2011年 パリ短期留学レポート

横巻き: 2011年 続パリ・オートクチュール立体裁断研修旅行


 

 

 

 

〜 7回目にしてパリコレを生で見てきました! 〜

今回は参加者3人ということで寂しさを感じながらの出発でした。ところが今回が今までで一番贅沢で充実した研修となりました。以下報告です。

 

留学期間 7月3日〜7月10日

1日目:移動

関空から パリ・シャルルドゴール空港へ

2日目:研修

パリコレ見学

3日目:研修

 

4日目:研修

お礼のディナー会食

5日目:自由行動

問屋街買物  パリコレ見学

6日目:自由行動

マダム・グレ作品集見学・ショッピング、サンジェルマン食べ歩き

7日目:移動

パリ・シャルルドゴール空港出発

8日目:移動

帰国

 

今回も立体裁断の講師はニコラ・レズバ先生。コーディネート及び通訳は美さん。会場はサン・ラザール駅横のプチホテル。オペラ座などが近くにあり、まさに中心地です。

 

【研修内容】

カリキュラムはラグランスリーブのジャケット、ケープ付きのワンピースです。

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同じくレズバ先生のワンピース。さすが!
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レズバ先生のジャケット製作作業
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラグランは何度やっても難しく、実践あるのみです。3人で先生を独占してじっくり教えて頂きました。余談ですが講習室が朝食用の食堂から丸見えで宿泊客の「何しているの?」という視線を感じ、ちょっと得意気でした。

 

【今回の目玉、パリコレ】

7月第一週はオート・ク・チュールのパリコレがあちらこちらで開かれます。オート・ク・チュールのメゾンが年々店を閉める中、新しい人が参入しています。 その中の一人の若いデザイナーの作品を見ました。20点の黒を中心にしたドレスばかりですが美しい作品でした。最後のマリエは会場から一斉に拍手が沸き起こりその若々しいドレスを惜しみなく称えました。下の写真です。雰囲気を見てください。私の席の前にはオート・ク・チュール プレタポルテ協会の前会長と現副会長が並びこのデザイナーの期待感が伺えました。余談ですが会場にはフランソワーズ・モレシャンさんの姿もありました。今年がなぜ贅沢であったか、それはひとえに同行のお二人の先生方の豊かな人脈のおかげを私も戴いたからです。パリ在住40年というお二人の日本人男性を知りました。一人は斎藤 統さん、イッセイ・ミヤケ パリ社社長です。

テキスト ボックス:  
パリコレのワンシーン
テキスト ボックス:     
マダム・グレ作品展
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


パリコレのチケットはこの方のお蔭です。斎藤さんのお許しを得て少し紹介しますと、ヨウジ・ヤマモトがパリに進出した時のスタッフで右腕として活躍されました。今は社長業のほか、日本で大学やいろいろな機関で講習をしたり多くの事業に関わっておられます。斎藤さんは流れるようなフランス語をお話しになります。若かりし頃パリに渡ってフランス人先生の1カ月の徹底した発音指導を受けられ、日本人同士が集まりがちな事を絶って生活された賜物だそうです。フランス政府からも「フランス芸術文化勲章シュパリエ綬勲」を受けられています。

お二人目は小川さん。通信社の方です。50年程前に東京文化学院卒業の異色の経歴の方です。サンジェルマンを案内して下さいました。おいしいコーヒ豆屋さん、パリで一番人気のケーキ屋さん、現地の方に人気のレストランなどに連れていってもらい本当においしいパリを満喫しました。

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レストラン
 

 

 

 

 

 

 

 

 


もう一つの特別展「マダム・グレ」展を見学しました。美術館の彫刻に囲まれてドレープの魔術師のようなマダム・グレの膨大な作品がありました。気の遠くなるような繊細なドレープのドレス・ドレス・ドレス!現代にも通じる若々しいミニのドレープワンピースなど、手仕事の見事さを堪能しました。

 

今年で本当に最後の研修にする決心で参加しました。お礼の夕食会では斎藤さんも来てくださいました。レズバ先生とはリヨン駅まで腕を組んで歩きました。タクシーを見送ってお別れしました。先生に出会ってから早9年が過ぎました。本当にこの技術を知って私の洋裁はがらりと変わりました、そして何より伝えようと努力して下さる先生の熱意と愛情がありました。そのお人柄に引かれてパリ研修と日本でのセミナーに参加してきました。このレズバ先生やポール先生との出会いと、サポートして下さった昭子さん、廣美さんに心から感謝いたします。

 

森川洋裁教室  森川とし子 

 

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