大人の発達障害

回答は向井です 。掲載に関しましては、ご本人の許可を得ております。

質問「ADHDの夫が起こしやすいトラブルと対応法」

ADHDの夫「子どもの手本になる行動ができない」
夫(発達障害:ADHD)は子供の事よりも自分の好みや都合を優先してしまう事が多々あります。先日、子供の世話を夫に頼んで、私が買い物に出かけ、帰ってみたら子供をそっちのけでゲームに夢中になっているのも見て、悲しくなってしまいました。また、部屋の片づけをし始めたけれど、途中で放り出して出かけてしまったりします。それを見た子供が、「きちんと片づけなくてもいいんだ」と思い込んでしまい、私が「片づけなさい」といっても言うことを聞かなくなってきました。なのに夫は、そんな子どもの態度に対して、自分の行動は棚に上げて、「ちゃんと片づけないとダメじゃないか」と叱ってしまう事があります。
子どもにしめしがつかず、しつけに悪影響を及ぼしています。
また、子供に一度は許可したのに、次の日は禁止したり、同じことをしても昨日は叱らなかったのに、今日は叱ったりします。親がこうした態度をとっていては、子どもは混乱してしまいます。
どうしたらいいのかアドバイスがありましたらお願いします。
         埼玉県在住  34歳主婦  夫 34歳 会社員
回答   「最低限の子育てルールを決めておく」
ADHDの人は特性のために、決められたルールに沿って行動することが苦手で、物事を自分中心に考えてしまうのです。また、考え方が一貫していないところがあります。先ずは特性、言動や行動のクセを理解しましょう。
ルールや常識に沿って繰り返し、地道に、根気よく行うことが苦手なので、子供の手本にならないことを平気でしてしまう場合もありますので、最低限のルールを決め、ついうっかり忘れないように、「脱いだ服を入れる」と書いて壁に張っておくなどする事がお勧めです。たとえば、脱いだ服は脱ぎっぱなしにしない、1時間以上ゲームをしないなど。明確なルールがあると守りやすいのです。
ご主人が子供に一貫性のない態度をとった場合は、子供の気持ちをよく聞いてあげて下さい。何がいけなかったのかを説明してあげる事も大切です。
特性のある夫は家事や子育てに積極的でない事が多いですから、ハードルの低い事から少しずつ分担してもらい、上手に手伝ってもらいましょう。
無理のない範囲で、夫にもできそうなところから工夫してみましょう。
想像力の欠如という特性から、妻の状況や大変さを理解することがむずかしい場合があります。そこで何をどのように手伝って欲しいしのかを具体的に言葉にして伝えましょう。なるべく簡単なことから任せるようにすると、定着しやすくなります。また、発達障害の特性のある方は、特性ゆえに小さい頃から叱られ続けてきている可能性があります。
そこで家事や子育てに快く関わってもらうには、とにかくほめましょう。「助かったわ」「感謝している」という言葉は、モチベーションにつながります。

質問「相手の気持ちを想像するのが苦手な夫」

夫と二人暮らしです。夫は自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)と診断されています。普段は穏やかで優しいのですが、たまたま私が仕事で帰りが遅くなると、機嫌が悪くなり、怒りを爆発させます。そんな日は、私は眠れなくなり、体調を崩す事になります。夫は、こうした突然の出来事に弱く、先々を予測する事が苦手です。ある日、熱を出して寝込んでいた私に、笑顔で「ご飯はまだ?」などと聞いてきました。「私の体より、自分のご飯の方が心配なのか?」と悲しくなりました。医師からは、「急な予定に対応する臨機応変さに乏しいことに加え、人の気持ちを想像する事が苦手という特性がある」と言われていますが、何かアドバイスを頂ければ助かります。     
大阪府堺市在住  主婦 34歳  夫会社員 36歳 
回答  「お互いの思いの形を理解しましょう」
コミュニケーションの8割以上は非言語的(言葉にならない)な表情や態度で成り立っていますが、ご主人は、それらを理解するのが難しいのです。言葉の背後を読み取ること、感じ取る事が苦手なのです。
病気のあなたの気持ちを想像したり、そんなあなたの代わりに自分のするべき役割を考えるのが苦手なので普段と同じ事を要求してくるのです。
あなたが意識して情報を伝えなければ、自分の役割が分からないのです。
ご主人のような特性のある方の中には、お金を稼いでいれば何もしなくてよいと思っていて、家の中では何をしたらいいのかが分からない人も多いようです。ですから、言われた通りの事をやってくれる場合が多いので、あなたの思いや、して欲しい事などは言葉にし、あなたの仕事や家の予定などは、スケジュール表などに書いて壁に張っておくなど根気強く情報を伝えると、ご主人は安心し、心も落ち着くと思います。例えば、「料理を作らなかった方が、食器の後片づけをする」「洗っていなければ、食事は作らない」という、ルールを決めたとします。妻が食事の仕度をしたのに、夫が食器の後片づけをしなかった場合、決して手を出さず、次の食事も作らない事が大切です。
「自分が食器の後片づけをしなかった為に、食事の仕度をしてもらえない」という損失を実感すると片づけをする必然を感じるようになります。
夫にやって欲しい事をルール化し、やってくれたら感謝すると、夫はそれを自分の役割と認識し、やってくれるようになる事があります。夫の考え方を理解し、夫がやらなければあなたもやらないという姿勢を貫き、理解してもらえるまで待つということを繰り返しいると、徐々に夫に変化が現れてくると思います。感情的に夫を責めず、夫の態度の中に、独特のパターンを見つけ、言いたいことが伝わるにはどうすればいいのかを学習していくことが大切かと思います。

質問「発達障害の夫が起こしやすい問題と対策」

夫は、私に優しい声をかけてくれたり、愛情を示すという配慮がなく、家族に興味がないように感じます。その為、夫婦関係がギクシャクしてしまう場合があります。結婚前はそうではなかったのです。
ドラマに登場するような気のきいた言葉をかけたり、美味しいお店に連れて行ってくれたりしてくれたりしたのです。当時、夫から発達障害(ASD)と聞いていましたが、気になりませんでした。しかし、結婚した途端に態度が変わってきました。結婚したので私の気持ちに配慮しなくてもいいと考えたのか、配慮や思いやり、愛情表現などをしなくなったのです。会話が減り、一人になりたがったりして、私は孤独に陥ってしまうようになりました。夫は想像する事が苦手なので、話をしていても強い疲労感をおぼえる場合があります。例えば、その日の出来事やテレビの情報、パート先でのグチや不満など、とりとめもない話をしても夫は興味がわかず、話の内容もよくわからなかったりします。
これから夫婦としてやっていけるのか心配です。
            東京都在住 27歳  主婦 パート  夫 会社員
回答 「違いは間違いではない。特性を理解しましょう。」
ASDの人は基本的に、コミュニケーションの障害や社会性の欠如といった特性があります。その為コミュニケーションがうまくいかない、夫が自分に関心を示さない、夫に気持ちが伝わらない、夫からの優しい言葉がない、夫の言動に傷つくといったことが日常的に起こってくるケースが多いです。
ASDの人は、目的がはっきりしていることは一生懸命にとり組みます。
職場などで求められる目標や課題は、ASDの人にとって理解しやすく、とり組みやすいのですが、目的のない行動、目的がはっきりしないことをするのが苦手ですので、女性特有の何気ない会話が難しいといえます。しかも、ASDの男性は問題解決指向が強いので、妻の話を分析したり、アドバイスをしたりしがちです。その為、妻が求めているのは共感で、ただ聴いて欲しいだけなのに、こうしたコミュニケーションのすれ違いが日常生活のいたるところで、ひんぱんに起こります。また、妻からすると、言わなくても何を望んでいるか分かって欲しいという気持ちがありますが、AS
Dの夫は言葉で言われていないことを理解することはできません。そのため、妻が辛い時や悲しい時にいたわりやねぎらいの言葉をかけてもらいたい、たまには「愛しているよ」「いつもありがとう」といった言葉で愛情表現をしてくれるのを期待するのは難しいといえます。
もし、夫から優しい言葉をかけて欲しい、自分に関心を持って欲しいなら、それを言葉にしてご主人に伝える事を心がけて下さい。話す時も何故この話をしたのか、明確にすることも大切なポイントです。ご主人の特性を理解する事が大事です。
質問「ASDの夫が起こしやすいトラブルと対応法」

「100点満点でなければ許せない夫」
物事を自分の思ったようにやりたいと考える傾向があります。それを私にも押しつけ、思うとおりに行かないと急に怒り出したり、怒鳴ったり、感情を爆発させることがあります。病院で検査してもらったら大人の発達障害(ASD)と診断されています。学生時代は得意な教科や分野に対してずば抜けた成績や成果を上げていたようでテストはいつも100点満点だったそうです。100点がとれないとパニックになったり、相手にも完壁を求めてしまうことがあります。社会に出ると、テストのように決まった答えはなく、その場その場で臨機応変な行動が求められると思うのですが、夫は何事も完壁にやりたいという気持ちが強すぎて、自分の思い通りにいかなくても自分のやり方を押し通そうとするので職場での人間関係に苦しんでいるようです。
目の前のことに一生懸命とり組むことはいいと思うのですが、全体を見ないで、そのごく一部だけに夢中になってしまうようです。
自分は一生懸命頑張っているのに、妻や職場の理解してくれないというストレスを常に感じながら過ごしている為か、ストレスが溜まると自分では制御することができず、ある時急にパニックを起こしたり、私に怒りの矛先を向け感情が爆発してしまう場合があります。対応に困っています。
             東京都在住 38歳 主婦  夫 41歳 会社員  
回答  ASDの人は、完壁を目指す気持が強く、自分だけのやり方やルールに従って行動すると安心します。そこをまずは理解しましょう。
何事も完璧を目指す人は、大きな目標を掲げるよりも、小さなことを一つずつこなす事を目指すようにしていくようにすると、うまくいくことを伝えてみましょう。自分のルールに従って完壁を目指していますが、それが周囲にはなかなか理解されず、不満やストレスを溜めているのでしょう。もしそうなら、日頃から、ご主人の気持ちを聞いたり、夫婦で話し合う場を持つようにこころがけ、愚痴(心の生ごみ)やストレスを吐き出す機会をつくるようにしてあげるといいと思います。感情の起伏が激しい、感情が爆発しやすいのは、心身の状態も大きく関係していますので、生活リズム(睡眠や食事など)を心がける事で、落ち着いてくる場合もあります。いつもと様子が違うことに気づいたら、感情が爆発する前に話を間いてあげてください。その時は余計がアドバイスは禁物です。
感情を言葉で吐き出すと、落ち着くことがあります。メールを使うのもいいです。「いつでも話を聞くよ」というメッセージを伝えていることも大事です。
最後に、あなたに完壁を求められても、「私は、あなたがが思う通りにはできない」「人は人、自分は自分」であることことも伝えましょう。
端的に「できないことはできない」と言った方が、伝わりやすい場合があります。

質問「発達障害の夫に家事を手伝ってもらいたい」

夫は発達障害と病院で診断されています。家事など、ある時は喜んで手伝ってくれても、他の日にはやりたがらないなど、期待できないのです。新しい事に興味を持ち、すぐに飛びつく傾向もあります。でも、同じ事、単純な事をコツコツ行う事が苦手です。一貫性に乏しいのです。家事や子育ては毎日同じような事が繰り返され、しかも終わりがないため、興味を持ちにくいと言われています。
また、気分に波があり、毎日同じようなリズムを保つ事が難しい為、昨日は喜んでやってくれたのに、今日は嫌な顔をされてしまったという事がしょっちゅうです。その浮き沈みの為、いつどんなタイミングで頼んだらいいのか困ってしまいます。引き受けてくれたものの、途中で放り出してしまう場合もあります。苦手な事や興味の持てない事に対して持続する事が難しいので、途中でやめてしまったり、やった事がいい加減だったりする事もあります。
そうしたことから、「頼まなければよかった」「自分でやってしまった方が早かった」と情けなくなります。夫に家事を手伝ってもらうにはどうすればいいでしょうか。
          大阪市在住  35歳 主婦 パート  夫 会社員
回答 「得意そうなことは夫の担当に」
家事は、毎日同じような事が繰り返される為、ご主人にとって興味が持てるものではなく、苦手で苦痛な作業なのでしょうね。かといって、あなたが全てを引き受けていたら、体がいくつあっても足りなくなってしまいます。工夫をして、手伝ってもらえるようにしましょう。夫に家事を手伝ってもらう為のポイントをいくつか紹介します。まずは、夫がその作業に興味が持てるかです。興味を持てそうで、得意な作業をお願いして夫の担当にしてしまいましょう。
例えば、食べる事が好きなら、仕事の帰りにスーパーで買い物をしてきてもらうとか、お風呂が好きな人なら、風呂掃除を担当してもらうなど。あるいは、日曜大工や壊れた物の修理など、夫に得意分野があるようなら、「これはあなたの方が上手だからお願いね」と決める手もあります。
興味が持てそうな事や得意分野が分からない場合は、それを発見するつもりで、色々な事をお願いしてみましょう。夫の特性を理解し、途中で放り出されないように、短時間で終わる作業を任せるのも秘訣です。
夫に向いている作業が見つかれば、それを担当にしてしまいましょう。
家事を分担するのは当たり前という流れになってきていますが、「これくらい手伝ってよ」という言い方や態度をとると、プライドを傷つける可能性があります。手伝ってくれる毎に「ありがとう、「助かったわ」と少しオーバーなくらいに労いと感謝のほめ言葉をかけると、気持ちよくやってくれる場合が多いようです。相手を変えようとせずに、分ろうとする、理解しようとすることがポイントです。

質問「ASDの夫が起こしやすい金銭トラブル」

夫は「発達障害」(自閉症スペクトラム)と診断されています。
周囲に合わせず、何事も自分を優先させる傾向があります。自転車が趣味で、何十万円もするような高価な自転車を相談なくをポンと買うなど、ほどほどにしておく事ができず、お金に糸目をつけないところがあります。その結果、生活費などにしわ寄せがきます。又、「財布にあるお金は全部使っていい」と思っているようで、小遣いは全部を財布に入れておき、短期間に使い切ってしまう事があります。お金が底をつくと、私に言うと叱られるので黙って安易にカードで借金してしまいます。使うだけ使って、なくなったら借金で補うというやり方がルーティン化してしまい、督促状が届いて私が実家の両親から借金して返済した事も何度かあります。特性と頭で理解しているつもりですが、苦しんでいます。
          大阪市在住 主婦 33歳  夫 37歳  長男5歳 
回答  自閉症スペクトラム(以前はアスペルガー症候群と言われていました)の方は、感情を読み取ったりするのが苦手、こだわり行動という特性がある為、円滑な人間関係を築くのが難しいです。例えば、「暗黙の了解」など、目に見えない事を想像する事が苦手で、融通がきかないという特性があります。
言われた事を表面的に受けとりやすく、決まった順序や自分のルールをかたくなに守る傾向があります。自分が正しいと思ったら、周囲の人や状況に関係なく行動するという行動原理があり、周囲にどう思われようと本人が「正しい」と思っているので、ミスをしても、何がミスなのか理解できない場合が多く、その行動をやめさせる事がとても困難な場合があります。
ご主人には、その特性に合わせたポイントがあります。
特性のある男性は、圧力をかけらてたり、否定されたと感じると、相手を敵とみなし、何をいわれても非難と捉えるようになってしまいます。面と向かって、「○○した方がいい」「そんな事もわからないの?」などと決めつけるように言わない事です。また、あいまいな表現や冗談を言わずに分かり易く簡潔に話す事が基本になります。コツとしては、アドバイスするというより「私だったらこうするんだけどなぁ」とつぶやくような言い方がいいと思います。いいことを聞いた、と思えば、不思議なほど素直に受け入れ、実践してくれます。思考が論理的なので、「○○すれば、あなたは得するよ」といった言い方も効果的です。お金の使い方に計画を立てるのが苦手な人も多いですが、趣味を禁止するのは得策ではありません。趣味に使っていい金額は、月いくらまでと上限を設け、その範囲内で楽しむように一緒に考えてあげるといいでしょう。お小遣いも、一度に全額を渡してしまわず、1週間に1万円ずつ渡すなどして、使えるお金は今これくらいというようにしておくといいでしょう。

質問「発達障害の夫に寄り添うには?」

夫は、数年前病院で発達障害(ADHD)と診断されました。
結婚してすぐに、「車がほしい」と急に言い出して、高級な新車を買ってしまったというような事がありました。なぜ、ひと言相談してくれなかったのかと言っても、「車があれば好きな時にドライブに行けるから」と夫なりの理屈があり、全く悪いと思っていないのです。それ以外にも、普通なら思いつきでは買わないような高価なものを即決してしまったり、ローン契約してしまったりする事がありました。常識的に見れば「おかしい」「変わっている」と思える考えや行動であっても、夫は、自分の考えは正しいと思っている場合が多いのです。その為、私が意見を言っても、聞く耳を持たない場合があります。夫の金銭感覚は、小さなこだわりという程度では済まない場合の方が多く、またそのままにしていても改善される事はありません。トラブルを防ぐ為にも、どのような対策をしたらいいでしょうか?
            広島市在住 38歳 主婦  夫 39歳 会社員

回答  ADHDの人は、思いつくとすぐに行動してしまう傾向があります。衝動性の特性から、深く考えずに高価なものを買ってしまい、待つ事、我慢する事が苦手です。自分の考え、やり方は正しいと思っている傾向が強いです。小さい頃から自分がこれと決めた事を、大人になってもやり続ける場合があります。本人にとってその行動は当たり前であり、なんの疑問も抱いていません。
妻から「やめてほしい」と言われてもどうしてやめなければならないのか理解できないし、変化を好みません。妻としては夫にどのように伝えれば、自分の思いが伝わるのか途方に暮れてしまうかもしれません。お金の使い方というのは、夫婦関係を大きく左右します。
そこでお金の使い方については、日頃からコミュニケーションを密にして細かく決めて使えるお金の上限を決めておきましょう。例えば、高価なものについては、子どもが生まれたら買う、貯金が00万円貯まるまでは買わない」など、明確な目安を設けておくといいでしょう。それまでは「欲しくなっても買わない」ルールにするのです。こうする事で、一定の歯止め効果が得られます。
夫からすると、自分のやろうとしている事をその都度相談、報告するのは面倒くさい、「どうせ言ってもダメと言われる」と感じるかもしれません。頭ごなしに否定せず、まずは夫の話を聞いてみましょう。欲しい理由をたずね,「だから欲しいと思ったんだね」と共感を示しつつ、OKできない理由を伝えると、夫も納得しやすくなります。大切なのは、衝動買いに走る前に、「相談してみよう」と思わせるような、日頃のコミュニケーションです。予定になかったものが欲しくなった時は、「その日に買わない」を家族のルールにするのもいいでしょう。その場では買わずに、もう一度考える時間を設けると、買いたい衝動が薄れて無駄遣いを防ぐ事につながります。

質問「発達障害の夫が起こしやすい問題と対策」

夫は、私に優しい声をかけてくれたり、愛情を示すという配慮がなく、家族に興味がないように感じます。その為、夫婦関係がギクシャクしてしまう場合があります。結婚前そうではなかったのです。ドラマに登場するような気のきいた言葉をかけたり、ネットに出ている美味しいお店に連れて行ってくれたりしてくれたりしたのです。当時、夫から発達障害(ASD)と聞いていましたが、気になりませんでした。しかし、結婚した途端に態度が変わってきました。
結婚したので私の気持ちに配慮しなくてもいいと考えたのか、配慮や思いやり、愛情表現などをしなくなったのです。その為会話が減り、一人になりたがったりして、私は孤独に陥ってしまうようになりました。夫は想像する事が苦手なので、話をしていても強い疲労感をおぼえる場合があります。
例えば、その日にあった出来事やテレビの情報、パート先でのグチや不満など、とりとめもない話をしても夫はそれらの話に興味がわかず、話の内容もよくわからなかったりします。これから夫婦としてやっていけるのか心配です。
            東京都在住 27歳  主婦 パート  夫 会社員

回答  ASDの人は基本的に、コミュニケーションの障害や社会性の欠如といった特性があります。
その為コミュニケーションがうまくいかない、夫が自分に関心を示さない、夫に気持ちが伝わらない、夫からの優しい言葉がない、夫の言動に傷つくといったことが日常的に起こってくるケースが多いです。
ASDの人は、目的がはっきりしていることは一生懸命にとり組みます。
職場などで求められる目標や課題は、ASDの人にとって理解しやすく、とり組みやすいのですが、目的のない行動、目的がはっきりしないことをするのが苦手ですので、女性特有の何気ない会話がむずかしといえます。
しかも、ASDの男性は問題解決が得意なので、妻の話を分析したり、アドバイスをしたりしがちです。ところが、妻が求めているのは共感で、ただ「うん、うん」と聞いてほしいだけだったりします。こうしたコミュニケーションのすれ違いが日常生活のいたるところで、ひんぱんに起こります。
また、妻からすると、言わなくても何を望んでいるか分かって欲しいという気持ちがありますが、ASDの夫は言葉で言われていないことを理解することはできません。そのため、妻が辛い時や悲しい時に、労わりやねぎらいの言葉をかけてくれたり、たまには「愛しているよ」「いつもありがとう」といった言葉で愛情表現をしてくれるのを期待するのは難しいといえます。
もし、夫から優しい言葉をかけて欲しい、自分に関心を持って欲しいと思う時やご主人にして欲しい事はそれを言葉にしてご主人に伝える事を心がけて下さい。
話す時も何故この話をしたのか、明確にすることも大切なポイントです。
ご主人の特性を理解する事が大事です。

質問「カサンドラ症候群」

夫は集中力が長続きせず、1つの事にコツコツととり組んだり、計画的な行動が苦手です。かといって、自分の好きな事には没頭しすぎたりします。
職場では思いつきで行動して周囲を振り回したり、約束を忘れてしまう事がよくあったりして注意されているようです。相手の気持ちを感じたり、気をつかったりする事も苦手です。また、内緒話や家庭内のもめ事などを外で話したり、私との約束を忘れてしまう事があります。その事でなぜ私が怒っているのか理解できず、悲しくなります。
会社からの勧めもあり、精神科で見てもらったら大人の発達障害(ADHD・注意欠陥多動性障害)と診断されました。10年の結婚生活でほとほと疲れ切っています。私の方が病気になりそうです。対処の仕方を教えてください。 
         福岡市在住 35歳 主婦 夫 35歳 会社員 長男 8歳

回答  「発達障害の伴侶に苦しむカサンドラ」「一人で抱え込まないで」
ADHDの人は、集中力がない、忘れ物が多い、思いついたらすぐに行動に移してしまう、じっとしていないなど「不注意」「多動性」「衝動性」という三つの特性があります。その為、行き違いや周囲を振り回してしまう事などから、人間関係がギクシャクし、様々なトラブルを起こしてしまいがちです。発達障害の夫と情緒的な交流がうまくできず、「不安感」「孤独感」「無力感」などにより、不安定な精神状態や抑うつ状態に陥ってしまう妻の状態の事を「カサンドラ症候群」(正式な病名ではありません)と呼ばれています。一般的には夫に不満があると、人に話してストレスを発散したり、解決策を見出したりする事が多いのですが、特性のある夫を持つカサンドラは、中々そうはいかないのです。カサンドラに生じる様々な困難は、外からは見えにくく,理解されにくいのです。
「大変でしたね」と、単なる励ましをいわれても、気持ちが晴れるわけでもありません。カサンドラの長年の苦悩の理由を「そういう事だったのか」と理解し、納得するのは難しいからです。
あなたが立ち直る為に必要な事は、専門のお医者さんやカウンセラーに相談し、今まで夫に感じていた様々な違和感の原因を知り、正しい知識や情報を得て、夫の特性を丁寧に読み解き、それまで悩み苦しんできた事の本当の意味を知る事です。自分一人で悩みを抱えない事です。
夫婦が情緒的な相互関係が築けないのは特性の為であって、誰のせいでもないのです。気持ちの交流が持てずに、理解出来なかった夫の言動や行動が理解できた時、初めて「自分が悪いのではない」と確信が持てるようになるはずです。あなたが回復いくには、ある程度の時間が必要です。
また、カサンドラには、家族や周囲の理解が大きな支えになり、夫婦問題の解決につながる場合があります。苦痛を周囲の人から信じてもらえないことが、カサンドラの本質だからです。

質問「発達障害の夫の問題と対応法」

夫はADHD(注意欠如:多動性障害)という発達障害と診断されています。
待つのが苦手で、思いついたら自分優先ですぐに行動したくなります。
夫婦にとって大切な事も、勝手に決めてしまったり、何かを思いつくと周囲の都合に関係なく、すぐに行動に移すところがありケンカになる事がよくあります。人の気持ちより自分の気持ちを優先する事が多く、私に相談なく高価な物を買って帰ったり、「もっと給料がいい仕事を見つけた」と会社を辞めてしまった事がありました。私がなぜ怒っているのか理解できないようです。
帰宅後に洋服を脱ぎっぱなしにしたまま部屋に閉じこもり、趣味に没頭したりで、小さい子どもの手本にならず心配です。 私の負担より、自分の都合を優先してしまいます。
東京都在住  32歳 主婦 パート  夫 会社員35歳 子供1歳

回答 「明確なルールがあると守りやすい」
ADHDの人は、その特性の為に、決められたルールに沿って行動する事が苦手で、自分の思った事や好きな事を周囲の都合にお構いなく平気で優先してしまう傾向があります。つい、物事を自分中心に考えてしまうのです。また、考え方が一貫していない所があり、その為、子供に対して一度は許可したのに、次の日は禁止したり、同じ事をしても昨日は叱らなかったのに、今日は叱ったりします。
ルールや常識に沿って、繰り返し、地道に根気よく行う事が苦手です。特に、整理整頓が苦手で、途中で放り出して出かけてしまう事もあり、子供の手本になりません。それに将来を見据えた長期的な計画を立てて行動する事も苦手です。その為、妻に相談なく、給料で自分の欲しいものを買ったり、趣味につぎ込んだりしてしまう事もあります。対応のポイントは、夫がとりやすい言動や行動のクセをつかむ事です。まずは夫の考えや行動を否定せず、話を聞くという態度で接しましょう。夫の話を聞いたら、無理のない範囲でアドバイスしてみます。「会社を辞めたい」と言われたら、何があったのか聞いてあげ「今迄やってきたのはあなたに合ってたかもしれないから、もう1年は頑張ってみたら」というように伝える事で、衝動的な行動を回避できる場合があります。
ご主人は「話してもどうせダメと言われる」と思っているかもしれません。そこで相談してきたりした時は、とにかくほめましょう。すると落ち着いて行動できるようになる事があります。それに、特性から、ご主人にとっては明確なルールがあると守りやすいものです。「行動する前に相談する」ようにルールを決めたり、洗濯カゴの上に「脱いだ服を入れる」と書いた紙を張っておくのもいいです。それを見て、子供も服を脱衣カゴに入れるようになれば幸いです

 

質問「発達障害の夫が起こしやすい問題と対応法」

夫は、昨年、会社の上司から「病院で検査してもらったらどうか」と勧められ、精神科でASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群)と診断されました。結婚後、家では私が話しかけると嫌がるし、話をちゃんと聞いてくれません。それに私の気持ちが伝わらず、言っても否定されるといった状況がよく起こり、一方的な会話の為、関係がギクシャクしてしまっています。
自分の好きな事、自分の興味のある事だけを一方的に話す事が多く、私の話に興味がないと耳を傾けなかったり、無視したりします。
こだわりが強く、自分の言う事が正しいと思っている為、私の話や意見を否定したり、反撃したり、自分の意見を押し通そうとする事がよくあります。 どのように対応していけばいいでしょうか。             京都市在住  主婦  27歳 夫会社員 27歳 結婚2年目 

回答  「夫の特性を理解しましょう」
ASDの人は、自分の好きな事、興味のある事だけに集中しがちで、自分だけのやり方やルールに強いこだわりを持っていて、それを曲げる事が余りありません。それを家族にも強要しようとする為、衝突してしまう事があります。
その為、家庭生活に支障をきたし、妻が疲れ切ってしまう事が多いです。(カサンドラ症候群)何事においても自分や自分の好きな事を優先させ、周囲に合わせようとしない為、「自分勝手な人」と思われがちです。想像する事が苦手なので、相手の気持ちを推し量る事ができず、夫婦喧嘩に発展してしまう事もしばしばです。夫が一方的に話している場合は、話が一区切りするまでさえぎらず、聞き役に徹してみて下さい。区切りがついて話が途切れた時に、あなたの言いたい事を話すと、耳を傾けてもらいやすくなります。ASDの人は、長い話をじっと聞くのが得意ではありません。ですから、夫に伝えたい事は、短く簡潔に話すように工夫しましょう。また、冗談や比喩、あいまいな表現を理解するのが苦手です。
一般的に口にしてはいけない事、言われたら不愉快な事など、夫が理解しやすいように説明してあげ、「言わないルール」を決めるのもいいです。夫もそういうものだと分り、守りやすくなると思います。夫の一方的な話を、いつも真剣に聞かなければならない訳ではありません。あいづちをうちながら、適度に受け流す事も時には必要です。夫の話し方の癖をつかんで、自分達なりのコミュニケーションの形を作ってください。夫がある程度自分の好きに出来るようにする代わりに、あなたもご自分のルールを作って伝えて好きな事をしましょう。

質問「空気が読めないと言われる」

夫は「空気が読めない」とよく言われます。人の気持ちを察する事が苦手な為に、場の雰囲気を悪くするような事を言ってしまう事があります。
人が聞かれたくないと思っている事を聞いてしまい、暗黙の了解がわからず「マナー違反」をしてしまうのです。家庭内のトラブルがある人に、家族の事を質問したり、おごってもらう食事の席で高額なメニューを注文したり、子供相手の勝負事に本気を出したりして周囲をあきれさせる事もあります。
思った事を正直にいう事や、相手や状況によって変える事を思いつきません。
気遣うという事も理解しづらく、配慮に欠けた行動をとって避難される事もあります。
悪気はないのですが、人の立場になって考えることが苦手なため、相手が話したくない話題を持ちかけて不快にさせてしまったり、場の空気をしらけさせてしまったりする事があります。
病院で診察してもらったら「発達障害」と診断されました。
私も子供もほとほと困り果てて限界です。どのようにしていけばいいでしょか?
          神戸在住  主婦  38歳 夫40歳  長女高3 

回答 発達障害のある人の家族が、感情を共有したり、深い心のつながりをもったりしていく困難が原因となって、ストレスやさまざまな心身の不調を起こしてしまう事があります。この症状は、カサンドラ症候群と呼ばれています。
悩みを人に話しても、話した相手に発達障害の理解がないと苦痛を中々わかってもらえません。そのような苦痛が積み重なった結果、発達障害のある人の家族が、様々な症状を引き起こしてしまうのです。
家族で発達障害について考えて行く事が必要です。
このような問題に直面した時に、発達障害について知っておくことは大切な事です。正しい知識や理解、対応の仕方を学び、家族で助け合って乗り越えてほしいです。自分でできる改善法としては、周囲からマナー違反であること、失言であることなどを注意され、自分でも気づいたらすぐに謝るようにしましょう。どこがいけなかったのか納得できないときは、後で親しい人に相談して確かめ、同じマナー違反を繰り返さないように気を付けましょう。
何故いけなかったのか、その場では理解出来なくても、相手が不快な思いをしている事は確かなので、素直に謝る事が最善の解決策と言えます。
家族や周辺の人に、自分の特性を知ってもらい、助言をお願いする事も大事です。自分が状況を理解したり、人の気持ちを察したりすることがあまり得意ではないということを自覚する必要があります。そのうえで、その特性を周りに人に知っておいてもらい、指摘や助言をしてもらえば、同じような場面に再び遭遇した時に、不適切な言動をとらずに済むようになります。
場にそぐわない態度をとったり失言してしまったりしたときは、そのつど指摘や助言をもらえるようにおねがいしておくのもいいと思います。

質問「夫が発達障害と診断されました」

夫の事で相談があります。
些細な事でいだらちを抑えられずカッとなりやすく、衝動的な言動が原因でトラブルを起こしてしまいます。子供のころから暴言や暴力をふるってしまう事もあったそうです。短気が原因で、周囲に当たり散らしてしまい、家族や友人との関係に溝ができてしまっています。
怒りのコントロールが出来ず、周りの者の苦悩を理解できない為、度々家族に「お前なんか出ていけ」という暴言や暴力をふるってしまいます。
病院では発達障害(ADHD)と言われました。実家の両親は別居か離婚を考えるように言っています。
     長野県松本市在住  32歳 主婦  夫 35歳 会社員

回答  「手だてを一緒に考えましょう」
ADHDは、発達障害の中でも最もよく見られる障害と言われています。些細な事でかっとなりやすく、攻撃的な態度をとったり、暴言を吐いたりして衝動性の抑制が利きにくいタイプの人がいます。
些細な事でカッとなりやすく、攻撃的な態度をとったり、暴言を吐いたりしてしまうことがあります。感情の抑制が利きにくいのはADHDの特性の一つで、突発的に怒りが湧きおこり、怒鳴ったり、物を投げつけたりしないと怒りが収まらないこともあります。ADHDの衝動的な怒りは、爆発的ですが、根深いものではなく、怒りが収まると本人はケロッとしていたり、怒りの感情をいつまでも持ち続けるわけではありません。
激しい怒りは20分程度で収まりますが、その間、周囲の人は当たり散らされて、理不尽な思いをすることもあり、そうなるとその後の人間関係がぎくしゃくしやすくなります。傷つけられた側は強い恐怖を覚えるようになり、正常な人間関係が保てなくなってしまうからです。
怒りは人間関係にダメージを与えやすいため、抑制する手立てを考えましょう。周囲の人(上司や妻)は本人が怒った時、過剰に反応せず、距離を置いてみるようにしましょう。怒りが強いときは過剰反応しない事が大事です。
本人の怒りが爆発している時は、暴言を吐いても無視し、反応しないようにしてみてください。しばらくすると怒りもおさまり、自分の行為を後悔するケースが多いです。本人の気持ちが落ち着いてから、問題行動を起こさない為の対応法を一緒に考えてあげて下さい。

怒りの感情をうまく処理するコツを知っておくと有効です。
例えば、
・怒りが爆発しそうになったら、外の空気を吸いに行かせる。
・怒りが湧き起こった時には、間を置く。
・普段から自分の怒りの傾向を知り、予防に努める。
・なぜ「カチン」とくるのか、怒りの引き金になる怒りの原因を探り、共感 してあげる。
・深呼吸をする、その場から一旦離れる、数をカウントするなど、ご主人に 合った方法を一緒に見つけて実践してみるとよいでしょう。

質問「自閉症スペクトラムといわれています。」

結婚して7年になります。
交際中、「僕は発達障害で、感情表現がうまくできないんです」と正直に話してくれていて、誠実な人だと思い結婚しました。感情表現がうまくできない点は理解していたのですが、生活を共にする事で理解できない事が見えてきて、私に限界が来たのです。例えば、夫の誕生日に2人の子供が夫にお手紙と手作りの金メダルを作ってお祝いをくれたのです。きっと夫は喜ぶだろうと思ったのですが、ストレートに喜びを表現できなかったのです。上の子は「パパは嬉しくないのかなあ」とがっかりしていました。
こんな事が日常的にあるので、これからどうなっていくのか心配です。
夫は最近転勤になったのですが、どうも人間関係が難しいようです。これから夫をどのように支えていけばいいでしょうか。
       名古屋市在住 主婦 38歳 夫 会社員  長男6歳 長女 4歳

回答  自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)の人の中には、感情表現がうまくできない人がいます。
喜怒哀楽の感情はあるのですが、それを表情や態度に表す事が苦手な為、感情が相手に伝わらず、誤解を受けてしまったり、相手との適切な距離感がわからないため、親しく付き合えなくなる事もあります。
感情表現が苦手な為、同僚に敬語で話したり、他人行儀な態度をとったりする事があり、相手は「打ち解けてくれない」と勘違いしてしまう可能性があります。
よく見られる特性として、社会マナーや暗黙のルールが分からない、人に合わせて行動できない、思い込みが激しい、その場の空気を読んだり、気持ちを察したりする事ができない、時と場に合った言葉遣いができないなど対人関係を築く上で必要なスキルを身につける困難さがあります。
殆どの人は成長過程で自然に学び取っていきますが、自閉症スペクトラムの人は社会性という必要なスキルを自然に身につける事が困難なのです。
自分が言った事に相手がどう思うかを想像できない為に、感じた事をそのまま口に出してしまい、その為「常識がない」と非難される事もあります。
しかし、本人には悪気がない為、自分のどこが悪いのか分からないまま、疎外感や孤独感をもって悩んでいる事が多いです。
子供の時から批判されている場合、「嫌われるのではないか」と過剰に心配して思うように行動できなくなってしまう事もあります。
転勤先では、そういう特性がある事を周囲の人に知っておいてもらう事が大切です。また、自分の感情がうまく伝わらないと感じた時は、言葉で表現する事も有効です。子供に感情を具体的に伝えるには、「本当にうれしいと思っているからね」と言うように、一言添えるだけで真意が伝わりやすくなります。
ご主人の言動に相手がどう思ったかを話し合い、具体的に「こうしてみたら」と提案してみてください。

質問「整理整頓が余りにできない夫」

夫の事で相談です。整理整頓が余りにできないのです。
物を捨てられない為に部屋の中が物で溢れかえったり、会社で他の社員との共有物なのに、使った物を元の場所にしまう事ができず、出しっぱなしになって迷惑をかけているようです。
又、自分の部屋が要らない物で一杯になっています。
余りにひどいので上司の指示で、夫が会社の産業医に相談したら、精神科の受診を勧められ、私と一緒に行きました。結果、発達障害(ADHD)との事でした。
脳機能の一部に障害があり、認知や行動に偏りが現れる障害で社会生活にうまく適応しにくいと言われました。
主人の両親が言うには、子供の頃は障害が目立たず、躓きに気づいてあげられず、育て方が悪かったのだと思っていたそうです。本人も気づかないまま大人になり、社会に出て問題が表面化してきた事に気づいたようです。
どのようにサポートしてあげればいいでしょうか?
           東京在住 会社員 32歳  妻 30歳 パート 
回答 「自分でできる改善法を」
大人の発達障害は10%と言われています。以前は発達障害というと子供の障害と思われていましたが、大人になってもその特性が持ち越され「片付けが出来ない」「場の空気が読めない」「感情のコントロールが出来ない」など問題を抱える人が広くいる事が知られ、近年、生きにくさを感じている人たちが病院を受診するケースが増えています。
社会に出ると様々なルールに即して行動できるのが当たり前なのですが、発達障害の人にとっては簡単な事ではないのです。
発達障害のある人は、子供の頃から人と同じように出来ない事への劣等感や、周囲から非難、叱責をされる事でストレスを強く感じ続けてきた人が多いです。
特に大人になるまで発達障害に気づかずにきたケースでは、社会に適応できない原因や、改善の方法も見いだせないまま苦痛を抱え、親や本人が自分を責めてきたケースも少なくないです。
原因が明らかになる事で適切な治療が受けられ、環境を改善したり、必要なスキルを身につけて、周囲の人に理解してもらう事で生活上の困難を軽減していく事が可能になる為、原因が分るという事は重要な事だと思います。それに、自分の不得意な部分、課題や問題点を知る事が出来れば、トラブルを回避する為の対策をとる事が出来るようになります。
例えば、物が捨てられない人は、必要なものか、不必要なものかの判断がつきにくく、部屋に物が溜まってしまいやすいです。その対策としては、「1年間着ない服は捨てる」などルールを決めるとか、散らかってから整理すると時間がかかるので、短時間でいいので整理整頓する習慣をつける、不要なものは早めに捨てる、他の人と共有する道具などは、使い終わったらすぐに元にあった場所に戻すなど。是非、一緒に考えてあげて下さい。

質問:発達障害の夫に寄り添うには?

夫は、数年前病院で発達障害(ADHD)と診断されました。
結婚してすぐに、「車がほしい」と急に言い出して、高級な新車を買ってしまったというような事がありました。なぜ、ひと言相談してくれなかったのかと言っても、「車があれば好きな時にドライブに行けるから」と夫なりの理屈があり、全く悪いと思っていないのです。それ以外にも、普通なら思いつきでは買わないような高価なものを即決してしまったり、ローン契約してしまったりする事がありました。常識的に見れば「おかしい」「変わっている」と思える考えや行動であっても、夫は、自分の考えは正しいと思っている場合が多いのです。その為、私が意見を言っても、聞く耳を持たない場合があります。夫の金銭感覚は、小さなこだわりという程度では済まない場合の方が多く、またそのままにしていても改善される事はありません。トラブルを防ぐ為にも、どのような対策をしたらいいでしょうか?
           広島市在住 38歳 主婦  夫 39歳 会社員

回答:ADHDの人は、思いつくとすぐに行動してしまう傾向があります。衝動性の特性から、深く考えずに高価なものを買ってしまい、待つ事、我慢する事が苦手です。自分の考え、やり方は正しいと思っている傾向が強いです。小さい頃から自分がこれと決めた事を、大人になってもやり続ける場合があります。本人にとってその行動は当たり前であり、なんの疑問も抱いていません。
妻から「やめてほしい」と言われてもどうしてやめなければならないのか理解できないし、変化を好みません。妻としては夫にどのように伝えれば、自分の思いが伝わるのか途方に暮れてしまうかもしれません。お金の使い方というのは、夫婦関係を大きく左右します。
そこでお金の使い方については、日頃からコミュニケーションを密にして細かく決めて使えるお金の上限を決めておきましょう。例えば、高価なものについては、子どもが生まれたら買う、貯金が00万円貯まるまでは買わない」など、明確な目安を設けておくといいでしょう。それまでは「欲しくなっても買わない」ルールにするのです。こうする事で、一定の歯止め効果が得られます。
夫からすると、自分のやろうとしている事をその都度相談、報告するのは面倒くさい、「どうせ言ってもダメと言われる」と感じるかもしれません。頭ごなしに否定せず、まずは夫の話を聞いてみましょう。欲しい理由をたずね,「だから欲しいと思ったんだね」と共感を示しつつ、OKできない理由を伝えると、夫も納得しやすくなります。大切なのは、衝動買いに走る前に、「相談してみよう」と思わせるような、日頃のコミュニケーションです。予定になかったものが欲しくなった時は、「その日に買わない」を家族のルールにするのもいいでしょう。その場では買わずに、もう一度考える時間を設けると、買いたい衝動が薄れて無駄遣いを防ぐ事につながります。

質問:発達障害の夫が起こしやすい問題と対策

夫は、私に優しい声をかけてくれたり、愛情を示すという配慮がなく、家族に興味がないように感じます。その為、夫婦関係がギクシャクしてしまう場合があります。結婚前そうではなかったのです。
ドラマに登場するような気のきいた言葉をかけたり、ネットに出ている美味しいお店に連れて行ってくれたりしてくれたりしたのです。当時、夫から発達障害(ASD)と聞いていましたが、気になりませんでした。しかし、結婚した途端に態度が変わってきました。
結婚したので私の気持ちに配慮しなくてもいいと考えたのか、配慮や思いやり、愛情表現などをしなくなったのです。その為会話が減り、一人になりたがったりして、私は孤独に陥ってしまうようになりました。夫は想像する事が苦手なので、話をしていても強い疲労感をおぼえる場合があります。
例えば、その日にあった出来事やテレビの情報、パート先でのグチや不満など、とりとめもない話をしても夫はそれらの話に興味がわかず、話の内容もよくわからなかったりします。これから夫婦としてやっていけるのか心配です。
         東京都在住 27歳  主婦 パート  夫 会社員

回答:ASDの人は基本的に、コミュニケーションの障害や社会性の欠如といった特性があります。
その為コミュニケーションがうまくいかない、夫が自分に関心を示さない、夫に気持ちが伝わらない、夫からの優しい言葉がない、夫の言動に傷つくといったことが日常的に起こってくるケースが多いです。
ASDの人は、目的がはっきりしていることは一生懸命にとり組みます。
職場などで求められる目標や課題は、ASDの人にとって理解しやすく、とり組みやすいのですが、
目的のない行動、目的がはっきりしないことをするのが苦手ですので、女性特有の何気ない会話がむずかしといえます。
しかも、ASDの男性は問題解決が得意なので、妻の話を分析したり、アドバイスをしたりしがちです。ところが、妻が求めているのは共感で、ただ「うん、うん」と聞いてほしいだけだったりします。こうしたコミュニケーションのすれ違いが日常生活のいたるところで、ひんぱんに起こります。
また、妻からすると、言わなくても何を望んでいるか分かって欲しいという気持ちがありますが、AS
Dの夫は言葉で言われていないことを理解することはできません。そのため、妻が辛い時や悲しい時に、労わりやねぎらいの言葉をかけてくれたり、たまには「愛しているよ」「いつもありがとう」といった言葉で愛情表現をしてくれるのを期待するのは難しいといえます。
もし、夫から優しい言葉をかけて欲しい、自分に関心を持って欲しいと思う時やご主人にして欲しい事はそれを言葉にしてご主人に伝える事を心がけて下さい。
話す時も何故この話をしたのか、明確にすることも大切なポイントです。
ご主人の特性を理解する事が大事です。

質問:カサンドラ症候群

「一人で抱え込まないで」
夫は集中力が長続きせず、1つの事にコツコツととり組んだり、計画的な行動が苦手です。
かといって、自分の好きな事には没頭しすぎたりします。
職場では思いつきで行動して周囲を振り回したり、約束を忘れてしまう事がよくあったりして注意されているようです。相手の気持ちを感じたり、気をつかったりする事も苦手です。
また、内緒話や家庭内のもめ事などを外で話したり、私との約束を忘れてしまう事があります。その事でなぜ私が怒っているのか理解できず、悲しくなります。
会社からの勧めもあり、精神科で見てもらったら大人の発達障害(ADHD・注意欠陥多動性障害)と診断されました。10年の結婚生活でほとほと疲れ切っています。私の方が病気になりそうです。対処の仕方を教えてください。 
       福岡市在住 35歳 主婦 夫 35歳 会社員 長男 8歳

回答:「発達障害の伴侶に苦しむカサンドラ」
ADHDの人は、集中力がない、忘れ物が多い、思いついたらすぐに行動に移してしまう、じっとしていないなど「不注意」「多動性」「衝動性」という三つの特性があります。
その為、行き違いや周囲を振り回してしまう事などから、人間関係がギクシャクし、様々なトラブルを起こしてしまいがちです。発達障害の夫と情緒的な交流がうまくできず、「不安感」「孤独感」「無力感」などにより、不安定な精神状態や抑うつ状態に陥ってしまう妻の状態の事を「カサンドラ症候群」(正式な病名ではありません)と呼ばれています。一般的には夫に不満があると、人に話してストレスを発散したり、解決策を見出したりする事が多いのですが、特性のある夫を持つカサンドラは、中々そうはいかないのです。カサンドラに生じる様々な困難は、外からは見えにくく,理解されにくいのです。
「大変でしたね」と、単なる励ましをいわれても、気持ちが晴れるわけでもありません。カサンドラの長年の苦悩の理由を「そういう事だったのか」と理解し、納得するのは難しいからです。
あなたが立ち直る為に必要な事は、専門のお医者さんやカウンセラーに相談し、今まで夫に感じていた様々な違和感の原因を知り、正しい知識や情報を得て、夫の特性を丁寧に読み解き、それまで悩み苦しんできた事の本当の意味を知る事です。自分一人で悩みを抱えない事です。
夫婦が情緒的な相互関係が築けないのは特性の為であって、誰のせいでもないのです。
気持ちの交流が持てずに、理解出来なかった夫の言動や行動が理解できた時、初めて「自分が悪いのではない」と確信が持てるようになるはずです。あなたが回復いくには、ある程度の時間が必要です。
また、カサンドラには、家族や周囲の理解が大きな支えになり、夫婦問題の解決につながる場合があります。苦痛を周囲の人から信じてもらえないことが、カサンドラの本質だからです。

質問:発達障害の夫の問題と対応法

夫はADHD(注意欠如:多動性障害)という発達障害と診断されています。
待つのが苦手で、思いついたら自分優先ですぐに行動したくなります。
夫婦にとって大切な事も、勝手に決めてしまったり、何かを思いつくと周囲の都合に関係なく、すぐに行動に移すところがありケンカになる事がよくあります。人の気持ちより自分の気持ちを優先する事が多く、私に相談なく高価な物を買って帰ったり、「もっと給料がいい仕事を見つけた」と会社を辞めてしまった事がありました。私がなぜ怒っているのか理解できないようです。帰宅後に洋服を脱ぎっぱなしにしたまま部屋に閉じこもり、趣味に没頭したりで、小さい子どもの手本にならず心配です。 私の負担より、自分の都合を優先してしまいます。
東京都在住  32歳 主婦 パート  夫 会社員35歳 子供1歳

回答:「明確なルールがあると守りやすい」
ADHDの人は、その特性の為に、決められたルールに沿って行動する事が苦手で、自分の思った事や好きな事を周囲の都合にお構いなく平気で優先してしまう傾向があります。つい、物事を自分中心に考えてしまうのです。また、考え方が一貫していない所があり、その為、子供に対して一度は許可したのに、次の日は禁止したり、同じ事をしても昨日は叱らなかったのに、今日は叱ったりします。
ルールや常識に沿って、繰り返し、地道に根気よく行う事が苦手です。特に、整理整頓が苦手で、途中で放り出して出かけてしまう事もあり、子供の手本になりません。
それに将来を見据えた長期的な計画を立てて行動する事も苦手です。その為、妻に相談なく、給料で自分の欲しいものを買ったり、趣味につぎ込んだりしてしまう事もあります。
対応のポイントは、夫がとりやすい言動や行動のクセをつかむ事です。まずは夫の考えや行動を否定せず、話を聞くという態度で接しましょう。
夫の話を聞いたら、無理のない範囲でアドバイスしてみます。「会社を辞めたい」と言われたら、何があったのか聞いてあげ「今迄やってきたのはあなたに合ってたかもしれないから、もう1年は頑張ってみたら」というように伝える事で、衝動的な行動を回避できる場合があります。
ご主人は「話してもどうせダメと言われる」と思っているかもしれません。そこで相談してきたりした時は、とにかくほめましょう。すると落ち着いて行動できるようになる事があります。
それに、特性から、ご主人にとっては明確なルールがあると守りやすいものです。「行動する前に相談する」ようにルールを決めたり、洗濯カゴの上に「脱いだ服を入れる」と書いた紙を張っておくのもいいです。それを見て、子供も服を脱衣カゴに入れるようになれば幸いですね。

質問:発達障害の夫が起こしやすい問題と対応法

夫は、昨年、会社の上司から「病院で検査してもらったらどうか」と勧められ、精神科でASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群)と診断されました。結婚後、家では私が話しかけると嫌がるし、話をちゃんと聞いてくれません。それに私の気持ちが伝わらず、言っても否定されるといった状況がよく起こり、一方的な会話の為、関係がギクシャクしてしまっています。
自分の好きな事、自分の興味のある事だけを一方的に話す事が多く、私の話に興味がないと耳を傾けなかったり、無視したりします。
会社では人と話をしていても、相手と目を合わせない事が多いらしく、何を考えているのかよく分からないと言われているようです。        職場では、その場の状況や雰囲気にふさわしい会話が求められますが、夫はそのニュアンスが分からず、思った事をそのまま口にしてしまう事もあるそうです。こだわりが強く、自分の言う事が正しいと思っている為、私の話や意見を否定したり、反撃したり、自分の意見を押し通そうとする事がよくあります。 どのように対応していけばいいでしょうか。             京都市在住  主婦  27歳 夫会社員 27歳 結婚2年目 

回答:「夫の特性を理解しましょう」
ASDの人は、自分の好きな事、興味のある事だけに集中しがちで、自分だけのやり方やルールに強いこだわりを持っていて、それを曲げる事が余りありません。
それを家族にも強要しようとする為、衝突してしまう事があります。
その為、家庭生活に支障をきたし、妻が疲れ切ってしまう事が多いです。(カサンドラ症候群)
何事においても自分や自分の好きな事を優先させ、周囲に合わせようとしない為、「自分勝手な人」と思われがちです。想像する事が苦手なので、相手の気持ちを推し量る事ができず、夫婦喧嘩に発展してしまう事もしばしばです。夫が一方的に話している場合は、話が一区切りするまでさえぎらず、聞き役に徹してみて下さい。区切りがついて話が途切れた時に、あなたの言いたい事を話すと、耳を傾けてもらいやすくなります。ASDの人は、長い話をじっと聞くのが得意ではありません。ですから、夫に伝えたい事は、短く簡潔に話すように工夫しましょう。また、冗談や比喩、あいまいな表現を理解するのが苦手です。
一般的に口にしてはいけない事、言われたら不愉快な事など、夫が理解しやすいように説明してあげ、「言わないルール」を決めるのもいいです。夫もそういうものだと分り、守りやすくなると思います。夫の一方的な話を、いつも真剣に聞かなければならない訳ではありません。あいづちをうちながら、適度に受け流す事も時には必要です。夫の話し方の癖をつかんで、自分達なりのコミュニケーションの形を作ってください。夫がある程度自分の好きに出来るようにする代わりに、あなたもご自分のルールを作って伝えて好きな事をしましょう。

質問:空気が読めないと言われる

夫は「空気が読めない」とよく言われます。人の気持ちを察する事が苦手な為に、場の雰囲気を悪くするような事を言ってしまう事があります。
人が聞かれたくないと思っている事を聞いてしまい、暗黙の了解がわからず「マナー違反」をしてしまうのです。家庭内のトラブルがある人に、家族の事を質問したり、おごってもらう食事の席で高額なメニューを注文したり、子供相手の勝負事に本気を出したりして周囲をあきれさせる事もあります。
思った事を正直にいう事や、相手や状況によって変える事を思いつきません。気遣うという事も理解しづらく、配慮に欠けた行動をとって避難される事もあります。悪気はないのですが、人の立場になって考えることが苦手なため、相手が話したくない話題を持ちかけて不快にさせてしまったり、場の空気をしらけさせてしまったりする事があります。
病院で診察してもらったら「発達障害」と診断されました。
私も子供もほとほと困り果てて限界です。どのようにしていけばいいでしょか?
       神戸在住  主婦  38歳 夫40歳  長女高3 

回答:発達障害のある人の家族が、感情を共有したり、深い心のつながりをもったりしていく困難が原因となって、ストレスやさまざまな心身の不調を起こしてしまう事があります。
この症状は、カサンドラ症候群と呼ばれています。
悩みを人に話しても、話した相手に発達障害の理解がないと苦痛を中々わかってもらえません。そのような苦痛が積み重なった結果、発達障害のある人の家族が、様々な症状を引き起こしてしまうのです。
家族で発達障害について考えて行く事が必要です。
このような問題に直面した時に、発達障害について知っておくことは大切な事です。正しい知識や理解、対応の仕方を学び、家族で助け合って乗り越えてほしいです。自分でできる改善法としては、周囲からマナー違反であること、失言であることなどを注意され、自分でも気づいたらすぐに謝るようにしましょう。どこがいけなかったのか納得できないときは、後で親しい人に相談して確かめ、同じマナー違反を繰り返さないように気を付けましょう。
何故いけなかったのか、その場では理解出来なくても、相手が不快な思いをしている事は確かなので、素直に謝る事が最善の解決策と言えます。
家族や周辺の人に、自分の特性を知ってもらい、助言をお願いする事も大事です。自分が状況を理解したり、人の気持ちを察したりすることがあまり得意ではないということを自覚する必要があります。そのうえで、その特性を周りに人に知っておいてもらい、指摘や助言をしてもらえば、同じような場面に再び遭遇した時に、不適切な言動をとらずに済むようになります。
場にそぐわない態度をとったり失言してしまったりしたときは、そのつど指摘や助言をもらえるようにおねがいしておくのもいいと思います。

質問:夫が発達障害と診断されました

夫の事で相談があります。
些細な事でいだらちを抑えられずカッとなりやすく、衝動的な言動が原因でトラブルを起こしてしまいます。子供のころから暴言や暴力をふるってしまう事もあったそうです。
短気が原因で、周囲に当たり散らしてしまい、家族や友人との関係に溝ができてしまっています。
怒りのコントロールが出来ず、周りの者の苦悩を理解できない為、度々家族に「お前なんか出ていけ」という暴言や暴力をふるってしまいます。
病院では発達障害(ADHD)と言われました。実家の両親は別居か離婚を考えるように言っています。
       長野県松本市在住  32歳 主婦  夫 35歳 会社員

回答:「手だてを一緒に考えましょう」
ADHDは、発達障害の中でも最もよく見られる障害と言われています。些細な事でかっとなりやすく、攻撃的な態度をとったり、暴言を吐いたりして衝動性の抑制が利きにくいタイプの人がいます。
些細な事でカッとなりやすく、攻撃的な態度をとったり、暴言を吐いたりしてしまうことがあります。感情の抑制が利きにくいのはADHDの特性の一つで、突発的に怒りが湧きおこり、怒鳴ったり、物を投げつけたりしないと怒りが収まらないこともあります。
ADHDの衝動的な怒りは、爆発的ですが、根深いものではなく、怒りが収まると本人はケロッとしていたり、怒りの感情をいつまでも持ち続けるわけではありません。激しい怒りは20分程度で収まりますが、その間、周囲の人は当たり散らされて、理不尽な思いをすることもあり、そうなるとその後の人間関係がぎくしゃくしやすくなります。
傷つけられた側は強い恐怖を覚えるようになり、正常な人間関係が保てなくなってしまうからです。
怒りは人間関係にダメージを与えやすいため、抑制する手立てを考えましょう。周囲の人(上司や妻)は本人が怒った時、過剰に反応せず、距離を置いてみるようにしましょう。怒りが強いときは過剰反応しない事が大事です。
本人の怒りが爆発している時は、暴言を吐いても無視し、反応しないようにしてみてください。
しばらくすると怒りもおさまり、自分の行為を後悔するケースが多いです。
本人の気持ちが落ち着いてから、問題行動を起こさない為の対応法を一緒に考えてあげて下さい。怒りの感情をうまく処理するコツを知っておくと有効です。
例えば、
・怒りが爆発しそうになったら、外の空気を吸いに行かせる。
・怒りが湧き起こった時には、間を置く。
・普段から自分の怒りの傾向を知り、予防に努める。
・なぜ「カチン」とくるのか、怒りの引き金になる怒りの原因を探り、共感してあげる。
・深呼吸をする、その場から一旦離れる、数をカウントするなど、ご主人に合った方法を一緒に見つけて実践してみるとよいでしょう。

質問:大人の発達障害:自閉症スペクトラムといわれています。

結婚して7年になります。
交際中、「僕は発達障害で、感情表現がうまくできないんです」と正直に話してくれていて、誠実な人だと思い結婚しました。感情表現がうまくできない点は理解していたのですが、生活を共にする事で理解できない事が見えてきて、私に限界が来たのです。例えば、夫の誕生日に2人の子供が夫にお手紙と手作りの金メダルを作ってお祝いをくれたのです。きっと夫は喜ぶだろうと思ったのですが、ストレートに喜びを表現できなかったのです。上の子は「パパは嬉しくないのかなあ」とがっかりしていました。
こんな事が日常的にあるので、これからどうなっていくのか心配です。
夫は最近転勤になったのですが、どうも人間関係が難しいようです。これから夫をどのように支えていけばいいでしょうか。
    名古屋市在住 主婦 38歳 夫 会社員  長男6歳 長女 4歳

回答:自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)の人の中には、感情表現がうまくできない人がいます。
喜怒哀楽の感情はあるのですが、それを表情や態度に表す事が苦手な為、感情が相手に伝わらず、誤解を受けてしまったり、相手との適切な距離感がわからないため、親しく付き合えなくなる事もあります。
感情表現が苦手な為、同僚に敬語で話したり、他人行儀な態度をとったりする事があり、相手は「打ち解けてくれない」と勘違いしてしまう可能性があります。
よく見られる特性として、社会マナーや暗黙のルールが分からない、人に合わせて行動できない、思い込みが激しい、その場の空気を読んだり、気持ちを察したりする事ができない、時と場に合った言葉遣いができないなど対人関係を築く上で必要なスキルを身につける困難さがあります。
殆どの人は成長過程で自然に学び取っていきますが、自閉症スペクトラムの人は社会性という必要なスキルを自然に身につける事が困難なのです。
自分が言った事に相手がどう思うかを想像できない為に、感じた事をそのまま口に出してしまい、その為「常識がない」と非難される事もあります。
しかし、本人には悪気がない為、自分のどこが悪いのか分からないまま、疎外感や孤独感をもって悩んでいる事が多いです。
子供の時から批判されている場合、「嫌われるのではないか」と過剰に心配して思うように行動できなくなってしまう事もあります。
転勤先では、そういう特性がある事を周囲の人に知っておいてもらう事が大切です。
また、自分の感情がうまく伝わらないと感じた時は、言葉で表現する事も有効です。
子供に感情を具体的に伝えるには、「本当にうれしいと思っているからね」と言うように、一言添えるだけで真意が伝わりやすくなります。
ご主人の言動に相手がどう思ったかを話し合い、具体的に「こうしてみたら」と提案してみてください。

質問:大人の発達障害

夫の事で相談です。整理整頓が余りにできないのです。
物を捨てられない為に部屋の中が物で溢れかえったり、会社で他の社員との共有物なのに、使った物を元の場所にしまう事ができず、出しっぱなしになって迷惑をかけているようです。
又、自分の部屋が要らない物で一杯になっています。
余りにひどいので上司の指示で、夫が会社の産業医に相談したら、精神科の受診を勧められ、私と一緒に行きました。結果、発達障害(ADHD)との事でした。脳機能の一部に障害があり、認知や行動に偏りが現れる障害で社会生活にうまく適応しにくいと言われました。
主人の両親が言うには、子供の頃は障害が目立たず、躓きに気づいてあげられず、育て方が悪かったのだと思っていたそうです。本人も気づかないまま大人になり、社会に出て問題が表面化してきた事に気づいたようです。
どのようにサポートしてあげればいいでしょうか?
          東京在住 会社員 32歳  妻 30歳 パート 

回答:「自分でできる改善法を」
大人の発達障害は10%と言われています。以前は発達障害というと子供の障害と思われていましたが、大人になってもその特性が持ち越され「片付けが出来ない」「場の空気が読めない」「感情のコントロールが出来ない」など問題を抱える人が広くいる事が知られ、近年、生きにくさを感じている人たちが病院を受診するケースが増えています。
社会に出ると様々なルールに即して行動できるのが当たり前なのですが、発達障害の人にとっては簡単な事ではないのです。
発達障害のある人は、子供の頃から人と同じように出来ない事への劣等感や、周囲から非難、叱責をされる事でストレスを強く感じ続けてきた人が多いです。特に大人になるまで発達障害に気づかずにきたケースでは、社会に適応できない原因や、改善の方法も見いだせないまま苦痛を抱え、親や本人が自分を責めてきたケースも少なくないです。
原因が明らかになる事で適切な治療が受けられ、環境を改善したり、必要なスキルを身につけて、周囲の人に理解してもらう事で生活上の困難を軽減していく事が可能になる為、原因が分るという事は重要な事だと思います。それに、自分の不得意な部分、課題や問題点を知る事が出来れば、トラブルを回避する為の対策をとる事が出来るようになります。
例えば、物が捨てられない人は、必要なものか、不必要なものかの判断がつきにくく、部屋に物が溜まってしまいやすいです。その対策としては、「1年間着ない服は捨てる」などルールを決めるとか、散らかってから整理すると時間がかかるので、短時間でいいので整理整頓する習慣をつける、不要なものは早めに捨てる、他の人と共有する道具などは、使い終わったらすぐに元にあった場所に戻すなど。是非、一緒に考えてあげて下さい

発達障害の夫が起こしやすい問題と対策

質問:夫は、私に優しい声をかけてくれたり、愛情を示すという配慮がなく、家族に興味がないように感じます。その為、夫婦関係がギクシャクしてしまう場合があります。結婚前そうではなかったのです。
ドラマに登場するような気のきいた言葉をかけたり、ネットに出ている美味しいお店に連れて行ってくれたりしてくれたりしたのです。当時、夫から発達障害(ASD)と聞いていましたが、気になりませんでした。しかし、結婚した途端に態度が変わってきました。
結婚したので私の気持ちに配慮しなくてもいいと考えたのか、配慮や思いやり、愛情表現などをしなくなったのです。その為会話が減り、一人になりたがったりして、私は孤独に陥ってしまうようになりました。夫は想像する事が苦手なので、話をしていても強い疲労感をおぼえる場合があります。
例えば、その日にあった出来事やテレビの情報、パート先でのグチや不満など、とりとめもない話をしても夫はそれらの話に興味がわかず、話の内容もよくわからなかったりします。これから夫婦としてやっていけるのか心配です。
                   27歳  主婦 パート  夫 会社員

回答:ASDの人は基本的に、コミュニケーションの障害や社会性の欠如といった特性があります。その為コミュニケーションがうまくいかない、夫が自分に関心を示さない、夫に気持ちが伝わらない、夫からの優しい言葉がない、夫の言動に傷つくといったことが日常的に起こってくるケースが多いです。
ASDの人は、目的がはっきりしていることは一生懸命にとり組みます。
職場などで求められる目標や課題は、ASDの人にとって理解しやすく、とり組みやすいのですが、目的のない行動、目的がはっきりしないことをするのが苦手ですので、女性特有の何気ない会話がむずかしといえます。
しかも、ASDの男性は問題解決が得意なので、妻の話を分析したり、アドバイスをしたりしがちです。ところが、妻が求めているのは共感で、ただ「うん、うん」と聞いてほしいだけだったりします。こうしたコミュニケーションのすれ違いが日常生活のいたるところで、ひんぱんに起こります。
また、妻からすると、言わなくても何を望んでいるか分かって欲しいという気持ちがありますが、ASDの夫は言葉で言われていないことを理解することはできません。そのため、妻が辛い時や悲しい時に、労わりやねぎらいの言葉をかけてくれたり、たまには「愛しているよ」「いつもありがとう」といった言葉で愛情表現をしてくれるのを期待するのは難しいといえます。
もし、夫から優しい言葉をかけて欲しい、自分に関心を持って欲しいと思う時やご主人にして欲しい事はそれを言葉にしてご主人に伝える事を心がけて下さい。
話す時も何故この話をしたのか、明確にすることも大切なポイントです。
ご主人の特性を理解する事が大事です。

夫は、数年前病院で発達障害(ADHD)と診断されました。
結婚してすぐに、「車がほしい」と急に言い出して、高級な新車を買ってしまったというような事がありました。なぜ、ひと言相談してくれなかったのかと言っても、「車があれば好きな時にドライブに行けるから」と夫なりの理屈があり、全く悪いと思っていないのです。それ以外にも、普通なら思いつきでは買わないような高価なものを即決してしまったり、ローン契約してしまったりする事がありました。常識的に見れば「おかしい」「変わっている」と思える考えや行動であっても、夫は、自分の考えは正しいと思っている場合が多いのです。その為、私が意見を言っても、聞く耳を持たない場合があります。夫の金銭感覚は、小さなこだわりという程度では済まない場合の方が多く、またそのままにしていても改善される事はありません。トラブルを防ぐ為にも、どのような対策をしたらいいでしょうか?
                    38歳 主婦  夫 39歳 会社員

回答:

ADHDの人は、思いつくとすぐに行動してしまう傾向があります。衝動性の特性から、深く考えずに高価なものを買ってしまい、待つ事、我慢する事が苦手です。自分の考え、やり方は正しいと思っている傾向が強いです。小さい頃から自分がこれと決めた事を、大人になってもやり続ける場合があります。本人にとってその行動は当たり前であり、なんの疑問も抱いていません。
妻から「やめてほしい」と言われてもどうしてやめなければならないのか理解できないし、変化を好みません。妻としては夫にどのように伝えれば、自分の思いが伝わるのか途方に暮れてしまうかもしれません。お金の使い方というのは、夫婦関係を大きく左右します。
そこでお金の使い方については、日頃からコミュニケーションを密にして細かく決めて使えるお金の上限を決めておきましょう。例えば、高価なものについては、子どもが生まれたら買う、貯金が00万円貯まるまでは買わない」など、明確な目安を設けておくといいでしょう。それまでは「欲しくなっても買わない」ルールにするのです。こうする事で、一定の歯止め効果が得られます。
夫からすると、自分のやろうとしている事をその都度相談、報告するのは面倒くさい、「どうせ言ってもダメと言われる」と感じるかもしれません。頭ごなしに否定せず、まずは夫の話を聞いてみましょう。欲しい理由をたずね,「だから欲しいと思ったんだね」と共感を示しつつ、OKできない理由を伝えると、夫も納得しやすくなります。大切なのは、衝動買いに走る前に、「相談してみよう」と思わせるような、日頃のコミュニケーションです。予定になかったものが欲しくなった時は、「その日に買わない」を家族のルールにするのもいいでしょう。その場では買わずに、もう一度考える時間を設けると、買いたい衝動が薄れて無駄遣いを防ぐ事につながります。


「一人で抱え込まないで」
夫は集中力が長続きせず、1つの事にコツコツととり組んだり、計画的な行動が苦手です。かといって、自分の好きな事には没頭しすぎたりします。
職場では思いつきで行動して周囲を振り回したり、約束を忘れてしまう事がよくあったりして注意されているようです。相手の気持ちを感じたり、気をつかったりする事も苦手です。
また、内緒話や家庭内のもめ事などを外で話したり、私との約束を忘れてしまう事があります。その事でなぜ私が怒っているのか理解できず、悲しくなります。
会社からの勧めもあり、精神科で見てもらったら大人の発達障害(ADHD・注意欠陥多動性障害)と診断されました。10年の結婚生活でほとほと疲れ切っています。私の方が病気になりそうです。対処の仕方を教えてください。 
          福岡市在住 35歳 主婦 夫 35歳 会社員 長男 8歳

 

回答

「発達障害の伴侶に苦しむカサンドラ」
ADHDの人は、集中力がない、忘れ物が多い、思いついたらすぐに行動に移してしまう、じっとしていないなど「不注意」「多動性」「衝動性」という三つの特性があります。
その為、行き違いや周囲を振り回してしまう事などから、人間関係がギクシャクし、様々なトラブルを起こしてしまいがちです。発達障害の夫と情緒的な交流がうまくできず、「不安感」「孤独感」「無力感」などにより、不安定な精神状態や抑うつ状態に陥ってしまう妻の状態の事を「カサンドラ症候群」(正式な病名ではありません)と呼ばれています。一般的には夫に不満があると、人に話してストレスを発散したり、解決策を見出したりする事が多いのですが、特性のある夫を持つカサンドラは、中々そうはいかないのです。カサンドラに生じる様々な困難は、外からは見えにくく,理解されにくいのです。
「大変でしたね」と、単なる励ましをいわれても、気持ちが晴れるわけでもありません。カサンドラの長年の苦悩の理由を「そういう事だったのか」と理解し、納得するのは難しいからです。
あなたが立ち直る為に必要な事は、専門のお医者さんやカウンセラーに相談し、今まで夫に感じていた様々な違和感の原因を知り、正しい知識や情報を得て、夫の特性を丁寧に読み解き、それまで悩み苦しんできた事の本当の味を知る事です。自分一人で悩みを抱えない事です。
夫婦が情緒的な相互関係が築けないのは特性の為であって、誰のせいでもないのです。
気持ちの交流が持てずに、理解出来なかった夫の言動や行動が理解できた時、初めて「自分が悪いのではない」と確信が持てるようになるはずです。あなたが回復いくには、ある程度の時間が必要です。
また、カサンドラには、家族や周囲の理解が大きな支えになり、夫婦問題の解決につながる場合があります。苦痛を周囲の人から信じてもらえないことが、カサンドラの本質だからです。

質問

夫は、私に優しい声をかけてくれたり、愛情を示すという配慮がなく、家族に興味がないように感じます。その為夫婦関係がギクシャクしてしまう場合があります。結婚前そうではなかったのです。
ドラマに登場するような気のきいた言葉をかけたり、ネットに出ている美味しいお店に連れて行ってくれたりしてくれたりしたのです。当時、夫から発達障害(ASD)ときいていましたが、気になりませんでした。しかし、結婚した途端に態度が変わってきました。
結婚したので私の気持ちに配慮しなくてもいいと考えたのか、配慮や思いやり、愛情表現などをしなくなったのです。その為会話が減り、一人になりたがったりして、私は孤独に陥ってしまうようになりました。夫は想像する事が苦手なので、話をしていても強い疲労感をおぼえる場合があります。
例えば、その日にあった出来事やテレビの情報、パート先でのグチや不満など、とりとめもない話をしても夫はそれらの話に興味がわかず、話の内容もよくわからなかったりします。これから夫婦としてやっていけるのか心配です。
        東京都在住 27歳  主婦 パート  夫 会社員

ASDの人は基本的に、コミュニケーションの障害や社会性の欠如といった特性があります。
その為コミュニケーションがうまくいかない、夫が自分に関心を示さない、夫に気持ちが伝わらない、夫からの優しい言葉がない、夫の言動に傷つくといったことが日常的に起こってくるケースが多いです。
ASDの人は、目的がはっきりしていることは一生懸命にとり組みます。
職場などで求められる目標や課題は、ASDの人にとって理解しやすく、とり組みやすいのですが、
目的のない行動、目的がはっきりしないことをするのが苦手ですので、女性特有の何気ない会話がむずかしといえます。
しかも、ASDの男性は問題解決が得意なので、妻の話を分析したり、アドバイスをしたりしがちです。ところが、妻が求めているのは共感で、ただ「うん、うん」と聞いてほしいだけだったりします。こうしたコミュニケーションのすれ違いが日常生活のいたるところで、ひんぱんに起こります。
また、妻からすると、言わなくてもなにを望んでいるかわかってほしいという気持ちがありますが、AS
Dの夫は言葉で言われていないことを理解することはできません。そのため、妻がつらいときや悲しいときに、労わりやねぎらいの言葉をかけてくれたり、たまには「愛しているよ」「いつもありがとう」といった言葉で愛情表現をしてくれるのを期待するのは難しいといえます。
もし、夫から優しい言葉をかけて欲しい、自分に関心を持って欲しいと思う時やご主人にして欲しい事はそれを言葉にしてご主人に伝える事を心がけて下さい。
話すときもなぜこの話をしたのか、明確にすることも大切なポイントです。
ご主人の特性を理解する事が大事です。


質問

夫は、数年前病院で発達障害(ADHD)と診断されました。
結婚してすぐに、「車がほしい」と急に言い出して、高級な新車を買ってしまったというような事がありました。なぜ、ひと言相談してくれなかったのかと言っても、「車があれば好きな時にドライブに行けるから」と夫なりの理屈があり、全く悪いと思っていないのです。それ以外にも、普通なら思いつきでは買わないような高価なものを即決してしまったり、ローン契約してしまったりする事がありました。常識的に見れば「おかしい」「変わっている」と思える考えや行動であっても、夫は、自分の考えは正しいと思っている場合が多いのです。その為、私が意見を言っても、聞く耳を持たない場合があります。夫の金銭感覚は、小さなこだわりという程度では済まない場合の方が多く、またそのままにしていても改善される事はありません。トラブルを防ぐ為にも、どのような対策をしたらいいでしょうか?
              広島市在住 38歳 主婦  夫 39歳 会社員

 

回答

ADHDの人は、思いつくとすぐに行動してしまう傾向があります。衝動性の特性から、深く考えずに高価なものを買ってしまい、待つ事、我慢する事が苦手です。自分の考え、やり方は正しいと思っている傾向が強いです。小さい頃から自分がこれと決めた事を、大人になってもやり続ける場合があります。本人にとってその行動は当たり前であり、なんの疑問も抱いていません。
妻から「やめてほしい」と言われてもどうしてやめなければならないのか理解できないし、変化を好みません。妻としては夫にどのように伝えれば、自分の思いが伝わるのか途方に暮れてしまうかもしれません。お金の使い方というのは、夫婦関係を大きく左右します。
そこでお金の使い方については、日頃からコミュニケーションを密にして細かく決めて使えるお金の上限を決めておきましょう。例えば、高価なものについては、子どもが生まれたら買う、貯金が00万円貯まるまでは買わない」など、明確な目安を設けておくといいでしょう。それまでは「欲しくなっても買わない」ルールにするのです。こうする事で、一定の歯止め効果が得られます。
夫からすると、自分のやろうとしている事をその都度相談、報告するのは面倒くさい、「どうせ言ってもダメと言われる」と感じるかもしれません。頭ごなしに否定せず、まずは夫の話を聞いてみましょう。欲しい理由をたずね,「だから欲しいと思ったんだね」と共感を示しつつ、OKできない理由を伝えると、夫も納得しやすくなります。大切なのは、衝動買いに走る前に、「相談してみよう」と思わせるような、日頃のコミュニケーションです。予定になかったものが欲しくなった時は、「その日に買わない」を家族のルールにするのもいいでしょう。その場では買わずに、もう一度考える時間を設けると、買いたい衝動が薄れて無駄遣いを防ぐ事につながります。


問「ADHDの夫の問題と対応法」

夫はADHD(注意欠如:多動性障害)という発達障害と診断されています。
待つのが苦手で、思いついたら自分優先ですぐに行動したくなります。
夫婦にとって大切な事も、勝手に決めてしまったり、何かを思いつくと周囲の都合に関係なく、すぐに行動に移すところがありケンカになる事がよくあります。人の気持ちより自分の気持ちを優先する事が多く、私に相談なく高価な物を買って帰ったり、「もっと給料がいい仕事を見つけた」と会社を辞めてしまった事がありました。私がなぜ怒っているのか理解できないようです。
帰宅後に洋服を脱ぎっぱなしにしたまま部屋に閉じこもり、趣味に没頭したりで、小さい子どもの手本にならず心配です。 私の負担より、自分の都合を優先してしまいます。
東京都在住  32歳 主婦 パート  夫 会社員35歳 子供1歳

回答「明確なルールがあると守りやすい」
ADHDの人は、その特性の為に、決められたルールに沿って行動する事が苦手で、自分の思った事や好きな事を周囲の都合にお構いなく平気で優先してしまう傾向があります。つい、物事を自分中心に考えてしまうのです。また、考え方が一貫していない所があり、その為、子供に対して一度は許可したのに、次の日は禁止したり、同じ事をしても昨日は叱らなかったのに、今日は叱ったりします。
ルールや常識に沿って、繰り返し、地道に根気よく行う事が苦手です。特に、整理整頓が苦手で、途中で放り出して出かけてしまう事もあり、子供の手本になりません。
それに将来を見据えた長期的な計画を立てて行動する事も苦手です。その為、妻に相談なく、給料で自分の欲しいものを買ったり、趣味につぎ込んだりしてしまう事もあります。
対応のポイントは、夫がとりやすい言動や行動のクセをつかむ事です。まずは夫の考えや行動を否定せず、話を聞くという態度で接しましょう。
夫の話を聞いたら、無理のない範囲でアドバイスしてみます。「会社を辞めたい」と言われたら、何があったのか聞いてあげ「今迄やってきたのはあなたに合ってたかもしれないから、もう1年は頑張ってみたら」というように伝える事で、衝動的な行動を回避できる場合があります。
ご主人は「話してもどうせダメと言われる」と思っているかもしれません。そこで相談してきたりした時は、とにかくほめましょう。すると落ち着いて行動できるようになる事があります。
それに、特性から、ご主人にとっては明確なルールがあると守りやすいものです。「行動する前に相談する」ようにルールを決めたり、洗濯カゴの上に「脱いだ服を入れる」と書いた紙を張っておくのもいいです。それを見て、子供も服を脱衣カゴに入れるようになれば幸いですね。


 

 

質問「発達障害の夫が起こしやすい問題と対応法」

夫は、昨年、会社の上司から「病院で検査してもらったらどうか」と勧められ、精神科でASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群)と診断されました。結婚後、家では私が話しかけると嫌がるし、話をちゃんと聞いてくれません。それに私の気持ちが伝わらず、言っても否定されるといった状況がよく起こり、一方的な会話の為、関係がギクシャクしてしまっています。
自分の好きな事、自分の興味のある事だけを一方的に話す事が多く、私の話に興味がないと耳を傾けなかったり、無視したりします。
会社では人と話をしていても、相手と目を合わせない事が多いらしく、何を考えているのかよく分からないと言われているようです。             
職場では、その場の状況や雰囲気にふさわしい会話が求められますが、夫はそのニュアンスが分からず、思った事をそのまま口にしてしまう事もあるそうです。
こだわりが強く、自分の言う事が正しいと思っている為、私の話や意見を否定したり、反撃したり、自分の意見を押し通そうとする事がよくあります。 どのように対応していけばいいでしょうか。                
京都市在住  主婦  27歳 夫会社員 27歳 結婚2年目

回答「夫の特性を理解しましょう」
ASDの人は、自分の好きな事、興味のある事だけに集中しがちで、自分だけのやり方やルールに強いこだわりを持っていて、それを曲げる事が余りありません。
それを家族にも強要しようとする為、衝突してしまう事があります。
その為、家庭生活に支障をきたし、妻が疲れ切ってしまう事が多いです。(カサンドラ症候群)
何事においても自分や自分の好きな事を優先させ、周囲に合わせようとしない為、「自分勝手な人」と思われがちです。想像する事が苦手なので、相手の気持ちを推し量る事ができず、夫婦喧嘩に発展してしまう事もしばしばです。夫が一方的に話している場合は、話が一区切りするまでさえぎらず、聞き役に徹してみて下さい。区切りがついて話が途切れた時に、あなたの言いたい事を話すと、耳を傾けてもらいやすくなります。ASDの人は、長い話をじっと聞くのが得意ではありません。ですから、夫に伝えたい事は、短く簡潔に話すように工夫しましょう。また、冗談や比喩、あいまいな表現を理解するのが苦手です。
一般的に口にしてはいけない事、言われたら不愉快な事など、夫が理解しやすいように説明してあげ、「言わないルール」を決めるのもいいです。夫もそういうものだと分り、守りやすくなると思います。夫の一方的な話を、いつも真剣に聞かなければならない訳ではありません。あいづちをうちながら、適度に受け流す事も時には必要です。夫の話し方の癖をつかんで、自分達なりのコミュニケーションの形を作ってください。夫がある程度自分の好きに出来るようにする代わりに、あなたもご自分のルールを作って伝えて好きな事をしましょう。



 

質問「空気が読めないと言われる」

夫は「空気が読めない」とよく言われます。人の気持ちを察する事が苦手な為に、場の雰囲気を悪くするような事を言ってしまう事があります。
人が聞かれたくないと思っている事を聞いてしまい、暗黙の了解がわからず「マナー違反」をしてしまうのです。家庭内のトラブルがある人に、家族の事を質問したり、おごってもらう食事の席で高額なメニューを注文したり、子供相手の勝負事に本気を出したりして周囲をあきれさせる事もあります。
思った事を正直にいう事や、相手や状況によって変える事を思いつきません。
気遣うという事も理解しづらく、配慮に欠けた行動をとって避難される事もあります。悪気はないのですが、人の立場になって考えることが苦手なため、相手が話したくない話題を持ちかけて不快にさせてしまったり、場の空気をしらけさせてしまったりする事があります。
病院で診察してもらったら「発達障害」と診断されました。
私も子供もほとほと困り果てて限界です。どのようにしていけばいいでしょうか?
        神戸在住  主婦  38歳 夫40歳  長女高3 

 

回答

発達障害のある人の家族が、感情を共有したり、深い心のつながりをもったりしていく困難が原因となって、ストレスやさまざまな心身の不調を起こしてしまう事があります。
この症状は、カサンドラ症候群と呼ばれています。
悩みを人に話しても、話した相手に発達障害の理解がないと苦痛を中々わかってもらえません。
そのような苦痛が積み重なった結果、発達障害のある人の家族が、様々な症状を引き起こしてしまうのです。
家族で発達障害について考えて行く事が必要です。
このような問題に直面した時に、発達障害について知っておくことは大切な事です。
正しい知識や理解、対応の仕方を学び、家族で助け合って乗り越えてほしいです。
自分でできる改善法としては、周囲からマナー違反であること、失言であることなどを注意され、自分でも気づいたらすぐに謝るようにしましょう。どこがいけなかったのか納得できないときは、後で親しい人に相談して確かめ、同じマナー違反を繰り返さないように気を付けましょう。
何故いけなかったのか、その場では理解出来なくても、相手が不快な思いをしている事は確かなので、素直に謝る事が最善の解決策と言えます。
家族や周辺の人に、自分の特性を知ってもらい、助言をお願いする事も大事です。
自分が状況を理解したり、人の気持ちを察したりすることがあまり得意ではないということを自覚する必要があります。そのうえで、その特性を周りに人に知っておいてもらい、指摘や助言をしてもらえば、同じような場面に再び遭遇した時に、不適切な言動をとらずに済むようになります。
場にそぐわない態度をとったり失言してしまったりしたときは、そのつど指摘や助言をもらえるようにおねがいしておくのもいいと思います。


 

質問「夫が発達障害と診断されました」

夫の事で相談があります。
些細な事でいだらちを抑えられずカッとなりやすく、衝動的な言動が原因でトラブルを起こしてしまいます。子供のころから暴言や暴力をふるってしまう事もあったそうです。
短気が原因で、周囲に当たり散らしてしまい、家族や友人との関係に溝ができてしまっています。
怒りのコントロールが出来ず、周りの者の苦悩を理解できない為、度々家族に「お前なんか出ていけ」という暴言や暴力をふるってしまいます。
病院では発達障害(ADHD)と言われました。実家の両親は別居か離婚を考えるように言っています。
          長野県松本市在住  32歳 主婦  夫 35歳 会社員

回答「手だてを一緒に考えましょう」
ADHDは、発達障害の中でも最もよく見られる障害と言われています。些細な事でかっとなりやすく、攻撃的な態度をとったり、暴言を吐いたりして衝動性の抑制が利きにくいタイプの人がいます。
些細な事でカッとなりやすく、攻撃的な態度をとったり、暴言を吐いたりしてしまうことがあります。
感情の抑制が利きにくいのはADHDの特性の一つで、突発的に怒りが湧きおこり、怒鳴ったり、物を投げつけたりしないと怒りが収まらないこともあります。
ADHDの衝動的な怒りは、爆発的ですが、根深いものではなく、怒りが収まると本人はケロッとしていたり、怒りの感情をいつまでも持ち続けるわけではありません。
激しい怒りは20分程度で収まりますが、その間、周囲の人は当たり散らされて、理不尽な思いをすることもあり、そうなるとその後の人間関係がぎくしゃくしやすくなります。
傷つけられた側は強い恐怖を覚えるようになり、正常な人間関係が保てなくなってしまうからです。
怒りは人間関係にダメージを与えやすいため、抑制する手立てを考えましょう。
周囲の人(上司や妻)は本人が怒った時、過剰に反応せず、距離を置いてみるようにしましょう。
怒りが強いときは過剰反応しない事が大事です。
本人の怒りが爆発している時は、暴言を吐いても無視し、反応しないようにしてみてください。
しばらくすると怒りもおさまり、自分の行為を後悔するケースが多いです。
本人の気持ちが落ち着いてから、問題行動を起こさない為の対応法を一緒に考えてあげて下さい。
怒りの感情をうまく処理するコツを知っておくと有効です。
例えば、
・怒りが爆発しそうになったら、外の空気を吸いに行かせる。
・怒りが湧き起こった時には、間を置く。
・普段から自分の怒りの傾向を知り、予防に努める。
・なぜ「カチン」とくるのか、怒りの引き金になる怒りの原因を探り、共感してあげる。
・深呼吸をする、その場から一旦離れる、数をカウントするなど、ご主人に合った方法を一緒に見つけて実践してみるとよいでしょう。




質問「大人の発達障害:自閉症スペクトラムといわれています。」

結婚して7年になります。
交際中、「僕は発達障害で、感情表現がうまくできないんです」と正直に話してくれていて、誠実な人だと思い結婚しました。感情表現がうまくできない点は理解していたのですが、生活を共にする事で理解できない事が見えてきて、私に限界が来たのです。例えば、夫の誕生日に2人の子供が夫にお手紙と手作りの金メダルを作ってお祝いをくれたのです。きっと夫は喜ぶだろうと思ったのですが、ストレートに喜びを表現できなかったのです。上の子は「パパは嬉しくないのかなあ」とがっかりしていました。
こんな事が日常的にあるので、これからどうなっていくのか心配です。
夫は最近転勤になったのですが、どうも人間関係が難しいようです。これから夫をどのように支えていけばいいでしょうか。
     名古屋市在住 主婦 38歳 夫 会社員  長男6歳 長女 4歳

回答

自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)の人の中には、感情表現がうまくできない人がいます。
喜怒哀楽の感情はあるのですが、それを表情や態度に表す事が苦手な為、感情が相手に伝わらず、誤解を受けてしまったり、相手との適切な距離感がわからないため、親しく付き合えなくなる事もあります。
感情表現が苦手な為、同僚に敬語で話したり、他人行儀な態度をとったりする事があり、相手は「打ち解けてくれない」と勘違いしてしまう可能性があります。
よく見られる特性として、社会マナーや暗黙のルールが分からない、人に合わせて行動できない、思い込みが激しい、その場の空気を読んだり、気持ちを察したりする事ができない、時と場に合った言葉遣いができないなど対人関係を築く上で必要なスキルを身につける困難さがあります。
殆どの人は成長過程で自然に学び取っていきますが、自閉症スペクトラムの人は社会性という必要なスキルを自然に身につける事が困難なのです。
自分が言った事に相手がどう思うかを想像できない為に、感じた事をそのまま口に出してしまい、その為「常識がない」と非難される事もあります。
しかし、本人には悪気がない為、自分のどこが悪いのか分からないまま、疎外感や孤独感をもって悩んでいる事が多いです。
子供の時から批判されている場合、「嫌われるのではないか」と過剰に心配して思うように行動できなくなってしまう事もあります。
転勤先では、そういう特性がある事を周囲の人に知っておいてもらう事が大切です。
また、自分の感情がうまく伝わらないと感じた時は、言葉で表現する事も有効です。
子供に感情を具体的に伝えるには、「本当にうれしいと思っているからね」と言うように、一言添えるだけで真意が伝わりやすくなります。
ご主人の言動に相手がどう思ったかを話し合い、具体的に「こうしてみたら」と提案してみてください。


質問

夫の事で相談です。整理整頓が余りにできないのです。
物を捨てられない為に部屋の中が物で溢れかえったり、会社で他の社員との共有物なのに、使った物を元の場所にしまう事ができず、出しっぱなしになって迷惑をかけているようです。
又、自分の部屋が要らない物で一杯になっています。
余りにひどいので上司の指示で、夫が会社の産業医に相談したら、精神科の受診を勧められ、私と一緒に行きました。結果、発達障害(ADHD)との事でした。
脳機能の一部に障害があり、認知や行動に偏りが現れる障害で社会生活にうまく適応しにくいと言われました。
主人の両親が言うには、子供の頃は障害が目立たず、躓きに気づいてあげられず、育て方が悪かったのだと思っていたそうです。本人も気づかないまま大人になり、社会に出て問題が表面化してきた事に気づいたようです。
どのようにサポートしてあげればいいでしょうか?
              東京在住 会社員 32歳  妻 30歳 パート 

回答「自分でできる改善法を」
大人の発達障害は10%と言われています。以前は発達障害というと子供の障害と思われていましたが、大人になってもその特性が持ち越され「片付けが出来ない」「場の空気が読めない」「感情のコントロールが出来ない」など問題を抱える人が広くいる事が知られ、近年、生きにくさを感じている人たちが病院を受診するケースが増えています。
社会に出ると様々なルールに即して行動できるのが当たり前なのですが、発達障害の人にとっては簡単な事ではないのです。
発達障害のある人は、子供の頃から人と同じように出来ない事への劣等感や、周囲から非難、叱責をされる事でストレスを強く感じ続けてきた人が多いです。
特に大人になるまで発達障害に気づかずにきたケースでは、社会に適応できない原因や、改善の方法も見いだせないまま苦痛を抱え、親や本人が自分を責めてきたケースも少なくないです。
原因が明らかになる事で適切な治療が受けられ、環境を改善したり、必要なスキルを身につけて、周囲の人に理解してもらう事で生活上の困難を軽減していく事が可能になる為、原因が分るという事は重要な事だと思います。それに、自分の不得意な部分、課題や問題点を知る事が出来れば、トラブルを回避する為の対策をとる事が出来るようになります。
例えば、物が捨てられない人は、必要なものか、不必要なものかの判断がつきにくく、部屋に物が溜まってしまいやすいです。その対策としては、「1年間着ない服は捨てる」などルールを決めるとか、散らかってから整理すると時間がかかるので、短時間でいいので整理整頓する習慣をつける、不要なものは早めに捨てる、他の人と共有する道具などは、使い終わったらすぐに元にあった場所に戻すなど。是非、一緒に考えてあげて下さい。