
接骨院では、骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷等の施術を行い、各症状の早期回復を目的とし、
物理療法・罨法療法・手技療法等の保存的な治療を致します。但し、保存的な治療が出来な
場合や医科へ受診が必要であると認めた際には適切な医療機関等へのご紹介も致します。
各患部は解剖学的又は生理学的に各々に特有の固有症状がありますので、状態を徒手検査
法や問診、視診等によって治療内容を特定致します。

骨の連続性が外力により完全または不完全に途絶えた状態をいいます。後者は微小骨折と
よばれ、転位はなく骨の連続性は保たれています。
原因としては、骨折部位に直接外力が加わる場合(直達外力)と、離れた部位からの突き上
げ等による外力の場合(介達外力)があります。
≪損傷の程度による分類≫
横骨折・斜骨折・らせん骨折・陥凹骨折・粉砕骨折・剥離骨折・圧迫骨折
≪不全骨折≫ 一般にヒビともいわれ、骨の一部が損傷したものです。
亀裂骨折・若木骨折・竹節骨折・陥凹骨折・骨膜下骨折・骨膜損傷
≪骨折部位による分類≫
骨幹部骨折、骨幹端骨折、骨端部骨折または関節内骨折に分類します。
≪骨折に脱臼を伴うもの≫
脱臼骨折と呼び、特殊なものとして病的骨折、疲労骨折、開放性骨折があります。
≪臨床症状≫
骨折部の疼痛・腫脹・
圧痛・
転移や変形・
異常可動性・
機能障害・
軋轢音
※ 治療は、保存的治療法と手術的治療法に分けられ、骨折部位,骨片転位の状況、年齢、
社会的状況により選択します。
※骨折の場合は、応急処置以外の治療には医師の同意が必要となります。

関節面どうしがずれて正常な解剖学的位置関係から持続的に転位した状態をいいます。
次のように分類されます。
≪原因による分類≫
先天性脱臼:1対5の比率で女性に多く発生します。
後天性脱臼(外傷性脱臼・病的脱臼)
≪程度による分類≫
完全脱臼:他の関節面に対して完全に転位した状態です。
不完全脱臼または亜脱臼:関節面が不完全に転位した状態です。
≪頻度による分類≫
反復脱臼:初回治療を中止したり、固定期間不足等で軽微な外力で脱臼を繰り返す。
習慣性脱臼:骨、軟骨の発育障害や関節の弛緩、心因性などが原因です。
随意性脱臼:本人の自由意志で脱臼を起こします。
≪関節包損傷の有無による分類≫
関節包内脱臼
関節包外脱臼
骨折を伴うものを脱臼骨折と言います。他の合併症として血管神経、軟部組織、内部臓器の
損傷があり、脱臼の治療は、整復、固定、後療法の3段階によりなっております。
新鮮脱臼には,徒手的整復が行われますが、整復障害因子のある場合や陳旧性脱臼(約3
週間以上)の場合は、手術が適応となることが多くなります。このため早めの来院をおすすめ
します。
≪臨床症状≫
疼痛・腫脹及び間接血腫・圧痛・転移や変形・弾発性固定・機能障害
≪合併症≫
靱帯・腱損傷が最もよくみられます。
その他に、神経、血管損傷や骨折も考えられます。
※ 治療は、保存的治療法と手術的治療法に分けられ、脱臼部位,骨片転位の状況、年齢、
社会的状況により選択します。
※脱臼の場合は、応急処置以外の治療には医師の同意が必要となります。

関節が無理に捻じられた場合などに、関節包や靱帯など関節支持組織に断裂などの損傷を生
じるが、関節は正常な状態に保たれているものを言います。
上肢より下肢にやや多く、足関節に最も多いようです。圧痛と運動時疼痛が共通してみられ、
関節血腫も主要な症状です。
局所の安静保持が重要で絆創膏・弾性包帯・副子・ギプスなどによる固定を必要期間行う必要
があります。適切な治療がなされないとその後に疼痛や動揺関節を生じることがあります。
≪臨床症状≫
疼痛・腫脹・機能障害などの症状が目立ちます。
≪捻挫の特徴≫
1)膝関節や足関節といった下肢に多く発生する。
2)関節の動きが狭い関節に多く発生する。
3)関節を構成する骨の配列は正常。
4)関節包・靱帯・筋肉・腱が主に損傷される。
5)靱帯付着部の剥離骨折の合併証に注意する。
≪対処法≫
応急処置としてRICE処置をするのが原則です。
(RICEとは)
R(Rest):安静→患部の安静固定。
I(Ice):冷却→血管を収縮させて炎症や出血を抑え、痛みを軽減する。細胞の代謝を下げる。
C(Compression):圧迫→周囲の組織や血管を圧迫し患部に細胞液や血液が滲出 して内出
血や腫れがおこるのを防ぐ。
E(Elevation):挙上→患部を心臓より高く挙げることで内出血を抑える。
※アイシングは氷のうやビニール袋に氷を入れて患部に約10分~15分間当てます。
アイシングをすることにより、腫れを最小限に抑え痛みを軽減する効果があります。

鈍的な力または物によって体に衝撃が加わることにより生じる傷、通常、傷害は皮下組織に限
局しますが、衝撃の強さによってはさらに深部組織に及ぶ、小血管が裂けて皮下溢血や、組織
が傷害され漿液の漏出が起こる事があり、さらに大血管が裂けると組織間で血腫を形成します。
ひどい打撲では、内臓や頭・首・胸腹部の中の硬い器官が裂けることもあります。
≪臨床症状≫
骨折部の疼痛・腫脹・圧痛・転移や変形・機能障害
≪対処法≫
応急処置としては他の症状同様にRICE処置をするのが原則です。
※アイシングは一度に20分以上行わないよう気をつけましょう。凍傷の原因になります。

身体表面には創(きず)がなく、内部の軟組織や臓器が損傷された状態で、鈍的外力によって
組織が圧縮されたり引き伸ばされたりして生ずる損傷で、肉離れもこれにあたります。
一般に鈍的外力の圧縮作用に対して抵抗性のあるものは皮膚、大血管、腱で、抵抗性の小さ
なものは毛細管や結合組織などです。
これらが挫滅されると内出血の原因となったり,実質の破壊によって機能欠陥が起こります。
皮膚の挫傷は皮下出血をひき起こし、皮膚を打撲した場合の損傷は打撲傷(contusion)と呼び
その他の原因によって生じた損傷とは区別することが多ようです。
≪対処法≫
応急処置としては他の症状同様にRICE処置をするのが原則です。
≪予 防≫
充分なストレッチや柔軟体操をして、ウォーミングアップを行って下さい。
身体の筋肉や関節が硬いまま、突然激しい運動を始めると、挫傷の危険性も高くなります。
また、受傷しやすい部分の筋力アップも効果的です。
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