早川SF文庫
STAR TREK THE MOTION PICTURES SIRIES


− May 2003 現在 −

続々と製作されるスタートレック劇場版。とても楽しみなもののひとつだ。
ここには映画作品として劇場公開されたもののノベライズを集めてある。

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映画シリーズ
タイトル作  者登場人物内  容ランク
SF463 スタートレック
The Motion Picture(1979)
Gene Roddenberry デッカー大佐、アイリーア中尉、ヴィジャー 巨大な雲が地球を目指して高速で接近!これに対応できるのは今改装中のエンタープライズしかない。 艦隊司令部はカーク提督を呼び出してエンタープライズで直ちに対応するように命じた。カークは昔の仲間を急遽呼び戻し、改装中のエンタープライズを発進させる。雲の中心にはヴィジャーと呼ばれるものが存在するのだが、なぜ地球へ向かっているのか?その目的はなにか?なぞは深まっていく。
これはSTの映画化第一作のノベライズであるが、執筆はかのジーン・ロッデンベリー本人であることから、STへの思い入れも判る、格調高い一編に仕上がっている。
SF542 スタートレック2
Star Trek II The Wrath Of Khan(1982)
Vonda McIntyre サービック、キャロル・マーカス、テレル ジェネシス計画の実験場所を求めてアルファ・セティ6へ向かったリライアントは不毛の惑星でカーンに捕捉されてしまう。一方、アカデミーの教官スポックが艦長となり訓練生とカーク提督を乗せて航海に出たエンタープライズ。訓練中にジェネシス計画に関し、レギュラス1から緊急連絡が入る。直ちにレギュラス1へ急行するエンタープライズを待ちうけていたのはカーンが支配するリライアントだった。
実によく書けている。テンポも良く読んでいて気持ちがよい。スポックの最後のシーンなどは涙が出るほどの感動である。
SF564 スタートレック3
ミスタースポックを探せ
Star Trek III The Search For Spock
Vonda McIntyre サービック、ウィリアム ジェネシス上でスポックの棺が発見された。しかし、中にはスポックの遺体はなかった・・・。そして、ドクターマッコイの体にはスポックのカトラが移植されていた。このままではマッコイが死んでしまう。一日も早くカトラを返還するため、ジェネシスで蘇生したスポックを探さねばならない。しかし、そのこにはジェネシスに目をつけたクリンゴン艦が接近していた。連邦の命令を無視して飛び立つカークを待ちうけていたものは壮絶な運命だった。
映画作品の方が展開も早く、スリリングに見せてくれたが、本作はやや低調。サイドストーリーなどが多く、テンポが遅い。
SF709 スタートレック4
故郷への長い道
Star TrekW The Voyage Home(1986)
Vonda McIntyre キャロル・マーカス、ジュリアン・テイラー バルカン星でスポックの復活を見守るカークは連邦の命令違反で告訴された。そのころ、地球には強力な信号を発信しながら、あらゆるもののエネルギーを吸収してしまう謎の探査機が接近していた。次々とエネルギーが奪われ、地球はたちまち氷河期のような気候に襲われてしまう。出頭命令を受けて地球に向かうカークらの一行はこの事態に立ち向かうことを決心する。
20世紀の地球に現れるカークたちのユーモアあふれる冒険の物語。実に楽しい一冊だ。
SF854 スタートレック5
新たなる未知へ
Star TrekV The Final Frontier(1989)
J.M.Dillard ザイボック、ダール、タルボット、コード、クラー、ヴィクシス 荒涼たる辺境の惑星ニンバス3で人質事件が発生。救難信号に急遽、駆けつけるエンタープライズ。しかし、そこで待ち受けていたのはスポックの義兄、サイボックだった。彼はエンタープライズのクルーを次々と洗脳して、ついにエンタープライズを乗っ取ってしまう。孤立するカーク、スポックを尻目にエンタープライズは銀河の中心・グレートバリアーへと進路を取るのだった。
映画は評判が良くなかったのだが、この小説はすばらしい出来映えだ。クルーの過去が描かれていて興味深い。また、そのテーマやテーマの扱い方が実にスタートレックらしいお勧めの一作だ。
SF964 スタートレック6
−未知の世界−
The Undiscovered Country(1992)
J.M.Dillard ゴルコン首相、チャング補佐官、アゼプトル首相、ウォーフ クリンゴン帝国は衛星プラクシスが壊滅したことにより重大なエネルギー危機を迎える。そのため宇宙連邦とも和解せねばならないという。連邦はこの申し入れを受け入れゴルコンの護衛にカークを派遣する。これはクリンゴン側からの要求でもあった。しかし、これはゴルコンもろとも葬り去ろうとする罠だったのだ。ゴルコンは暗殺されカークはその犯人として捉えられた。無実を晴らすには?そして、クリンゴンとの和平は実現するのか?
TOSシリーズの最後を締めくくる話で、それぞれのクルーの活躍が見られる最後の作品である。
SF1102 スタートレック7
Generations(1994)
J.M.Dillard ソラン、ブ・エトー 2294年、エンタープライズBの処女航宙に招待されたカークは、エネルギーリボンと遭遇した貨物船からソランという男を救出したが、エンタープライズも事故に巻き込まれ失踪。それから、78年後、今度はエンタープライズEが同じエネルギーリボンと遭遇する。しかも、そこにはソランがいた!
カークとピカード、世代を超えた出会いが美しい作品である。
SF1181 ファースト・コンタクト
Star Trek First Contact(1996)
J.M.Dillard ゼフラム・コクレイン、リリー・スローン、ボーグ ディープ・スペース5からの緊急連絡によれば、あれゆる生命体の同化を目論むボーグが地球に接近しているという。迎撃に向かった艦隊はあっという間に破壊されてしまった。そこに立ちふさがるのは、もはや、ピカード艦長率いるエンタープライズEしかいない!
ボーグクイーンとの凄絶な戦いがスピーディに描かれており面白く読める。
SF1269 スタートレック叛乱
Insurrection(1998)
J.M.Dillard ソジェフ、アーティム、アニージ、ル=アフォー、ガラティン、ドアティ提督 平和な惑星バ=クーで突然にデイタ少佐が暴走をしたとの連絡がピカードに届く。急遽、エンタープライズで駆けつけたピカードだが、ドアティ提督は早早に立ち去れという。疑問に思ったピカードは調査をはじめる。そこには長い間に渡るバ=クー人とソン=ア人との確執があったのだった。
少数民族に対する問題や生きることへの欲求を描いた面白い作品である。
SF1439 スタートレック・ネメシス
Nemesis(2002)
J.M.Dillard シンゾン、ヴクラック、ドナトラ、B-4 ロムラン帝国でクーデターが起こり、新しい執政官にレムルス人のシンゾンが着任する。一方、分解されたデータの兄弟分を発見したエンタープライズは、連邦からの連絡を受けてロムランへと駆けつけたが、シンゾンと対面したピカードは驚く。なんとシンゾンはピカードのクローンだったのだ。シンゾンには連邦を陥れる計画があり、B-4をおとりにして、エンタープライズを呼び寄せたのであった。この計画は順調に進展していたかに見えたが、しかし、シンゾンには医学的な問題があったのだった。
迫力万点の大スペクタクル。なかなかに面白い作品である。

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