大年神社E 
大年神社D

大歳神社の境内・正面:《主祭神》は大年大明神だが、《配祭神》として以下の五神が祀られている。

市杵島姫命(いちきしまひめのみこと):天照大神(あまてらすおおみかみ)の息から生まれたとも云われる女神。水の女神。弁財天と習合。元官幣大社宗像神社中津宮  に祀られる。

須佐之男尊(すさのおのみこと):イザナギノミコト、イザナミノミコトが産んだ三貴神 の一神で、天照大神の弟。嵐の神とする自然神格説もあるが、元々は出雲系氏族の 祖神で、人文神、英雄神であるとされている。天岩屋戸の神話では農耕の妨げをし、大嘗祭の神聖を汚すなど罪を犯し、さらに天照大神(あまてらすおおみかみ)を岩戸 隠れさせるという凶暴な存在であるために高天原から追放され、出雲に下った。

☆出雲では、八岐大蛇(やまたのおろち)を退治して、クシナダヒメを娶っているのは、水霊に奉仕する女神との婚姻により豊饒神(ほうじょうしん)となった事を意味すると されている。その子イタケルノカミと新羅に渡り、樹木、樹種を持ち帰り、植林の道を教えている。暴風神、農神、疫神として信仰され、氷川神社、八坂神社などに祀られている。

☆境内の後ろの山林は、「宮山」と呼ばれる太古よりの樹林で、特に 楠、ホルトノキ、クロガネモチ等の常緑樹が中心で、近辺でよく見かけるアカマツ、クロマツ等の混成の樹林ではない。これは、紀北地方の昔の面影を残している代表的なもので、貴重な森林である。 

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