<<最低限必要なものは?>>
(1)飼育ケース
(2)敷き砂
(3)

(4)食べ物
(5)ヒーター(冬季)
(6)貝殻
(7)温度計・湿度計その他(隠れ家・登り木など)
一つずつ説明していきましょう。
(1)飼育ケース
 水槽、プラスチックケースなど。なんでもいいといえばなんでもいいのだけれど、ふたがちゃんと閉まるほうがオカヤドカリの脱走を防げます。オカヤドカリはとても器用でちょっとのとっかかりをつたってケースをよじ登るのです。水槽のふたは載せておくだけのものが多いようですが、昆虫やカメを飼うようなプラスチックケースは通気性の良いしかもしっかり閉まるフタがついているのでなかなか良いです。お値段もお手頃ですし。ただし、ガラスに比べ傷がつきやすいし、見栄えはよくないですが..........。
 高いところが好きなのか、ヒーターのコードを登ったりケースのへりにしがみついたりするので、背の高いケースに登り棒など入れてやると喜ぶかも。でも、我が家のオカヤドカリを見ていると、突然疲れるのか、はさみがすべるのか、上手に降りられないのかわかりませんが、自分でちゃんと降りてこないで落っこちてしまうので、エサ入れや、装飾兼引っ越し用に入れてある貝殻などにガコーンと音を立ててぶつかっています。あまり高い登り棒だと、落ちたとき貝が割れてしまうかも知れないので気を付けた方が良いでしょう。

飼育ケースの大きさですが、アメリカのオカヤド本に、「大まかに、1インチのヤドカリ1匹に対し、1.5ガロンの容量の入れ物」という記述があります。日本で通常使う単位では2.5pのヤドカリ1匹に対して5.7Lの容器ということになり、容器の形状が浅くて底面積が広い物ならもっとたくさんのヤドカリを入れられるし、深くて底面積が狭いならもっと少なくなるということです。ヤドカリの大きさは、見かけ上の大きさ、つまり、貝を含めて一番長いところを測った場合ではないかと思います。

実際にどんな感じかというと、ホームセンターやショップ等で売られている一般的なプラスチックケース(大)で20〜20数Lくらいですから、2.5pのヤドカリなら4匹、5pのヤドカリなら2匹という計算になりますね。
実際、飼ってみると、これは結構妥当な線のように思います。参考にしてみて下さい。
(2)敷き砂
 飼育ケースの底に敷きます。サンゴ砂が一般的なようです。ホームセンターやペットショップで買えます。熱帯魚用に置いているようですね。
サンゴ砂といっても粒の大きさや色、値段も様々です。私はさらさらの細かい砂を思い描いていたのですが、近所のホームセンターに行ってみると、そんな細かいのは置いて無くて、直径1.5〜1.8mmくらいの粗い砂というか砂利といった感じのものしかなかったので、とにかくそれを買い、ヤドカリが気に入らないようならまた考えようと思ったのですが、一応その砂にもぐって脱皮もうまくいったのでいまだにそのまま使っています。一度、細かい砂を使ってみようとは思っているのですが.......。

→その後近くのトイザらスで砂場用の砂を買ってきて使ってみました。この細かい砂でもよく潜るし、脱皮もしたので結果はどちらでも良いということでしょうか。ケース内に両方入れてみたりもしましたが、特に区別無く過ごしているようで、オカヤドがほじくり返しして結局混ぜ混ぜになってしまいました(^^;;
人間側からの意見としては、サンゴ砂の方が洗いやすく水切れもよいし、エサを落としたりしたとき払いやすいから好きかな〜。でも、小さい個体には上を歩いたり潜るのに細かい砂の方が楽なようです。

(→砂の比較写真

他にもいろいろ使える砂がありそうです。熱帯魚飼育用に売っているものならどれも可能かと思いますが、値段や、粒の大きさ・形状などを考慮して、飼っているヤドカリが快適に過ごせるようなものを見つけられればよいですね。

 脱皮のときは砂に潜りますし、そうでなくても砂に潜るのは好きなようです。だからオカヤドカリがすっかり隠れてしまえるくらいの深さに砂を入れます。だいたい、飼っているオカヤドカリの中で一番大きい個体の2倍の高さ(深さ)を目安にしてください。

使う前や2週間〜1ヶ月に1度くらい砂を洗います。冬はもっと少なくても大丈夫だと思いますが、夏場は細菌が繁殖しやすいのでまめに洗った方がいいでしょう。洗い方は人に聞いた事が無いので私がやっている方法ですが、バケツに砂を入れて水をジャーっと入れてかき回すと、砂が重くてすぐ底に沈むので、浮いている不純物(糞、エサのくず、ゴミなど)が沈んでしまわないうちに、ささっと水を捨てます。これを何度か繰り返します。お米を洗って水を捨てる要領と同じですね。最後はできるだけ水を切っておしまい。粗い砂なら水切り用に大きいザルをつかうといいと思います。洗うときもザルでジャーっと流水下で洗ってもいいかもしれませんが、ザルの目を通らない不純物が残りそうですね。洗った後は、殺菌のために天日干しにするとよいそうです。網戸用の網を使って水切りをしてみると結構良かったです。みなさんもいろいろ工夫してみて下さい。

ケースに敷く場合の湿り加減は、私もどの程度が一番よいのか正直言ってよくわかりません。でも、乾燥を防ぐ目的で潜ることもあるので、ある程度しめっているのが良いのではないかと思っています。さらさらの状態では乾きすぎでしょう。
具体的には底に水がたまったり、蒸気でケースの壁に露がついたりしない程度ではないでしょうか。

↑砂の状態についてはアメリカの有名な愛好家の方の「乾燥しているのがよい」との意見もあり、私も試行錯誤の状態です。Tremolo's BBSでもこの話題をとりあげていますので、過去ログ(検索でキーワードに砂と入れて探してみてください。2000.5以降、特に2000.6〜などに出てきます)一度ご覧下さい。

砂を洗っている間、ヤドカリがどこかに行ってしまわないように気を付けましょう。私は、お風呂場に放置したり、たらいに入れたりしています。お風呂場はケースの中より広くて開放感があっていいかなーと思ったのですが、オカヤドカリは洗面器の陰なんかに隠れてしまい、あまり開放感を味わっていないようです(^^;; 冬は寒くないようにホットカーペットの上に置くといいですよ。

(3)

<飲み水・水浴び用>

 ジャム瓶のふたなどに水を入れて飼育ケースに入れます。ミネラルウォーターや湯冷ましが良いそうですが、水道水でも大丈夫です(たぶん)が、水道水に含まれる塩素や微量の金属によって呼吸器に潰瘍ができるおそれがあります。
熱帯魚を飼える水がオカヤドカリにも一番ふさわしいということなので、水道水を日向水にするか、汲み置きにしてから使うのがよいでしょう。浄水器など利用されてもよいと思います。
水浴びは好きですが、水にどっぷりつかって出られないと溺れて(?)死んでしまうので、あまり深い水入れは避けましょう。水入れの中にきれいな小石など入れると深さの調節にもなるし、小さい個体がおぼれるのを防げます。
あと、陸上にいるのにエラ呼吸をしていて、乾燥するとうまく呼吸できなくなるので、適度な湿り気が必要です。実は貝の中には常に少量の水を貯めていて、少々の水不足には対応できるのですが、やはり乾燥が続くのはよくないです。目安は、敷き砂の表面が乾いてきたら霧吹きをするという感じです。湿度計を常に見て乾燥しすぎ、湿りすぎのチェックをしましょう。
オカヤドカリめがけてシュッシュッと霧をふきかけると、貝の中に引っ込んでいても「おっ恵みの雨!」ってな感じでもそもそ出てきますよ。脱皮直後には特に乾燥に弱いのでまめに霧吹きをします。冬場のエアコン暖房はかなり乾燥しますので要注意です。ケース内にヒーターを入れてもやはりかなり乾燥しますので同様に要注意です。

:敷き砂のところで書きましたが、乾いた砂で飼う方法もあり、その場合、霧吹きは砂を濡らしてしまいますので避け、濡らした海綿を入れる、ケースに布をかけてカバーするなどの方法で湿度を保つようにします。

<塩水浴について>
外国のオカヤドカリ(エクアドリアンなど)には塩水(海水)が必ず必要な種類があり、その場合、飼育に塩水が欠かせないのは当然なのですが、その種類でなくとも塩水を好むという傾向がオカヤドカリにはあるようです。飲み水としては真水がよくて、塩水がなくても飼育に問題は無いのですが、塩水を入れておくと結構好んで自主的に塩水浴をすることがあります。個体差があってあまり好まないのもいるようですが、脱皮前などは特に塩水浴をすることが多くなるという報告もあります。
脱皮前に貝殻中の貯水量は普段より多くなるのですが、そのときに真水だけでなく塩水を混ぜて貯めるらしいです。
その理由は、脱皮の際、古い殻が脱げやすくなるということ、また脱皮直後の水分の急激な吸収による体液中のイオン濃度の低下を抑えるためであるとも言われています。  
どちらにしても難しい脱皮の成功率を高める重要な役割を果たしているということですね。

適切な塩水の濃度はいろいろな説があって、天然の海水と同程度、あるいは海水の1/2程度がよいなどという話もあります。何にしても天然の海水より濃い濃度はオカヤドカリにとって害であるということは確からしいので人工海水の素で塩水を作る際、濃すぎないことに要注意です。
私たちが料理や食事に使う食塩で塩水を作るのもダメです。

塩水が無ければ無いで済ますのですが(真水は絶対要ります)、両方を準備してやれば、オカヤドカリが好きな時に好きな方を利用できてよいですね。

(4)食べ物

 雑食でなんでも食べますが、個々に好き嫌いはあるようです。ペットショップで売っている「ザリガニのえさ」というものも栄養バランスがとれていていいようですが、大抵のオカヤドカリには人気がないようです。うちのオカヤドカリはリンゴと煮干しの頭が大好物ですが、煮干しは体の方は全く食べません。ごはんつぶやたこ焼きなんかもよく食べます。
ポップコーン、桜エビ、人参、キュウリ、ナスなども結構食べるようです。ポップコーンは特に人気がありますよ。
何やっても食べない〜〜という方、ぜひ一度試してみて下さい。
牛肉や豚肉はダメとかいている人もいますが、私はそんなウワサを知らずにやってしまいましたが、大丈夫なようです。

飼い始めたばかりの方から「全然食べないけど大丈夫?」という質問をよくいただくのですが、オカヤドカリは大抵はかなりの小食なので見た目に元気そうであれば問題ないです。
またフンが出ていれば食べている証拠です。
同じモノが毎日続くと飽きるらしいので、とっかえひっかえいろいろなものを試してみて下さい。
そのうちオカヤドカリがどの程度食べるのかなどがわかってきます。

両方のハサミを上手に使って、片方で押さえ、もう片方でちぎって顎脚に手渡す(脚渡す?)のです。ハサミのちぎる側と押さえる側は特に決まっていないようです。顎脚は口元から出ていて本当に手のようにヒョイと伸びてハサミ脚から食べ物を上手に受け取り口に運びます。、先が食べ物を持ちやすいようにか、少し曲がっています。余談ですが、眼のお掃除も、眼柄を前に倒したかと思うと、この顎脚でさっとぬぐってしています。うちのオカヤドカリは、このとき倒す眼柄は片方ずつなのですが、これは一般的なのかどうかな?ちょっとわかりません。
 (さらに余談ですが、NHK教育テレビで放送されているアニメ「おじゃる丸」を見ていると、それに出てくる伝書ボタルのデンボというホタルがおむすびを作っている手先がこの顎脚を彷彿させるのです。こんなことを言うと変人扱いされるおそれがあるので誰にも言ってませんが.......。)

その他、カルシウムの補給のために、インコ用に売っているカトルボーン(イカの甲羅)や卵の殻を入れておくのもよいようです。塩分・ミネラル分の補給にはやはり小鳥用の塩土がよいです。塩土にはカキ殻も入っているようですからカルシウムも摂れそうですね。
塩は沖縄の天然塩など入れてもよいですね。

その他、本来食用では無いいろいろな植物をオカヤドカリは好んで食べます。
ガジュマル・ベンケイソウ・ハクチョウゲ・クリプタンサスなどをよく食べるとBBSなどを通じて教えていただきました。経験的に「食べても問題なかった」ということで、農薬等がついてさえなければこれらは大丈夫なようですね。飼育環境に緑があるときれいだし、ヤドカリもおいしくてうれしいし、ガジュマルなどは木登りにもよいですね。(こんな植物を食べたけど大丈夫だったという経験をお持ちの方はぜひ教えて下さい)

以下にまとめてみました。

<オカヤドカリの食の好み>(あくまでも参考です。個体差大いに有り!!)
よく食べる ポップコーン・りんご・魚(生、塩焼きなど)・パン・ごはん・煮干しの頭・桜エビ・FMRトリート・にんじん・塩
まあまあ食べる カステラ・プレコ用タブレット(ナマズのエサ)・ワカメ・ハンバーグ・ピーナッツバター・ドライフルーツ(ハムスター用など)・キュウリ・ナス・東京ばなな
ほとんど食べない 市販の「ヤドカリのエサ」

<栄養補給用>
カルシウム補給 カトルボーン・カキ殻・卵の殻
塩分補給 天然塩・塩土
ミネラル補給 塩土

<食べられる植物>
ガジュマル・ベンケイソウ・ハクチョウゲ・クリプタンサス(その他情報求む!)

*オカヤドカリの食べ物について、そお風さんがblogにまとめておられるので参考にしてください。


(5)ヒーター(冬季)

 南国生まれのオカヤドカリは寒いのが苦手です。冬場は一日中暖房のきいた部屋におくか、飼育ケースにヒーターを入れます。近頃ではヒヨコ電球より、ペット用パネルヒーターの方が安全で防水になっており、サーモスタットもついていて温度を一定に保ちやすいことから一般的なようです。ただの四角い形のものから、岩山の雰囲気につくったようなものまでいろいろなヒーターが売っていますので、お財布と相談のうえお好みでどうぞ。ペットショップやホームセンターに置いています。(3)水の項で書いたように、暖かくすると乾燥しやすいので、まめに霧吹きをすることをお忘れなく!
(3)水にも書きましたが、乾いた砂で飼うときはケース内での霧吹きもしません。

ちなみに、我が家では小さい温度計を飼育ケースにいつも入れていますが、パネルヒーターを砂の中に2センチほど埋め込んでいる状態で、砂の表面近くの温度は24℃±3℃くらいです。ケースはリビングに置いているのですが、夜寝るときには暖房を切ってしまうので、冬場は20℃を切ることもありました。布をケースをすっぽり被うようにかけておくと、保温には(おそらく保湿にも)かなり効果があるようです。

ヒーターについてはヒーター特集1ヒーター特集2もご覧下さい。
両方に重なる記事もありますが、気にしないで下さいね(^^;

貝殻

すでに書いたように、オカヤドカリは脱皮して成長します。 そして、入っている貝殻が小さくなってしまうので少しずつ大きな貝殻に引越しをします。そのために貝殻を準備しなければいけません。実は、これがなかなか入手困難なのです。海辺に暮らす人ならなにかとあるかもしれませんが、そうでなければ手近に手に入る物といえばサザエの貝殻くらいです。

最近ではインターネットでちょいと調べれば、通販で貝を売っているショップは他にもたくさんありますね。
ヤドカリの生体があちこちで売られるようになって、同時にヤドカリグッズとして扱っているようです。
あえて紹介しませんので、ご自分で調べてください。
私のオススメは下記のタカシェルさんです。

鳥羽水族館でも通販をされているようですが、好みの貝を特定して買うことはできないようです。
あと、通販ではありませんが、東急ハンズでも貝を売っています。

大阪近郊の方なら海遊館のスーベニールショップや、その隣の天保山マーケットプレースの3Fにベントデルマーレという貝のお店があります。
また、海に遊びに行ったときなど、近くの土産物屋さんに大抵貝殻セットみたいなものを売っているのでチャンスがあればゲットしておきましょう。水族館内のショップにもおいてあるかもしれません。

*世界の貝と化石 株式会社 タカシェル
通販で買えるのでとても便利です。ホームページにカタログがあって(ヤドカリ用というがあるのです)申し込めるのですが、それ以外にも自分の欲しい貝を言えば探してくれて、メール(画像付き)でこういうのがありますがどうでしょうかと知らせてくれます。
対応は親切&迅速で私は感激してしまいました。うちのオカヤド用に250円前後の貝をいくつか購入したのですが、そんな安い買い物にも実に親切・丁寧で、臆することなく注文できました。
街中で貝が手に入らなくて困っている人にぜひオススメします。

りゅうか商事
オカヤドカリの生体の他、ヤドカリ用の巻貝や沖縄の砂も販売されています。
とても信頼できるお店で安心して利用できます。オカヤドカリのことでは私とれもろが最もお世話になっているお店です。

*東急ハンズ
こちらは通販はありません。店にきれいな貝を年中置いておられます。直接見て選べるのは魅力ですが、欲しい貝があるとは限らないのでわざわざ行っても空振りになることもあるかも。

*ベントデルマーレ
海遊館や大観覧車があって大阪のベイエリアではもっともホットな天保山ハーバービレッジ。その中の天保山マーケットプレースという大きなショッピングビルの3Fにある貝のお店です。貝のアクセサリーや装飾品もありますが、ヤドカリのお宿になりそうな庶民的な(?)巻き貝もありましたよ。(海遊館のショップにも貝はありましたが、オカヤドカリ用になりそうなものはほとんどありませんでした)


その他、鳥羽水族館微小貝のホームページにも通販のコーナーがあります。
また、海外のショップでも貝殻の通販はありますが、何kgという単位でしか扱ってなかったり、日本へは送ってくれなかったり(理由不明)・・。
わざわざ高い送料を出して海外から買う必要はないでしょう。

<貝殻コレクション>
私の持っている貝殻の一部を紹介します。別のページでどうぞ→ここをクリック

その他

絶対いるというわけでは無いけれど、あった方が良いと思うものを紹介します。

温度計・湿度計:温度は25〜30℃、湿度は70%くらいが適当です。飼育ケースの中のヤドカリがいる環境の温度・湿度を測ってみると、意外に湿度が高かったりします。温度計・湿度計はペットショップの爬虫類用品のところに小型のものが置いてあり(爬虫類用などと書かれていたりする)、飼育ケースに入れるのに適しています。その他台所用品や園芸用品売り場などに小型の温度計がよく置いてあります。赤ちゃん用品売り場には必ず温湿度計が売っていますが、こちらはかなり大きいものになります。
温度計・湿度計を置く場所は飼育ケースの中でもヤドカリが一番よくいる場所がよいです。砂ぎりぎりの側面に貼り付けるとか、砂の上に転がしておくとか。ヒーターを入れると狭い飼育ケースの中でもかなり温度差ができるので、気になるなら、ヒーターの傍と離れたところの2箇所においてみるのもいいでしょう。ケース内の2箇所の温度を同時に測れる温度計もあります。ただし電池が必要です。

登り木:オカヤドカリは木登りが大好き。くぼみや適当な枝分かれのあるものは休憩したり、隠れたりしやすいので、ぜひ用意してあげましょう。流木やChoyaWood(芯が無く樹皮が網目状になった木のようなもの。実はサボテンだそうです)、または昆虫用の朽ち木などがショップで売っています。本物の木でなくともイミテーションの物でもよいし、何もなければ割り箸でもいいです。陶器製 のイミテーションはさっと洗って入れてやれば良いと思いますが、本物の木の場合、虫がついている可能性があるので、丸一日水に浸けて置いてから、日に当てて乾かし入れてください。

隠れ家:隠れガニ(Hermit Crab)というだけあって(?)物陰に隠れる習性があります。もともと夜行性で暗いところが好きです。何かしら隠れられる場所を作ってあげましょう。洞穴状や、トンネル状の隠れ家のようなものをショップで売っていますが、自分で工夫して隠れ場所を作ってやるのも楽しいです。簡単な物なら、段ボールを屋根型に折って置くだけとか、ペットボトルの底を切って入れるだけでもいいのです。いろいろ工夫してみましょう。
植木鉢をひっくり返しておくのもいいかとおもいますが、以前、素焼きの鉢に脱皮したてのしっとりした体が水分を取られて張り付いてしまい亡くなってしまったかもしれないという報告がありました。実際にその経過を観察されたわけではないですが、可能性は無きにしも非ず。
気になる方は素焼きのものを使わないか、完全に乾いていない状態に保っておくようにしてみるといいかもしれません。


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