5  裁判 和解成立

   裁判で和解となった当方には、係争中のことは詳しく述べるわけにはいかず、詳細は割愛しますが、提訴から1年3か月の審理を経て、2013年3月、「和解」は成立しました。被告が公調委までの頑なな態度を改め、本気で問題を解決する気持ちになったことと、勝訴的ともいえる和解案(低周波音対策)に納得したので、これ以上裁判を長引かせることは避け「和解」をすることにしました。 しかし、加害音源2台のうち、1台の移設費用の半額負担を被告から求められ、応じざるを得なかったのは、今までの経緯を考えると大変複雑な思いでした。それは決して少ない額ではなく、また心身ともに命を削った4年間に対する賠償はありません。

               <たとえ公調委に棄却されても>

 当方は、公調委に棄却された後、直ぐに裁判を起こし解決に至りましたが、裁判で全ての「低周波音事件」が解決するとは言えません。また裁判は決して簡単なことではなく、安易にお勧めする訳にはいきません。それでも、公調委の心ない裁定で「全てが終わった、従わなくてはならない」とは思わないで頂きたいのです。棄却のダメージを乗り越えて、元の平穏な生活を取り戻す道を諦めずに探って頂きたいと思います。
 そして、孤立せずに全国に多く存在する低周波音被害者と連携して下さるようにと願っています。被害者同士が連携し、一つの勢力となって社会に働きかけ、動かしていくことも不可能ではないと思います。

 公調委のHPにずらりと連なる低周波音事件。棄却された方々は、その後どうなさっておられるのでしょうか。棄却されるまでのドラマは苦しみに満ちたものであったに違いありません。その「終結した事件」を見ていると、いつも胸が痛みます。                  

                             (埼玉県入間市在住 M.M)
 
2009年3月 工場操業
   11月 公調委申請
   12月 自治体測定
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2011年2月  和解勧告
2011年7月  調停案拒否 
  10月中旬 裁定書送達予定
  11月29日 棄却の裁定書到着
  12月28日 提訴 
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2013年 3月19日  和解
原告の要求通り、機器は移設された

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