一見、屋根は瓦葺きだし、外壁はトタン板貼りで、どう見ても古民家には見えないのだが、下の写真からもわかるように、中に
入ってびっくり。なかなかどうして、立派な古民家である。
南東角からの眺め
平成15年 "静岡Y邸古民家移築再生工事" 1
日時:平成15年7月初め頃~平成16年夏くらいまで(予定)場所:静岡県棒原郡 Y邸
施工者:Zさん
平成15年8月12日(火):
工事は先月(7月)の初め頃からかかっていたらしいが、最初は、この家の中の掃除やら、移築予定先のアトリエの敷地の掃除やら
で、一月がつぶれてしまったとのことです。
東面からの眺め
この家は、京都の美大で教鞭もとっている画家のYさんの実家であった。Zさんとは以前からの知り合いらしい。
この写真の右側に
写っている道路が、都市計画の為、拡張されることになり、Yさんのお爺さんが建てた家でもあったので、解体するにはしのびない
ということで、Yさんのアトリエの敷地の方へ移築することになった。
Yさんの絵の倉庫兼ギャラリーにする予定なのだそう。
南西角からの眺め
今日の予定は、この棟の屋根の瓦をおろすこと。
茅葺き屋根とは違い、重さがあるので、別の意味でかなり大変。
この写真の様に、養生シートをすべり台にして、軽トラにそのまま瓦を積んでいく作戦。
はたしてうまくいきますか。
この奥に見えているのが、母屋にくっついて建っている物置。
これは母屋にくっついていた物置の内部。
母屋の内部。建てられた頃(大正12年頃)は、外壁は板貼りだったと思われるが、この辺りは台風の直撃を受ける地方らしく、 その為トタン板貼りに変えられたんだろう。風情もへったくれもないですが。
小林さんによると、「東北はいろりの文化。関東はかまどの文化。」だそうだが、かまどでも、これだけ立派な色になるもんだ。
ここに使われている材も、ごついのが多い。
ちょっと分かりづらいですが、奥のぐねっと曲がっている梁の上に乗っている梁は、手前で受けている梁とレベル(高さ)が 合っている。当時の大工さんが、楽しみながら仕事をしていたのがよくわかる。
これは、火事よけのおまじないの文字"水"の入った棟瓦。
室内の様子。
瓦も何とか予定どおりおろして、この日の作業は終了。Zさんが、瓦を移築先のアプローチに立てて埋めて使いたい
とのことで、なるべくこわさないようにしておろしたので、よけい大変だった。
私はとりあえず、この日で帰ったが、後日また参加することに。