更新日:2023年3月14日
これから簿記3級・2級を受験しようとお考えの方は、簿記試験は、いつ実施されるの?どんな問題が出題されるの?どれぐらい難しい?など、気になっているのではないでしょうか。
そこで、このページでは、簿記3級・2級の試験日や試験内容、難易度などについてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
【執筆者】 |
![]() 執筆者・アドバイザー紹介 |
【アドバイザー】公認会計士 濱谷慶史 2014年に公認会計士として開業し、監査法人に勤務。3年後、税理士・公認会計士として独立開業を果たす。 |
簿記3級・2級の試験日
日商簿記検定は、年間3回の統一試験(ペーパーテスト)と、随時実施しているネット試験があります。
統一試験の日程は年に3回(6月・11月・2月)
簿記3級の統一試験の試験日は、下表のとおり、6月・11月・2月の年3回実施されます。
試験日程
試験 | 例年の日程 | 2023年度の日程 |
6月試験 | 6月第2日曜日 | 2023年6月11日(日) |
11月試験 | 11月第3日曜日 | 2023年11月19日(日) |
2月試験 | 2月第4日曜日 | 2024年2月25日(日) |
受験料
【3級】 2,850円
【2級】 4,720円
ネット試験の日程は随時実施
一方、簿記3級・2級のネット試験は、各テストセンターごとに随時実施されています。
試験日程
下記のリンク先から、全国各地のテストセンターの会場や、試験実施日の確認ができますので、そちらをご参照ください。
受験料
【3級】 2,850円+事務手数料550円=3,400円
【2級】 4,720円+事務手数料550円=5,270円
受験資格に制限はない
簿記3級・2級には、受験資格の制約は設けられていませんので、誰でも受験することができます。
簿記3級・2級の試験内容
次は、簿記3級・2級の試験内容についてご紹介していきます。
3級の出題範囲・制限時間・出題数
まずは、簿記3級の試験内容からご紹介していきます。
出題範囲は「商業簿記」
簿記3級の出題範囲は、「商業簿記」です。
簿記3級では、小規模企業における経理事務を行うために求められる基本的な商業簿記の知識が問われます。
これは、企業で働く社会人として身に付けておくべき必須の知識ともいえますね。
制限時間は60分
試験の制限時間は、60分間です。
実施時間帯は、試験会場により異なります。
出題数は大問で3問
試験問題は、大問として、第1問から第3問までの計3問です。
第1問は、短文で事例が示され、その仕訳を解答する仕訳問題が15問出題されます。
第2問では、第1問よりも長文で資料が示され、総勘定元帳の勘定記入や補助簿を作成する問題が2問出題されます。
第3問は、がっつりとしたボリュームの資料が示され、決算整理を行いながら、財務諸表や精算表を作成する総合問題が1問出題されます。
大問 | 出題内容 | 出題数 | 配点(100点満点) |
第1問 | 仕訳問題 | 15問 | 45点 |
第2問 | 総勘定元帳の勘定記入や補助簿の作成 | 2問 | 20点 |
第3問 | 財務諸表や精算表の作成 | 1問 | 35点 |
2級の出題範囲・制限時間・出題数
次は、簿記2級の試験内容です。
出題範囲は「商業簿記」
簿記2級の出題範囲は、「商業簿記」と「工業簿記」です。
簿記2級では、財務諸表から経営内容を把握するなど企業活動や会計実務に沿った処理・分析を行うために求められる高度な商業簿記・工業簿記の知識が問われます。
制限時間は90分
試験の制限時間は、90分間です。
実施時間帯は、試験会場により異なります。
出題数は大問で5問
試験問題は、大問として、第1問から第5問までの計5問です。
出題内容・配点は以下のとおりです。
大問 | 出題内容 | 配点(100点満点) | |
第1問 | 商業簿記 | 仕訳問題(5問) | 20点 |
第2問 | 個別論点や勘定記入、連結会計 | 20点 | |
第3問 | 財務諸表や精算表の作成、本支店会計 | 20点 | |
第4問(1) | 工業簿記 | 仕訳問題(3問) | 12点 |
第4問(2) | 費目別計算、個別原価計算、総合原価計算、標準原価計算の勘定記入、財務諸表の作成 | 16点 | |
第5問 | 標準原価計算、直接原価計算、CVP分析 | 12点 |
電卓を使用して計算する
簿記検定では、勘定科目や金額を解答する問題が中心になりますので、金額を計算するために、電卓を使用します。
ただし、持込みできる電卓は、計算機能(四則演算)のみのものに限られます。
例えば、印刷機能やメロディー機能、プログラム機能、辞書機能などが付いている電卓は持込みできませんので、詳しくは簿記3級の注意事項(公式サイト)で確認しておくようにしましょう。
70%以上正解すれば合格
簿記3級・2級ともに、70%以上を正解すれば合格です。
問題ごとの足切り点などは設けられていませんので、合計点で70%以上(70点以上)を取れば大丈夫です。
簿記3級・2級の難易度
では、簿記3級・2級は、どれぐらいの難易度なのでしょうか。
上記のグラフは、3級・2級の合格率の推移を現したグラフです。
簿記3級の合格率は約40%
簿記3級の合格率は、統一試験では、30%前後から60%前後まで、実施の度に大きく変動していますが、おおむね40%程度と認識しておけばよいかと思います。
なお、この傾向は、ネット試験についても同様で、41%でほぼ固定して推移しています。
合格率40%というと、資格試験の難易度としては、比較的易しいといえそうですね。
簿記3級の勉強時間の目安は50〜100時間
簿記3級に、初学者が合格するためには、一般的に、50〜100時間程度の勉強時間が必要といわれています。
仮に、1日に2時間の勉強をするとすれば、約1〜2ヶ月の勉強期間になりますね。
- 合格率は、統一試験(30〜60%で変動)とネット試験(41%でほぼ固定)で差があるが、おおむね40%と考えておけばよい。
- 必要な勉強時間は、50〜100時間
- 1日2時間なら1〜2ヶ月の勉強期間
簿記2級の合格率は約20%
簿記2級の合格率は、統一試験では、10%前後から30%前後まで、実施の度に大きく変動していますが、おおむね20%程度と考えておけばよいかと思います。
簿記3級は40%ですので、その倍の難しさということになりますね。
一方、ネット試験に関しては、40%近い合格率があります。これはちょっと驚きの結果ですよね。
ですので、2級に関しては、ネット試験を受験した方が合格可能性が高まるかもしれませんね。
- 難易度の詳細はこちら⇒簿記3級・2級の難易度は?合格率・勉強時間を徹底解説!
簿記2級の勉強時間の目安は200〜300時間
簿記2級に合格するためには、一般的に、200〜300時間程度の勉強時間が必要といわれています。
仮に、1日に2時間の勉強をするとすれば、約3〜5ヶ月の勉強期間になりますね。
- 統一試験の合格率は、10%〜30%で変動があるが、おおむね20%と考えておけばよい。
- 簿記3級の2倍の難しさ
- ネット試験の合格率は、40%前後で一定
- 必要な勉強時間は、200〜300時間
- 1日2時間なら3〜5ヶ月の勉強期間
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