これは角川スニーカー文庫からディープスペース9シリーズとして出版されているものをまとめたもの。
ベイジョーのすぐ近くにある宇宙ステーションディープスペース9。そのすぐそばにワームホールが出現。その利権をめぐっていろいろな思惑がうごめく。シスコ、キラ、ダックスなどの活躍するシリーズである。
Deep Space 9 | |||||
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タイトル | 作 者 | 登場人物 | 内 容 | ランク | |
S120-1 Y571 | 選ばれし者(エミサリー) Emissary(1993) |
J.M.Dillard | カイ・オパカ、ピカード、ガル・デュカット | カーデシアの支配から開放された惑星ベイジョーの自立を援助すべくDeep Space9に派遣されたシスコ中佐は、その近傍に出現したワームホールの中でベイジョー人が神とあがめる存在と出会う。TVシリーズDS9第一話「聖なる神殿の謎」の完全ノベライズ。実に良く書けていてTVと比べてみるのも面白い。 | 5 |
S120-2 Y514 | トリブルでトラブル Trials and Tribble-Actions |
Diane Carey | カーク、スポック、マッコイ、コロス、アーン・ダービン | 発光体を使ったクリンゴンのスパイ、アーン・ダービンに手によってシスコ、ダックス、キラ、オドーらは100年も前の宇宙ステーションK7へ送りこまれてしまう。そして、そこはトリブル騒動の最中だった。ダービンはこの事件で自分がクリンゴンだと見破ったカークを殺そうと、トリブルの中に爆弾を仕掛けていたいたのだ。時間の流れを変えないためには、なんとかカークを守らねばならないのだった。
TOSのひとつのエピソードに巧みにDS9を合成したエピソードのノベライズだが、これは本でじっくり味わうより画像合成の妙を楽しむお話であろう。 |
2 |
S120-3 Y619 | 潜入者 The Siege(1993) |
Pster David | マス・マルコ、アズィラ、ラサ、グラブ、ガル・デュカット | エデマ人マス・マルコの腹心の部下がなぞの流動体生物によって殺害された。現場には#1と血文字が残されただけで手がかりは一切なし。やがてガル・デュカットの部下も殺害され#2と書かれていた。DS9には急遽エデマ軍とカーデシア軍の戦艦がつめより、ステーションは緊迫の時を迎える。着任後間も無いシスコとオドーに重責がのしかかる。
実に良く出来たストーリーである。それに日本語訳が上手でクワークやオドーのやり取りなどはTVそのものである。一読をお勧めします。ただし、ちょっとおどろどろしいですが。 |
5 |
S120-4 Y648 | 血の福音 Bloodletter(1993) |
K.W.Jeter | カイ・オパカ、ガル・ターグラ、ホーレン・ライギス、デイレス・エルト | キラ少佐をベイジョーの裏切り者と決め付け、暗殺をもくろむ狂信的な宗教団体レデンプトール修道会の指導者ホーレンが、DS9でキラを付け狙う。一方、カーデシアはワームホールの向こう側の領有権を獲得すべく、偽装した戦艦の派遣を画策したが、シスコはその陰謀に気づく。そして、これを阻止すべくワームホールの向こう側にキラ少佐を派遣したのだが、なんとそのサブステーションにはホーレンが乗りこんでいた。 ブレードランナーシリーズでも有名なホラー作家ジーターの作品だけあって、人間の暗い執念が不気味に描かれている。いつものスタトレとは一味違った雰囲気が味わえる傑作である。 |
4 |
S120-5 Y648 | 究極のゲーム The Big game(1993) |
S.Schofield | グランド・ネーガス(ゼク)、ガル・ダナー、リトナ、ゴースト・ライダー | DS9が突然、謎の衝撃波に襲われ係留中のフェレンギ船が破壊される。この衝撃波はカーデシア艦隊にも被害を及ぼしただけではなく、ベイジョー星にも被害を与えていた。ステーションを中心にカーデシアとベイジョーの関係は急速に悪化する。一方、ステーションではクワークが大規模なポーカー大会を開催。怪しげなギャンブラー達が次々と到着してきた。やがてゲーム会場では一人のロミュラン人が殺害され、オドーが監視のためにギャンブルに参加する事になった。次々と襲う謎の衝撃波。そして、ギャンブルの行方は。。。 DS9の登場人物はほぼ全員登場する物語で、それぞれのキャラクターがうまく使われ、表現されていてとても面白い。いかにもDS9らしいストーリーに仕上がっていて、好ましい。 |
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