■ 電源考察 ■
Ver.1Ver.2Ver.2.1Ver.3(完結)番外編電源考察インプレ
これまでに全直流と全交流という言葉が出てきましたが、
どちらがいいのか…。
私は専門ではないので、あくまで素人的に考察してみました。
もし、電気的な知識をお持ちの方で「ここはこうだよ!」というのがあれば、
こちらまでメールいただければ幸いです(^^;

交流をベースに話を進めることにさせて頂きますが、説明するには、左図のようにグラフにするとわかりやすいと思い波形を書いてみました。
交流というのは、例えると時計方向に回ったり反時計方向に回ったりと交互に電流が流れております。
それをグラフ化されたのが左図の波形図です。
左側の波形図ではアイドリングとして仮定したグラフで、ジェネレータ直後の波形となり、とても緩やかに上下しているのがわかります。
ここで、+Vや−Vとあるのが時計方向や反時計方向と考えます。
これで、エンジン回転数を上げていくと、右図のように1周期がドンドン短くなり(周波数が上がる)、電圧もドンドン上がるようになります。
このように、常に変化する電圧を定電圧制御しているのがレギュレターです。

ここで、レギュレターという言葉が出てきましたが、レギュレターには現在主流なのが、レギュレター/レクチファイヤー(以降、「Reg/Rec」という)というもので、殆どの市販車にはバッテリーを充電するために直流電流を作っていて、上図の−電圧をカット(半波整流)してしまったり、+側へ0ラインを軸に反転(全波整流)していたりで、さらには整流した電流を直流電流に近づけるため電解コンデンサーの作用を利用し、ガタガタに整流された電流を平滑になるようにしています。が、バッテリーのような安定した、直流電流にはなりません。
当サイトのジェネ強化でノーマルのReg/Recを利用しての全直流化でしたので、その場合の波形図も作ってみました。…が、あくまで素人の考え方ですので「だいたいこんな感じかな?」という程度で見て下さい(笑)

こんな感じだと思います。
ここでは、定電圧の値を12Vとして、説明しています。
ノーマルReg/Recでは、12V(本当は14.5V程度)に制圧されて、半波整流されております。
それだけではマイナス側の電流がカットされたままなので、その部分を補うために電解コンデンサーによる充放電を繰り返す作用を利用して出来るだけ平滑になるようにして、直流電流を作っています。
制圧とコンデンサー作用により、左図のような波形になると予想されます。
ご覧のように、コンデンサーを使っても完全な直流にはほど遠く、安定した電流を作るにはこれだけでは無理です。
そのためにバッテリーを繋いでるわけですね。
前述で述べたようにアイドリングでは横延びの波形で回転をあげると波形が縮まります。
ヘッドライトがアイドリングで回転に合わせて点滅状態になっているのはこの辺りからきていることがわかります。

さて、よく言われる、ハロゲンではなぜ交流が有効なのかということですが、これも波形で見ると簡単です。
左図のようになるわけですが、これはReg/Recとは違ってACレギュレター(以降、「AC/Reg」という)という物を使います。これは、+/−関係なしで単に定電圧にする物です。
ご覧のように、+/−共に12Vのラインで平滑されております。
最初から述べておりますように回転をあげると周波数が高まります。
12Vの上下のライン上だけで見てみると、途切れるのはアイドリングでも一瞬だけです。
その点、Reg/Recの場合はどうでしょう?
コンデンサーがあるものの、12Vのライン上では次の周期まで12Vの電流が流れません。
これで少しは理解していただけたかと思います。

単純に考えると、交流は+/−あわせると直流より、安定した電流が流れていることになり、ハロゲン等のフィラメントを持つ電球は+/−が関係ないので、交流でも問題なく点灯します。
ただ、ジェネ強化で紹介したとおり、電動ファンやホーンなどの+/−端子を持つ物は、当然のように交流では動きません。
そのためには、その部分だけ直流を取り出し、直流電流を流してやる必要があります。
全交流化のデメリットはココですね!
しかし、直流電流を取り出すのはそう難しいことではありません。
簡単に取り出すには、ジェネ強化のVer.3で紹介しました、市販されているものを使えばいい訳ですが、自作するともっと安く抑えられます。
正直、バカバカしくて市販の物を買う気が失せます(笑)
と言いつつ、昔600Rを全交流仕様にしたときにのホーンで買って使っていましたが…。その時はかなり無知でした(笑)
その、直流電流を取り出すものを、ここではレクチキットと呼ばせていただきますが、既にAC/Regにより電圧を制御しているのでレクチキットでは制御しなくていいので非常に簡単になります。
取り出し方には何種類か方法がありますが、代表的?なやり方を紹介します。

そのレクチがこれです。
まずは、左図の回路ですが、非常に簡単な構造です。
単に交互に流れる交流電流を片方にだけしか流れないように整流用ダイオードを1個入れるだけです。
ただ、負荷容量が3A程あったりすると、それなりの容量のダイオードを入れないと、ダイオードが壊れますので注意してください。
次が右図ですが、これもそんなには難しくありません。
回路を見るとややこしそうにも見えますが、実はブリッジダイオードという電子部品があります。
それを使うと、この4つのダイオードを省略することができ、あとは電解コンデンサーの+/−を間違えずに入れるだけです。
ブリッジダイオードにもそれなりの定格を選びましょう。
ちなみに市販品のタイプは右図の回路を使っているようです。