2015年 日本国首相暗殺事件――。
多発する、外国人による過激な国内テロに対抗すべく防衛省はアメリカ国防総省の支援を受け
日本初の対テロリスト暗殺部隊 “ＪＡＣＫＡＬ (Japanese ACKnowledged Assassination Legion)”を創設。
それから6年後のある日、組織に所属する若手の暗殺者、嵐はいつもと変わらない朝を迎える…はずだった。
訪れた同じ組織の相棒、京極から渡されたボス(ＪＡＣＫＡＬ長官)の黒い手紙――そこから日常が一変する。
手紙に書かれていた“女に気をつけろ”とは一体何を意味しているのか。
渦巻く陰謀と、交錯する愛と憎しみ。次々に起こる事件とテロを調査していく内に、明かされていく暗殺者たちの過去。
運命の歯車は、蜃気楼によって映し出された幻に翻弄されるかのように大きく狂い始めるのだった――。

2022年6月 大阪市中央区西心斎橋――JACKAL本部、壊滅。
長官から会議室へと招かれた嵐は、半年前の米・軍用輸送機ハーキュリーの爆破事件の実行犯と思われる
中国系テロ組織の殲滅の任務を言い渡される。
不満を抱えながらもテロ組織が潜伏している横浜へと向かうべく、本部を後にした嵐の背後で
御堂筋を大混乱に巻き込むほどの凄まじい爆発が起き、JACKAL本部は豪炎に包まれた。
放心状態で崩れゆく本部を見つめる嵐は、ある男の声で現実に呼び戻される。
かくして二人は横浜へと向かうことに。
その頃、東京都中央区銀座の旧本部JACKAL関東支部…通称 “ＳＥＣＯＮＤ(Special Eastern CONcerted Division)”にて
本部の再移転に伴う臨時のテロ対策本部が設置され、作戦会議が開かれていた。
しかし…SECONDもまた卑劣な爆破テロによって非業の最期を遂げようとしていたのだった――。

2026年12月 千葉県
幕張新都心――
この数年で崩壊の危機に二度も瀕したJACKAL。
弱体化した国防の要を甦らせるべく、抜本的な改革が行なわれた。
本部を幕張に移し、名前だけを残して JACKALは世間から姿を消した。
その後の JACKALはまさに死神の如く、暗殺任務をこなしていった。
目まぐるしい活躍もあって完全平和となる日もそう遠くはないとまで目されていた…が、しかし――
クリスマスにもたらされたのは、プレゼントではなく、合衆国消滅の報せだった…。
大国が滅ぶという異常事態に、果たしてJACKALはどう立ち向かうのか――。

＜長期 休載中＞
2017年12月 NY セントラルパーク――
親友の逆鱗に触れ、頭部を撃たれるという瀕死の重傷を負った男。
雨が静かに降りしきる中、そんな彼を死の淵から救ったのは一人の女性だった…。
彼女の名は…Elizabeth Katsura。
病院に勤めている、ごく普通のニューヨーカー。
その男との出逢いが彼女の平凡だった人生を大きく狂わせていく…。
日本に現れた彼女は何故、血も涙もない復讐の悪鬼と化していたのか…？
悲恋の物語が今、紐解かれる…。

＜長期 休載中＞
2019年2月 大阪市北区梅田
グランフロント大阪――
先週から起きた連続猟奇殺人事件の９件目となる被害者が発見された。
完全犯罪とも言える証拠ゼロの犯行に捜査を行き詰まらせていた大阪府警。
その捜査に参加していた新米刑事の鴉 真希は事件現場の捜査中、現場を物色する怪しげな男と遭遇する。
現場にいたその男を猟奇殺人の犯人と睨んで接触を謀る鴉だったが
その男の正体は政府管轄の対テロリスト暗殺部隊 JACKALの暗殺者だった…。
刑事と暗殺者――事件を追う二人の国家権力は衝突し合いながらも、次第にお互いを意識する関係に…。
果たして二人は、連続猟奇殺人事件を食い止めることが出来るのか…。