固定IPアドレスとればつながるの?
防犯カメラをインターネット経由で見るのに、お店のLANのグローバルIPアドレスがいつも同じなら、接続時にその数字を入れれば簡単にお店のLANを探し当てる事ができます。
(まったく同じ番号を専属専用として契約しておく事を「固定IPアドレス(の提供サービス)」と言います)
グローバルIPアドレスを固定IPアドレス(を借りる・・・月額ないし年額のレンタル)の契約にしていないとなると、プロバイダさんの側から適宜違うIPアドレスが振り当てられている(可能性もある)ので、予算が可能であれば、契約しておく方が無難です。
IP対応の防犯カメラやDVRを販売しているサイト等では、インターネット経由での遠隔監視については、原則Noフォローのところが多いですが、記載のある場合は、たいてい、「固定IPアドレス」を強く推奨されていますね。)
そして、ポート番号にて、お店のLANの中に設置してある、防犯IPカメラ、あるいは防犯DVRを識別して、ルーターは振り分けを行います。

お店のLANに複数のネットワーク機器があるとなると・・・
LANに接続のされている各機器には、各々に、「IPアドレス」が引当てされています。(普通、プライベートIPアドレス)
そのアドレスは「グローバルIPアドレス」の世界では、中継しない約束になっているので、外からの接続を行うには、IPアドレス以外の別の方法で切り分けする必要があります。
そこで、お店のLANに参加している「インターネット対応」の防犯カメラや防犯DVRをインターネットに公開するにあたっては、IPアドレスとは無関係に、その機械を識別する方法が必要です。
防犯カメラ設定としては、機器別に「ポート番号」という数字を振り当てておいて、ルーターに振り分けを指定しておきます。
また、防犯IPカメラが一台だけであっても、遠隔監視の機能が、豊富な場合、その機能の分だけ、ポートを持たせている場合もあります。
たとえば、一般パソコンのブラウザからの遠隔監視用に ポート番号80番で対応。
スマートフォンからの遠隔監視には、 ポート番号8001番で対応・・・・といった感じです。
IPアドレスのルーティングではなく、ポート指定で固定で振り分ける。
インターネットからやってくる防犯カメラ(DVR)への接続リクエストに対して、ルーターは、ポート番号で見分けて振り分けを行います。
例) グローバルIPアドレス:8001 → プライベートIPアドレス:8001 と変換
ルータが見るのは「8001」というところです。
「8001」というポート番号を元に、あらかじめ指定してあるLAN内用のプライベートIPアドレスへ引き当てを行います。
(ポート番号については、変更/変換はおこないません。)
(2016/9 追記)
同じグローバルIPアドレスのLANで違うカメラを外部から見る時は、以下のような設定が必要です。
- ・IPカメラ、DVRには、固定でIPアドレスを設定する。(重複してはいけない。)
- ・IPカメラ、DVRの外部接続ポート番号は、できるだけ変えておく。ルーター側の「ポートフォワード」、あるいは「外部公開設定」などで、ポート番号も含めての変換ができないのなら、各機器のポート番号も重複しないように留意する。
- ・ポートフォワード機能を持つ「ルーター」が必須。web公開機能くらいだと、port:80 や port8080だけしか公開できない可能性あり。また、DMZ機能でも、外部への機器の公開は可能ではあるが、セキュリティについてより細かい配慮が必要になる分、設定は苦労する(と思う)。)
防犯カメラ(DVR)の設定時の注意点
LANにつながっているIPカメラ・防犯DVRとしては、IPアドレスと、ポート番号の両方をしっかり決めておかないと、ルーターで振り分けの設定ができません。
例)
IPカメラ 1台目 ・・・・ 192.168.1.101 Port 8001
IPカメラ 2台目 ・・・・ 192.168.1.102 Port 8002
防犯DVR ・・・・・・・・ 192.168.1.103 Port 8080
防犯DV(スマホ)・・・・・ 192.168.1.103 Port 8081
192.168.1.xxx となっているトコが、お店のLANの中で決めた(プライベート)IPアドレスになります。
(注:プライベートIPアドレスは、そこのネットワークにより異なる場合があります)
Port番号は、各々の機器で設定する際にIPアドレスと共に指定できるようになっています。
(注:ひょっとしたら 8080 固定の機器も世の中に存在するかもしれません。
そういった場合は、「この一台だけで運用してください」といった注意書きがあるかと思います
機器による)
DHCP設定にして、ポート番号をだぶらせてしまった場合、LAN内ではなんとか?動く(見ることができる)が、外部からの接続については、ルーターでの定義と一致しないため、見れない(断続的に?)が発生します。
十分注意して、ルーターに定義をいれるようにしましょう。
DHCPは便利ですが、使い方に注意しましょう。
お店のネットワークの中だけで、IP対応の機器を使用する場合なら、DHCPとても便利な機能です。
パソコンや防犯IPカメラ等、個々の機器に(プライベート)IPアドレス等を設定しなくても、使えるので初心者向きだと言えます。
一方、外部から、お店内の機器を見に来る場合、ルーターと密接に定義を合わせておく必要が出てきます。
せっかく固定IPアドレスを自分のお店専用に取得しても、ルーターとIPカメラとの設定がうまくいっていないと、スマホや他所のパソコンといった外部からのカメラ参照はうまくいきません。
バーコードで簡単?P2Pタイプの接続とは?
家庭向けのカメラで、「ルーター設定不要」/「固定IPアドレス不要」という謳い文句で出ている機種が増えてきています。
カメラメーカーが、接続情報を中継してくれるサーバをインターネット上に準備してくれているパターンです。
例)solidカメラの「Viewlaシリーズ」など。
こういった機種だと、固定IPアドレスは取得しなくても、外部からお店LANに接続されているカメラ画像を見ることでできるようになります。
機器としては、リビング向けの「見守りカメラ」では、このP2P接続形式が多いのですが、最近は、屋外に設置できる/赤外線暗視対応可能なカメラもすこしずつ出てきています。
「まずは設置して玄関先を見る」といった用途でしたら、十分つかえる防犯カメラもあります。
