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日本人の神観とは

日の本に生れ出でにし益人は、神より出でて神に入るなり

『古事記』や『日本書紀』によれば、この大地を固め成したのは伊弉諾、伊邪那美の二柱の神です。その姫神が天照大御神。その孫であるニニギノミコトが高天原から地上に降り立ち、出雲の大国主命から国を譲り受けます。そして、その曾孫のイワレヒコが大和朝廷を開き、初代天皇である神武天皇となります。

伊弉諾大神・伊弉冉大神

つまり、初代神武天皇は伊弉諾大神から数えて7代目です。そして、その神武天皇から数えて126代目が現在の今上天皇です。ということは、今上天皇は伊弉諾大神から数えて132代目ということになります。

さて、どこまでが神で、どこからが人なのでしょう。

日本の神の特徴は神から人間まで切れ目なくつながっている点です。これが西洋のGODと大きく異なる点です。神から人間まで切れ目なく続き、遠い先祖は皆神になっていく。これが、先祖崇拝という点から見た日本の神の特徴です。正月の門松は、祖先の霊でもある歳神様が子孫の私たちを祝いに訪れるための家の目印なのです。

また、神道では、先祖崇拝と共に、自然崇拝も大事なことと位置付けています。日本の湿潤で温暖な気候は私たちに豊かな自然の恵みを与えてくれています。自然はありがたい存在なのです。ご先祖様たちはそんな自然のエネルギーに神を見出し、大きな石や木々にも神が宿っているとして、常に敬い、時に感謝し、また、恐れの念を持って接してきました。そして、祈年祭や新嘗祭、社日祭に見られるように、春には豊作を願い、秋には収穫を感謝してきたのです。

神道イメージ

このように、西洋の宗教とは異なり、神道には唯一絶対の神という概念はありません。先祖と自然、更には故人。これが、私たちを見守る八百万の神々なのです。そして、こうした目には見えぬ神様たちに私たちは常に感謝をし、敬い、また、人々に災いをもたらさぬように祀るのです。これが日本列島の悠久の時の流れの中で育まれてきた、私たち日本人の精神の拠りどころとなる神観なのです。

この淡路島には400以上のお社があり、往古から続いている数多くの祭り・儀式があります。国生みの島と呼ばれる歴史と豊かな自然環境に恵まれた御食国・淡路島は、今なお神々と深くつながっている島なのです。

神話の島・淡路島