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マルセル・デュシャン
《皮肉を込めて》
 
石川虚舟著
デュシャンの秘密
 
内丹理論
 

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マルセル・デュシャン
《皮肉を込めて》 1959
 
⇒ 石川虚舟 《マルセルの頬》(薔薇は命) 2010
 
 
 
緘舌気
以含眼光、凝耳韻、調鼻息、緘舌気、
是為和合四象。

眼光を包み込み、耳にする音韻を凝結させ、鼻の呼吸を調え、 舌の発声を封じると、ここに四象が和合する。
  ⇒ 張伯端 『金丹四百字』 序(以含眼光)
 
マルセル・デュシャンの左の作品(1959)には、下部に英語で[ with my tongue in my cheek ]と記されている。
それは慣用句として[ 皮肉を込めて ]の意味になる。
 
デュシャンは、口にクルミの実を込めて、頬の石膏どりをする。
クルミの硬い殻は内部の種を守るが、石膏もまたデュシャンの舌気を固く封印する。
 
在世中、デュシャンが封印し続けた秘密とは、1911年以後の彼の作品典拠である。
それは『易経』、『老子』、『荘子』、そして
道教の「内丹理論」であった。
 
  【四象】 (Four forms) tr. by Thomas Cleary
    震  thunder = 真性  true essence
    兌  lake = 真情  true sense
    坎  water = 真知  real knowledge
    離  fire = 霊知  conscious knowledge