一通りつかめたら、今度はそれぞれ少し深い腹式呼吸を心がけてください。 そして、しだいにその動きを大きくして、最後にしっかりした腹式呼吸を身につけてください。

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6.「いい息をする」には(三原則その1)

 @ 横隔膜を下げる
 A お腹を膨らませる、けど、柔らかく
 B 肋骨を張る、その時に背筋も一緒に動かします。

以上がコツですが、「横隔膜を下げる」といってもどのようにすればいいのか、すぐには分かりませんね。 その具体的な練習方法を発声練習の中に書いていますので、それを参考にしてください。 この練習も、筋肉運動をともないますので、徐々に動かせるようにしていきましょう。

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7.「ノドを開ける」には(三原則その2)

 「いい息」が出来ても、その息を出す時に、ノドが閉まってると息はうまく通りません。このことは当たり前のように感じるかもしれませんが、ノドが開いている状態を、 自分で感じることが難しいので、この「ノドを開ける」ということも、実感できるようになるまでは、 案外、難しく感じるでしょう。これも、イメージだけでなく、「発声練習」の中の具体的練習方法を使って、ノドが開いている状態を作りましょう。

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8.「よく響かせる」には(三原則その3)

 声という楽器の音は、声帯が弦で、それを息という弓を使って振動させ、人間の体という共鳴箱を使って共鳴させて出てくるのです。 「良く響かせる」というのは、この共鳴のことを指しています。日本人には特に、共鳴した音を聞く習慣が少なく、 この感覚が分からない場合が多いことは前に述べました。その結果、知らず知らずのうちに、地声に近い声に戻って歌っている場合も多いので、 基礎的な練習をしっかりマスターしておきましょう。さて、共鳴するためには、しっかりした共鳴箱がいります。 例えば、いろいろな弦楽器が相似形をしているのは、あのような形が良く共鳴するのに適しているからです。 人間の体は、いろいろな場所を共鳴箱として使うことが出来ますが、特に大事なのは「頭」です。 これが、「頭声発声」と呼ばれるもので、これが合唱の基本の発声法です。 これも「発声練習」の項を見て身につけていって下さい。

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