石川虚舟
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 玄学 
岡倉天心と道教
 
 
長谷川等伯
《陳希夷睡図》(部分)
七尾美術館蔵
 
三教総合

宋学

養生術
 
 
陳摶  (ちんたん, 871~989)     ⇒  「順行と逆行」
  西嶽の華山に陳摶という処士がいた。・・・   『 水滸伝 』 (引首)
字は図南、扶揺子と号す。
北宋の太宋から、
希夷 先生の号を賜る。
玄学の奥義を探り、 呂洞賓 らと交わる。
「睡功」(左図)に長じ、「睡仙」として世に知られる。
内丹理論 を系統的に解明し、儒仏道三家の学説を易学のなかで融合させ、「先天易学」を創立。
陳摶の「先天の学」は北宋の邵雍(しょうよう)に伝えられ、 朱子の『周易本義』掲載の『伏羲六十四卦方位図』が制作される。
【参照】 高田淳著『易のはなし』、岩波新書、p.24~30、1988
 
したがって、宋学(別称は新儒学、程朱学、日本では朱子学と呼ばれる)の系統では、「先天八卦方位図」と「陳摶の「太極図」(陰陽魚)が使用される。

「先天八卦方位図」と陳摶の「太極図」(陰陽魚)
    
「先天図」は17世紀にヨーロッパに伝わり、その二進法の原理がライプニッツを驚愕させた。
陳摶の「太極図」(陰陽魚)は、陰陽二種の力が一方が盛んであれば他方は衰え、止まることなく運動し、 それによって世界の変化発展の過程が引き起こされることを生き生きと表している。 これが陳摶の傑出した思想の結晶である。
【参照】 李遠国著『道教と気功』、人文書院、p.315~317、1995
 
⇒ 石川虚舟 《後天八卦方位図》
 
 

富岡鉄斎
 《陳希夷僊窩図》 1920
⇒  部分図
清荒神清澄寺蔵
 
⇒ 石川虚舟 《石庭内経図》