サンフランシスコでうれしかった経験 その1
帰国の2日前に本屋に立ち寄った.観光地を巡るのもいいが,普通のスーパーとか本屋とか,地元の人が普段行くところをぶらぶらして,その国の文化を味わうのが私は結構好きだ.
本屋ではいくつか興味深いものを発見した.ひとつは,バラク・オバマ新大統領に関する本のコーナーができていたこと.まさに時の人なんだなあと実感する.
もうひとつはMANGAコーナーがあったこと.そのほとんどは日本の漫画の翻訳本.つい半年ほど前に子供と全巻を読んだ「ヒカルの碁」の英語版もあって,ついつい一冊購入.囲碁ってアメリカ人にどの程度人気があるのか不思議だ.
うれしかったのは本屋のレジで支払いをしたときのこと.店員のおばさんと以下のようなやり取りがあった(自分がしゃべった英語はよく覚えているのだが,店員さんの英語は詳細に覚えていないので,店員さんの言葉は日本語で書く).
店員:メンバーズカードは持っていますか?
私: No.
店員:メンバーズカードには○○な特典がありますよ.
私: Uhm.., I'm a tourlist.
店員:ああ,そうですか.
私: (小銭入れの中を見ながら)I'm not familiar with American coins.
店員:オーケー.これがDimeで,これがPenny...
私: Uh-huh... I want to reduce my coins...
店員:なら,このDime,もう一枚ある? それとPennyが1枚...(ちなみに支払いは$16.21だった)
私: OK. Thank you.
かくして無事、小銭をきっちり使って本を買うことができた。店員さんが私を旅行者だと思わなかったこと(まあ,アメリカは元々いろんな人が住んでいますが),そしてさりげない会話がスムーズにできたことは,今回のアメリカ訪問でのうれしい経験のひとつだった.
サンフランシスコでうれしかった経験 その2
帰国の日,ホテルの最寄の駅(Powel Station)で空港に向かう電車を待っていると,中国系と思われる50歳前後の女性から声をかけられた.
女性:空港へ行きたいのですがこのホームでいいですか?
(私がスーツケースを持っていて,如何にも空港に行きそうな格好だったからだろう.)
私: (ホームの電光掲示板に表示されている「SFO Airport」と言う表示をさしながら)ああ,そうですよ.
女性:ありがとう.
その後,空港に着いて電車を降りたときにまた声をかけられた.
女性:空港への道はこっちですかね.あなたも空港に行きますよね.あなたについて行っていいですか? 私,ここの空港に来るのは初めてなので.
私: えーと、私もよく知らないんですよ.
女性:あなたはここに住んでいるんじゃないんですか?
私: いいえ,違います.
女性:どちらから?
私: 日本です.
女性:ああ,そうですか・・・.
私: 飛行場の到着ロビーと出発ロビーは場所が違うので私もわからないんです.
女性:私の息子はいま上海にいて,その息子がもうすぐ上海からサンフランシスコに着いて,ここで飛行機を乗り換えて××へ行くんです.乗り換え時間が3時間しかないけど,息子に会おうと思って・・・.
私: それはいいですね.(Airport Terminalの案内表示板を指して)ああ,こっちの方向じゃないですかね.
女性:ああ,きっとそうですね.ありがとう.
その直後,女性の携帯に息子さんから電話がかかってきたみたいで「いま××にいるのよ・・・」みたいな話をしていた.きっと無事,息子さんに会えたであろう.その中国系の女性は,英語はNativeの発音だったので,きっとサンフランシスコ在住の中国系アメリカ人なのだと思う.息子さんは上海に留学中といったところだろうか.ともあれ,外国人の私が人様に道を教えるなんてことができたのはうれしい体験だった.
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