台湾旅行記2
2005年4月13日から17日まで、再び台湾へ行ってきました。
行った相手が相手なので、中身が非常に偏っていますが
まあ気にしないで下さい!
※写真はオンマウスで一言コメントあり。
1元=3.5円くらい(2005年4月現在)
台湾旅行記2
一日目の記録
二日目の記録
三日目の記録
四日目の記録
五日目の記録
三日目の記録
はい三日目。
そろそろ余裕のある行程というのを実行したいところですね。ハハハ。
ちなみに二日目夜にやっていたドリアンとビール。
人様から
下痢を引き起こし非常に危険な組み合わせなので絶対にやらないほうがいい
というご指摘を受けました。
皆様真似しないで下さい。←やらないやらない
え? 私たち?
なんの影響もなく元気にその後も暴れまわっておりますが何か?
では気を取り直し。
本日一発目に向かったのは
『中正祈念堂』
。
MRIの駅から下りてすぐです。
ここ、なんせ敷地が大きい。デカイ、広い!
端っこのあたりは公園みたいです。
あ、池だ〜、鳥がいるよ〜。
…………今、視界に何か妙なものが見えた。
「ナニコレ」
「……鯉のエサの自販機みたいだな……」
ステキすぎる……!
鯉エサ販売機で大いに盛り上がったあとでやっと中正祈念堂の中へ。
いやとにかく、デカイ……。
広い……。
なんと高さ70M。これで二階建て。
二階部分には高さ6.3Mの巨大な蒋介石の坐像が鎮座しております。
あ、説明していませんでしたねそういえば。
この中正祈念堂は蒋介石の業績を称えるために作られたものです。
一階部分にでは蒋介石の業績を紹介する資料があったらしいですが…そういえば車があった事しか覚えがないや。←オイオイオイオイ。
まあ観光客的にここのメインはそれじゃないんです。
蒋介石の坐像前で彫像のように微動だににしない二人の儀仗兵。
彼らの交代儀式が一時間ごとに行なわれているんです。
結構これは見物でしたよ。
今度は歩いて
『総統府』
へ。
一本道なので迷う心配もありません。順調順調、と思っていたら思わぬ落とし穴が。
この総統府、現在も総統府として利用されております。公開されているのは平日午前中(9:00〜12:00)のみ。
時間は余裕で間に合ったんですが、そんな場所なだけにセキュリティがシッカリしておりましてですね。
外国観光客は
パスポートの提示が必要
だったんです。
「ガイドブックにも書いてないってんなこと!」
「どうする? ホテルまで取りに戻る?」
「……電車に乗って、また?」
時に金曜日。時刻は既に11時を過ぎております。
……結局ホテルまで取りに戻りましたよ。
貴重品なんで持ち歩かない方が、と思っていたのがアダになりました。トホホ。
気を取り直して。
帰ってきたらさっきまでガラガラだったのに団体客がお目見えしてすし詰め状態。
ちなみにここでは荷物は全て入り口でお預かりになります。
カメラもダメ。
パスポートだけは持ち込み可能。←預けるのは危険でしょ、そりゃ
日本語の出来るガイドさんがいるので案内してもらいながら中を見て回れます。
ここ総統府は日本統治時代に7年かけて建造された建物で、世界大戦中に消失しましたが戦後に修復。
中には歴代総統文物展が併設されており、観光客が見られるのはこちら。
歴代の中華民国(台湾)総統のとその時代の資料が展示されており、中々興味深いです。
またガイドさんの説明がなかなか面白い。
現在にいたるまで台湾の政治家には危険がかなり伴っており、政党ごとの争いや暗殺騒ぎなども今もあるんだそうで……。
今の総統の奥さんは狙撃にあったとかいう日本では考えられないような話も。
そしてガイドさんの話を聞いていると強く思うのが、やはり台湾・中国間の軋轢。
台湾は中国のもの、とされていますがいまだ台湾人の中国人に対する不信感は根強いものがあるようでそれが国内での政党争いにも影響しているとのこと。
特にお年よりの方の中国嫌いにはかなりのものが。
このガイドの方(この人もお年より)が「時間があるなら是非この近くの二二八記念館にも行ってみてください、と言われましたのでそちらにも行ってみる事に。
お昼前に、ちょっと覗いて見ようかと言う軽い気持ちで……。
『台北二二八記念館』
は総統府の目と鼻の先にある二二八記念公園内にあります。
ガイドブックにもあまり載っていないような小さな資料館です。入館料は20元。
ちなみに皆様二二八事件というものはご存知ですか?
私は不勉強なものであまりよく知りませんでした。
これは、まさに台湾の裏の歴史資料館です。
1947年台湾で起きた事件で、闇タバコの取り締まりによる市民殺傷事件を皮切りに大陸からの軍隊による台湾全土の鎮圧が始まり、これは次第にエスカレートして反旧政府勢力の摘発、そして弾圧へと発展。
台湾の主たる知識人はこの摘発により強制連行され、その大多数が今だその後どうなったのか解明されず行方不明。
被害者の冤罪が晴れたのは40〜50年後。
事件の全容、真相は今現在まだ明らかにはされていない台湾最悪の事件です。
下は案内にかかれていたこの事件の年に生まれた学者の詩。
1947年、海に囲まれたこの島で
重々しい響きのなか私は生まれた
後の父の回想では
あれは春雷ではなかった
出棺の挽歌だった
春の耕作は今だ始まることなく
墓場の草だけが生い茂っていた
ああ、凶作の1947年
ただ死のみが豊作であった
入館してすぐにボランティアらしい男性が「よければ解説しましょうか」とおっしゃられたのでお願いしましたら、そらまあえらい事に。
ちょっと資料をみながらちょいちょい、と解説してくれる程度だと思っていましたらこのおじさん語る語る。
いや、おじさんだと思ったのは単なる第一印象で話している内にけっこうなお年だということは判明したんですが。
……ええ、日本びいきで中国嫌いの。
なんでも日本人の若者がここに来る事は滅多にないらしく、じいさん張り切る張り切る。
まあ、そうでしょうね。
台湾に行く日本人の若者がこういう場所にあまり興味を持つとは思えません。
話の内容は非常に興味深いものでした。
当時の統制はかなり厳しいもので成年男性が三人そろって話していると逮捕されたとか、言論統制の名の元に消された人間の数は20万以上になるとか(これはそういう説もあるだけで実際にわかっている数はもっと少ないですが)。
ちょっとここでは書き辛いような残虐な話もあったりして。
写真や当時の風刺画なども展示されているので話の効果倍増。
この方曰く、「蒋介石は殺人魔王であり、彼のせいで台湾人は辛い時代を送ることになり、台湾政府が所持していた国民の金も彼らに接収された」とのこと。
……あれ、でも台北市にはあちこちに蒋介石をたたえる銅像や資料館がありますよね?
「あれは中国が台湾人の金を使って勝手に作ったもので、台湾人はあんなものを認めてはいない!」
……はあ、そうなんですか……。
総統府のガイドの方も、このボランティアの方も、
『日本は統治しても嫌なことをしなかった上に文化をもたらして台湾を豊かにしてくれたが中国は台湾人から搾り取れるだけ全てを搾り取った』
というような共通のことを言っておりますが、
どうも日本を良く見すぎ、という気が……。
現にその中国は日本に酷い目にあわされた、と今も揉めているくらいですしね。
まあ実際に台湾は日本にとってのはじめての植民地だったので他と比べて扱いが違った、というのは事実らしいんですが。
あー、ちなみに私近代史にあまり詳しくないんでこの辺色々間違っていたらごめんなさい。
とにかく。
話は興味深いんですよ。
それは本当なんです。
ただ。
…………二時間以上が経過しているんですけど。
ねえ、二時半過ぎてますよもう!
私たちまだゴハン食べてないんです!
ここに来たの、昼過ぎですよーっ!(悲鳴)
「あの、すいませんが僕たちまだご飯前なんでそろそろ……」
お兄ちゃんナイス!
やっと解放されました。
ガイドの方は親切にも「駅前の方に行けば吉野屋ありますよー」と教えてくれました。
……台湾にまで来て牛丼食べたくない。
他にも「日月潭は行きましたか? あそこは非常にいいので是非行って下さい」
日月潭。台北から高速バスで所要時間4時間20分。
…………いや、本当にいい人だとは思うんですがね…………。
二二八記念館から出たところすぐには台湾名物、健康歩道が。
ちらっと歩いてみましたが、
香港旅行の時と同じで
殆ど歩けませんでしたー(笑)。
わーん、おなか空いたよう。おなかなってるよう。
食い倒れがメインのこの旅行記でこんな事態が発生しようとは!
これで予定が大幅に狂ってしまいました。
ただ、この後行く予定だった龍山寺は前の台湾旅行でも行きたいと思いつついけなかった場所なので外したくない。
結局、こっちに行く事に。
龍山寺そばのカキ氷屋で昼ご飯代わりにおやつ。
うん、もう三時すぎてるしね!(泣)
MRT龍山寺駅から徒歩五分の場所にある
『龍都氷菓専業家』
へ。
80年以上もやっているという歴史のあるカキ氷屋さんです。
ここの名物は「八寶氷(50元)」
その名のとおり、8種のトッピングが乗っているカキ氷です。
トッピングの種類は以下のとおり。
・芋頭(タロイモの甘煮)
・大豆(大納言)
・小豆
・花生(ピーナッツの甘煮)
・緑豆
・芋圓(タロイモフレーバーの白玉)
・湯圓(白玉)
・涼圓(ギュウヒ)
……一応言って置きますが置いてあった日本語メニューを写したんですよ。
私が言っているんじゃないですよ。
……タロイモフレーバーってなんだよ……。
トッピングが甘いので氷に味はつけません。
さっぱりしていて非常に美味しかったですv
日本にはこういうタイプのカキ氷、ないですしね。
おなかが空いていたので(そりゃそうだ)「花生油條(40元)」も注文。
ピーナッツのぜんざいにあげパン…みたいな感じかな。
こっちはあったかいです。
おなかも膨れて幸せになったのでやっと
『龍山寺』
へ。
中は参拝客で一杯です。
お供えを置く台があるので先程駅前でオバさんにむりやり買わされたお花を供えてみる。
……20元……でもきっと絶対ボッタクリ……。←ヘタレ
ここはひざまづいてお祈りをするんですがなんとそのために床にクッションが設置されています。
まあ親切設計。
義朝、ここでやりたかった事が一つ。
おみくじです。
日本と違って無料で出来るんです。
ただやり方は日本のものと違って少々複雑。
1.お線香が脇に置いてあるのでそれに火をつけ、お祈りをする。
この時に自分の住所氏名誕生日と占って欲しい内容を念じます。
……神様が住所氏名誕生日を知りたがるんだろうか……。
2.半月っぽいカタチの赤いフダ(?)があるのでそれを二つ取り、投げます。
片方が表、もう片方が裏になればお線香を指しに行きます。
3.再びお祈りをしてくじの棒を引きます。
この棒でいいかどうか、再びフダを投げて確認。
この時片方が表、片方が裏にならなければもう一度棒を引きなおします。
4.神様の了承を得たら(笑)、棒に書かれた番号のおみくじを取ります。
面倒臭いでしょ?(笑)
日本語で中身を読んでくれる人がいるらしいんですがよくわからなかったのでそのままもって帰ってきました……筈なんですが帰国してから今まで姿が見えません。
どこに行ったのやら。
「上上」って書いてあるからいいのかなぁ。
詳しく内容を書いてある本みたいなのもあったんですが当然中国語なのでわからず(^^;)。
おいおいもう夕方だよ!
こんどはMRIに乗って移動。
担仔麺のお店、
『度小月』
へ。
え、さっきおやつにカキ氷食べたんだろって?
あれは昼ご飯ですよー、やだなぁ。←イヤなのはアンタの食い意地
まあ担仔麺なんて小さいもんですから。ハハハ。
店内は以前行った時から随分様変わりしていました。なんだか席数も増えてるし。
とりあえず当然「担仔麺(50元)」と、「粗傳肉燥飯(30元)」を注文。
この粗傳肉燥飯がまあ初日に食べた魯肉飯見たいな感じなんですがえらく美味しかったです。
肉そぼろの缶詰を思わず買いそうになった程度には。
この度小月の担仔麺はカップ麺にもなっています。
すぐ隣の通りにある百貨店の地下で売っているので買ってみました。
帰国してから食べましたが、店で食べた方が美味しいのは当然として、けっこういけましたよ。
日が暮れる前にぜひとも行きたいと兄が希望していたのでにタクシーに飛び乗って向かった先は台北101。
その名の通り、101階建ての世界一の高さを誇る超高層ビルです。
まだ出来たばかりのこのビルに向かった目的は……はい、わかりきっていますよね。89階にある展望台です。
先生スイマセン! 地上からはてっぺんがかすんでます!
つーか首痛いです!
そして展望台料金350元。高ぇっ!
1階から世界最速のエレベーターで一気に上まで上がります。所要時間39秒。
39秒。世界最速のエレベーターをもってしても39秒!←しつこいよ
ちなみに展望台の高さは382.2M。
パスポート提示で(またか)日本語の音声ガイドイヤホンを無料で借りられます。
所定の位置で番号ボタンを押せばそこから見える展望の説明が聞ける、というやつですね。
残念ながらこの日の天気は曇り。
展望は最高とは言いがたかったですがさすがにこの高さからの眺めは新鮮でした。
ガイドの説明の中にあった「台北二番目の高さの建造物、新光摩天ビル」という言葉に
「あれ、二番目に力入ってるよね」
といらんところに注目していたり。
そう、これが出来るまではアレが一番だったんですよ! 今じゃちっぽけに見えてしまいますけどね!
うろちょろと遊んでいたらもう夜です。
夕ご飯の時間です。
バスにのって移動した先は
『KiKi』
。
ちよまさんにオススメいただいたのと、四川料理が食べたいという兄のリクエストにより。
こちらずいぶんと洒落た雰囲気のお店で、現在とても人気。
三日目にして始めてのウェイティングです。
……名前呼ばれても、わからないよー、と思っていましたが大丈夫でした。直接呼びに来てくれました(^^)。
客層は若い客ばかり。
で、お味ですが……大当たり〜!←こっち来てから外れた日、あるの?
店の雰囲気と同じように料理もちょっと創作っぽいモダンな感じ。
特に特徴的だったのが「麻婆豆腐(180元)」。
真っ赤なんですが、これがトマト使ってるんですよね。
イタリアンっぽいけれど味付けは四川。
他にも
「老皮嫩肉(180元)」←卵豆腐のあげだし…みたいな。個人的に一番好きでした。
「清蒸鱈魚(320元)」←タラの蒸し物その日のオススメ品でしたがまた美味しい!
「銀絲巻(30元)」←いわゆる揚げパン(蒸したのもあります)。練乳をつけて食べます。…シアワセ……。
「蝦仁蛋炒飯(180元)」←蝦炒飯。いうに及ばず。
……ただ、個人的好みなのかもしれませんがサイトでもガイドブックでもオススメとされている「烏梅汁(40元)」個人的にイマイチだったかと……。
プラムジュースなんですが、
兄妹揃って感想は「煙の味」。
大満足で店を出て、今度は歩いて
『許留山』
へ。
……いや、満腹なんですよ? なんですけど、ほら、甘いものは別腹って言うじゃないですか!
だって、行きたかったし…かなり苦しいハメになりましたけど……(当たり前)。
香港でも行ったお店の支店で、香港では完全な甘味処でしたがこっちでは鍋やら点心やら普通の食事も扱ってました。
ここで私は「椰汁雪蛤官燕露(200元)」兄は「亀ゼリー(120元)」←漢字がでませんでしたー
を注文。
…何故、何故亀ゼリー……!
このあとは歩いて国父記念館を外観だけチラ見して帰還。
……する途中に現地の人に道を訊かれていたり……。
いやまあ確かに現地の人しか通ってないような道を遅い時間に歩いてましたけどね。
そんなに観光客に見えないのかしら。
これで三日連続で台湾人に間違われている兄妹です。
四日目へ
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