『
コラムで振り返る』
掲載した四六本のコラムから今年を振り返ります▼今年は米英によるイラク攻撃・軍事占領が出来事の中心で「イラク攻撃を許すな」「米アカデミー賞とイラク侵略」「イラク派兵反対」「北朝鮮とどう向き合うか」と論じました。田中長野県知事の「ダムは原則建設しない」、滋賀県「豊郷町の校舎改築問題」が話題となりました。「地方独立行政法人」「リゾート法失策」について私見を述べました。高槻市では「ユアサ事業所の閉鎖」「安場助役の突然の退任」などの事件がありました。また「高槻シティ国際ハーフマラソン」「災害訓練」「互助会事業」に触れました▼ITの話題では「LGWAN」「住基ネット本格稼動」「消えないデータ」について書きました。世相の話題として「サラリーマン川柳」「現代学生百人一首」「コメドロボー」「今年を表わす漢字」を取り上げました。書籍紹介は「ほぼ日刊イトイ新聞の本」「豊かさの条件」「バカの壁」「廃用身」の四冊、映画の感想は「戦場のピアニスト」「至福のとき」「風の谷のナウシカ」「HERO(英雄)」「釣りバカ日誌十四」の五本でした▼来年は「勤労者の連帯」が一年の文字となることを願って。2003.12.26掲載
『廃用身』の読後感
知人に勧められて『廃用身』(久坂部羊著 幻冬社)を読みました。廃用身、聞き慣れない言葉です。脳梗塞などで麻痺となり機能回復の見込みのない手足を言う医療用語だそうです。話は二部構成で、前半は漆原糾(うるしはらただす)医師の手記、後半は手記の出版を手がける編集者の注記となっています▼漆原医師の経歴。阪大医学部卒。九四年WHOの研究員としてパプアニューギニアに赴任。九九年帰国。神戸の異人坂クリニックに院長として勤務。老人ケアに尽力し老人の麻痺した手足を切断する新療法『Aケア』を開発して話題となる。お年寄りの麻痺した手足を切断する新療法は介護負担を軽減する「奇跡の療法」なのか、老人虐待の「禁断の療法」なのか。医師の手記は、介護現場の惨状や老人虐待の現状から「Aケア」に至った経過と新療法の効能を語っています▼編集者は矢倉俊太郎。本書の出版のために山月館入社。彼はAケアに関わる一連の事件と関係者のその後について記しています。マスコミは新療法を総攻撃。Aケアから始まって経歴の全て、家族にも及びます。事態が複眼で描写されていきます。最後に「エッ」という奥付があります▼医療サスペンスの新領域として読みました。問題作です(M)2003.12.23掲載
今年の漢字一字
今年は『虎』でした。一年の世相を表す漢字が十二月十二日(漢字の日)に発表され、清水寺の貫主が今年の出来事を清め、新年の幸福を願って奉納しました。「ダメ虎」の阪神タイガースが十八年ぶりにリーグ優勝を果たしたのは、「やればできる」と国民に感動と勇気を与えた、と応募者の声です▼日本漢字能力検定協会が一九九五年から募集をはじめました。一文字で奥深い意味を表現できる漢字独特の特徴をうまく利用したコンクールだと思う。最初は『震』阪神大震災の年でした。翌年は『食』(0157事件)、『倒』(企業倒産)『毒』(カレー事件)『末』(世紀末)『金』(金メダル)『戦』(多発テロ)、昨年は『帰』(拉致)でした。どれも得心できます▼私も応募しないまでもいつも選んできました。今年は『憲』を選びました。自衛隊のイラク派兵決定という戦後日本史のエポックに憲法第九条の重みを再確認すべきだという願いを込めての選択です。個人の出来事では『巣』です。甥と姪が相次いで結婚し、娘が一人暮らしを始めて、子どもたち世代の巣立ちを体感した一年でした。それと『菜』。家庭菜園の秋野菜が豊作で、知り合いにお裾分けしています▼あなたの今年の漢字一字は何ですか?(M) 2003.12.17掲載
テーマ 『イラク派兵反対
自衛隊のイラク派兵決定をどう見ていますか。日本国憲法第九条を改めて読んでみて下さい。「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇または武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。A 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」日本の自衛隊が遠く中東の国へ出かけて行って武器携帯の上、米英軍の「安全確保支援活動」を行うことがこの規定に違反していない、とどこから言えるのですか▼エジプトの研究者の談話が新聞にありました。「イラク戦争を契機に、独立した外交方針を持っていない日本の実像がアラブ世界にだいぶ明らかになってきたが、未だ決定的とはなっていない。しかし、自衛隊を派遣してしまえば、全否定的なものとなり、まさに致命的な誤りとなるでしょう。覆ったものを回復することはほとんど不可能です。アラブはアメリカと一線を画する仏・独と日本を対比しています。軍隊を持つことも海外に派遣することも禁止している憲法を持っている国なのですから、今からでも派兵を中止することです」▼憲法を守り自衛隊派兵に反対しよう(M) 2003.12.10掲載
テーマ 『勝利判決』
「原告が被告に対し、労働契約上の権利を有する地位にあることを確認する」判決の主文です。昨年三月に突然会社から指名解雇された大学時代の友人(昨年一〇月にこの欄で紹介)が本提訴して十ヶ月、一審で「解雇無効」の勝利判決を勝ち取りました▼原告の主張は明快。「整理解雇が解雇権の濫用にあたるか否かに関する四要件、即ち@人員削減の必要性があることA企業が解雇回避努力義務をつくしたことB被解雇者の選定基準が合理的であることC解雇手続きが妥当であることに照らして判断されなければならない」として、四点をつぶさに検証、そのいずれもが妥当性を欠くことを論証しました▼判決は言います。「本件解雇は、人員削減の高度の必要性が客観的に裏付けられているとはいえず、これに加え、就業規則上の職務転換の有無について十分検討した形跡がないことや、本件解雇の回避に向けた被告の努力が十分であったとはいえないこと、解雇手続きが相当性を欠くものであったことに照らすと、被告は解雇権を濫用したものといわざるをえない。本件解雇は無効である」。無謀な解雇は許さない彼の主張が認められました▼夫妻を囲み大学時代の友人十人で報告会を開きました(M) 2003.12.0掲載
03年11月
テーマ 『互助会の事業見直し』
互助会の事業が来年四月より改正されようとしています。過日パンフレットが配付されました。退会給付金の見直しを中心に、人間ドッグ補助金二日コースの削除、住宅貸付の廃止などの説明と介護補助金の新設、海外旅行への宿泊利用補助の拡大などもありました▼互助会とは私たち大阪府下の市町村職員で構成される福利厚生事業実施機関です。会員数は約六万一千人。会費は給料月額の一・四%(使用者負担は現行二・六%)です。その互助会の財政が危機的状況に陥って、現行事業の維持が極めて困難だとあります。会員数が減少して給与が伸びず納付金は減少傾向、資産運用は超低金利でままならず、使用者負担率が減少する一方、退職者数が増え退会給付金が支出増となって、平成十年度以降赤字で積立金を取り崩しているのが現状となれば、制度見直しは必至でしょう▼昭和五五年三月に生業資金が凍結されました。その時にできた退職給付金制度が今回、給付日数固定・逓減され、退会選別金制度が新設されます。制度に期待権は当然ありますが、会費で成り立つ組織は会員の世代間不公平があってはいけない。財政の長期見通しは最も優先順位が高いと思う▼やむなしと読みました(M)2003.11.19掲載
テーマ 『畑仕事と新人参加』
暖かい気候が続いて青虫が元気を取り戻しました。育った白菜が幾つもクモの巣状にやられています。この野菜は「虫」に進呈するからこちらは、と人間との棲み分けを私は望んでいるのですが、旺盛な食欲に対抗するのは至難の業です。早朝の「畑」出勤には虫退治の時間はありません。目当ての野菜を収穫するのが精一杯です▼今は、冬を越す野菜の作業時期です。タマネギは保存性が高くて重宝な野菜。週末に、知人から分けてもらった苗をあらかじめ作っておいた畝に一五p間隔・四列で植え付けました。三五〇株とちょっと欲張った数になりました。エンドウ豆は、四〇p間隔で一カ所に三粒播き、軽く土を被せます。その上に籾殻を撒いて保水を良くします。ソラ豆も同様の作業をしました。この作業が終了するとホッとひと安心です▼最近、隣の畑に「新人」が一人加わりました。定年後の再就職が終わっていよいよ「手習い」を始めると本人の言。大量に有機肥料を買い込んで意欲に燃えています。タマネギとエンドウが手始めの野菜。「教え魔」にならないのが「先輩」としての第一の心得だと思っています▼趣味の畑が市民権を得て、団地の人からもよく「頑張ってますね」と声がかかるようになりました(M)2003.11.12掲載
03年10月
テーマ 『バカの壁』
今年の四月に発売されてよく読まれている本に『バカの壁』(養老孟司著 新潮新書)があります。タイトルは極端ですが、内容は至って正当な気がしました▼「話せばわかる」は大嘘で、知りたくないことに耳を貸さない人間に話が通じないのは、自分が知りたくないことに自主的に情報を遮断してしまっているからだと指摘します。その壁をバカの壁と名づけています。壁の存在を知ることで見方が変わる。そのことを脳への出入力から説明しています。入力をX出力をYとするとY=aXの一次方程式モデルが考えられる。何らかの入力情報Xに、脳の中でaという係数をかけて出てきた結果、Yという反応となるというモデルです。このaという係数は何か。人によって入力によって非常に異なる。親父の説教を全然聞かない子供にとって、入力=説教はa=ゼロで行動に何の影響もない。結局、人間の社会性はできるだけ多くの刺激に対して適切なaの係数を持っていることだと、筆者は言います▼「意識と無意識」「脳と身体」「都市と田舎」など二元論的考え方から、もともと問題にはさまざまな解答があり得るとして、複数の解を認める社会が住みよい社会だと説いています▼あなたのa係数は正常に働いていますか(M)2003.10.29掲載
コメドロボー
収穫の秋を迎えていますが、冷夏が影響して米の不作が伝えられています。そんな中で「コメドロボー」のニュースは、日本の文化が崩壊したのかと思いました▼一年に一度しか収穫できないコメ。若者がいなくて高齢者が主役となって日本の主食を守っています。山は荒れ、田んぼは荒れ、いたる所で空き家が増えていく農村。ふえるはイノシシとシカばかりです。高齢者の年金は減らされ、介護保険料は上がり、医療費も上げられる。どうして生きていくのか。そんな中でのドロボー話です▼かってコメは神聖な作物であった気がします。四月の田耕しから始まって、田植え、草取り、刈り取り、乾燥、脱穀の十月まで、学校に農繁期休暇があったように全ての生活の中心をなしていました。コメや畑の作物に、イノシシやシカの心配はしても、ヒトに対しては「野放し」状態だった。それで維持できたのは、誰もが文化として、作ることの厳しさを体得していたからだと思う。盗られた人の痛みがわかるということ。盗むという行為の対象ではなかった。そのコメや出荷用の洋ナシやリンゴが盗難にあうことはそうした文化が崩壊の危機に瀕していることを示す事件だと感じるのです▼ヒトとコメの文化再生を求めて(M)2003.10.22掲載
映画『釣りバカ日誌14『観賞記
あなたは、映画鑑賞に何を求めますか。見て楽しい、心が動くといった答えも多いでしょう。観れば明るく元気になれる映画というのはどうですか。上映中の『釣りバカ日誌十四』がまさにそんな映画です▼日本一の釣りバカサラリーマンのハマちゃん(西田敏行)と鈴木建設社長のスーさん(三国連太郎)は四国・高知へ遍路の旅に出ます。ストーリーは割愛しますが、高知の竹林寺や金剛副寺・禅師峰寺などの遍路ロケをはじめ、高知城の大手筋でのよさこい祭り(知事夫妻が見物人役でエキストラ出演)、釣りのメッカ柏島、足摺岬とイシダイ釣り、四万十川でのアカンバエ釣りなど、南国高知が画面いっぱいに紹介されます。それだけでも得した気分です▼私が鑑賞した時には、観客に女性客が多く平日で六割位の入場者数でした。ハマちゃんは釣りと家族をこよなく愛し、日々を明るく笑い飛ばすユーモアがあります。周りに惑わされない自分のライフスタイルを持っています。観客の反応はそうした主人公への共感の笑いでした▼平成元年にスタートしたシリーズは十六本目。千円の映画代も好評で、観客動員記録を一作ごとに塗り替えています。山田監督に師事する朝原新監督のメガホンに期待も大きい。是非鑑賞を(M)
2003.10.15(水)掲載
姪と甥の結婚
私事で恐縮ですが、甥と姪から結婚式の案内状が届きました。大津と南浦和でいずれも十一月の挙式です▼大津に住む姪は高校時代に登校拒否の時期がありました。クラスの友達とうまくいかず二年生の半分くらいを自宅で過ごしました。気が優しくて感受性が強い彼女に、耐えられない何かがあったのかも知れないと想像しています。卒業後は大阪の経理専門学校に進学して、三年間、自宅から通いました。その奮闘が実って、就職難の中、京セラ本社・経理部から内定が来て、本人も親も喜んでいたのを思い出します。今は、退社して結婚を準備する傍ら、派遣会社に登録して経理の特技を生かしています▼一方の甥。東京生まれ東京育ちですが、農業が好きで、農学部に進んでいます。高校時代にはバンドを結成していた時期もありました。盆と正月には大津に帰ってきて従姉妹同士がよく話していました。今は会社に就職して一人暮らしをしています。彼は、趣味で小説を書いています。ホラー小説が得意で、懸賞に応募して新人賞などを獲得したこともある本格派です。本数も大分貯まってきたようです。HPで一部を公開していますので興味のある方はどうぞ(「シロウト作家の訴え」)▼それぞれが旅立つ秋です(M) 2003.10.8掲載
テーマ 明日香散策
「采女(うねめ)の袖(そで)吹きかえす明日香風(あすかかぜ)都を遠みいたづらに吹く」(万葉集より)。甘樫丘にこの歌の歌碑が建っています。「美しい采女の袖を吹き返していた明日香風。都が離れてしまった今は風が空しく吹いているばかりであることよ」の意か▼市労組のバスツアーで明日香散策に出かけました。快晴・絶好の行楽日和でした。見学先では私は蘇我蝦夷の居宅があったとされる甘樫丘が気に入りました。丘の上に立つと、北方向には大和三山(畝傍山、耳成山、天の香具山)が一望できます。三山に囲まれた藤原宮が浮かんできます▼目を北東に転じると飛鳥宮が眼下に見られます。蘇我馬子・蝦夷・入鹿の親子三代と共にあった飛鳥京。馬子が創建した飛鳥寺には日本最古の大仏が安置されています。その西には入鹿の首塚。六四五年、中大兄皇子と中臣鎌足のクーデターによって、入鹿は殺害され蝦夷は自害しました。蘇我氏の終焉▼目を転じると橘寺。聖徳太子が生まれ育った所。蘇我氏と協調して、冠位十二階や十七条憲法の制定など行いました。何に使用されたかが謎となっている酒船石や最近発掘された亀形石がある人工丘も見えます▼飛鳥ロマンを十分に味わうことができた旅でした(M) 2003.10.1(水)掲載
03年9月
映画『HERO』鑑賞記
映画『HERO(英雄)』を観られましたか。中国を代表するチャン・イーモウ監督の最新作、監督初めての時代活劇です▼紀元前三世紀頃の中国、後に始皇帝となる秦王の前に無名と名乗る剣士が接見を申し出ます。彼は秦王の暗殺を狙っている三人の刺客を討ち取ったとしてその証拠を持参します。無名と秦王との接見。そこから始まる物語には複数の挿話が用意され、話は二転三転して、アッと驚く結末へ(話せないのが残念)。主な登場人物は秦王と四人の刺客。ジェット・リーやマギー・チャン、チャン・ツィイーなど中国を代表する俳優が扮しています▼各逸話は、テーマごとに「赤」「青」「白」など色彩的美意識で統一され、歌舞伎を想起させます。また、格闘技はCGと組み合わされたワイヤ吊りの手法で、「グリーン・ディスティニー」のように幻想的です。刺客の器と秦王の器との対比。黒沢監督の『羅生門』や『天と地と』の影響を考えました▼中国では大ヒットしました。日本や米国での評価は知りませんが、個人的には好きな映画です。現実感よりも圧倒的ダイナミックさと美意識を優先しています。中国映画の力量を示す作品と見ました。秦王の扱いに不満の人がいるようですが、未だの人は是非(M) 2003.9.10(水)掲載
『北朝鮮とどう向き合うか』
「日朝平壌宣言」から一年。国交回復は途絶したままです。悲しいことです。国連加盟国で唯一国交のない「近くて遠い国」北朝鮮とどう向き合うか、三つのことを考えました▼一つは北朝鮮の国情。一九九五年から九七年にかけて、食糧とエネルギーの大変な危機に見舞われ、餓死者が人口の一割近く出たとの統計もあるほどの苦難でした。そして一九九九年には今の国際関係・経済システムのままでは駄目だと路線転換したと言われています。その中での日朝会談でした▼その二は韓国の大きな変化。一九九八年金大中政権が成立して「太陽政策」をとりました。南北首脳会談が実現して食糧・肥料・電力などの援助を行っています。国内の批判に耐えて確固たる信念のもとにすすめられています▼その三は日本の姿勢。拉致問題が公けとなり米国が核開発問題を持ち出して、完全に凍結・後退してしまっています。外務省・田中均氏(元アジア大洋州局長)主導に反発する阿部氏ら政治家の思惑がプラスされています。私は、先ず国交の回復が第一だと思う。話し合いのテーブルが必要です。外交がギブアンドテイクだとしたら今の日本は「ギブ」のみの主張ではないかと懸念します。日本の選択肢はたくさんあるはずです(M)2003.9.24掲載
『秋野菜日記』
三連休はどうでしたか。阪神の優勝が最終日にずれ込みました(阪神ファンの皆さんおめでとう)が、何に挑戦するにも絶好の天候でした。私は専ら秋野菜のため、畑仕事に精出しました。以下は秋野菜日記▼秋の代表的な野菜といえば白菜と大根です。露の降りる頃食べるのが美味しい。今年は八月二四日に白菜と大根の種を直蒔きました。沢山の芽が出て、今は間引きの時期です。ここで思い切って間引くのがミソ。込み合うと生長が遅れます。共に二本立ちとしました。もう少し大きくなったら一本にします。追肥として菜種油を播きました▼次は、苗床で育てているブロッコリーとキャベツの移植作業です。先ずは古い畝の除草をして、有機石灰と牛糞と化成肥料を播き、備中鍬で掘り起こしていきます。肥料と土をよく混ぜたところで今度は鍬で畝を立てます。いずれも手作業、体力の勝負です。幅一b長さ五bの畝を三本立てました。そして、植え付け。2列・40p間隔で穴をあけ、水を十分に流し込んでおきます。苗床から一本ずつ運んで植え付けていきました。これからは早朝の水遣りが日課となります▼あと、白蕪・赤蕪・水菜・サニーレタス・ニンジン・ネギなどの種蒔き・植え付け作業をしました。汗べったりで帰宅後のシャワーは必須です▼収穫が楽しみです(M)2003.9.17掲載
『災害訓練』
高槻では8月30日に防災訓練が行われました。風水害を想定して、避難・情報収集・救助・水防工法などの訓練を行うもので行政関係者や関係団体、市民など約800名が参加しました。会場は五領中学校。晴天のもと、土のう積みを体験しました▼さて、会場となった五領地区は昭和28年に未曾有の水害に見舞われています。再現すると、台風13号が9月25日に志摩半島に上陸、典型的雨台風で淀川流域に未曾有の豪雨をもたらしました。芥川が女瀬川との合流付近で右岸150mが決壊。淀川の水が逆流して富田町、三箇牧村約1700haが浸水しました▼また檜尾川では、左岸約60mが決壊、五領・島本地区は以後20日間にわたって浸水に見まわれました。宇治川も決壊しており、この三支川の決壊が「幸い」して、淀川本川の決壊という最悪の事態はかろうじて免れたといわれています。関係五府県で死者200名、浸水家屋21万3000戸以上という甚大な被害をもたらしました▼「あなたたちは13号台風水害を知っているか」と府営五領住宅の自治会長に問われたことがあります。市民の中に風水害の恐怖はずっと生きています。災害訓練はそうした経験の上にとり組まれています。(M) 2003.9.3掲載
03年8月
『住基ネット本格稼動』
「住民基本台帳ネットワークシステム」(「住基ネット」)が八月二五日から二次稼動しています。新たなサービスとして、住民票の広域交付(住民基本台帳カードや写真付き証明証を提示すれば全国の市町村で交付が受けられる)住民基本台帳カードがあれば転入地で転出の手続きも一緒にできる、の二点が宣伝されています▼これだけでは「便利さよりも危険がいっぱい」の方が当たっている気がします。国立市は「個人情報の管理者として安全性を確認できない」と離脱しています。杉並区は横浜市と同様同意した住民のデータのみを送る「選択方式」を打ち出しています。いずれも個人情報が漏れる、目的外に使われるという不安が一向に解消されていないからです。住基ネットをインターネットと接続している市町村が八〇〇もあると聞くと不安は大きい。長野県はインターネットからの侵入実験を提唱しています▼元々は市町村の住民情報を国が入手し一元管理するためのもの。進行中のLGWAN(総合行政ネットワーク)による電子申請に必要な個人認証制度にどうしても必要な基礎データなのです。こちらの構想では、今は禁止されている住基ネットの民間利用が視野に入っています▼ITの漏洩は取り返しがつかない(M)2003.08.26掲載
『風の谷のナウシカ』考
お盆です。多くが夏休みを取る時期ですので、グッと個人的な趣味で『風の谷のナウシカ』考にします。軽く読み流しください▼先ず、この映画の時代設定について。「炎の七日間」戦争から千年後となっています。西暦四千年頃の話です。一見ファンタジー的雰囲気がありますが、実はサイエンスフィクションなのです。次は腐海の森について。蟲たちだけが住むことのできる広大な菌類の森は有毒な瘴気(しょうき)に覆われています。しかし、ナウシカは「腐海の木々は人間が汚したこの世界をきれいにするために生まれてきた」ことを解明します。腐海は自然の回復作用なのです▼王蟲(おうむ)は、腐海に生息する巨大な知的生命体で、体液は青く十四の瞳は怒りを帯びると紅く燃えます。巨神兵(きょしんへい)は、口と額から熱線を発する人型の巨大な化け物で、火の七日間戦争では一週間で世界を焼き尽くしました。この王蟲と巨神兵が一方の主役▼ナウシカは風の谷の族長ジルの一人娘で十六歳、虫愛ずる姫君です。一方のクシャナはトルメキア帝国の第四皇女で、蟲に喰いちぎられて左手・両足が甲冑です▼映画ではあり得ないカメラワークが宮崎駿アニメの魅力。何度観ても飽きない作品です。盆にどうですか(M) 2003.8.14掲載
『豊かさの条件』の読後感
暉峻淑子(てるおかいつこ)さん著『豊かさとは何か』が出版されたのは一九八九年。バブルの絶頂期でした。豊かさへの道を踏み間違えた日本的「豊かさ」の砂上楼閣を告発、ベストセラーとなりました▼それから十三年。現在の日々の暮らしの中に、「音たてて崩れ行く日本社会の地底から噴きだしてくる不気味な地鳴りの音」を感じる著者が続編『豊かさの条件』(岩波新書)を刊行しました。現在日本の人々の不安を「不安定な労働・生活」「老後と万一に対する生活保障」「教育と子どもの未来」と分析し、抜け出る選択肢を提起しています▼第一章では労働と生活の場で起こっている、リストラ、失業、長時間労働、失業保険、ホームレスなどを描きます。第二章では、日本の子どもの世界で起こっている激しい競争を、大人の世界が不安定であるが故の影響と見て、告発します▼圧巻は第四章です。ユーゴの十年内戦で悪玉に仕立てられたセルビア人の難民キャンプを救援してきた、著者のNGO活動の経験から「安心と幸せは人間として助け合える一体感の中にあり、生身の人間が触れ合って活力を与え合う協働の中にある」と説きます。阪神大震災での交流・音楽会での再開などの逸話は胸を打ちます▼是非一読を(M)2003.8.26掲載
03年7月
LGWANについて
LGWAN(総合行政ネットワーク)についての話を聞く機会がありました。自治体間及び中央政府と自治体とを結ぶネットワークが何をもたらすか▼国と都道府県はすでに既に接続済みで、電子文書交換が始まっています。大阪府下の自治体は今年度中に接続の予定といいます。そうすると、国・県・市町村の相互間は電子文書が基本となっていきます。それには電子文書の収受・発送・保管を公文書として扱うために規程変更を含む諸問題を解決する必要があります▼そして、自治体と住民・企業との関係では、電子申請・電子申告・電子納付・電子入札が検討されています(大阪府下全市町村参加の協議会が設置されています)。その際のキーワードは「共同化」と「アウトソーシング」です。即ち、必要書類の仕様が標準化され、標準化された汎用システムを利用して、外部に設置された統一データセンターを通じて業務を行うことが計画されています。業務の規格化は自治体の差を無くします。個人情報・行政情報は自治体外部のデータセンターに蓄積され、自治体による管理は不可能になります。講師はこれを業務のマクドナルド化(何処でも同じメニュー、同じ味、同じ手順)と評していました▼地方自治にとって大変な事態です(M) 2003.7.25掲載
地方独立行政法人
地方独立行政法人制度が今国会で成立、来年四月施行だそうです。審議らしい審議もなかった気がしますが、その内容は地方行政の行く末に大変大きな影響を与えるのは間違いないところです▼特徴を一言でいうと自治体の分社化です。議会の議決と知事の認可で設立される法人の対象業務は、試験研究・大学・地公法八事業・社会福祉事業・公共施設管理の五種類が例示されています。県と市では重点となる対象が異なるでしょうが、市の場合は市バス・水道・特養ホーム・保育所・社会教育施設などが該当しそうです。自己責任のもと目標管理と評価委員会による評価が義務づけされ、また透明性のもと企業会計原則が適用されて、市からの出資と借入金で運営、損失は繰越欠損となります▼従事する職員は当然移行で、民間型の法人では職員身分を喪失して労働契約が擬制されることになります。業績給与制が導入されて、何かの理由で法人が解散すれば職員は失職となります▼対象がほとんど「不採算部門」であることを考えると、何とも強烈な自治体分社化による究極のリストラ策だとは思いませんか。実際の採用は首長の判断に委ねられていますが、これからの全国的な流れ・動向が非常に気になるところです(M) 2003.7.16掲載
娘の自立
今日は私的な出来事で恐縮です。「一人暮らしを始めたいと思う」という長女。若干の寂しさは親の感傷、社会人だから反対する理由はない。本人はさっさと部屋を決めてきました。およそ一ヶ月の準備を経て、先週の土曜日は引越しの手伝いの日となりました。新築の香りが漂うワンルームマンションに、親が支払った冷蔵庫・洗濯機・ベッドが運び込まれました。あとはすべて自前で調達した様子です。駅からの距離や道順は気になるところなので一度歩いてみたりしました▼それには訳があって、いつも帰宅が遅いからです。午後十一半頃に帰ってくるのが多く、午前になることもしばしば。午後十時までに帰ると「今日は早かった」と話題となります。長女は「午後十時以後の残業は別申請なのでつけにくい」と言っています。一方のリストラ・就職難と他方での長時間労働。過日の新聞に、サービス残業をなくせば、雇用機会が増え、個人消費と日本のGDPを押し上げる効果がある、とシンクタンクが発表していました。そのとおりだと思う▼そんな勤務と一人暮らしは一見矛盾するようですが、本人は大丈夫だという。採れた野菜を週一回届けることで様子を見に行こうか▼子どもが自立していく夏(M) 2003.7.10掲載
学区体協の取り組み
梅雨の合間をぬって学区球技大会が開かれました。二週間に分けて卓球・バドミントン・ソフトボール・バレーボール・グラウンドゴルフの五種目の競技がありました▼学区には二千八百世帯・八千八百人余が住んでいて十六の自治会があります。その自治会対抗の形で競技が行われます。勝負にこだわるチームや親睦目的チームなど事情はさまざまですが、日頃は疎遠となっている近所の人たちと一緒に競技に出て、昼の弁当を食べて世間話をするよい機会でもあります▼主催は学区の体育協会です。球技大会・学区大運動会・ミニマラソン大会などを主催するとともに、市の大会には選手を派遣します。なかなか行事の多いところです。その学区体協の事務局に参加して三年、地域の人たちとの貴重な交流の場となっています。今年はソフトボール大会を世話しました。快晴のなか、十四自治会の参加があってリング方式で各チーム二試合を組みました。決勝も含め全十六試合。三会場での同時進行としました。新興住宅地の自治会同士となった決勝戦は本格的な選手も多くて、力が入った試合となりました▼体協では今年からホームページを立ち上げて便宜を図っています。興味のある方は・u沮毆)上田上体協』を検索ください(M)2003.7.2(水)掲載
03年6月
消えないデータ
四日市市の市職員がゴミ収集場に廃棄したパソコンに、用地買収に絡む極秘情報や個人情報ががディスクに残っていました。本人は「道路に三回叩きつけたから大丈夫だと思った」とコメント。幸い拾って試した人が市に持ち込んだため事なきを得た、と新聞記事にはありました。悪用を考えれば、震撼の記事です▼パソコンのハードに記憶させたデータの消去はどうしていますか。一般的には「ゴミ箱に捨てる」「ゴミ箱を空にする」。これで実行したのは実データファイルとデータの管理情報を切り離してウインドウ上から見えなくしたということです。次に考えられるのがハードディスクのフォーマット。ドライブ自体が初期化されたように見えます。しかしフォーマットでは管理情報を削除するのみで、実データ領域のファイルは残ったままです。専用ソフトで簡単に復活してしまうのです。個人での対応は一般的にはここまでです▼だから、個人所有のパソコンを職場に持ち込んで行政情報をハードディスクに保存するのは考えものです。一人一台が配布されて家に持ち帰った時、行政情報は「流失」する危険が潜むのです▼彼のようにディスクを物理的に破壊するのが正解ですが、彼は不徹底の過ちを犯しました(M)2003.6.25掲載
ユアサ事業所の閉鎖
安場助役の突然の退任
安塲助役の突然の辞任には驚きました。「一身上の都合」の背景を知る余地もありませんが、終わりと始まりがある時期同居するという意味では、一つの時代の画期を象徴する出来事かも知れないと思いました。「中核市」時代が何を意味するのか、何が終わり何が始まるのかは時代の推移とともに見えてくるでしょうか▼自らの足跡を同心円で表現すると交差する部分が五年間あります。用地取得部門での業務です。若かりし頃の経験ですが、いろいろ学びました。今も「仕事は意気に感じて行うものだ」「信頼を得ようと思えば先ず信頼することだ」「誠実に努力すれば必ず通じるものだ」という言葉が心に残っています。特に、仕事を意気に感じるという感覚は非常に新鮮でした▼定期的に課内会議を開催して、到達点と課題、目標を明確にするという課の運営は「用地取得」といういわば営業部門では大事な手法かも知れませんが、仕事に対する姿勢の根本に触れる心意気が用地職員の心を掴んだのは確かです。その開発公社を含めて職歴四〇年の同心円の中で、どこかでは接点を持った多くの職員が肌身で感じたもの、それが安塲助役の「置き土産」ではないかと思う▼無くしてはいけない大事な心の有り様(M)2003.6.4(水)掲載
03年5月
三浦さんの挑戦
三浦雄一郎さんがエベレストに登頂したニュースは快挙でした。七〇才は古希です。最高齢記録を更新したとあります▼トレーニングのため足に重りを付けて原宿を歩く映像を以前見たことがありましたが、聞けば昨年は八千b級を登頂したり、五年間の周到な準備の上での挑戦だったとのこと。「毎年百人を超える人が登っているが、八千b級の登頂を登山資格にするなどの手立てを取らないと今に大遭難が起こる」という提起は説得力を持っています▼さて、同じ「挑戦」ですが、女子ゴルフ界の女王・ソレンスタム選手(スエーデン)が男子ゴルフツアーに参戦した話題もありましたが、どう見ましたか。アスリートが自分の枠を飛び出して高みに挑戦する行為、と解説したNHKアナの有働さんの意見に賛成です。ゴルフは年齢や性が別でも同じ条件でプレーできる数少ない競技です。両者にレベル差はあっても雲泥の差ではない。彼女のドライバーの飛距離は男子プロと十一ヤードの差でした。ただ、今回の場合は五八年ぶりということで十万人の観衆と六百人の報道陣、厳重な警戒態勢の中でのプレーで、本人には相当の重圧でした▼春の健康診断で気になる結果があった人は是非自分にあったスポーツを(M)2003.5.27掲載
ほぼ日刊イトイ新聞の話
『ほぼ日刊イトイ新聞』をご存じでしょうか。ネットの世界ではかなり有名なサイトだということを最近知りました。主宰者はコピーライターの糸井重里氏(五四歳)です。彼が初めてのホームページを立ち上げるまで、そしてその後二年間の顛末を綴った『ほぼ日刊イトイ新聞の本』を読んで知った内容を以下に▼彼にとって、スタッフを抱えボランティアに支えられながら夢中で取り組むことのできる「クリエイティブな仕事」、それがHPの開設と運営でした。HPに対する彼のコンセプトは「自らのイニシャティブのもとにクリエイティブに」ということです。サッカーワールドカップ中継を契機に一九九八年六月六日に立ち上げたHPはコンテンツが勝負とばかり、生半可な量ではありません。有名人が沢山出ているキライはありますがすべて原稿料は無料とあります▼二年間で一日三十万のアクセスがある人気サイトに成長。昨日では十八の更新がなされ、一昨日は十一の更新がなされています。プロサイトというに相応しい。それでも「新聞社」は変わらずの貧乏所帯のままといいます▼HPの開設と運営は、主宰者が精魂込めて発信する「クリエイティブ」な生産物なんだということを実感した次第です(M)2003.5.21掲載
映画『至福のとき』の観賞日記
一昨日にあった生涯学習センターの映画会で『至福のとき(happy times)』を鑑賞しました。二〇〇二年中国映画です。今日はこの話題▼監督はチャン・イーモウ氏です。名前くらい聞いたことがあると思います。ベルリン映画祭で金熊賞(紅いコーリャン)ヴェネチア映画祭で二度金獅子賞(秋菊の物語・あの子をさがして)カンヌ映画祭で審査員グランプリ(活きる)獲得と、三大映画祭を制して名実ともに映画界の頂点に立つ監督の一人です。一九五〇年生まれでまだ若いのも魅力です。その監督が『あの子をさがして』『初恋の来た道』に続くしあわせ三部作最終章というのがキャッチフレーズでした▼世間では評価が分かれる作品と言われていますが、私はこの作品は監督のバリエーションを表す作品と見ました。農村が得意なのに大都会・大連が舞台で、一途な主人公が得意なのに喜劇をベースにしています。従って「あの子…」や「初恋…」のような感動とは別の、通り一遍のようにはならない人生の苦さが出ていると思う。盲目・薄幸のヒロインが、強い意志を瞳に秘めて主人公やその取り巻きの「許される嘘」に応えて画面一杯に微笑みます。その笑顔が三部作として連なっています▼佳作です(M)2003.5.14掲載
リゾート法失策の責任は誰に
今年の三連休はしっかり休養できましたか。さて、この四月十五日に片山総務庁長官が「リゾート構想」見直しを通知した、と新記事にありました▼総合保養地域整備法(リゾート法)が制定されたのは一九八七年です。国民が余暇を楽しむために、滞在型ホテルとセットになったスキー場・ゴルフ場・マリーナの開発が三種の神器ともてはやされた時期です。バブルの象徴とも言える法律です。この法律に基づく承認構想は四二地域・六六〇万ヘクタールに及びます▼スキー・ゴルフ・マリーナ以外の主なものを列記すると、志摩スペイン村・シーガイヤ・ハウステンボス・スペースワールド・レオマワールド等です。どれ一つとして成功していません。計画の進捗率は全体で二四%に過ぎません。完全な失敗施策と言っていい。地方に残ったのは利用されない施設と膨大な負債です。問題は、こうした法律の制定と法律がめざした構想の実施が壮大な失敗に終わった場合、責任の所在がどこにあって、誰がいつどういう形で責任を取るのかということです。膨大な税金が投入されたのですから当然の話です。一片の見直し通知で済む問題か、といいたい▼最近、よく聞く「経済特区」制度もあやしい(M)2003.5.7掲載
03年4月
ゴールデンウイークの過ごし方
今年のゴールデンウイークは暦どおりの人はあと三連休を残すのみです。ちょっと淋しい気がします。計画はありますか?▼私の場合は先ず、ワラビ採りです。気候の加減でほぼ一ヶ月遅い信楽方面が狙い目です。朝宮茶が有名な土地柄なので結構廃茶畑があります。ちょっと失敬して覗いてみると、軸が太くて柔らかく上品なワラビが収穫できます。イノシシが荒らしますのでずっと安泰ではありませんが、自分だけの秘密の生え場を持っていることが沢山採るコツです▼次は、夏野菜の苗の植え付け。連休の年中行事となっていますが、肥料を入れて畝を起こすのは全て手作業のため、重労働です。購入した苗と自分の苗とで、ナス・トマト・キュウリ・カラーピーマン・トウモロコシ・オクラ・ゴウヤ・シシトウなどを植え付ける予定です。近所の畑友達と世間話をする機会でもあります▼密かに狙っているのは南琵琶湖一周ウオーキングです。日が長い今なら朝早く出発できる利点があります。一周四六`は相当の距離であるため本当に決行するには決意が必要ですが、湖周道路は歩道が整備されて歩きやすくなっています。スーパー銭湯も待っています▼人それぞれ大切な連休です。(M)2003.4.30掲載
我が目を疑え
高槻市長選挙と市会議員選挙が闘われています▼自治体を地域的統治団体と捉えるならば、「立法権」を担う議員と「行政権」を担う首長とを決める選挙ということになります。関心の高さは投票率に表れます。市会議員選挙では統計書によると昭和五八年度の六五・五七%が一番高く、前回は五三%でした(市長選挙は五二・九%)。今回はせめて六割の人が高槻市のことを考えその想いを投票で行動してほしい、と思う▼さて、今日はジャーナリストの斎藤孝男さん(カルト資本主義の著者)の言葉を紹介します。『現在、経済や国家を論じているいろいろな人がいる。だけれども、構造改革の痛みを一方的に強いられ、憲法改正で戦争OKとなれば、殺し殺される運命でしかない人々が、安全圏にいて利益だけを得る人々と一緒に目線を共有して、ああ、そうなのだというふうに理解してしまっている愚かさ。』あなたはこの言葉をどう理解しますか▼私流に解釈すれば「発言している人が寄って立つ足元を見定めよ、そう簡単に信用するな、分かったり理解したと思うな」と聞こえます。先制攻撃の張本人が復興人道支援室を名乗る不思議さ。文民ならと軍事占領統治に加担しようとする無神経さ▼我が目を疑え(M)2003.4.23掲載
都市景観再生シンポジウム
ちょっと前の話になりますが、日本環境会議主催で「都市景観再生シンポジウム」が彦根市で開催されました。折しも豊郷町長リコール投票の告示日前日でした▼報告は、@豊郷小学校保存運動Aマンションの二〇bを超える部分の撤去判決を勝ち取った国立市の住民運動B三〇年前から続く大阪中之島景観保全運動の三本。話題性が高く、全国から一六〇名が参加して熱気に溢れていました▼吉原弁護士は、裁判所の工事差し止めの仮処分命令を無視して校舎取り壊しにかかった町長の仕業はあたかもバーミアン石仏を破壊したタリバーンの如くと手厳しく批判。「豊郷小学校の歴史と未来を考える会」代表の本田清春氏は、建物は使われてこそ価値あるもの、朽ち果てさせてはならないと強調されていました▼国立市は七五年にわたって住民が培い育ててきた景観は何者にも代え難いものであることを実感しました。大学通りには並木の高さである二〇bを超える建物は建てないという不文律は、ディベロッパーの四〇b超のマンション計画に対抗して、景観保全の首長を生み、司法を動かすまでの力を持っていました▼中之島中央公会堂の完全再生の裏には三〇年にわたる住民の保全運動があったことを知りました(M) 2003.4.16掲載
新川沿いの桜並木
桜が満開です。昨日の雨がいっときだったので散らずに済んだようです。皆さんお気に入りの場所を持っていると思います。近くでは桃園小学校。南側の歩道を歩きながら見上げると空一面に広がってきれいです▼もう一カ所は新川の堤。勤務場所が変わって昼休みジョギングが無理なため、今は時間があれば夕方に走っています。高槻京都ホテルから南へ城西橋へ抜けると芥川へ出ます。芥川左岸を南へ下る約一qの堤防は自動車が通行できないため、沢山の人が散歩しています。その堤防に平行して左手に新川が流れていて、堤が桜並木になっています。その桜が今満開です。芥川堤防からは少し見下げる位置になりますが、シートの円陣がいくつも並んでいてにぎやかです▼所々に咲く雪柳の白い花が美しいし、芝桜も咲いています。走りながら「他国の主権国家を先制攻撃で倒すことなどあってはならない。民族自決権を主張したのは元米大統領ウイルソンであった。その何代か後輩が平気で踏みにじるとはとんでもない話だ」との談話を思い出しました。日々の中で「戦争反対」のためにできることは限られています。今、街では若い人たちの行動が話題を呼んでいます▼NO!WARをあらゆる機会に(M) 2003.4.9掲載
新規採用の皆さんおめでとう
新規採用職員の皆さん就職おめでとうございます▼中核市移行に伴って大阪府から保健所・産廃・法人指導など二三〇〇余の事務事業の委譲を受け八六名という大型採用となっています。とはいえ三月三一日付けの退職者が一一四名(うち再任用四六名)いました。中途退職者もカウントすると実質マイナスです。職場では業務量は増加しながら人は増えていないという厳しい現実が待ち構えています。皆さんの『地方自治の最前線で住民福祉のための仕事がしたい』という初心は貴重で尊いものです。その思いを担当業務の中で是非とも発揮していただきたい、と思う▼ところで、世間と同様、地方行政もIT化が進んでいます。これは皆さんの得意分野かも知れません。本庁中心に一人一台のパソコン配付が今年度には実現する予定とか。この分野での活躍も期待しています▼以下は宣伝です。我が労働組合もホームページを持っています。是非一度覗いてください。ヤフー等の検索ソフトに『高槻市労組』と入力してクリックすれば見つかります。補足ですがこの『動点』もホームページを別に持っています。同様に『動点』で検索できます。過去のコラムもお読みくだされば幸いです。お付き合いのほどよろしく(M)2003.4.2掲載
03年3月
新米アカデミー賞とイラク侵略
映画『千と千尋の神隠し』が第七五回アカデミー賞の最優秀長編アニメーション賞を受賞して、宮崎駿監督は「今世界は大変不幸な事態を迎えているので、受賞を率直に喜べないのが悲しいです。」とコメントされていました▼戦時下という異常な中で開催された今年の米アカデミー賞授賞式。以下は受賞者のスピーチの一部です。コロラド州のコロンバイン高校で起きた銃乱射事件を題材にした記録映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』でドキュメンタリー部門の受賞者となったマイケル・ムーア監督は「虚構の中でわれわれを戦争にかりたてている。われわれは戦争に反対する。恥を知れブッシュ」と発言しました▼主演女優賞のニコール・キッドマンさん(めぐりあう時間たち)は「同時多発テロ後、世界はたくさんの問題が生じた。この戦争でも家族が愛する人々を失っている」と。主演男優賞のエイドリアン・ブロディ氏(戦場のピアニスト)は「信じる神がどんなものであっても神のご加護を」と。助演男優賞のクリス・クーパー氏(アダプテーション)は「私たちは平和を祈る」と語りました▼文化は平和の中でこそ華開きます。暴力は争いを解決する手段ではないと心から思いました(M) 2003.3.27掲載
イラク攻撃を許すな
週末が六週間連続して天気が崩れると土日で菜園を維持管理している者は予定が狂って大変です。今はジャガイモの植付け時期。我が家は雨の合間を縫って何とか終えることができました▼さて、こうして動点を書いている瞬間にもイラク国民の苦悩に思いが及びます。米大統領による「開戦宣言」がテレビ放映されました。何故、「イラク攻撃反対」の世界世論に耳を貸さないのか。国連の機能を否定するのか▼一九九一年のイラク・湾岸戦争を思い出してほしい。米軍は42日間に渡って激しく空爆しました。出撃回数は10万9000回。投下された爆弾は8万8500tに及びました。イラク兵の死者は12万人〜15万人。一般市民の死者は15万人にも及びました。一方、米軍の死者148人でした▼特に、劣化ウラン弾を大量使用が使用されたことは知っていましたか。劣化ウラン弾大口径の劣化ウラン弾1400発。30ミリ劣化ウラン弾94万発。使用総量300〜800トン。広島に投下された原爆の一万四千倍から三万六千倍の放射能原子がペルシャ湾一帯にばら撒かれたことになります。その後の子どもたちの恐怖は幾つかの写真展で見ました▼その愚を再び許すな。ノーモア戦争 (M)2003.3.19掲載
現代学生百人一首
前回は川柳でしたので、今日は『現代学生百人一首』を紹介します。東洋大学が毎年募集しています。十六回目の今年は5万6千余首の中から百首が選ばれました。高校生の作品が過半を占めています。その中から私選十二首を以下に▼やはり学生生活を詠う首が多い『一度だけテスト白紙で出したいな真面目と言われる自分を消して』『本当はしたいことなどないけれど無理やり決める将来の夢』『どうしてと入学してから考えるこの学校を選んだ理由』『「一日」をコピー機にかけ何枚もつなげたものが私の「毎日」』『あと少しもう限界かまだいける自分の前に線はひかない』▼若者の恋愛。『少しでも君と一緒に居たいからコンビニ寄って無いもの探す』『この鼓動電気に変えると何ワット全身真っ赤君と目が合う』『告白も別れの時も親指で今の時代はせつないものだ』▼日常の生活では。『休日に洗濯をほす僕がいてそれを乾かす太陽がいる』『「去年の今日、あんたはピアスを開けたのよ」母がつづったら三年日記』▼社会との接点。『「この角で私は被爆したんです」見上げた空には旅客機一つ』『履歴書を何度も何度も書き続け大きくなった指のペンダコ』▼気に入った一首がありましたか。(M)2003.3.12掲載
元市長に賠償責任
ポンポン山嶺一三〇fを買収してゴルフ場を建設する計画が明らかになったのは一九九一年頃でした。「反対する会」の署名は約六万筆。九二年に京都市は不許可にしました。問題はここから▼開発業者は市に損害賠償を求めました。そして簡裁の決定の形で京都市が四七億五六〇〇万円で買い取りました。開発業者が使った買収費は約二〇億円。反対運動を逆手にとったシナリオで業者は何と二六億五六〇〇万円もの「濡れ手で粟」の丸もうけでした。反対する会から改組した「疑惑を追及する会」の呼びかけで三八〇一人が集団提訴しました▼以来十年。今年二月六日に大阪高裁の判決がありました。田辺前市長に「二六億一二〇〇万円の返還を命じる」内容でした(一審の賠償額は四億七〇〇〇万円でした)。「価格の適正を担保するための内規にも違反し到底ありえない高価額」の買収で市民は「二六億一二〇〇万円の損額を被ったと認められる」と明快で、行政責任者への厳しい判断です▼問われているのは市長を背後で動かした力だと思う。大阪の業者なのに代理人は山梨弁護士会所属で金丸グループ企業役員でした。市の折衝当事者の助役は元山梨県幹部職員でした▼ここまで十年の住民運動の力がすごい(M) 2003.3.5掲載
03年2月
サラリーマン川柳20選
某生命保険会社が募集する『サラリーマン川柳』は現在ベストワンを応募中です。毎年この欄で紹介していますので、今年も候補百選の中から面白い作品を紹介します。軽く読み流してください▼先ず、世相反映型から。『人生は川の流れとタマのいう』『田中さん選んだ人にノーベル賞』『髪型は息子ベッカム父ジダン』『たばこ吸い銀座は千代田か中央か?』『うちの子の第一志望はホグワーツ』▼サラリーマンと上司は切れない仲。『ツールバーどこの飲み屋と聞く上司』『上司どもパソコン見ないで現場見ろ!』『目の前の部下にメールで指示を出し』『居酒屋で言うな会議の席で言え』『上司ほどうまい肴はほかになし』▼夫婦・家庭の話題から。『晩飯も「暖めますか?」と妻が言う』『餅肌も十年経てば鏡餅』『本物のビール買ったら妻激怒』『病んで知る妻の瞳の暖かさ』『見る目ある妻を譲った元彼氏』▼不況の波は深刻です『サンタさん今年は父に職あげて』『合併で預けた銀行どこだっけ?』『利子4円知らせるはがき50円』『やめてやる三億当たれば言ってやる』『ついに来た俺も週休七日制』▼以上二〇句を紹介しました。あなたのベストワンはどの句ですか。私はタマちゃんに投票(M) 2003.2.26掲載
映画『戦場のピアニスト』
話題の映画『戦場のピアニスト』を観ました。見ごたえがある重厚な作品。ポランスキー監督の渾身の一作です。▼実在したポーランドのピアニスト・シュピルマンが主人公。ラジオ放送でピアノを弾く仕事をしています。一九三九年ナチスドイツがポーランドに侵攻、ワルシャワが陥落します。翌年、ワルシャワに住む五十万人のユダヤ人と同様、シュピルマン一家はゲットー(ユダヤ人居住区)へ強制移住させられます。劣悪な住環境、生活費を稼ぐ手段もない。それでも家族一緒に生活できていた。それも長くは続かず、一九四二年には強収容所送りが始まります。一人だけ免れた主人公は、地下組織の助けも借りながら、逃亡生活を余儀なくされます。とにかく生きよう、と▼ポーランド出身のポランスキー監督は、少年時代に両親が強制収容所に送られ、自身もゲットーを脱出して「ユダヤ人狩り」に怯えた経歴を持ちます。ナチス占領下のポーランドの悲劇を知る歴史の証言者として、監督自身の体験が色濃く投影していると感じました。カメラは常に主人公とともにあります。廃墟となったワルシャワに響く「ショパンのバラード第一番」を聴くだけでも鑑賞の値打ちがあります▼推薦の一作品(M) 2003.2.18掲載
節分・行事の伝承
一昨日は節分でした。一般には二四節の分かれ目が節分ですが、今では新旧年替わりを示す日が節分となっています。大寒が終わって立春に移る、冬から春への交替、旧暦の晦日から新年へ▼その節分行事として、豆撒きと鰯があります。我が家では鰯の丸焼きと巻き寿司が食卓に上りました。買った炒り豆を戸口ごとに撒いて「鬼は外、福は内」。巻き寿司は今年の恵方の方角である南南東の方角に向かってガブリ(これは何故か最近始まった)。本当は柊の葉と焼いた鰯の頭を串に刺して出入口や窓などに刺して鬼除けするのですが、一匹まるごと焼いた鰯をおかずにして食べるのが我が家のやり方です▼季節の行事は幼い頃の思い出ほど記憶の中で明瞭なのが不思議です。「鬼は外」の声とともに、子どもの頃の家(大部分の人が今とは違う家だと思う)の玄関を閉める音や座敷の畳の冷たさや雨戸の重さがよみがえって来ます。豆を握って数えた親や祖母の立ち振る舞いも覚えています。まゆ玉といって樫の木の枝の先々に米粉の蒸かした団子を刺して蚕神に供えた、そのたわわとなる団子の白さがよみがえります▼それ故、今度は親として時々の行事を子どもに伝承する必要を感じるのか。季節は「春」です(M)2003.2.5掲載
ダムは原則建設しない
河川行政は大転換の時期を迎えています▼九七年の河川法改正によって、河川環境の保全と再生の観点が追加され、河川整備計画に地域の意見を反映するしくみがつくられました。そして、〇一年二月に淀川水系流域委員会が発足。琵琶湖・淀川・猪名川各部会に加えて十七回の本委員会審議を経て、過日河川管理者への『提言』が出されました。『ダムは原則建設しない』と新聞報道されたものです。治水・利水を主目的とする行政から河川環境の保全と再生の行政への理念の転換です▼そうした内容とともに私は淀川水系流域委員会の運営にも注目しています。今回の場合、準備会が組織された時点で、市民の立候補を含む人選は全て準備会に任され、事務局は民間のシンクタンク三菱総合研究所に委託して行政から独立させました。そして会議は市民・住民に完全に公開された形で行われました。ホームページとニュースレターを通じて、請求すれば配付資料の全部、発言の全部を閲覧または入手することができます。また傍聴も可能で随時意見が提出できるしくみもあります。そうしてできた「提言」でした。今後、年度内にも淀川水系整備計画素案が公表される予定です▼中身もつくり方も大いに学びたい提言です(M)2003.1.29掲載
03年1月
高槻シティ国際ハーフマラソン
マラソンランナーの有森裕子さんが「カンボジアで開かれたハーフマラソン大会で一位〜三位と地元選手だったことが何よりもうれしい」とあいさつしていました。カンボジア復興支援を冠にした『高槻シティ国際ハーフマラソン大会』がこの日曜日に開催され、参加しました▼JR高槻駅から会場までは臨時バス。市バスの職員が日曜出勤で乗客の整理をしていました。「今日はハーフ?」と声がかかります。本当に「ごくろうさんです」。エントリーは全体で四二〇〇名余でしたが、天気予報で降水確率五〇〜七〇%だったためか、更衣室は広めに確保できました。気温六度・天候曇・微風。これで雨が落ちなければ絶好のコンディションです▼一〇時半スタート。キロ五分のマイペースがどこまで守れるか、が今日の課題と自ら位置づけて走りました。十q四九分、二〇q一時間四〇分。残りが六分で一時間四六分のゴールとなってまさに「計算通り」でした。安全を見て長タイツに膝サポーターで防備したのがよかったかも。先ずは満足。ボランティアから支給のあった『甘酒』が大変美味しかった。選手姿の市職員にも幾人か会いました▼対人地雷の話では最近見た映画『ノー・マンズ・ランド』が強烈でした(M)2002.1.22掲載
『豊郷小の校舎改築問題』
滋賀県・豊郷町の校舎改築をめぐる問題が話題を呼んでいます。あなたはどう見てますか。私は大津地裁の「校舎解体工事差し止め」仮処分決定を「法的強制力を持たない」として解体を一部強行した町長の司法判断無視にあ然としています▼HPに「仮処分決定」全文がありました。争点は校舎解体工事の適法性と保全の必要性であるとした上で、校舎は当時の小学校建築の最高水準と認定し、町は文化的価値のある建物での学習が児童に与える情操面を考慮してもなお校舎解体以外に方法がないのか、複数の専門家の意見を聴くなどして検討したことはうかがえないと判断。町は校舎の保存改修の可否や耐震性の程度を十分に調査せずに解体しようとしており、町財産の善良な管理を義務付けた地方財政法に違反している、と結論しています。そして「本件校舎解体により生じる著しい損害を避けるため」として差し止めを認めています▼破壊すれば原状回復は不可能だからこそ、本訴とは別に並行して仮処分があるのです。それを行政のトップ=執行機関が無視するなら、まさに無法の町です▼かって家族新聞を交流していた人が『会』の代表となって運動に立ち上がっています。熱いエールを送ります(M)2003.1.15掲載
外来語とその言い換え
新年おめでとうございます。今年のモットーは批評精神。自己研鑽に励みます▼年初めでもありますので、今日はクイズ調に、外来語から「言い換え語」を当てて下さい。出題元は国立国語研究所。白書・広報紙・新聞に使用されている六三語について中間発表がありました。▼先ず十語。@スキームAインフォームド・コンセントBコンテンツCポジティブDライフラインEアナリストFアジェンダGバリアフリーHメンタルヘルスIセキュリティ。分かりますか。言い換え語を以下に(順不同)。@内容A安全性B心の健康C積極的D分析専門家E枠組みF行動計画G生命線H納得診療I障壁除去。外来語と日本語のどちらに親しみがありますか▼続く十語です。@アウトソーシングAリニューアルBモチベーションCフィルタリングDオンデマンドEデリバリーFプレゼンテーションGシンクタンクHアクションプログラムIワーキンググループ。言い換え語。@研究機関A意欲B改装C実行計画D外部委託E作業部会F発表G選別H受注対応I配達。カタカナ言葉が続出する省庁説明に「町内会の人たちは分かるのか」と指摘があって始まった話とか▼広報による情報伝達は万人のためでなければならないのは確かです(M)2003.1.8掲載
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