これは新宇宙大作戦シリーズとして出版されているものを中心にまとめたもの。
おなじみのピカード、ライカー、デイタなどの活躍するシリーズだが、ノベライズは少なく、ほとんどがオリジナル小説である。
新宇宙大作戦シリーズ | |||||
---|---|---|---|---|---|
タイトル | 作 者 | 登場人物 | 内 容 | ランク | |
SF829 | ファーポイントでの遭遇 Encounter At Farpoint(1987) |
David Gerrold | Q | 初めてエンタープライズ勤務となったピカード艦長以下、クルー達の最初の航宙物語。連続生命体Qが現われて人間は野蛮だと決め付ける。人間は成長したことを証明すべく、最初の任務であるファーポイントへと向かうのであった。TNGのパイロットフィルムの忠実なノベライズ。しかし、TNGのパイロットである本作がなぜ宇宙大作戦シリーズで出版されているのか? | 3 |
SF1075 | ヴァルカン大使スポック Unification(1991) |
Jeri Taylor | スポック、パーデク議員、セーラ | ヴァルカン大使スポックがなんとロムランに亡命したらしいとの情報が入った。さっそく調査の為、ピカードとデータはロムラン人に変装してロムラン星に降り立った。Unificationのノベライズ。
TV作品より数段出来がいい。シリーズ全体の逸話を踏まえた佳作である。 |
5 |
SF1084 | ハムリンの子供たち The Children Of Hamlin(1988) |
Carmen Carter | アンドルー・ディラー大使、ルース | 50年前に惑星ハムリンはコライー人に襲われた。その時つれさられた子供たいがまだコライー船の中にいるという。エンタープライズはコライー船と接触すべく特命大使と通訳を乗せて旅立った。
得体の知れないコライー人との接触をサスペンスに仕上げており、面白い。 |
4 |
SF1105 | エンタープライズ狂騒曲 Q−In−Low(1991) |
Peter David | ラクサナ、Q | 宇宙連邦にとって重要な存在であるティザリン人の結婚式を執り行おうこととなったピカード。しかし、招待客の中にはピカードが苦手とするラクサナ・トロイがいた。それだけでも大変だというのに、呼ばれもしないのにQまでやってきたからエンタープライズは大騒ぎとなる。 ピカード以下、クルーたちが次々と災難に見舞われ、てんてこまいの大騒ぎを描いた本作は、ばかばかしいと言ってしまえばそれまでなのだが、読むほどにクルーたちへの親しみがわく一作でもある。楽しく読めて、お勧めの一冊 |
5 |
SF1122 | エンタープライズの面影 Relics(1992) |
Michael Jan Friedman | スコッティ | 75年後の世界に現われたスコッティが24世紀の世界でジョーディと共に難事件に立ち向かう。果たしてダイソン球天体からの帰還はできるのか?エンタープライズのクルーたちに危機が迫る。
スコッティが主役となっためずらしい一作。TOSとTNGのクルーが活躍する佳作。 |
5 |
SF1146 | 奴隷惑星メガラ Debtors' Planet(1994) |
W.R.Thompson | チュダク艦長、ガディン、オッフェンハウス | 10年前までは工業も発展していなかった惑星メガラ。いつのまにかフェレンギの手によって急速に工業が発展していた。そこを調査すべくオッフェンハウス大使が派遣されるが、メガラでは大変なことが起こりつつあった! ライカーがとてもユーモラスに描かれているほか、データやウォーフが生き生きと登場する。後半は戦闘場面も多くなかなか楽しめる一冊である。オッフェンハウスの生い立ちも見逃せない! |
5 |
SF1193 | テレパスの絆 Guises Of The Mind(1993) |
Rebecca Neason | マザー・ベロニカ、ジョーカル、ビーホラム | 宇宙連邦加盟条約締結のためにキャプロン4へ向かうエンタープライズ。同行する修道会のマザー・ベロニカはテレパスだった。そして、ピカードたちの行く手にはビーホラムの大変な陰謀が待ち受けていた。 めずらしくトロイの活躍するストーリーで最後は感動的ですらある。女性が書いたものらしく、やさしい感情にあふれた佳作である。 |
4 |
SF1231 | カーク艦長の帰還(上・下) The Return(1996) |
William Shatner with Judith and Garfield Reeves-Stevenes | サラトレル、ヴォックス | エンタープライズDの解体作業現場からカーク艦長の遺体が略奪された。恐るべきボーグの手によって生き返ったカーク。そして、カークにはピカード暗殺の命令が埋め込まれていた!
TOSからTNGそしてDS9と3シリーズのクルーがロムランやボーグを相手に立ち回る、正にオール・スター・キャストの娯楽大作である。 |
5 |
SF1277 | ヴェンデッタ(上・下) Vendetta(1991) |
Peter David | コルスモ、シェルビー、ポラスキー、タガート、ダンター8世、リアノン、ヴァスタトル、デルカラ | 惑星ペンザッティがボーグの襲撃を受けた。だが、救助に向かったエンタープライズが見たものは何物かによって破壊されたボーグ艦の残骸だった。やがて、これはボーグに復讐を誓うプラネット・キラーの仕業とわかるのだが、連邦はこれも新たな脅威と受け取った。不本意ながら復讐をやめさせるべく、プラネット・キラーに立ち向かうピカード。果たして勝算はあるのか?
ボーグとの戦闘でボーグ化されたピカード。その戦闘から約1年後のエピソードで、TOSのストーリーにあったプラネット・キラーも登場する大作。 |
5 |
SF1318 | サレックへの挽歌(上・下) Avenger(1997) |
William Shatner | カーク、スポック、ピカード、ライカー、テイラニ、クリスチン、ストロン、タロック | 宇宙連邦になぞの病気が蔓延し、ウイルスの汚染拡大を防ぐために任務に当たっていたピカードはウイルスが故意にばら撒かれたこと、そして犯人はバルカン人らしいことをつきとめる。一方、サレック大使は暗殺されたのだとのメッセージを受けたバルカン大使スポックは自ら動き出し、バルカン星を目指す。そして、カークも恋人の救出のためウイルスに侵された惑星で、これが何者かの仕業だと気づく。やがて3人がバルカン星に集合するのだった。
またしてもカークが活躍するシャトナー原作のオリジナル小説。TOSやTNG、そして映画のシリーズをご覧の方にはたまらない一冊。各エピソードの背景にはいろいろな事件や思惑があったことが、この本に書かれていて、知っている人ほど面白いが、なんでもあり、という感じもしないでもない。 |
5 |
SF1387 | 鏡像世界からの侵略(上・下) Spectre(1998) |
William Shatner | カーク、スポック、マッコイ、ピカード、ジェインウェイ、テイラニ | ゴールデン不連続空間でピカードは5年前に行方不明となった連邦航宙館ボイジャーを発見し、救出に成功する。しかし、これはエンタープライズを強襲すべく派遣された平行宇宙の秘密兵器だった。その一方でカークの恋人テイラニも誘拐されてしまう。カークはテイラニを救出すべく立ちあがった。そして、最後にはシリーズ最強の悪役が登場する!
これもまたカークが活躍するシャトナー原作のオリジナル小説。TOS、TNG、DS9、VGRとシリーズの全てを網羅してかかれた一冊。TVのエピソードなどを随所に盛りこんでいる。しかし、Yシャトナーが書く本はいつもカークが大活躍という感じもしないでもない。 |
5 |
SF1432 | 暗黒皇帝カーク(上・下) Dark Victory(April 2000) |
William Shatner | カーク、スポック、マッコイ、ピカード、ジェインウェイ、テイラニ | 平行世界から無事にピカード、テイラニの救出に成功したカーク。さらにエンタープライズEの奪還にも成功するが、なんとそれには平行世界の皇帝カークが乗艦していた。これを追い詰めるべく闘ったカークは瀕死の重傷をおい、平行世界を観測していた連邦の科学艦に救出される。深手を負ったカークは一線から身を引きテイラニと結婚式を挙げるが、その当日、テイラニは恐ろしい病気に感染する。これを平行世界のカークの仕業とにらんだカークは、再び立ちあがる。
これも嫌というほどカークが活躍するシャトナー原作のオリジナル小説。TOS、TNG、DS9、VGRとシリーズの全てを網羅してかかれた一冊で、それなりに面白いが、もう、カークの大活躍は飽きたという感じ。 |
3 |
SF1469 | 栄光のカーク艦長(上・下) Preserver(2000) |
William Shatner | カーク、スポック、マッコイ、ピカード、ジェインウェイ、テイラニ | 瀕死のテイラニの救出を試みるカーク。そのためには平行世界の皇帝ティベリウスと交渉をせねばならない。下手をすればカークもろとも敵の手に落ちることになる。ティベリウスの周辺を探るうちに、もっと大きな存在がいることに気がついてくるカーク。しかも、それはこの宇宙を消滅へと導いている。もはや、この宇宙の破滅を救えるのはカークしかいない。再び立ちあがるカーク。はたして宇宙の危機を救えるのか?テイラニの命はどうなるのか?
これでもか、これでもかとカークが活躍するシャトナー原作のオリジナル小説。TOS、TNG、DS9、VGRとすべてのシリーズ網羅し、しかも、そのキーワードがカークであったという一冊で、それなりに面白い。もはや、よくもここまで、カークを中心に考えたと、ひたすら感動するしかない。 |
3 |