感じて楽しむコンピュータ音楽

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音楽の授業でコンピュータを利用するときのポイントについて解説しています。

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1.音楽が見える

 もちろん、コンピュータの画面に音符が表示されるという意味ではありません。それ以上に音楽が見えるのです。 それは、音符も含めて、音楽の表情を表す情報が画面上に表示されるのです。しかも、数値としてだけでなく、 見て分かりやすいグラフとしも表示されるのです。さらに、音楽の流れと共に、その情報の変化も見ることが出来ます。 つまり、今、演奏されている音楽がどんな表情を持っているのか、例えば、どれくらいの強弱で演奏されているのか、 どれくらいテンポが変化したのかといった点を、耳でだけでなく、目で、しかも量的に把握することが出来ます。 これは、音楽の美しさを感性に訴えるだけでなく、数学や理科のように数字として生徒に示すことが出来ます。 この点は、今までの音楽の授業では出来なかったことで、これにより、生徒の音楽への理解は格段に上がります。 「こんな強弱の付け方がきれい」などと感覚的にしか生徒達に伝えられなかったことを、数値やグラフィックにより、 具体性を持って説明することが出来るのです。

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2.音楽を試す

 音楽が数値(データ)として見えれば、更に一歩進めて、自分の感性に合うように音楽を実験することが出来きます。 理化の実験で材料を変えて実験してどの材料が適切なのかを試せるように、音楽データを変更し変化した音楽を試せます。 音色を変えると、この音楽はどう変化するのか?演奏速度を変えると、どう変化するか?等、さまざまな実験が出来ます。 このことを通して,自分のイメージする音楽は,どのデータをどのように加工すればいいのかということを、感じることができるのです。 つまり、この試行錯誤が音楽の表情の変化を生み、音楽がすばらしいものへと変わっていく過程を体感できます。 さらに、その感じ取ったことが生徒の自由な発想につながり、個性的な音楽作りへと発展させることが出来ます。

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3.(1)時間を越える

 授業で、ギターや笛を演奏しようとする場合、その演奏技術をマスターするのに多くの時間を割く必要がありました。 個人差があり、なかなか上達しない生徒をほっておくわけにもいかず、時間を割いて基礎練習のための時間を取らなければいけません。 しかし、コンピュータ音楽では、この練習時間を省いてくれます。いったんソフトの操作方法がマスターできれば、だれでもすぐ演奏できます。 しかも、コンピュータには標準で128種類もの音色が装備され、操作方法を覚えるだけで、 多くの楽器の演奏ができるようになったと同じことが実現できます。 さらに、テンポを早くすれば直ちに猛スピードで演奏することができて、超絶技巧をも会得したのと同じ効果も体験できます。 このような、音楽の表現方法を手に入れれば、生徒は興味を持って音楽を楽しむことが出来ます。

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4.(2)時間を越える

 楽器を扱う授業等では、生徒は練習の中で失敗と成功を繰り返し、その試行錯誤をスッテプにしてどんどん自分の音楽性を高めていきます。 「さっきうまく演奏できたたが今度は失敗した。だから、ここに注意してもう一度やってみると、新しい表現を見つけ出すことが出来た。」と。 この経過は非常に大切なことなので、何らかの形で生徒は経験すべきだと思います。 しかし、この方法の欠点は、すごく時間がかり、なかなかうまくいかなくて悩むも生徒が多いという点です。 コンピュータ音楽の授業は、この問題を解決してくれます。一度、気に入った音や表情を作ったら、ファイルで保存しておくことが出来ます。 そうしておけば、後戻りする必要がありません。次に前回に表現できた所から、さらに工夫を重ね、よりいい音楽作りを続けることが出来ます。 つまり、無駄に時間を取られる事なく、音楽を表情豊かに表現するという、音楽の授業が本来持つべき時間を確保することが出来ます。

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5.一人ひとりの音楽つくり

 全員が一緒に歌ったり演奏したりする「一斉授業」では、生徒個々の感性を表現できる場が大変少ないのが現状です。 そして、教えたことに対して生徒達がそれぞれの感性で応えていても、それを教師が受け止めるのは大変難しいことでした。 しかし、一人に一台のコンピュータがあれば、そのコンピュータの上で、生徒達は一人ひとり違った表現をしてくれます。 しかも、作った音楽が保存されているので、今までの授業のようにその場で聞き取る必要もありません。 時間のあるときに、何度でも聞いてしっかり評価することが出来ます。 このように、コンピュータを利用すれば、生徒一人ひとりの音楽つくりを支援し、 また、評価も適正に行うことができます。

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6.ついでにこんなことも

 コンピュータ音楽用ソフトの教師向けの宣伝文句に次のようなのがありました。
 ・自主教材が綺麗に印刷できます。
 ・移調譜も簡単に印刷可能。
 ・自動演奏が出来るので、伴奏の手伝いが出来ます。
 ・合唱や合奏のパート別のテープなどが簡単に作れます。
 ・合唱練習の補助に活用出来ます。
 ・作曲の指導に強力な支援が出来ます。
 ただ、これらのことは、「今までの一斉型の音楽の授業への、コンピュータでの支援」と言ってもいいでしょう。 これらの他にも、いろいろな利用の可能性があります。その詳細は、「参考資料」の「授業の中で」に書いています。。

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