FZ10・FZ20情報集積所 主な長所と短所

 私個人の主観を中心として、ネット上で見受けられる他の方々の使用感なども踏まえて長所と短所をまとめてみました。半年近く使用して、新たに感じたこともありますので、改訂しました。
長所 コメント
光学12倍全域F2.8の高性能レンズを持つ レンズ一体型デジカメにおいては最高の望遠域を持ち、また非常に明るいレンズである。さらに超望遠コンパクトデジカメの中で唯一広角側が35mmからである。レンズが大きくて明るいので、コンパクトデジカメの中ではボケ味も表現しやすい。→撮影ヒント集
光学手ブレ補正が付いている 手ブレが発生しやすいケースにおいて多くの手ブレを防ぐことが出来る。通常なら三脚が必要なケースにおいても手持ち撮影が可能なため手軽に撮影できる。連写機能と併用すれば、かなり暗いところでもブレの無い写真を撮ることが出来る。→撮影ヒント集 私の使用感では、しっかりかまえればテレ端(420mm相当)でシャッタースピード1/10秒でも手ブレのない写真を撮ることが出来る。流し撮りモード時の手ブレ補正は縦方向のみに働き、それ以外のモードでは全方向に働くという優れた機能を持っている。
サイズが小さい 光学12倍全域F2.8レンズ、光学手ブレ補正機能を持つカメラにしては非常に小さくて軽い。
大半のマニュアル撮影が可能 オートでお手軽に撮影することも出来るが、より凝ったマニュアル撮影をすることができる。ほとんどのマニュアル操作が可能なので、より凝った撮影が出来る。
露出補正を容易にするオートブラケット機能が付いている 実際に写真を撮ると、どんなカメラでも露出補正をしなければならないケースが出てきます。そんなとき自動的に露出をばらした写真を撮ってくれる機能がオートブラケットです。液晶画面やEVF(電子ビューファインダー)では的確な露出判断は難しいので、この機能は大変重宝します。
リアルタイムにヒストグラムを確認できる FZ10に限らずコンパクトデジカメはダイナミックレンジが狭いため、白飛びや黒つぶれが起き易いのですが、リアルタイムにヒストグラムを表示させられるので、白飛びや黒つぶれの起きる可能性を事前に知ることが出来、対処することが出来る。
拡張性がある程度高い テレコン、ワイコン、MCプロテクターなどが純正で用意されていて、ある程度の発展性を持っている。純正品の性能は高い。更に各社からアダプターが発売されていて、純正以外のテレコン、ワイコン、マクロコンなど多様なレンズが使える。→テレコン、ワイコン、マクロコン、クローズアップレンズ
高速連写機能がある 秒間4コマ7連写(or5連写)ができる。この性能は他機に比べてかなり高い部類に入る。高速書き込み対応のSDカードを使わないと連写後の書き込み待ち時間が長くかかる。→SDカード
AFの精度が高い オートフォーカスの精度はかなり高い。
MFが使いやすい ワンショットAFが付くなどマニュアルフォーカスが使いやすい。シャッターを半押しし続けなくてもピントが固定されるので、置きピンなどが容易に出来る。
総じて オールマイティな機種で、A4プリントまでの範囲であれば高画質であり、コンパクト機としては非常に高機能で、応用範囲の広いデジカメだと言えます。本体のみで、マクロ撮影から超望遠撮影までレンズ交換なしに撮影できるため、非常に機動性に優れシャッターチャンスにも強いといえます。また、性能に比べてこの価格設定は非常にコストパフォーマンスが高い機種だと思います。サイクルが非常に速いデジカメの中で、発売から半年以上経過し、他メーカーから新機種が続々と登場していますが、その中にあっても、以前高い水準を維持しているのは、完成度の高い機種だからだと思います。未だに光学12倍ズームを実現できているのはFZシリーズだけです。
短所 コメント
サイズが大きい コンパクトデジカメとしては大き過ぎる。ポケットに入らない。
グリップ感がイマイチ 人によって感じ方は違うと思いますが、グリップ部が三角にとがっていて、持ちにくい。もう少し大きく、かつ丸みを持たせてあると持ちやすくなる。→ちょっと一工夫
ノイズが出やすい ISO100以上だとノイズが目立つようになる。CCDが小さいところに高画素であることが主な原因で、この機種だけでなくほとんどのコンパクトデジカメ(レンズ一体型ハイエンド高画素機も含めて)が同様の問題を抱えている。暗いところで早いシャッター速度が欲しい場合は画質を犠牲にしなければならない。暗いところでも手ブレ補正機能が付いていることにより遅いシャッター速度でもある程度手ブレを防ぐことは出来るが、被写体ブレは防ぐことが出来ない。ISO200程度まで実用できるように改善してほしい。
EVF(電子ビューファインダー)が小さく見にくい サイズが小さく、解像度も低くて(今となっては)見にくいため、ピントの山がつかみにくい(3倍表示があっても)。なおかつ目に当たる部分が硬いプラスチックになっている。もう少し大きく、なおかつ目にあたる部分がゴム製になっていると良い。→ちょっと一工夫 位置はもう少し中心寄りにあって欲しいと当初は思っていましたが、使い込むうちに慣れました。
純正のテレコン、ワイコンが高価である 他メーカーのテレコンやワイコンに比べて高価で、本体、テレコン、ワイコン、MCプロテクターなどを揃えると、総額でかなりな出費になる。また専用設計なので、高性能な反面、他機種には使えない、後継機で使えるかどうかも不明なため、本体の使用を止めると高価なレンズ群がゴミとなってしまう可能性がある。→テレコン、ワイコン、マクロコン、クローズアップレンズ
乾電池が使えない いざという時に乾電池を使うことが出来ないので、予備バッテリーがあった方が良い。バッテリーのもちは良いので、自分の撮影スタイルに見合った数のバッテリーを揃えれば困ることはないという結論に至り、今では乾電池が使えることにそれほど必要性を感じなくなりました。高画質モードでも通常200枚以上は可能。→純正以外のバッテリー
バルブ撮影が出来ない シャッタースピードが8-1/2000秒の範囲でしか設定できないため、星の撮影などが困難。
液晶画面を動かせない 液晶画面を動かせないため、低い位置や高い位置からの撮影などに不便。フリーアングル液晶を是非搭載して欲しい。
AFが速くはない オートフォーカスの速さはこのクラスの標準的な速さで、特に速いとはいえない。移動する物(特に前後に)の撮影には困難を伴う場合がある。もう少し早くなって欲しい。また、前後に動くものに対してピントが合い続ける3DコンティニアスAFといったような機能が欲しい。
AFエリアが中央に固定されている マクロ撮影などで三脚を使って撮影するときに、AFエリアが中央固定だと使いにくい場合がある。
オートブラケットが一回ずつ解除される オートブラケットが一回撮影すると解除されてしまうので、いちいち設定しなおさなければならない。慣れればすばやく設定することは出来るが、モード固定できるようにして欲しい。
ダイナミックレンジが狭い 白飛び、黒つぶれしやすい。
暗いところではピントの確認が難しい 暗いところでピントを合わせようとシャッター半押しをすると、EVFも液晶も暗くなりピントの確認が難しくなる。→撮影ヒント集
望遠側のマクロが弱い 広角側は公称5cm(実際は1cm)まで寄れますが、望遠側では2mまでしか寄れないため、思いのほか大きく撮れません。望遠側で30cm程度まで寄れるようにして欲しい。
ズームがレバー式である ズームがレバー式のため思った画角に正確に止められません。是非ズームリングを付けて欲しいです。
露出ロックが出来ない 露出ロックが出来ないため、一旦AEで測光しても、構図を変えてシャッターを半押しするとその都度露出が変わってしまう。マニュアル露出に切り替えれば露出の固定は可能だが、操作がわずらわしい。露出ロックボタンを付けて欲しい。
起動時間が遅い 今となっては、4秒程度かかる起動時間は遅いと感じます。→速く起動させる裏技
総じて 使い込んでいくと、細かい部分で改善して欲しいところがいろいろと出てきました。次期モデルチェンジがあるとしたら、改善を望みたいです。特に太字の部分について強く希望します。
本体色の長短
シルバー 長所 カジュアルな雰囲気である。コンパクトカメラの延長っぽい雰囲気。(私がシルバーを選んだ理由です)
短所 本格的なカメラっぽくない。純正のテレコンやワイコン、MCプロテクターなどが黒しか用意されていない。他社のテレコンなどももほとんど黒しかないため、それらを取り付けると不細工だ。
ブラック 長所 本格的なカメラっぽい雰囲気がある。本体がむやみに光を反射しないため被写体に変な写りこみを起こさせない。純正品が黒で統一されている。
短所 カジュアルでない。指紋が目立つそうだ。質感がプラスチックっぽいそうだ。夏場にはかなり熱くなりそうだ。
他社高倍率機との比較・・・→レビュー記事参照
今後のFZ10に期待すること
 私の個人的な願望ですが、今後のFZ10に期待することを書いてみたいと思います。端的に言うと、広角側のLC1、望遠側のFZ10と言えるほどの存在になって欲しいと思っています。PanasonicはDMC-LC1という非常に優れたマニュアル指向のデジカメを世に出しました。500万画素という画素数は最近のレンズ一体型高級デジカメの800万画素という流れからみるとスペック的に見劣りしますが、その画質への評価は非常に高いものがあります。もう少し安ければ是非手に入れたいカメラです。長く所有できる資質を持つカメラだということを考えると、もしかしたら安いカメラなのかもしれません。FZ10には、そんな存在になって欲しいと思っています。LC1は広角側のフラッグシップ、FZ10は望遠側のフラッグシップ機という感じです。サイズはもう少し大きくなってもいい、画素数は800万画素まで欲張らなくてもいい、価格はもう少し上がってもいい、マニュアル操作性の向上、CCDに余裕を持たせ画質の向上などを期待したいです。それが、FZ10の後継なのか、上位機種のFZ100というような形になるかは別として、そういう存在の機種を出して欲しいと思います。
2004/8/27発売となったFZ20はどう進化したのか?
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2004/2/3作成
2004/2/9追加
2004/4/10追記
2004/5/24追記

2004/5/25追記
2004/8/15改定