この日から解体は始まったが、主催の小林氏が、
「1日はテレビや雑誌の取材で、バタバタしているだろうから、2日から来て下さい。」
との事で、2日から参加することに。
だからこの写真は2日の様子です。
地方テレビ局などが取材に来ていたそうです。
南西角からの眺め
平成15年 会津 夏の古民家解体の学校 1
日時:平成15年8月1日~10日頃(予定)場所:福島県南会津郡伊南村大字宮沢 旧河原田邸
主催:会津古木屋&古民家再生普及会 小林政一
8月1日(金):
古民家解体の順番は、当然家を建てていく
過程とは逆の順に行われる。
1.建具をはずす。
2.壁をはがす。
3.屋根を落とす。
4.床板をはがす
5.屋根(上)から順に構造材をはずしていく(4の前に行うこともある)。
北西角からの眺め
8月2日(土):
朝に浅草を出発して、私がこの現場に着いたのが、当日の3時頃でした。
この日は作業ももうすぐ終わりという事で、作業には参加せず。
着いた時の状況がこの写真の状況で、1日にほとんどの建具がはずされていました。
南東角からの眺め
屋根の一部も落としはじめていました。
屋根を落としているのが、主催の小林さん。
この旧河原田邸は建築年代不詳だが、だいたい明治の頃にこの地に建てられたのではないかという話です。もともとは別の所に
建っていたが、火事のせいで移築したのではないかという。だから建材はもっと古いものらしい。
この解体の1年くらい前まで、ここのお爺さんが一人で暮らしていたそうで、死後ずっと
空家となって、ほっておかれていたらしいそうです。
屋根の内部です。
天井にかくれて、下からは見えていなかっただろうけど、オシャレな形の梁材です。
馬屋の上部分は、後に2階を増築したような感じですが、その天井部分は、割と新しい材を使っています。
会津地方の古民家は、屋根の勾配がきつい。冬場は、雪深くなる地方の為であろう。
合掌造りの勾配をささえているこの斜めになった部材を、"さ首(す)"という。
屋根裏の材は、もう黒光りしている。いろりで燃え上がった"すす"が長い年月をかけて、このような、なんともいえない色を かもしだすのだろう。
この"すす"がつくことによって、材の強度は増し、垂木(縦方向に支持している棒状のもの)と屋中(横方向に支持している 棒状のもの)を結わえている縄の強度が増す。なんとも合理的にできていることか!
窓から見える会津の山々。まるで一枚の絵のよう。
1階の天井もはがされていました。