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-エネファーム-
我が家の低周波音被害
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12月24日
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我が家の低周波音被害 3
        
−自宅を離れて1年(前)−     2012.04.09   
                                                   
 エネファーム・エコキュート・風車など、低周波音の発生源は異なりますが、被害者との連携のために、2011年10月末にwebサイトを立ち上げ、それなりの成果が出てきました。
 同時に、自宅を離れ、避難してから1年がたち、住み慣れた自宅へ帰りたいという思いが一層募っております。これを機に当方の被害状況を詳しく述べていきたいと思います。
 私は今回、我が家に降りかかった災難を、基本的にはエネファームによる低周波音被害であると考えています。ただ、このような被害を被った一因はハウスメーカーの、機器に対する無知と施主の意向を偏重する姿勢、そして施主と施工会社の先住者に対する配慮のなさにあったと思います。従来、このようなモラルの問題は、法規制の対象ではなく、常識の範疇にあったものですが、今の利己的な社会では、すべて法律にないものは何をしてもよいという考え方が横行しているのでしょうか。
 業界上位のこのハウスメーカーS社は当方の自宅の施工会社でもあります。  

1 我が家

 21年過ごして、終の棲家であろうと思っていた“我が家”。
 “我が家”は約30年前に神戸市が開発を始めたニュータウンの一角に在り、交通の便利なところでありながら、自然豊かで閑静な住宅地にあります。広大なニュータウンの外縁に位置しており、六甲山系西部の山麓を歩いては季節の山野草を愛で、人工的な住宅地とは対照的な歴史ある集落の路地を歩いてはその佇まいに郷愁を憶え、崩れかかった土壁に植物が根付くその風情を楽しみました。3月のウグイス、5月のホトトギス、シャガの咲く谷間の斜面やクサイチゴの群落、ヨシの生える湿地のウシガエル、ヒグラシの涼しげな声、タヌキモの生育する池・・・。私たち家族のささやかな楽しみでした。谷筋ではほぼ一年を通じてフクロウの鳴き声を聞くことができ、春には電柱の上まで進出して「ゴロスケホッホ」と叫び、(故)飼犬が怯えていたことを懐かしく思い出します。

 しかし、この静謐な環境がエネファームの低周波音を際立たせる事になったようです。

説明: \\LANDISK\pta\屋久島惟_野土池_解体写真など\RIMG0295.JPG
タヌキモの花で黄色になった水面  タヌキモの花 (食虫植物) 

2 不安

  2010年夏、隣家は家を解体し、新築工事を始めました。そして、基礎工事が終わり、あっという間に組み立てたその家は、この地域の建坪率(50%)・容積率(100%)上限ぎりぎり。2台のカースペースをとると、境界線からの建物の距離はわずかなものでした。この地域は建坪率35%ほどの広々とした空間の住宅地です。また、当地域初めてとなった新築工事であり、施主も旧知の間柄だったため、今、振り返ると新築工事に危機感がなかったかもしれません。完成したこの家屋は庭もなく、要塞というべきもので、先ず日照問題で当方の生活を狂わせてしまいました。
 私は、余暇に庭仕事をし、長年コニファー(針葉樹)と花の庭を楽しんできました。東隣と思っていた隣家は、実際には東南にあり、巨大な総二階の家のために、我が家の庭は、午前中太陽光は入らなくなり、毎朝、雨戸を開けるのが苦痛になりました。少しでも明るい庭にしようと、20年間、育てたトウヒを鋸で、切り倒しました。そして、これからは、この薄暗さを生かし、当方の年齢に合ったように、落ち着いた和風庭に変えようなどと前向きに考えておりました。  
 けれども、問題は日照ではありませんでした。日照が妨害されても、植物と違って人は生きることが可能です。しかし、低周波音は人の生活を破壊します。


3 悪夢

隣家の完成を目前にしたある日、隣家当方側の壁から、沢山の配線が出ているのに気づき、作業員に聞くと、一般家庭では考えられない台数の屋外機が設置されるとのこと。隣家周囲4面のうち、空間的に余裕のある道路側および私道側の2面には機器を1台も置くことなく、当方など隣接家屋のある2面に12台もの機器を集中させ、そのうちエネファーム・パワコン・エアコンの屋外機7台が当方居間(1F)・寝室(2F)・庭に向けて置かれようとしていました。施工業者は施主側の景観・都合のみを考えたようで、この2面を機械置き場とし、騒音・排熱・排気を近接する隣家に向けた訳です。すぐに施工会社に連絡をいれ、機器設置場所の変更を申し入れましたが、施主も施工会社も応じませんでした。それで、窮地に陥った当方は御近所の署名を集め、施工会社に再考を求めましたが、計画どおりの設置が強行され、当方は工事の進行をただ呆然とみているばかりでした。4か月に及ぶ解体・新築工事の騒音に耐えながら、完成した隣家の大量の機器によって、半永久的に 騒音に曝されることは目に見えていました。これだけの機器が一斉に稼働すると、どのような騒音が出るのか、素人でも予想できます。施工会社の企業倫理、施主の個人としての良心を疑いました。旧知である隣家によって、当方、先住者に対する配慮のない建築に人格を否定されたような屈辱を感じました。

 以下は施工会社S社の社員の言葉です。
   工事監督:試験運転が始まって、発電器が夜間も騒音がしているので尋ねてみると)
        「これは日の出ているときにしか動きません。」
        →太陽光発電のパワコンとエネファームの燃料電池発電ユニットを間違えていました。
   若手設計担当者(電話で):「法律に違反しなければ、何をしてもいいんでしょ。」
        → 驚くべき言葉です。
       「エネファームは図書館並みの静けさです。機械が動き出すときに、ボッといって、そのあと
        はすぐに静かになります。」
        →夜間の普通騒音計による計測では45dB〜46dBで環境基準に触れています。”ボッといって、
        そのあと静か・・・”は、貯湯ユニットのことであり、エネファームの燃料電池発電ユニット
        は24 時間稼働です。

        「法律に違反しなければ、何をしてもいいんでしょ」は一設計者の失言というよりは、
        この施工会社の企業体質の露見
ではないでしょうか。又、設計者もプロではないと感じまし        た。

 工事監督も設計担当者もエネファームに関して無知でした。エネファームのカタログでは、
     騒音レベル: 発電ユニット 38dB  貯湯ユニット 45dB 
ですが、これは無響室で測定したデータであり、反響、共鳴等で実際には音圧レベルは上がります(夜間は環境基準を超えます)が、設計者はカタログの数値のみで”図書館並みの静かさ”と判断し、先住者の家の間取りを無視して設置しています。しかし、このころはまだ、事態の深刻さに気がついていませんでした。 そして、隣家が入居したその翌日の早朝、耳慣れぬ音(振動)で目覚め、その出所を調べるために、家の中を探し回りました。しかし、異常はなし。庭にでると、エネファームの騒音がうるさく、怒りが込み上げてきました。エネファームは強弱はあるものの24時間運転です。窓を開けると騒音、そして窓を閉めるとプーンという音。可聴域低音までカットする高機能耳栓を使っても遮ることができないこの音は低周波音だと判断し、低周波音について貪るようにネットを巡回し、書籍渉猟ました。この音をマスクするために、CDをエンドレスにかけながら。
 
                       
続く


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