Carmen

plays in David Bowie's "Midnight Special" Television Show




Burlerias

  

こじんまりした舞台に左からデヴィッド・アレン、アンジェラ・アレン、ロベルト・アマラル、ジョン・グラスコックが並び、後ろにドラムのポール・フェントンが居る。曲が始まると、前列4人が一斉に唄い出す。


  

デビッドは大きな襟のジャケットにキンキラパンツで真っ青なシルクハットを被っており、ライティングと相まって非常にグラム・ロック風のいでたちである。


  

アマラルとアンジェラは見るからに「フラメンコ踊ります」という衣装で、グラスコックとフェントンの二人もどことなくシプシー風の格好である。


  

演奏している「Burlerias」前半のCante(Song)部分は基本的にスタジオ盤と変わらないが、中間のBaile(Dance)部分が短縮されており、Baile(Dance)~Repriseに移るスローテンポのコーラス・パートは省かれている。また、Reprise部分も1フレーズ程?短くなっている。TV放送が念頭にあるショーなので、あらかじめ持ち時間が決められていたのだろうと推測する。ボーカルパートを前列4人で唄っているのを見ると、「流石にボーカル/コーラスが分厚い訳だ」とあらためて感じた。


  

ハードかつ煌びやかに進んでいく曲の途中で、アマラルとアンジェラが舞台中央に進み出てステップを踏み、踊りの最中に入る掛け声(合いの手)もキマっている。この踊りという視覚的要素と複雑な拍子の強烈さには度肝を抜かれる。 フラメンコが展開する中盤が終わるとアマラルとアンジェラは再びボーカルに戻り、曲の締めに向かうという具合である。

 

 

Bullfight

  

「Burlerias」は(デビッドがメインっぽい)4人の合唱であったが、この曲ではロベルト・アマラルがメインボーカルを取り、曲名の"闘牛"の如く力強い熱唱を見せてくれる。デビッド/アンジェラ/グラスコックはコーラスに回っている。


  

演奏内容はアルバム収録とほぼ同じで、短縮されているような箇所は無かった。この曲では踊りは無く、中間の間奏部でアマラルがカスタネットを披露するのみである。


  

アンジェラは後方ドラム横でシンセを弾いている。演奏しながらハモる姿は妖艶で、見とれてしまうほど美人だ。


  

速いカット割で瞬間的ではあるが、プレイヤーの手元もそれなりに映されているのが嬉しい。小さいスタジオでの収録であるが、曲が終わると観客が頭の上で拍手している様も写っており、聞き手の反応も上々といった感じである。