EXCELによる振動計算

  設計者全員の机の上にパソコンが置かれるようになったのは数年前である。メールやインターネットで利用したり、報告書などの文章作成にもっぱら使われているが、設計業務で計算などに活用されているレベルにはいたっていないのが現実である。
  私は振動の専門家としてパソコンの活用が設計者に振動設計をきちんとやってもらうために必要であると思い、配管振動設計技術要覧を作成するとき、これをEXCELで作成し、いろいろな振動計算をそれに加えた。この他、全自動洗濯機の脱水起動時の振動計算も簡単なモデルを作成し、これをEXCELのマクロで作成することにより実験結果をうまく表現できることも確認した。これについては機械学会でも報告している。
  社内で技術講座などでも若手の技術者に紹介して普及を図った。このホームページでは詳しい説明は省くがEXCELのソフトを使って見れるようにした。いろいろトライして、自分でもマクロで自分に必要なソフトを作れるようになってほしい。

ソフトの名前 計算内容 備考
1.振動の基礎計算 (1)振動の大きさ
(2)1自由度系の自由振動
(3)1自由度系の強制振動
(4)各種はりの固有振動数
 
2.3自由度系振動応答計算 3つの質点にいろいろな形でばねと減衰が組み合わさったモデルの正弦波振動応答と固有値(固有振動数)を計算する  
3.1自由度系振動および停止時応答計算 1自由度系の振動応答と停止時の振動応答計算ができる。固有振動数の低い振動系がたか振動数の入力が停止したとき大きい振幅の自由振動が起こることを確認する計算。 停止時の振動以外は1.振動の基礎にも同じ計算がある。
4.1自由度系任意波形応答計算 入力のデータ数はす少ないが、任意波形の入力に対する振動計算ができる。例題では矩形は入力に対する振動応答計算例を示す。  
5.全自洗脱水起動振動計算 全自動洗濯機の脱水起動振動を計算する。構造のばね定数、アンバランスマスの大きさ、位置などを設定する。なお、非線形なばねについての計算もできるようにしている。 アルゴリズム示しています。
6.全自洗脱水起動振動計算2軌跡 上記と同じ計算であるが、XY軸に軌跡として応答結果を示す。また、大きい振幅でストッパーを設けた場合の挙動が計算できる。  
7.三相圧縮機起動振動計算 三相電動機の基本式と振動方程式をつないでモータ起動時のトルクとモータ振動を計算する。このモデルは圧縮機である。 アルゴリズム示しています。
8.単相電動機起動振動計算 単相モータの基本式と振動方程式をつないでモータ起動時のトルクと振動を計算する。このモデルはファンモータである。 アルゴリズム示しています。