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ひろみママの「急性リンパ性白血病」闘病日記
〜空に捧ぐ〜

闘病日記 目次

臍帯血移植準備 ('07.3.1〜3.21)


2007.3.1 臍帯血移植予定日まであと3週間となり、本格的に移植前の検査、投薬が始まった。昨日は体幹のCT検査をして、今日は、心臓の超音波と呼吸機能検査をした。カリニ肺炎予防のバクタは毎日飲むことになり、移植後の不正出血予防に点鼻薬スプレキュアを1日3回、鼻にシュッシュッとすることになった。担当医(主治医とペアを組む先生)の先生もTD先生になった。主治医TN先生&担当医TD先生の最強T先生コンビを信じて、頑張ろう。ちなみに教授はTJ先生、助教授はTH先生。みんなT。そして、みんな素晴らしい先生です。

2007.3.2 今日は、嫌な嫌な髄注(腰椎穿刺)をした。TD先生、お願いします、ということで、関係ないけど本当に意味ないけど、もちろん勝負パンツです。主治医TN先生から「動いちゃダメよ。処置中に変な質問しちゃダメよ。TD先生は上手だから大丈夫。頑張ってね。」と注意&激励をうける。そして、いよいよ、消毒が始まりド緊張。でも、TD先生の「下手ではないと思う」という頼もしい自己申告通り、あっというまに終わった。TD先生本人も「今までやった中で最速記録かも」いやぁ、素晴らしい。ブラボー、ワンダフル。1時間、ベッドで仰向けに寝たまま絶対安静の後、お昼。ご飯はエビチリとデザートにバニラアイスだった。夕方、仕事帰りにYえちんが私のリクエストの品々&笑いを届けに来てくれて、免疫力アップ〜!なんて喜んでいたら、消灯後、突然、吐き気がしてトイレでゲロゲロ吐いてしまった。油断大敵、髄注パワー?!

2007.3.6 吐き気で食事がとれないので、飲み薬バクタが中止になった。まぁ、吐き気といっても私のひどいつわりに比べればまだまだ耐えられる。つくづく、つわりを経験していて良かったと思う。何事も人生には無駄なことなどないんだな〜。そして、今日、恐怖のマルクをした。記念すべき?10回め。もちろん、勝負パンツです。でも、何度やっても慣れないし、痛いよ〜。結果は、寛解維持でとりあえず万歳!CRPも0,08まで下がった。この調子、この調子。午後からは、パパ同席のもと、TD先生による移植についてのカンファレンスがあった。詳しくグラフなどで説明してもらえてパパも満足した様子。私は、いよいよという感じがして、身の引き締まる思いがした。何事もなく順調に移植日をむかえられますように。

2007.3.7 移植前処置の放射線照射のために身体を計測するCTをとった。放射線照射まであと1週間かぁ〜。自然体でいきましょう。腫瘍マーカーも陰性〜。白血病細胞があっても0,1%以下で深い寛解と考えられるとのこと。よかったぁ。そして、カンファレンス&出張で東京に来ていたパパは、昨夜、京都に帰り、パパが東京に来ている間、山口から京都に来てくれて、息子と京都でお留守番をしてくれた私の母、M子おばあちゃんは山口へ帰った。息子は親と離れるのが初めてだったので心配していたけど、大好きなM子おばあちゃんと2人の生活を楽しんでいた様子。親を恋しがる素振りも見せず、よく遊びよく食べ、明るく元気いっぱいだったようだ。お留守番、おりこうさんだったね。M子おばあちゃんもありがとう。

2007.3.8 カリニ肺炎予防のために、ベナンバックス吸入をした。5分毎に姿勢を変えておこなう。まず座って吸入、次に寝たまま右向き、その後、寝たまま左向き、最後に仰向け。それを薬液がなくなるまで繰り返す。にがい味がして鼻にツンとくる。でも、痛い検査や治療に比べれば、これくらい喜んでやりましょう。吐き気もなくなり、お昼の冷やしうどんは完食〜。そして、午後から左の首にカテーテルが入る大きさの静脈があるか超音波で確認。TD先生が画像を見ながら説明。「これだけの太さがあれば大丈夫でしょう」ということで、夜、右の首に挿入していたカテーテルをぬいた。明日、移植にむけて、左の首の静脈にカテーテルを挿入予定。ひとつ、ひとつ臍帯血移植の準備が進んでいく。目標はただひとつ、元気になって家族の待つ家に帰ること!!

2007.3.9 今日は、お尻の検査です。先生へのエチケットとして、もちろん勝負パンツです。お尻は、ちょっと心配だったけど、まったく問題ないとのこと。ホッ〜。放射線照射までオツウジが硬くならないように気をつけていきましょう。そして、カテーテルを左の首の静脈に挿入です。超緊張したけど、TD先生のあまりの早業にビックリ!!あっというまに終了〜。首に何ともいえない違和感&鈍痛があるけど、そのうち慣れるでしょう。臍帯血が注入される大事なカテーテルです。大切に扱いましょう。

2007.3.11 今日、Yえちんが救援物資?を持ってきてくれた。いつもいつもありがとう。一歩も無菌病棟のフロアから外に出られない私にとって(病状によっては出られる患者さんもいます。外出、外泊も可能です)救援物資が届かなければ、生きていけません?!って、そんなことはないけど、フロアにミネラルウォーターの自動販売機くらい置いてあればなぁ・・。そして、ミネラルウォーターも日本産のものか大塚ビバレジのクリスタルカイザー限定指定です。ヨーロッパ産はEUの法令に基づき、濾過はしても殺菌していないため飲めません。食べてはいけない物や飲み物は厳しく決められています。新生児と同じ免疫力になってしまう私、、仕方ないなぁ。コレラが流行っていたバリ島のきったない屋台で美味いサテ&ナシゴレンを平気でお腹いっぱい食べた日がなつかしいわぁ・・。

2007.3.13 放射線照射のためのマーキングをした。遮へいの位置を透視下で確認して、身体にマジックで印を付けられた。それから、地下にある放射線照射室を見学〜。自分の身体がどうなるのか不安だけど、ここまできたら何も考えず、ドーンと丸焼き?にしてもらいましょう。

2007.3.14 ついに前処置に突入〜!!全身放射線照射です。午前1回、午後1回、1日2回、計6グレイを全身に照射します。これを2日おこない、合計12グレイの全身照射です。2日間、約80分で大量の放射線を全身にあび、病んだ骨髄細胞を根絶します。もちろん全ての健康な臓器にも大量の放射線が照射されるため、これで、妊娠はほぼできなくなります。二次的発ガンのリスクもあります。あ〜あ、ガン保険に入っておくべきだったなぁ・・。これからは、毎年、人間ドックにいきましょう。ストレスフリーを心がけましょう。放射線照射中、CDの持ち込みができるので、午前中は、スピッツベストに癒されながら、午後はサザンのSAKURAを聴きながら、まな板の上のこい?となりました。特にひどい副作用もなく、1日目無事に終了〜。

2007.3.15 放射線照射2日目。今日は、懐かしい曲がたくさん入っている洋楽のCDを持ち込みました。パパと過ごした学生時代を思い出し、しみじみしながら丸焼き?にされました。同じ姿勢(右向き)で動くことができないため、4回目では、相当右肩が痛くなったけど気合でなんとか乗り切りました。唾液の分泌が悪くなり、口の中がネバネバで気持ち悪いけど、強い副作用もなく、大量放射線照射、無事に終了〜!!

2007.3.16 今日、移植病棟、完全無菌室にお引越し〜。なかなか広くてきれいな個室。これからは一歩も部屋の外には出られません。パパともガラス越しの面会になります。床に落ちたものは自分では拾えません。看護師さんを呼び、拾ってもらい消毒をしてもらいます。正真正銘の箱入りお姫様生活です。部屋の窓からは、正面に六本木ヒルズ、右側に東京タワーが見えます。これから、これぞ東京!!の景色を見ながら、孤独、白血球ゼロによる感染症、副作用などとの闘いがはじまります。コブクロの蕾を頭の中で歌いながら、東京タワーをぼっーと眺めてると、なんだか泣きそうになった・・。ここまで約8ヵ月。真夏に発病して、秋の紅葉も、冬の初雪も、ひとり病室の窓から見て、、そして、春。臍帯血移植後に満開をむかえる桜。私に新しい命を咲かせてください・・。

2007.3.17 前処置の大量抗がん剤投与が始まった。今日から2日間はキロサイド!!今まで、数日かけて投与していた量をたった1日で投与する。それを2日間。ほとんど致死量。人間の限界?に挑戦だな。TD先生が「土日は僕の手作りですから。心を込めて作りました。」うっ〜、感激。「量も減らさず、しっかりと入れました。」かっ〜、恐ろしい。だけど、キロサイドを強力な相棒にして、私の白血病細胞をやっつけよう。「夜の分も、心を込めて作ってくださいね。」と言うと、にっこり笑って、「はい、心を込めて」とTD先生。くっ〜、泣かせる。抗がん剤も心も身体も一丸となって、ただひとつの敵、白血病細胞をやっつけよう!頑張ろう!!

2007.3.18 大量キロサイド投与2日目。今日はTD先生がお休みなので、主治医のTN先生に採血してもらう。久しぶりだなぁと言いながらも「まかせとき」と心強い。移植を前にして、主治医の先生が、移植医として大ベテランのTN先生と血液内科医として14年のTD先生のベテラン黄金コンビになり、本当に信頼度満点!!患者として何の不安もございません。移植病棟に移ってから、これまた担当の看護師さん達もお気に入りの優しい人が続いて嬉しいな。体調の方は、さすがに食欲減退。お腹はすくけど食事が喉を通らない。食べたものがいつまでも胃にもたれて気持ち悪い。TN先生にも無理して食べないようにと言われているので、ほどほどに食べる。だけど、なんとなくムカムカして箸がとまる。あ〜ぁ、こんなとき思い出すのは、京都N病院前のびりけんのたこ焼き〜。こっそり病院を抜け出して、買いに行ってた日がなつかしいな〜。

2007.3.19 大量エンドキサン投与1日目。出血性膀胱炎の予防のために、2時間をあけずに排尿。そして、排尿後は看護師さんが、おしっこのペーハーをはかる。まさにおしっこ大地獄!!そして、覚悟はしてたけど、吐き気、嘔吐、地獄です。大量エンドキサン、恐るべし!!

2007.3.20 大量エンドキサン投与2日目。吐き気地獄。吐くものもなく胃液を吐く。食事も全粥などの特別食にかわる。でも、全く食べられず。移植後、しばらくは口からは食べられなくなる。前処置前の最後の夕食に焼肉丼を選択しなかったことが悔やまれるなあ。そして、ムカムカしてテレビも見る気になれず、ただひたすら寝てはトイレ。それでも、TN先生が言うには、私は、他の人に比べると、随分元気?らしい。そんなこんなで、無事に臍帯血移植前の前処置すべて終了〜。

2007.3.21 今日から免疫抑制剤サンディミンの点滴がはじまった。そして、久しぶりに赤血球の輸血。なんと輸血した血液はO型。B型人間からO型に大変身??白血球もほぼゼロとなり、臍帯血移植、いよいよ明日です!!

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