受
賞
回 |
題 名 |
作 者 名 |
ストーリー展開型 |
入
手 |
感 想 |
評
価 |
1 |
チラカスぞう |
新倉智子 |
ー |
ー |
未刊行 |
ー |
2 |
まさかのさかな |
尾崎美紀 |
事件
解決型 |
k |
話の展開が場面割りにリンクしているように感じられた。他の受賞者には一切見られない感覚。見事!でも、話は安直すぎる展開で少し唐突な気がする。新味も欠ける。 |
C |
3 |
へらなかった石けん |
中島博男 |
ー |
ー |
未刊行 |
ー |
4 |
月夜のバス |
神田千砂 |
ー |
ー |
未刊行 |
ー |
5 |
ぞうのかんづめ |
張山秀一 |
ー |
ー |
未刊行 |
ー |
6 |
ともこちゃんの たんじょうび |
吉村健二 |
体験型 |
A |
なるほど、なるほどと読んでしまう。それはこちらが主人公にしっかり共感できた証拠。オチは特にないけど、人物造形は見事です。 |
B |
7 |
ワニとごうとう |
藤本たか子 |
体験型 |
A |
大阪弁が愉快な話。文句なしにユーモアが溢れて面白い。理屈でないワニくんの嘆き・感情表現が共感を呼びます。絵が無くても充分でしょう。オチもいい。 |
特
A |
8 |
ライオンの考えごと |
増本 勲 |
反復型 |
A |
絵が雑っぽいからなんとも言いにくいが、話そのものは先が途中までは読めないで、上手く構築されている。知的体験型とすべき。 |
B |
9 |
春のかんむり |
門林真由美 |
事件
解決型 |
K |
童話編だから無関係だが、水彩風の絵が素敵。話は先が見えない展開で、最後の謎解きが上手くオチになっているのは見事。 |
A |
10 |
かあさんのひみつ |
立花あさこ |
事件型 |
K |
母親に焦点と謎を当てつつ、父、私と話をずらしていき、つなげたオチの決め方が上手い。 |
B
○ |
11 |
モンジュイックのふくろう |
さえぐさ ひろこ |
解決型 |
A |
確かに選者の評にあるように共感と、胸キュンなオチがあって、上手い!。童話とはかくあるべきですね。 |
A
◎ |
12 |
テムテムとなまえのないウサギ |
坂本のこ |
事件型 |
A |
面白い!変に子どもに媚びず優しさの押し売りになっていない。辛口ウサギに現実社会を反映させつつも、テムテム独自の生き方への賛美も行っている。 |
A
◎ |
13 |
ば、い、お、り、ん |
横田明子 |
事件
解決型 |
K |
祖父のために急遽、帰国するバイオリニストの青年。彼が病気の祖父に演奏する話。新しさ無し。絵に納得させられるが、だらだらした展開で絵本的な場面転換の抑揚無し。 |
E |
14 |
ポレポレ |
西村まり子 |
体験
解決型 |
K |
ピーターの話すスワヒリ語やケニア文化が受け入れられる様子をさらりと描く。ピッタリな絵柄に納得させられるが、メインストーリーは迷子の子を捜し見つける単純なもの。 |
D |
15 |
ぼくも できたよ! |
松浦信子 |
体験
解決型 |
K |
逆上がりを成功させる少年と、不思議なトカゲの生活童話。個性的な色遣いに魅了されるが、展開は月並みで新鮮さ無し。囁くトカゲの設定もファンタジーとしては未構築。 |
E |
16 |
くつが鳴る |
手島洋美 |
体験型 |
K |
足の不自由な女の子が10メートル以上歩くのに挑戦する話。評者の言うように、こうした非ファンタジーも立派な感動を呼ぶ。でも、反面、これはふつうに書くのが難しい。 |
C |
17 |
さようなら、ピー太 |
西村 文 |
事件
解決型 |
K |
一応、飼っていた雄鶏を田舎の園にこっそり預けるという事件解決型。予定調和的な体験型とすべきかな。オチはオーソドックス過ぎて利かない。 |
E |
18 |
(か)ってなんだ? |
おの やすこ |
体験型 |
K |
これも設定がベタでありきたりに感じるのは、こちらの心が汚れているせいか。絵が素敵で爽やかなので、そのベタさが消えている。恥ずかしくて書けないなぁ、この展開は。 |
E |
19 |
ネコひげ アンテナ |
屋島みどり
(最優秀賞) |
事件
解決型 |
K |
評者の言うようにこの作品単独に留まらない作品世界が感じられる。ストーリー的に破綻無く、ヒゲ=アンテナという【絵本のタネ】が見て取れる佳品。 |
A
◎ |
20 |
はいけい たべちゃうぞ |
福島サトル
(最優秀賞) |
事件
解決型 |
済 |
狼とぶたの童話的な予定調和な作品と思わせて、裏をかく意図的な作品。知らず知らず童話に対してステレオタイプな思いこみが自分の中にあることを気づかされる。好い! |
A
◎ |
21 |
ぼくのスケッチブック |
山下奈美 |
事件
反復型 |
K |
絵の中のものが動くというベタな展開だが、恥ずかしげな感じはない。子どもの共感できる視点があるからか。オチオチもややべた過ぎて、ついていけない気がする。 |
E |
22 |
水色の足ひれ |
佐藤まどか |
体験型 |
K |
話自体はさわやかな展開。でも、オーソドックスで新味なし。オチは見え見えすぎないか。 |
E |
23 |
ホタルの川 |
大槻 瞳 |
体験型 |
A |
仲良しの直樹とけんかした慎悟。直樹が冬にホタルを見たと言ったからだが、実はそれが夜光石だとラストで分かり仲直りする。だからどうしたの、と問いたくなる陳腐な展開。 |
E |
24 |
春になったらあけてください |
増井邦恵 |
謎かけ
反復型 |
T
|
懸賞ママの登場から話が始まる。反復を基本とした予定調和な結果。でも、結局、話らしい話になってない。本当に子どもが読んで面白いと思うか、疑問。頭でっかちな大人の教育臭さがプンプン。 |
E |
25 |
鉄のキリンの海わたり |
あさば みゆき |
事件
解決型 |
T |
近年のニッサン絵本と童話のグランプリでは、もっともマシな話。オチもよくイメージできて素晴らしい。大人も子どもも楽しめる作品じゃないかな。海を見たら鉄のキリンを探してしまいそうだ。 |
A |
26 |
トンノの秘密のプレゼント |
田中きんぎょ |
事件
反復型 |
T |
これはまだマシ。『春になったら』とか『あやとユキ』の、おいおいオチどうするねんに較べたら。オチは予測できる三回パターンの王道だけど。やや、教育的すぎる点が疑問。 |
B |
27 |
あやとユキ |
いながき ふさこ |
事件
反復型 |
T |
生活童話。でも、中途半端に夢みたいなメルヘンを間にいれる。夢オチもどきだ。なんじゃ、こりゃ、最後のラストも首をひねる。これって、お子様ランチと自己満足の独りよがりじゃない? |
E |