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隊長のひとこと VOL.2VOICE

シルクロードの味 「カシュガル風うどん」

  登山の楽しみの一つに「食べること」があります。身体を酷使するシビアな登山において、食事や料理はかなり大きなウエイトを占めます。本格的な登山隊でなく、日ごろの日帰り山行でも、みんなでワイワイと作る食事は、楽しくかつ美味しいものです。
 実は隊長は料理を作るのが大好きなのです。いくつかの「山メシ」のレパートリーを持っていますが、とりわけお気に入りなのが「カシュガル風うどん」です。
 もうずいぶん昔の話になりますが、「日本コングール登山隊」の報道隊員としてシルクロードのカシュガルに行った時のことです。パミール高原の最高峰・コングールのベースキャンプに向かうキャラバンの途中、中パ国境に近い警備隊の検問所で昼食に御馳走になったのが「カシュガルうどん」。その時のエキゾチックな味が忘れられず、いまも時々、自宅で作っています
=写真㊤=。そのうち、どこかの山で腕をふるいますのでお楽しみに!(笑)
 
 作り方はいたって簡単! 要するに、羊の肉を使った「肉うどん」です。エキゾチックなシルクロードの味を再現する決め手となる素材は、羊肉(ラム肉かマトン)、トマト、香辛料のクミン、そして香菜(コリアンダー)です。これらがそろえば、バッチリ「カシュガル風うどん」が完成します。

 以下、本場仕込みの秘伝の(笑)レシピをお伝えします。材料の量はすべてお好みにより適量で、自由自在です。記憶を頼りに直感で作っていますからいたって大雑把でワイルドです。各自、ご自分の味を探求してみてください。

 作り方:まず具を先に準備します。トマトの乱切り、さやえんどう、きぬさや、セロリ、赤と黄のパプリカをそれぞれ適量、好みの形・大きさに切っておきます。(仕上げのトッピング用の香菜も先に刻んでおきましょう)
 次に羊肉を適量、適当な大きさ(2~3センチ)に切り、塩、コショウ、クミンパウダーで下味をつけて、薄く油を引いたフライパンで炒めます。
 うどんのつゆ(スープ)は、隊長はコンソメスープを使っています。固形でも粉末でも可。濃さはお好みに合わせて下さい。鍋でつゆを煮立て、その中に先ほど炒めた羊肉、準備した具材をすべて放り込み、ひと煮立ちさせます。
 この作業と並行して、別の鍋で麺を湯がきます。現地では小麦粉を練って手で引きのばした腰の強いうどんのような麺でしたが、隊長はよく似たイメージの「きしめん」を使っています。麺が茹で上がったら鉢に移して、上から煮立ったつゆ(スープ)を注ぎ、麺の上に肉や野菜の具材を並べます。色とりどりでとってもカラフルです。最後の仕上げに、香菜を盛りつけ、お好みで黒コショウを少々ふりかければ、ハイ!出来上がり! 

 クミンと香菜の香り、トマトの酸味、そして羊肉特有のあの味と匂い!あ~たまらない~!(笑) 羊肉が苦手な人には少々抵抗があるかもしれませんが、シルクロード経験のある方なら、きっと「おお~っ!この味!これこれ!これッ!」と感動されること間違いなし。一口食べれば、身も心もいっきにカシュガルへとワープします!興味のある方は、ぜひいちどお試しあれ!

「みのたけ 山の歌集」が完成しました!

 「みのたけ 山の歌集」が出来あがりました(文庫本と同じA6判です)。古くから岳人の間で歌い継がれてきた珠玉の30曲を集めました。「山をやる」者なら、ぜひとも知っておいてほしい歌ばかりです。
 「雪山讃歌」「岳人の歌」「シーハイルの歌」「なため」「エーデルワイスの歌」「新人哀歌」「穂高よさらば」「山の友に」「いつかある日」「山の大尉」「信濃恋歌」「坊がつる讃歌」…等々。明るく朗らかで楽しい歌、力づけてくれる歌、勇気を与えてくれる歌、大学の山岳部やワンダーフォーゲル部の部歌も含まれています。
 山の歌の魅力はその優れた歌詞にあると思います。純で素朴で温か味のある歌詞からは、山を愛し、自然を愛し、友を愛した先輩たちが真摯に山と向かい合った往時の姿勢が伝わってきます。歌うことは、先人たちの心に自らの心を重ねることにも通じるのではないでしょうか。ザックやポケットに忍ばせて、おおいに山で歌いましょう!
 若いころ、隊長がキャンプやテントの中で先輩たちから教わった正調(?)を会員の皆さんに伝授します。多少のオンチは大目に見てくださいね(笑)そして、若い山ガールや山ボーイの皆さんに山の文化のバトンをつないでいきたいと思います。
 これらの歌をマスターすれば、「若いのに、どこでそんな歌を」と、オールドアルピニストたちが一目置いてくれるのは必定です!(笑)


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