第2幕  見積りは始めの一歩
     成り行きに任せ、「じゃぁ、一遍、見積もりしてもらおうか。」と応じると、彼は、家の設計図面を求めてきた。
 この辺りになると、最初の訝しいセールスマンの印象は殆ど消え、こちらも冷やかし半分からちょっと色気がでてきた。

家の設計図面といえば、竣工したあとは余り出番がないと思われるが、リフォームや電気配線の増設など意外と活躍の場面はある。当家のように見境なく自前でやってしまうエコビルダーには工事図面は必須のアイテムである。

そもそもソーラーパネルの設計自体は、それほど難しいものではない。建物の方角を見ながら、パネルの設置面積を割り出し、どこのメーカーのどのタイプのパネルを使うかを選択すれば自ずと容量(出力)が決まる。 従って、個々の見積もりは、屋根の設置面積が分ればできるということになる。 但し、図面がなければ実測すればよいということになるが、実際に2階建ての屋根に上がって測量するのは、それほど簡単ではない。そこで、唯一、業者のノウハウが試される場面が出てくる。とはいえ、それほど大した能力が要る訳ではないが・・。

   

 平坦な陸屋根ならパネルを支持する架台の垂直方向の投影面積を出せばよいが、当家のように寄棟の場合や切妻の屋根では、設置面積はその方角や勾配により大きく異なる。

業者が測量する場合は、屋根の形状と垂直投影面での縦、横の長さに加え、勾配を見る。
これらを正確に測れば、どんなパネルが何枚敷けるか計算できる。
  

この辺りは、真っ当な業者なら、寸法と所定の条件を入れれば、一発で図面が描けるくらいの設計ソフトくらいは持っているようだ。 手書きの図面を持ってくるようなら、まだ実績が少ないと見た方がよい。



我が家の図面を手にした件の支店長は、早速、コンビニに走りコピーを撮って戻ってくると、また来週の訪問を伝えて漸く引き上げていった。

少し早まったかと多少後悔の念も残ったが、恐らくどうせやってみようと思わせるような見積もりは出てこないと見越していたためだろう、不思議と新しい家電製品を買うときのような期待感も高揚感もなかった。  

 
 
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わが家のソーラー発電・顛末記