マンションの大規模工事には、工事監理を

大規模修繕・改修・補修工事に工事監理者を、私が薦める理由

 あらゆる建築工事について私は、工事監理を、強く勧めます。
建築士法には、工事監理について次の規定があります。
---「工事監理」とは、その者の責任において、工事を設計図書と照合し、
それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認することをいう。---

優れた工事を完了するために必要なことは、
  @施主の意向・生活様式・付近の環境等を、うまく、くみ取った良い設計
  A設計書の内容を誠実に施工する施工者
  B施工が設計書通りに出来ているかどうかを、各工程毎に行う工事監理

の3点です。
小規模の工事の時は、上記設計・監理は、施主が通常施工者に指示して行います。
少し大きな工事や、いろいろ入り組んで分かりづらい工事等については、
設計も委託するでしょう。
しかしながら工事監理を、独立した監理者に任せることは、ごく希です。
施工者に任せたり、設計者に任せたりしてしまうことが多いと思います。
ひとつの行程しかないような工事や、性能がはっきりと分かる様な工事には、
あえて工事監理者を、選任する必要性は、ないと思います。
 それ以外の場合は、施主ができるのであれば施主が、施主が種々の理由で不可能な場合は、
監理者を選任することが当然であります。
施工者・設計者に委託すれば、正しい工事監理は、できません。
設計の瑕疵の隠蔽や、施工の手抜き、あるいは、単なる思い違いをなくすためには、
第三者が必要です。

        私は、強く工事監理者の選任を強く勧めます。
     
                        マンション管理士・一級建築士 杉原正治

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