.こんな時どうする? (Q&A)

ここでは、オカヤドカリを飼いたい・飼っている方に起こりそうな疑問にについて取りあげています。
メールでいただいた質問や海外のサイトやここのBBSで取り上げられた問題などです。
自分の経験からやBBSでオカヤド仲間とあれこれ意見をかわして答えを出してみました(関係者の皆様、毎度お世話になっております。この場を借りてお礼いたします)。
これが絶対正しいという答えではありませんが、困ったときの参考にはなると思います。

なかなか簡潔には書けないもので、わかりにくい回答になってしまっているかもしれません。
また、思いつく順に書いたので、質問の内容的に変な並び方かもしれませんが、ご了承下さいまし(^^;

ここに載っていない疑問・トラブルが生じたとき、またはこうした方がよいのでは?という別の答えがあれば、ぜひ、Tremolo's BBS に書き込んでください。
また、BBSには過去ログの検索機能がついていますので、このQ&Aに知りたい事が載っていないときには一度検索してみてください。
答えが見つかるかもしれません。当HPでは一番情報が詰まっているのがBBSの過去ログですから(^^)
よろしくお願いいたします。

Q1.エサを食べない!
Q2.貝殻から抜け出した!
Q3.脚・ハサミが取れた!
Q4.貝殻が手に入らない!
Q5.オカヤドカリはどこに売っているの?
Q6.全然、動かない!
Q7.砂にもぐったきり出てこない!
Q8.ウンチをしているの?
Q9.自然界に帰したいがどうしたらいい?
Q10.ダニ!
Q11.殺虫剤は大丈夫?
Q12.夏が終わると死ぬの?
Q13.本当に水道水で飼えるの?
Q14.オカヤドカリが卵を産んだ!
Q15.ヒーターはどんなのが良いの?

Q1.エサを食べない!
A1.

オカヤドカリは大抵少食です。エサが全然減っていないように見えることもあります。
しかし、元気なヤドカリなら夜中にきっと食べているはず。エサの端っこや表面が、翌朝見ると、入れたときよりギザギザしていたら、それはヤドカリがハサミでちぎった跡なのです。砂の上に焦げ茶色の(食べ物によって多少変わります)細長い何かが落ちていませんか?それはオカヤドカリのウンチです。ウンチがあればちゃんと食べている証拠です。砂の上をよく見てみてください。
小さい個体だと、食べる量もウンチもとても少ないので心配になりますが、元気にしているならたぶん大丈夫です。

エサの好みもいろいろですから、毎日同じものを入れるのでは無く、いろいろなものを試してみましょう。
市販のヤドカリのエサ(ザリガニ用)の他に、煮干し、鮭フレーク、ごはん、パン、キュウリ、レタス、わかめ、リンゴ、イチゴ、ポップコーンなど、結構なんでもたべますよ。カトルボーン(イカの甲羅)はすぐれたカルシウム源ですが、よく食べます。天然塩もつまんで食べます。

元気が無くなってあまり食べなくなったら、脱皮の前兆かもしれませんし、何かのストレスで本当に体調をくずしているのかもしれません。あまり、いじらずに、しばらくそっと様子を見てあげてください。脱皮でなければ、ストレスの原因を探して改善しなければいけません。
ストレスについては↓下のA2を参考に。

このページのTopへ

Q2.貝殻から抜け出した!
A2.

オカヤドカリが貝から抜け出てしまうことは、しばしば見られます。
かくいう私も経験者。結局そのときは原因がわからず、3週間近く裸のままで、その後いくつかの貝を出たり入ったり、落ち着き無く転々としましたが、だんだん弱って死んでしまいました。十分に対処してやれなかったことがとても悔やまれます。
BBSでは、脱皮時に殻を脱いで砂にもぐり、無事脱皮を済ませて出てくるとまた元の貝に戻ったという話もありました。しかし、これは良い方の珍しい例ではないかと思います。

では、なぜ殻から抜け出てしまうのでしょう。
その原因の多くはストレスです。ストレスはいろいろ考えられます。
温度・湿度が不適切、砂や水が汚れている、エサや水が腐っている、水質が良くない、仲間が死んでしまった(これはさらに他に原因があるとも考えられます)、飼育ケースに対したくさんで飼いすぎ、喧嘩をした、いじめられた、脱皮をしたい時や睡眠をとりたい時に落ち着ける環境が無い、ダニや細菌が発生している、砂が濡れすぎている、人間がいじりすぎ、大きさのあった貝が無い、環境が急に変わった、殺虫剤や芳香剤の影響を受けている等々。

以前、ストレスの原因として「一匹で飼っている」という文章を入れていたのですが、その一言がとても誤解されやすいので省きます。誤解というのは「一匹で飼っていると必ずそれがストレスになって死んでしまう」という風にとられることがたびたびあったということです。一匹だけで何年も飼っておられる方はたくさんいます。その方が脱皮時などには邪魔されることもなく安心であるとも言えます。
一匹より複数でいる方が好きな個体もいるし、そうでない個体もいるということです。
狭いところでたくさん飼う方がよほどよくないですね。

貝殻から出たままだと、オカヤドカリは死んでしまいます。
早急に、考えられるストレスをとりのぞいてやる必要があります。
温度・湿度をチェック、砂・水・エサの手入れをきちんとする、適当な数で飼う、隠れ家を準備する、貝殻をたくさん準備する、触って遊びたいが我慢する、オカヤドカリのいる部屋で殺虫剤を使わない、など。考えられることは可能な限り改善してあげましょう。

単に温度が高すぎるということが結構あるようなので、まず温度を測ってみて下さい。できれば、常に温度計・湿度計を入れておくようにしましょう。
水質、ダニ、殺虫剤についてはそれぞれA13,A10,A11を参考にして下さい。

とにかく貝にもどってもらおうという応急処置の方法が、yamさんのオカヤドカリ研究所のページの中の「裸のおかやどかり」というところで紹介されています(http://www.asahi-net.or.jp/~JV7Y-YMD/)。うまく戻ってくれるかどうかはわかりませんが、原因究明をいそぐとともに、このような方法も一度ためされてはいかがでしょう。→ヤド研は現在、一時閉鎖中となっています。
簡単に紹介すると、ヤドカリをぬるま湯できれいに砂を落とし(こすらないで洗い流す感じ)、貝殻もきれいに洗ってぬるま湯を中に少しためておきます。これらを、完全に真っ暗にできる容器、たとえば靴箱などに入れ、フタをしてそっと置いておくだけです。貝殻はヤドカリのすぐそばに置いてくださいね。

 裸のヤドカリを持ち上げるのはとても難しいので、下敷きのような薄いものでそっとすくい上げるようにするといいかと思います。柔らかい腹部に傷をつけないように良く注意してください。
また、ダニやカビがついていると思われるなら、貝殻は煮沸消毒しましょう。

こんな方法で自力で戻ってくれたら、元気に回復してくれるかもしれません。
でも自力では戻らない場合、無理に貝に押し込んでも、弱っていれば貝を支える力が無く、結局また貝から出てしまうことになります。弱って貝から出てしまっている場合、残念ながらすでに手遅れのことが多いです。

このページのTopへ

Q3.脚・ハサミが取れた!
A3.

2〜3本の脚やハサミがとれても、健康な状態ならばまた生えてきて、脱皮を繰り返すごとにもとの大きさに近づきます。小さい個体なら1回の脱皮でもとにもどっていることもあります。生活する上でもそれほど困らないようです。これは喧嘩もしくは事故などの物理的要因による場合です。

その他に脚やハサミがとれてしまう原因は、病気、ストレスが考えられます。ストレスの場合、上記のA2.を参考に対処して下さい。
オカヤドカリの病気についてはほとんど知られていませんが、細菌感染などが考えられます。残念ながら今の日本ではオカヤドカリを治療するための薬はありません。どうもそうらしいと思ったら元気な者に感染しないように隔離し、飼育環境をそっくりきれいにした方がよいでしょう(
A10参照)。

喧嘩等によってとれてしまった、もしくは自切した場合はその要因をとりのぞくとよいでしょう。たとえば、どうしても相性のよくない者がいるなら別の飼育ケースに入れるとか、脚やハサミがひっかかりやすい場所や形状のものが飼育環境にあれば改善するなど。
私の知る限り、脚がとれるほどの喧嘩はもちろん、仲違いをしているところは見たことがありません。エサや貝殻が十分に用意されていれば、あまり喧嘩はしないと思います。

このページのTopへ

Q4.貝殻が手に入らない!
A4.

海辺に住んでいる人でなければ、貝殻を手に入れるのは想像以上に困難です。東急ハンズ各店で貝殻を販売しているので、近くにある方は一度行ってみて下さい。おすすめはオンラインショッピングで貝の販売をしているタカシェルさんです。とても親切に応対してもらえます。
また、りゅうか商事さんでもヤドカリ用の貝殻を買えるようになりました。
http://www.eonet.ne.jp/~tremolo36/landhmc/hituyounamono.htmlの「貝殻」の所に、他にもいくつかショップを紹介しているのでご覧下さい。

このページのTopへ

Q5.オカヤドカリはどこに売っているの?
A5.

6月〜9月頃、ペットショップやホームセンターで売られています。外国産のものもたまにありますが、沖縄産のムラサキオカヤドカリやナキオカヤドカリが多いようです。近くのショップで扱っていない場合は、同時期に郵便局のふるさと小包で申し込むことができます。わたしのオススメは沖縄のりゅうか商事さん(←こちらがうまく表示されない場合はECショップ沖縄さんからたどって下さい)。オンラインショッピングでぴちぴちの元気な沖縄ッコが購入できます。
最近ではあちこちのショップから通販で買うことが出来ますが、値段設定や販売方法が首をかしげるようなところも多く、あえておすすめはしません。。

日本のオカヤドカリは天然記念物です。たとえ、沖縄へ旅行に行ってオカヤドカリを見つけても捕獲して持って帰ってはいけません。一部の限られた人たちのみが文化庁から許可を得て採集・販売されています。
きちんと飼う意志がなければ、むやみに購入するのはやめて下さい。オカヤドカリはカブトムシのような夏場限りの生き物ではありません。きちんと保温すれば冬を越すことができます。買う(飼う)かぎりは責任をもってちゃんと世話をしてくださいね。

このページのTopへ

Q6.全然、動かない!
A6.

貝を持ち上げてみて下さい。ハサミでフタをして出てこないか、第4・5脚まで見えるほど体を出してじたばたするようなら大丈夫!もし、死んでいるのなら体を支えることができないので、脱力した体がずるっと貝から抜けてしまいます。オカヤドカリは夜行性なので昼間は全然動かないことが多いのです。朝見たら、ケースの中がずいぶん散らかっているようなことはありませんか?夜中にこっそりのぞいてみたら、大運動会をしているかもしれません。
もちろん、死んでしまっていても、何かの加減で体が貝にひっかかって貝を持ち上げても出てこないこともあります。
でも、そのあたりを確認しようと、何度も貝を持って振ったり、水をかけたりするのは止めて下さい。

以前は元気に動いていたのがあまり動かなくなったのなら、脱皮の前兆かもしれません。もしくはA2と同様ストレスも考えられます。飼育環境を再チェックして、しばらく様子を見てみましょう。

↓こちらのブログを参考にお読み下さい。
ヤドカリが動きません!

このページのTopへ

Q7.砂にもぐったきり出てこない!
A7.

まず考えられるのは脱皮です。多くの場合、オカヤドカリは砂にもぐって脱皮をします。脱皮の時は1ヶ月くらい出てこなくて当たり前ですから、心配ではありますが、ほじくったりしないで気長に待ちましょう。ケースの底までもぐることがよくあるので、下からそっとのぞくことができれば潜伏中の姿を確認できることもあります。しかし、脱皮中はいっそう神経質になっているのでケースを揺らさない方がよいですし、砂の入った重いケースを下からのぞくのは結構難しいのでくれぐれも無理をしないように!
脱皮の前には貝の中に普段よりたくさんの水を貯めるために、よく水入れのところに行くことがあります。また、食欲が落ちたり、動きが少なくなるのも前兆です。潜伏場所を探すのにあちこち掘ってみたり潜ってみたりすることもあります。

複数のオカヤドカリが同時に砂にもぐってしまうときは、脱皮では無く、温度が高すぎるとか、湿度が低すぎるなどが原因であることがあります。温度・湿度をチェックしてみて下さい。もちろん、脱皮が同時期に重なることもあります。

いくら脱皮でも何ヶ月も出てこない時は、ひょっとして死んでしまっていることもあります。脱皮時の死は飼育下でのオカヤドカリの死亡原因のトップではないでしょうか。異臭がしてきたり、底から見えていた潜伏場所(ある程度の空洞ができている)が砂で埋まってしまっていたりしたら、その可能性があります。覚悟した方がよいかもしれません。

このページのTopへ

Q8.ウンチをしているの?
A8.

砂の上をよく見ると、こげ茶色の細長いものが落ちていませんか?(市販のザリガニのエサによく似ています)それがオカヤドカリのウンチです。大きい個体のものならゆでたそうめん(←みごとな表現byはみらんさん)ほどの太さで長さは5ミリ〜1センチくらい。たまに長〜いのもあったりします。小さい個体では糸くずほどでわかりにくいかもしれませんが、砂とはちがっているのでよく見ると探せると思います。色はこげ茶っぽいことが多いですが、ポップコーンやカトルボーンなんかをたくさんたべると白いウンチがでます。
砂に混ざってわかりにくくなっていても、砂を洗ってみるとウンチがぷかぷか浮いてくるのでよくわかります。エサが目に見えて減っていなくてもウンチが出ていれば食べている証拠。人間と同じく、ウンチは健康のバロメーターです。ウンチを放っておくと不衛生ですから、砂をあらうか、ウンチだけつまんで(ピンセットがあると便利です)排除したりしましょう。

このページのTopへ

Q9.自然界に帰したいがどうしたらいい?
A9.

ダメなことだと知らないで沖縄から連れ帰ってしまったり、うまく冬越しをさせてやる自信が無いが、もらってくれる人も身近にはいないので自然界に戻したいという方が時折いらっしゃいます。
うっかり持ち帰ってしまった場合、もとの浜へ連れて行って放すのが一番良い方法です。自分で次回訪れるときまでおうちで世話をして自分で連れて行くか、もしくは旅行予定のある知人に場所を伝えて託すとか・・・。でも購入したヤドカリはどこの出身かはっきりわからないので、どこへ放してよいのかもわからないですね。

A5で紹介したりゅうか商事さんに相談してみましたら、オカヤドカリを扱っている以上、そういうお手伝いもさせていただきますとのうれしいお返事。
すでにオカヤドカリを沖縄に返したいという相談を受けて里帰りのお手伝いをされたことが何度もあります。本当にどうしても返したくて困っている方は一度ご相談になって下さい。いきなり送りつけたりせず、必ず連絡とって下さい。うっかり連れ帰った場合はどこから連れ帰ったのか、購入した場合はどこで購入したのかを必ず伝えてください。購入先から大体はヤドカリの故郷がわかるそうです。

しかし、元いた場所が分からない場合は、自然界へ帰すことはあきらめてください。
同じ沖縄出身と言っても、広い沖縄の中のどこかという生息場所によってDNAが異なっており、もといた場所と違う場所に放すのは遺伝学的観点からみれば生態系の破壊につながります。ある程度は自然界でも行き来があるはずですが、人間の手でことさらかき回すことになるのは良くないですよね。
どうかそのことをご理解ください。
外国産のヤドカリについてはもちろん絶対放すことはだめです。出所のわからない日本産のオカヤドカリと同様、必ず最期までご自分で世話をされるか、もしくは里親を探してください。

また、里帰りを依頼される場合、送料はきちんと払って下さいね。間違っても着払いにはしないで下さい。ただでさえボランティアで引き受けてくださっているのでご迷惑のないようお願いします。梱包などどうすればいいのかはりゅうか商事さんに聞いてみて下さい。

追記:BBSにいただいた意見ですが、最近は外国産のオカヤドカリもいろいろ入って来ているようで、おうちで国産のオカヤドカリと一緒に飼われることもあるでしょう。自分のおうちで飼われるだけなら問題はないですが、どんな病気やダニを持っているかわからないので(外国産には平気でも日本産のにはダメージを与えるようなものもあるかもしれない)、そういう雑居をさせていたオカヤドカリは日本産のであっても沖縄に放つべきではないのではという意見でした。確かにそうですね。
今のところそういうオカヤドカリの病気というのは見つかっていませんが可能性はあるでしょう。
それに飼育下での繁殖行動も観察されているので、オカヤドカリのハーフが生まれる可能性も出てくるわけです。

細かい事をいうと、日本のだと言われて買ったら実は外国のだったり、日本のでも飼育中にどんなおかしな病気にかかっているかわからないので、いったん飼ったら最後、どんなオカヤドカリも自然に戻してはいけないという極端な話になってしまいます。
もちろん最後までちゃんと世話をするのが一番なんですけど、どこまでよくてどこからだめかと考えるとパニックになりそう・・・。
さてさてどうしたもんでしょうね。

実際のところ、身近な知人で引き取ってもらえそうな方があれば一番いいのですけど、そういう人がいない場合は、里親を探すのがいいと思います。今やオカヤドサイトはとてもたくさんありますので、掲示板などで里親を探してみたら案外見つかるのではないでしょうか。とれもろBBSの方へもどうぞご相談ください。

追記2
今般、話題になったペイントシェル入り飼育セットを購入された方へ。
オカヤドカリがペイントシェルに宿替えしている状態でりゅうか商事さんに依頼される事はやめてください。かといっても無理やりひきずり出して宿替えさせるのもやめて下さい。
また、「飽きちゃった」などという勝手な都合でヤドカリを放棄するようなことは決してやめてください。

このページのTopへ

Q10.ダニ!(チャタテムシかも)
A10.

なんとダニがわくことがあるのです!白っぽいちいさな点だけど肉眼ではっきりと確認できる大きさだそうです(by うれちさん)。
ダニはどんどん卵を産んで繁殖し、オカヤドカリを死に至らせることもあるそうです。(ストレスのためか?はたまた体に何か変異を起こすのか?)
BBSにそおふうさんが対処法を書き込んで下さったので抜粋してここに転載させていただきます。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
1.タンクの中身を全部出し、タンクを洗浄する。
*洗剤は駄目。酢1、水2位の溶液で*

2.中で使っていた水皿、餌皿、登り木、その他全てを煮沸消毒す
る。その後は自然乾燥させる。(日光に当てるともっと良いと思います)

3.ヤドカリは日に数回ぬるま湯に漬ける。それを2、3日続ける。

以上が、FMRがFAQで言っていることです。
実際、ニュースグループでも、買って来た@がダニに感染してい
て、この方法で取り除いた(今も時々)という話があります。
ぬるま湯はストレスコート入り、日に2回の入浴で大体は4日で取
れるとのことです。

ダニは大敵ですが、個体の体力が弱っていなければ、これで大丈夫
な筈です。あと砂も、完全に煮沸消毒しましょう。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
FMR(Florida Marine Research)はアメリカのオカヤドカリ専門会社(?)でアメリカのオカヤドカリ界を支えているといっても過言ではありません。

ストレスコートはアロエベラ入りの水質改善剤で、日本ではスドーという会社が輸入販売しています。これがなければ、もっと一般的な脱塩素剤(ハイポなど)を使った脱塩素水でも良いです。それも無ければ緊急時には水道水そのまま使っても良いのではないかと思います。水道水中の少々の塩素にこだわるより、ダニを洗い落とすことの方が大事のような...。ただし、水道水は住んでいる場所によってかなり違うので気になる人はやめて下さい。また、初日はともかく2日目以降はせめて汲み置きや日向水にして塩素を抜いた方が良いでしょう。

酢を使うのは殺菌効果があり、しかも少々残留してもオカヤドカリに悪い影響がないことから。洗剤や漂白剤は人間にとって便利なものですが、小さな命には脅威です。とくにダニがついて弱っている時など二重の打撃となってしまいます。使用は厳禁です。殺虫剤も、もちろんダメ!です(A11参照)。
 
今現在オカヤドカリを飼っていて、さらに仲間を増やそうというとき、新しい仲間にダニがついていないとも限らないので、しばらくの間同じところへ入れないで様子をみるのがよいようです。

さて、私自身はダニの経験はないのですが、エサ入れやら砂の上を何やら小さい虫がちょこまかと走っているのを見つけました。どうやらそれはチャタテムシという輩らしい。
どこの家庭にも必ずいて、畳の中などに棲んでいて、じめじめした場所が好きで鰹節のような乾物が好物だとか。だからオカヤドカリの住処はチャタテムシにとっても心地よい場所なのです。乾燥したエサだから長持ちするだろうと置きっぱなしにしてると、どこからともなくやってきて砂の隙間やらエサ入れに潜んでいるのです。
とりあえず、気持ちが悪いだけで実害は無いようですが、奴らが出たら砂やエサの世話を怠っている証拠。そのうちヤドカリにもストレスとなる環境を作っているはずです。すぐさまきれいにお掃除しましょう。やり方はダニと同じでよいでしょう。

このページのTopへ

Q11.殺虫剤は大丈夫?
A11.

オカヤドカリは殺虫剤で死んでしまいます。蚊がいるからといってうっかり殺虫剤をまいたり蚊取り線香を焚いてはいけません。
一般に使われるスプレー剤や蚊取り線香などの殺虫剤の有効成分は、ピレスロイド系と言われるもので、ほ乳類などの温血動物では体内で素早く分解されるため、ほとんど無毒だけれども、昆虫では分解できず、神経を麻痺させ、死に至らしめるそうです。オカヤドカリでもおそらく同じことが言えるものと思われます。
どうしても蚊の攻撃に困ったときは、飼育ケースを別の部屋に避難させてから殺虫剤を使い、蚊を退治できたら十分に換気してからヤドカリを元にもどすようにしましょう。 

芳香剤などのスプレーなどにも弱いようです。部屋の中では常に心がけて下さい。
私の失敗談としては、毛染めです。と言っても本当にそれが原因だったかどうかははっきりしないのですが、髪の毛のカラーリングをオカヤドカリのいる部屋でしてしまい、その後死んだヤドカリがいたのです。他に理由があったのかもしれないけれど、可能性はあると思います。 

このページのTopへ

Q12.夏が終わると死ぬの?
A12.

いいえ!オカヤドカリは上手に飼えば10年20年と生きます(実際には飼育下では数年〜5,6年くらいが多いようですが)。寒さに弱いので冬場はヒーターが必要になります。上手に冬越しさせて長生きさせてあげましょう。
ペットショップでもカブトムシなどと同じように一夏限りと思われていることが多いようで、残念なことです。売る限りはもう少し知識を持って欲しいものです。

このページのTopへ

Q13.本当に水道水で飼えるの?
A13.

オカヤドカリは陸上で生活していますが、ある程度湿ったところが好きですし、貝の中に少量の水を貯めていることが知られており、飲み水も必要です。
その水が水道水でどうかと言えば、飼える、と言ってしまって死なせてしまってはどうしようもないので、飼えることもあるし、そうでないこともあると言っておきます。

水道水の何が良くないかと言えば、水道水中の塩素や金属がオカヤドカリのエラに水泡や潰瘍を作り、その結果、呼吸困難になって死んでしまうのだそうです。

ですから、熱帯魚用にショップで売っている水質改善剤で脱塩素水をつくるのが一番無難かもしれません。少なくとも汲み置き水にする方がよいでしょう。私は湯冷ましをよく使います。
お茶を入れるためのお湯をとっておいて冷ますだけですから楽チンですよ。
ヤドカリの飲み水用になら大量にいるわけではないし。
ミネラルウォーターを使ったり、浄水器を利用する人もいらっしゃるようです。

地域によって水質は違うので絶対ダメとはいいませんが、通常、水道水は夏場など塩素濃度も高くなるようですし、なるべく上記のような工夫をして与える方がよいでしょう。

ちょっと話がずれますが、オカヤドカリ先進国アメリカのCrabLovers(オカヤドカリ愛好家とでもいいましょうか)の間では常識となっているそうですが、A10で書いたストレスコート入りの水をオカヤドカリの入浴に定期的に用いると、健全な外骨格が保たれ、脱皮がスムーズに進行するそうです。ただし、飲み水にはストレスコート水を使わない方がよい(絶対ダメというわけではないが)とのこと。(情報提供byそおふうさん)

このページのTopへ

Q14.オカヤドカリが卵を産んだ!
A14.

オカヤドカリの販売時期と繁殖時期はぴったり重なっているので、オカヤドカリを新しく購入すると、中にはお母さんヤドカリ、つまり抱卵中のメスがいることがあります。
卵は普通3週間ほどで成熟して、お母さんヤドカリによって海に放たれます。(オカヤドカリ見聞録−1参照)

しかし、飼育下ではそれができず、困ったお母さんは、水入れの中に放卵したり、砂の上にばらまいてしまったりします。
本来、幼生は海で生育するものなので、家庭で飼育するのは大変困難だと思いますが、卵を目の当たりにしてなんとかしたいと思ってしまいます。
私も実は、ばらまかれた卵を見てから、こんなことがあるのだとびっくりし、あたふたしたものの、結局、何もできませんでした。
というわけで、自分ではやってみたことはないのですが、方法だけ紹介させていただきます。
参考にして、なんとかやってみて下さい!

方法はこんな感じです。(オカヤドカリ生息実態調査報告「あまん」を参考にさせていただきました)

1. 人工海水をつくり、エアポンプで適量の空気を送り込む。人工海水は4〜5日に1回くらい取り替える。
2. 水温を28℃前後に保つ
3. 市販のブラインシュリンプ卵を人工海水で孵化(24〜48時間かかる)させ、新鮮なアルテミア(孵化したプランクトンのこと)を与える。

簡単に説明するとこんな感じですが、これだけのことをするのに、海水魚を飼って居る人でもなければ、普通は家に何も無いはずですから、近所のペットショップか、ホームセンターなどに行っていろいろ揃えなければいけません。

・人工海水の素
・エアポンプ
・水槽
・水温制御できるヒーター(orクーラー)
・ブラインシュリンプ
・防水温度計(水温を測る)

最低でもこれくらいは必要でしょう。
さらに、うまく育てばごく小さな貝殻も必要になります。
孵化後、種類によって差はありますが、3〜4週間ほどで貝殻に入る可能性があります。
珊瑚砂を購入するとごく小さな貝が結構混ざっています。探してみて下さい。

実際、準備万端整えてもむずかしいかもしれませんが、これがうまくいけば飼育下の繁殖の第一歩ということになります。
何せ自分でやってみたことがないので、具体的な注意とかよくわからないのですが、こういうチャンスに恵まれた方、ぜひ、がんばって育ててみて下さい。
(しかし、卵がばらまかれてしまってからあわてて準備をしたのではまず育つのは無理だと思います。その当たり覚悟してください)


Q15.ヒーターはどんなのが良いの?
A15. 

カメや小動物用に売られているパネルヒーターをよく使います。詳しくはヒーター特集1ヒーター特集2をご覧下さい。

1.オカヤドカリって?/2.オカヤドカリの飼い方/3.オカヤドカリの本・ホームページ/4.オカヤドカリよもやま話/5.こんな時どうする?/6.オカヤドカリ写真館

ホームページに戻るオカヤドカリ見聞録目次へbbs.gif (1204 バイト)


メール下さいネご感想・ご意見・間違い発見等ありましたら、Tremolo's BBSに書き込むか
こちらまでメールをお寄せください。お待ちしてます!