石川虚舟
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《石卓/石坐》
 
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《芭蕉石》と《石卓/石坐》
 photo 2019. 7. 11
 
《石卓/石坐》は「両義性」、「意味の宙吊り」をテーマとする。一人の場合、右側の石に腰掛けるとそれが「石坐」となり、左側の石は「石卓」となる。逆に左側に腰掛けると、「石坐」と「石卓」の呼称が反転する。
二人が左右の石に分かれて腰掛けると、二つの石はともに「石坐」となるが、二人の対話で「お前」と「私」がそれぞれの指示対象を反転させる。
 
影像を凝視する場合、二つの奥行きが交互に反転する「ネッカー・キューブ」の現象を知覚するが、マルセル・デュシャンの 《 Tu m'(お前は私を) 》( 1918 )では、「自転車の車輪」や「コルク栓抜き」の影像も登場する。
 
デュシャンは、『荘子』斉物論篇(第二)の「道枢」や、『易経』における「陰/陽」の対待をその作品の典拠としている。
 
 ⇒マルセル・デュシャン 《 Tu m'(お前は私を) 》 1918
 ⇒マルセル・デュシャン 《 扉、ラレー街11番地 》 1927
 
 
 


《石卓/石坐》
 photo 2019. 7. 4
 
2019年 6月 6日、茶色の石を作業用の《石卓》として設置。その後、陰/陽の「対待」に注目し、新作を構想。
6月12日、《石卓/石坐》を制作。
6月18日、二つの石に合わせ、「五七五」調で《芭蕉石》を設置。
 
    古池やかわずとびこむ水の音     芭蕉
 
古池に、蛙がとび込むと、陰気が拡散。しかしその陽気も、つかの間。
その句には「陰/陽」の反転運動がある。
 
     ⇒ 松尾芭蕉 《 不易流行 》