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第3回 テーマ 『GM 前編』
はじめて買ったMIDI楽器は某メーカーの“オールインワンシンセ(音源とシーケンサーとキーボードが一つになったもの)”だった。実はその年に「GM」が発表されたので、当然のようにそのシンセはGMに対応していなかった。当時作ったMIDIファイルは今も手元にあるのだが、現在使用している音源で再生するには『GM』に対応するデータに直さなければならない。HPにUPしたいファイルがたくさんあるのに・・・直すぐらいなら新しく作った方が早いかな・・・?

「GMとは」
  1991年にMIDI規格のガイドラインとして採用された『General MIDI System Level 1(通称“GM”)』は、それまでメーカーや機種によって異なっていた音色数や音色配列、受信するチャンネルメッセージについてなど、MIDI音源を共通して扱える基本仕様(フォーマット)を決めた。
  なを、このGMの“基本仕様”にすべて対応できるMIDI音源には図1のようなロゴマークが付けられ、他と区別できるようになっているのでみなさんも自分の音源を見てみよう。もし、このロゴマークがなければ『GM』にまったく対応していないか一部しか対応していないということだ。 「図1:GMロゴ」

図1
「基本仕様」

  GM音源の基本仕様のうち、代表的なものを以下に記す。

<同時発音数>
「同時発音数」とは、音源が一度に発音出来る音の数のこと。『GM』では「合計24ボイス以上、またはメロディー用×16ボイス+リズム用×8ボイス以上」と定義されている。ただし、1つの音色に2つ以上のボイスが使用されている場合は1音でも2ボイス以上として計算する。

<音色>
メロディー用音色の音色数はPC#0〜127に決められた順序で並べられている128音色(付録「GM 音色表」を参照)。ドラム用音色は鍵盤ごと(Note#35〜81)に決められた配置で並べられている47音色(付録「GM 音色表」を参照)。

<チャンネル数>
GM音源は、1〜16の番号が付けられた「チャンネル」を持ち、それぞれが個別に「チャンネル・メッセージ(第1回参照)」を受信して演奏ができる。つまり簡単に言うと、16個の楽器パートが同時演奏可能だということ。ただし、チャンネル10はドラム専用チャンネルと定められている。

● 前回少しだけ触れた『GM』について今回は掘り下げて話してみたのだが、もちろんこれで全てではない。しかし次回の「GM 後編」を含め重要なことをまとめてあるので、今後のMIDIファイル作成に役立てて頂きたい。『GM』を理解することで、より多くの人に楽しんでもらえる演奏データを作ることが出来るのだから。
第3回 『GM 前編』 - 文・イラスト/幸村 (2001年2月)
幸村ワールド - Desk Top Music 「知識の扉」