子供の病気と鍼灸


子供の病気と鍼灸



 子供に対する鍼灸は昔から「チリゲの灸」や「虫ばリ」の名で一般に親しまれています。特に、小児鍼は関西地方では、現在でも非常に盛んに行われています。
 今から約240年前の天文元年に、大阪の藤井秀孟は『鍼法弁感』という書物を著し、子供の鍼治療の大切なことを説いております。
 小兜鍼は、生後30日位から小学生に至るまでの間に、下に掲げる諸症状に対して多大な効果を上げていることがよく知られています。その方法は小児の皮膚に軽い刺激を与えて病気を治すので、小児鍼を受ける乳幼児は気持ちよく、治療中に眠ってしまう子供さえいます。
 小兜鍼が効くのは、鍼による皮膚刺激が白立神経を介して脊髄や脳、更に各臓器へと伝わり、内臓の働きを活性化させ、体液を安定させて抵抗力のある身体づくリを促進させるからです。