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(1)ハット
関連する リンク先
カナダ山岳会、クラブハウスとハット(英)
@バックカントリーに適したハットとその場所
カナダ山岳会(以下ACC)のハットは全部で23あるが、ロッキーエリアにその大部分の20のハットがある。ただ、ほとんどがアルパイン・クライミングやアイス・クライミングの為のハットで、ハットに行くのにもクライミングの技術と経験が無いと辿り着けない所が多い。
ヨーホー国立公園のレイク・オハラ(Lake O'Hara) のそばにある。バンク数(ベッド数)24。3000mを越す山に囲まれた所で、変化に富んだ沢山のトレイルがある。近くにバックカントリー・ロッジのレイク・オハラ・ロッジ(Lake
O'Hara Lodge) もある。入山の人数が制限されていて、アクセスはヨーホー国立公園が運営するバスに乗る。予約が必要。
ヨーホー国立公園のアイスライン・トレイル(Iceline Trail)を歩くのにぴったりのハット。バンク数26。 アクセスは、ヨーホー・バレー・ロード(Yoho Valley Road) の一番奥のタカアカウ・フォール(Takakkaw Falls)駐車場より3〜5時間のハイク。アクセス道路が6月末までクローズなのを知らずにその前に計画してしまい、ハットには行けなかったが、後日デイ・ハイクでアイスライン・トレイルの一部を歩いた。滝を眼下に、氷河を間近に見る、展望の良いコース。
ジャスパー国立公園のトンキン・バレー(Tonquin Valley) の南端にある。バンク数26。アクセスはマウント・エディス・キャベル・ロード(Mt Edith Cavell Road) の Cavell Hostel 前から6〜7時間のハイク。健脚向き。トンキン・バレーは3000m以上の山に囲まれた標高2000mの湖と湿地帯を含む盆地で、広々とした景色を楽しめる。
湖に面してバックカントリー・ロッジのトンキン・アメジスト・レイク・ロッジ(Tonquin-Amethyst Lake Lodge) とトンキン・バレー・バックカントリー・ロッジ(Tonquin Valley Backcountry Lodge) がある。
・アーサー・オー・ウィラー・ハット(Arthur O Wheeler Hut) ACCのリンク先(英):Arthur O Wheeler Hut 当HPのリンクページ:アーサー・オー・ウィーラー・ハット グレーシャー国立公園のロジャース・パス(Rogers Pass) 近くの国道1号線から少し入った所にキャンプ場用の駐車場があり、ここから徒歩数分で行けるので、どんな食料でも運び込める便利なハット。バンク数30。付近に沢山のデイ・ハイクのトレイルがあるが、多くは健脚向き。
ジャスパー国立公園のフライアット・バレー(Fryatt Valley) にあるハット。バンク数12。アサバスカ・フォールス(Athabasca Falls) 近くのジェラルディン・ファイアー・ロード(Geraldine Fire Road) の途中からトレイルが始まる6〜8時間の健脚向けコース。ハットを調べただけで、どんな場所かは知らない。
Aハットの施設と持っていくもの
・施設
ACCのハットは、施設内容でClass A+ からClass B まで4段階に分かれていますが、上記のハットは全てClass A+ のランクです。
部屋はマットレス付きのバンク(ベッド)とダイニングとキッチンに分かれていて、プロパンのガスコンロ、食器や鍋のキッチン用具一式があり、暖房は薪ストーブ。ワッテス・ギブソン・ハットには大きなガス・オーブンまであった。プロパンガスの照明ランプがあるが、夏は寝るまで明るいので使わなかった。トイレ(水洗ではないが、あまり臭わない)は屋外、水は小川か池から汲み煮沸して使用。小屋はログハウスでしっかりした建物、管理人(ウォーデン;Warden)はいないが極めて綺麗。
・持っていくもの
食料、寝袋、トイレットペーパー、ごみ袋、食器の洗剤、布巾、薪ストーブ点火用にマッチと新聞紙など。このハットの特長は、携帯コンロや食器類を持っていかなくて良いこと。
予約完了時に送ってきた予約ナンバーの書かれた受領書とウィルダネス・パスも忘れずに持っていく必要がある。
B予約と費用
上記に紹介したハットについて、予約方法と費用ついて紹介します。
a.予約
ハットの予約は先着受付順だが、資格によって申し込みができる期間が決まっている。
ハット・オプション(アップ・グレード)有りのACCメンバー;1年前から予約可能
ハット・オプションなしのACCメンバー ;60日前から
ノン・メンバー :;;30日前から
このハットは人気のハットで、他のハットと違い手続きも面倒だし、なかなか予約がとれない。6月第3週末から10月第1週末までの期間は、ACCメンバーに限り、前年の11月1日までに、希望日を申請をすることができる。申請はe-mailでOK(上記リンク先に申し込みフォーマット/Elizabeth
Parker Hut Lottery Formがあります)。申請には第1から第3までの希望日とバス乗車の希望時刻を記入する。ACCは11月30日までに希望者を集計し、多数の場合は抽選をして、結果を連絡してくる(下の表)。
b. 費用(2004年時点)
*ハット費用(一泊)
*:エリザベス・パーカー・ハット以外
・ハット・オプション有りのACCメンバー;C$19.50
・その他(ハット・オプション無しのACCメンバー及びノン・メンバー) ;C$26.00
*エリザベス・パーカー・ハット
・ハット・オプション有りのACCメンバー;C$21.00
・その他(ハット・オプション無しのACCメンバー及びノン・メンバー) ;C$27.00
*バックカントリー・ウィルダネス・パス(Backcountry Wilderness Pass) ACCハットに泊るには、ウィルダネス・パスが必要。2003年に比べ30%近い大幅なアップになっている。ACCメンバーの場合、ACCハットの予約時に申し込むと年間パスが若干安くなる。
・年間ウィルダネス・パス ACCメンバー;C$52.00 ノン・メンバー;C$56.00
・1泊ウィルダネス・パス 〃 ;C$8.00 〃 ;C$8.00
Cハットの利用方法
・ハットに出発する前に必ずACCに確認すること
送られてきた予約確認書に書いてあるハット名と宿泊日の横に Comb;---- と4桁の番号が書いてある。これはハットの入口の数字合わせ錠(Lock Combination )番号で、重要な番号です。実は、ハットに着くまでは、小屋にはだれかいるだろうと軽く考えていたのですが、ワッテス・ギブソン・ハットのように我々2人以外だれも来ないという場合もありますし、朝最後に出発する人は戸締りをして鍵を閉めますから、次に来る人は必ず鍵を開けなければ小屋には入れないということで、行ってみてこれは大変な番号だと思い知らされました。
送られてきた予約確認書に書かれた錠番号が正しいとはかぎりません。間違っていればどうにもなりません。予約確認書の裏面に書いてあることですが、
ハットに行く2〜3日前には必ずACCのオフィースに電話をし、Lock Combination
の番号に変更がないか確認すること。 とあります。この時に一緒に道路やトレイルの状況も教えてくれます。もちろん道路やトレイルの状況はビジター・センターでも聞けますが、鍵の番号はACCしか教えてもらえません。
・ハットで注意すること
一般的に守らなければならない基本ルールはどこでも一緒ですが、
@ちょっと気をつけたいのが、近くの小川や池(湖)では洗いものをしてはいけないことになっている。歯磨きも、ハットの洗い場ですることになっている。
A誰もハットに居らず、鍵を開けて入った場合、雨戸を開け、小屋の中の説明書きを良く読んでから行動する必要がある。ガスの元栓の場所や、薪ストーブの使用方法や、水の場所などが、きちっと書いてあるので、良く読めば始めてでも問題はないと思う。ただ、プロパンのパイプが天井を這ったガスの照明ランプは、どうも怖い感じがして、一度も使わなかった。
B小屋を出る時に他に誰もいない場合は、全ての戸締りをして出る必要がある。またキッチンの水入れのバケツは満タンにしておくことが要求されている。
C薪ストーブの灰は取りだし、専用のバケツに入れることになっている。ワッテス、ギブソン・ハットでは、出発の朝、周りの山に雪が積り、かなり寒かったが、薪を焚いたときの火だねの処置に困るので、朝、ストーブを使わず我慢したが、ストーブの中に火だねは残したままハットを出ても問題ないのかも知れない。
DACCメンバーの入会方法
関連するリンク先
カナダ山岳会メンバーシップ(英) The Alpine Club of Canada, Membership
ACCメンバーにならなくても、ハットに泊まることができるが、予約を確実にする為にはACCメンバーに入るのが得策と思う。少し高いが年会費約 6000円を出せば何の条件も無しにメンバーになれる。ただハットを利用しないのであれば、ハイカーにとっては入るメリットは無いと思う。
2004年の年会費の内訳は ・基本料 C$31.00
・地域加入料 カナディアン・ロッキーの場合 C$10.00 (地域によって料金が違う)
・海外郵送料 C$7.00
・ハット・オプション C$22.00 (早くハットの予約ができ、料金が一部安くなる特典)
合計はC$70.00です。詳細はリンク先を見てください。
申し込みはオンラインのフオーマットがリンク先を開くとあります。質問に答えていくと申請が完了するようになっている。ハットの予約前にメンバーになっていないと意味がないので、かなり前から計画を立て始める必要がある。
(2)シェルター(Shelter)
関連するリンク先
バンフ国立公園、バックパッキング(英) Banff National Park-Activities-Backpacking
ヨーホーのスタンレー・ミッチェル・ハットがアクセス道路のクローズで行けなくなったので、替わりが無いか、捜したところ、バンフ国立公園に避難小屋ではなく山小屋として利用できるシェルターが2つあることが分かった。
バイラント・クリーク・シェルター(Byrant Creek Shelter)とエジプト・レイク・シェルター(Egypt Lake Shelter)です。バイラントのほうは、場所も良く分かりませんが、エジプト・レイクの方は、有名なサンシャイン・ビレッジ(Sunshine Village)からヒーリー・パス・トレイル(Healy
Pass Trail)を通って行けるので、予約を電話で入れた。予約方法はバックカントリー・キャンピングと同じです。
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