体調管理の豆知識

 現代はストレス社会といわれていますが、仕事に追われて不規則な生活や、人間関係による軋轢など私たちの生活にはいつもストレスと隣り合わせ。そんなストレスや不規則な生活に起因する体調不良など、今日では健康管理が非常に難しいものとなっているのではないでしょうか。ここでは色々な症状における健康管理の対処法を紹介していますので、参考にしていただければ幸いです。

ビタミン
アミノ酸
ミネラル その他の栄養素
野菜についての栄養素     

目次
疲れがなかなかとれない時 イライラして落ち着かない時 貧血気味の時
胃の調子が悪い時 便秘を改善したい時 肌が荒れる時
風邪をひきやすい人 食欲がでない時 二日酔い、悪酔いをした時
目が疲れている時 抜け毛が多い時 物忘れが激しい時
血圧が高い時 動脈硬化が気になる人へ 肥満が気になる時
骨を丈夫に保つためには 自分の歯を健康に保ちたい 更年期の症状を軽くしたい
ガンを予防するためには                    

< 疲れがなかなか取れない時 >

 疲れが取れない理由は色々な原因が考えられます。睡眠不足や不規則な生活習慣を続けていると、体のリズムが悪くなって疲れがたまってきたり、仕事や人間関係におけるストレスからも体の変調をきたすこともあります。まず、体調を整えるためにはそういった生活習慣を見直さなければなりません。体調を整えることが疲労回復につながるからです。毎朝、定刻の時間に起きる習慣をつけ、しっかりと朝ごはんをとるようにするだけで、体内時計(体内時計には頭と体のふたつがあり、これがバラバラだと体調不良の原因になります)が正常にもどり、便通が整って体調を改善させることにつながります。まずは不規則になっている生活のリズムを変えることを心がけましょう。
 また、体の内側から疲れをとるために、疲れに対処する栄養面も考えなくてはなりません。
 肉体的な疲労を感じるときは、筋肉の中に疲労素とも呼ばれる「乳酸」がたまっています。乳酸はいってみればエネルギーの燃えカスでこれを分解するにはビタミンB1が必要です。ビタミンB1が不足するとちょっとしたことですぐに疲れたり、いつまでも疲れがとれなくなったりするのです。豚肉や大豆などにはビタミンB1が豊富なので疲れがなかなかとれない時には、こういった食材を積極的に食べてビタミンB1を補給しましょう。そして、こういった食材には、にんにく、ねぎ、にらなどアリシンを含む食品と一緒に食べれば、、アリシンによってビタミンB1の吸収が促進されいっそう効果が期待できます。また、アリシンには抗菌作用もありますから、疲れがたまって免疫力が落ちているときにも有効に働きます。
 また、ビタミンB1のほか、柑橘類のような酸っぱい果物や梅干し、食酢などに含まれるクエン酸も乳酸の分解に力を貸します。運動をした後の喉の渇きには、レモンの絞り汁を入れた水や、果汁100%のオレンジジュースなどを飲めばただの水よりも疲労の回復が早くなります。
 そのほか、唐辛子などを使ったピリ辛料理などもおすすめです。辛味成分として含まれているカプサイシンが、疲れをとってくれると考えられているからです。もちろん、疲労回復のためには、御飯、パン、麺などエネルギー源になる炭水化物や、筋肉を作る良質のたんぱく質などの補給も必要です。
なお、疲れたときは甘い物を食べれば良いとよくいわれますが、これは甘い物は短時間に血糖値を上げ、エネルギーに変わるためです。一時的な疲労回復には効果があるかもしれません。

< イライラして落ち着かない時 >

 イライラしたり憂鬱な気分になる原因はなんといってもストレスでしょう。ストレスが原因で自律神経に異常をきたして、手足のしびれや、頭痛、腹痛など色々な症状がでることもあります。まずはその原因となっているストレスを解消することが何よりも大切です。
 とはいえ、現代社会においてはストレスとはきってもきれない関係です。こういったストレスにはどういうふうに対処すればよいのでしょうか。一番大切なことはそのストレスの原因となっているもの(仕事や人間関係などの悩み、その人のおかれている生活環境からくる不安など)をとりのぞいてやることですが、栄養素の面でも考える必要があります。
 ストレスが加わると、ストレスから体を防御するために副腎の働きが高まります。そして、副腎皮質ホルモンの分泌とともに、ビタミンCの消耗が増えてしまいます。ビタミンCの所要量は1日50ミリグラムとされていますが、ストレスの多い人はその何倍も補給しなければ、消耗のスピードに追いついていけません。積極的にビタミンCをとることが大切です。
 加熱すると壊れやすいビタミンCは生で摂るのが理想です。ビタミンが豊富な果物を定期的にとるように心がけましょう。副腎皮質ホルモンは、たんぱく質も消耗しますから、たんぱく質も不足しないよう注意してください。
 また、カルシウムが不足すると、神経の興奮が高まってイライラしやすくなることが分かっています。したがって、牛乳や乳製品を使った料理を食べたり、海藻や大豆製品を積極的に摂取するように心がけましょう。カルシウムは、青背の魚、レバー、キノコなどカルシウムの吸収を助けるビタミンDの豊富な食品と組み合わせて食べるといっそう効果が期待できます。また、体に日光を浴びるだけでも、体内でビタミンDがつくられます。日光を目から吸収すると夜の睡眠を促す働きもありますので、適度に日光に当たることも大切です。
 なお、イライラして寝付けないという人には眠る1時間ほど前に暖めた牛乳をとると良いといわれています。牛乳には、睡眠を誘うオピオイド・ペプチドという成分が含まれているからです。

< 貧血気味の時 >

 貧血は鉄や銅の不足が原因で起こる鉄欠乏性貧血と呼ばれるものが最も多い貧血といわれています。
 特に男性よりも女性に貧血が多いといわれていますが、、その理由は月経によって鉄分を失うことが原因です。鉄分は血液中の成分であるヘモグロビンを作る働きがあるので、鉄分が不足すると貧血になるというわけです。また、お茶の成分が鉄分を壊すということも分かってきており、鉄分の補給が少ない状態で、あまりお茶を飲みすぎると貧血になるともいわれています。
 貧血になると疲れやすくなったり、ちょっとした事で息切れやめまいがしたりする症状がでてきます。その他、顔色が悪くなる、肌の潤いやハリが失われる、髪の毛に艶がなくなるなど、美容の面でも悪影響が出てきます。
 貧血の大部分を占める「鉄欠乏性貧血」は、食物から鉄を補給することで、かなり改善が期待できますので、貧血気味の人は積極的に鉄分の補給を心がけましょう。
 ところで、鉄には、レバーや肉、魚肉、貝類など動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と海藻、緑黄色野菜、大豆など植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」があります。体に吸収されやすいのは前者で、ヘム鉄の吸収率は非ヘム鉄の数倍といわれています。貧血の予防や改善に有効な食品の一番手にレバーがあげられるのは、鉄の含有量と吸収率の両面で秀でているからです。しかし、植物性食品に含まれる非ヘム鉄も、たんぱく質、ビタミンC、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、銅などを組み合わせると吸収率がグンとアップします。

< 胃腸の調子が悪い時 >

 現代社会においてはストレスや不規則な生活習慣が原因で胃腸の調子が悪くなる人も多いでしょう。
 胃腸の調子が悪くなると、体も気力も萎えてしまい、食欲もなくなってしまいます。だからといって食事を抜いてしまったりすると、胃腸にかかる負担はますます大きくなって症状を悪化させることにもつながります。
 食生活ではまず第一に、1日3食時間を決めて、規則正しく食事をとることを心がける必要があります。一度に量を食べられない場合は、温めた牛乳や、チーズなどを間食にとって栄養を補給しましょう。
 なお、お腹の調子を整える食品の代名詞にヨーグルトがありますが、下痢がひどい場合はヨーグルトを食べるのは控えた方がよいでしょう。その理由はヨーグルトに含まれる栄養素が下痢を引き起こしている悪玉菌の栄養源にもなるからです。ふだんの食生活でヨーグルトを食べるぶんには善玉菌を増やしてくれるので整腸作用が期待できますから、下痢が治まってから食べるとよいでしょう。
 また、胃腸の調子があまりよくない時はゆっくりとよく噛んで食べることも大切です。噛めば噛むほど、胃腸の働きが活発になるからです。
 栄養的にはバランスがとれていることが基本ですが、とくにしっかりと摂りたいのはたんぱく質です。たんぱく質はスタミナの源になる栄養素で、胃粘膜の防御能力を高めるためにも必要です。脂肪分の多い肉や魚は胃腸に負担がかかりますから、たんぱく質の補給には、赤身肉、鶏のささみ、白身魚、豆腐、納豆、卵、牛乳、乳製品などの食品が良いでしょう。
 そのほか、胃粘膜を丈夫にするビタミンAやビタミンC、消化液の分泌を促進して胃腸の働きを活発にするビタミンB2も不足しないように注意してください。改善にはキャベツなどに含まれるビタミンUも有効です。

< 便秘を改善したい時 >

 食事をとったりとらなかったりといった生活習慣を続けていると、頭と体の体内時計のバランスが崩れてしまい、体の調子が悪くなって便秘を引き起こす原因になります。まず、そういった生活習慣を改善することが重要です。
 また、便秘には、腸管自体の病気が原因になっている「器質性便秘」などもありますが、最も頻繁にみられるのは腸の働きが弱くておきる「弛緩性便秘」です。
 弛緩性便秘は、多くの場合、腸の蠕動運動が活発になるように仕向けることで改善することができます。食事の面においては食物繊維の摂取を心がけることが大切です。
 食物繊維が多く、便秘に有効な食べ物としてはさつまいも・グリンピース・里芋・空豆・ともろこし・まいたけ・れんこんなどの野菜があげられます。
 なお、食物繊維をたくさんとると、便と一緒に、本来、体に吸収されるべき量の栄養素が吸収されずに排出されることがあります。それについては注意が必要です。また、腸の働きが強すぎて起こる「けいれん性便秘」は食物繊維の多量摂取は逆効果になりますので気をつけてください。
 便秘の予防、改善にはヨーグルトなどの発酵乳に含まれる乳酸菌(ビフィズス菌)も有効です。整腸効果によって便秘を防いでくれます。
 油脂類も脂肪酸となって腸を刺激し、排便を促してくれる効果が期待できます。また、水分をたくさん取るようにするのも良い方法です。便が柔らかくなり便通がよくなるからです。そのほか、便秘の悩みを解消するためには、排便のリズムを取り戻す努力が必要です。
 毎日、決まった時間に起床して、朝食をしっかりと食べるようにして、そのあと必ずトイレに行くことを習慣づけましょう。朝はいちばん便意を感じる時ですし、食事をすると腸の運動が活発になって結腸にとどまっていた便が直腸に押し出されやすくなります。つまり、朝食後は排便のための条件が整っているわけです。
 また、適度な運動も大腸機能を活発にして便通を促してくれます。腹筋が弱くてスムーズに押し出せないといった人は、腹筋運動をして腹筋を鍛えると良い効果がもたらされるかもしれません。

< 肌が荒れる時 >

 睡眠不足によって肌が荒れるといったことがよくいわれていますが、その理由は夜の睡眠によって皮膚の細胞分裂が活発になるからだといわれているからです。とくに、夜の10時から2時までの間が皮膚の細胞分裂がより活発になるといわれています。ですから、昼間の睡眠ではなく夜の睡眠が重要なわけです。夜更かしを控えて早寝、早起きを心がけましょう。
 また、美しい肌を保つためには栄養面でも考えなくてはなりません。まず第一に必要な栄養素はたんぱく質です。肌は、ケラチンというたんぱく質によって作られているのがその理由です。
 食事でたんぱく質をどんどん補給すると、新しい皮膚細胞が次々に生まれ、肌はみずみずしく保たれます。不足してしまうと肌はカサカサになり、ハリや艶がなくなってしまいます。また、細菌感染に対する抵抗力も弱まるため、にきびや吹き出物ができやすくなります。
 動物性食品や大豆、大豆加工品など良質のたんぱく質を積極的にとるように心がけましょう。また、ビタミンB群の一つであるパントテン酸やレシチンと一緒にとると、たんぱく質の代謝が促され、いっそう効果的です。パントテン酸はナッツ類、大豆、魚、レバーなど、レシチンは卵黄や大豆に豊富に含まれています。
 ビタミンの中にも、肌と密接な関係を持っているものがたくさんあります。ビタミンAは、皮膚の粘膜の形成に欠かせない栄養素です。不足すると、乾燥肌になったり、くすんだ肌になったりします。抵抗力が弱まりにきびや吹き出物ができやすくなります。
 なお、ビタミンAは過剰にとりすぎると食欲不振や頭痛、神経過敏などの症状がでることがありますが、ビタミンAの前駆物質であるカロテンは体内で必要な分だけビタミンAに変わるので過剰にとりすぎても害はないといわれています。ビタミンAの補給には薬剤などではなく、カロテンの豊富な緑黄色野菜などから補給するようにしましょう。
 ビタミンB2には、皮脂の分泌をコントロールする働きがあります。不足してしまうと、皮脂の分泌が低下して、肌が乾燥しやすくなります。
 ビタミンB6も、皮膚疾患の予防に重要な働きをします。不足すると皮脂腺の働きが弱まり、目や口の周りに皮膚炎を起こしやすくなります。
 ビタミンCは肌を白くする「美容のビタミン」として知られていますが、丈夫な皮膚細胞を生成するためにも必要です。不足すると肌から潤いやハリが失われたり、シワやソバカスができやすくなります。また、ビタミンCはコラーゲンの合成にも大きな働きをします。
 「老化防止のビタミン」といわれるビタミンEには強い抗酸化作用があり、細胞や粘膜の酸化を防いでくれます。加齢による肌の衰えやシミを防ぐためには不可欠なビタミンといえるでしょう。
 肌は血液の循環が悪くても乾燥してカサついてきます。便秘、胃腸のトラブル、貧血などが原因で肌が荒れることもあります。つまり、肌は体全身の健康を測るバロメーターとなるわけです。たんぱく質や先にあげたビタミンはもちろんですが、各種ミネラルや食物繊維なども不足しないように注意しましょう。

< 風邪をひきやすい人 >

 いくら健康に気をつかっていても風邪をひきやすい人もいれば、それほど健康には気をつかっていないのにあまり病気にならない人もいます。風邪をひいてしまうと体がだるくなったり、食欲がなくなったりといった、色々な症状が現れて非常につらいものです。
 風邪をひきやすい人が、そういった体質を改善するためには適度な運動によって体力をつけたりすることも大切ですが、バランスのよい栄養素を補給することも重要です。
 まず、第一に、ビタミンA、ビタミンC、たんぱく質を十分にとって、抵抗力をつける必要があります。ビタミンAは粘膜の形成に欠かせません。不足すると、鼻、喉といった呼吸器の粘膜が乾燥して、風邪のウイルスが進入しやすくなります。レバーやニンジンなどのビタミンAが豊富な食材を積極的に食べましょう。
 風邪の予防にはビタミンCも不可欠です。ビタミンCには風邪の原因であるウイルスに対する抵抗力を高める働きがあるからです。風邪をひきやすい人、また風邪の流行る季節にはビタミンCをたくさん補給することを心がける必要があります。
 (風邪をひいてしまった場合において、ビタミンCは回復を早めてくれる効果が認められるが、風邪の予防に関してはあまり効果が期待できないという否定的なデータが多いともいわれています)
 そのほか、体力の低下によっても風邪をひきやすくなりますので、基礎体力をつけるために適度な運動とたんぱく質を摂取することも重要ですから、日頃からたんぱく質の不足にも注意してください。
 運悪く風邪をひいてしまったときは、ひきはじめのケアが大切です。食事では栄養価が高くて消化がよく、体が芯から温まる料理が一番の薬になります。体が温もると、血液の循環が良くなって粘膜の修復が早くなりますし、免疫力も高まります。発汗作用のあるネギ、しょうが、にんにく、にら、しそなどもお勧めです。

< 食欲が出ない時 >

 食欲不振には色々な要因があげられます。風邪などの体調不良、運動不足、暑さや仕事、人間関係によって生じるストレス、情緒不安など、あらゆることが食欲不振の原因になります。食欲を取り戻すためにはまず、その要因を取り除くことが一番重要です。また、食欲がないときは、さっぱりとした麺類など、簡単な食事ですませてしまいがちですが、これでは体力の低下を招いてしまい悪循環です。食生活では少しずつでも、色々な食品からバランスよく栄養を摂ることを心がけるようにしましょう。
 栄養素の中でも、特に意識して摂取してほしいのは、ビタミンB1やビタミンB2です。ビタミンB1やビタミンB2が不足すると、ますます食欲不振に陥りますから、不足しないように心がけましょう。ビタミンB1は豚肉、種実類など、ビタミンB2はレバーや卵、緑黄色野菜に豊富です。青背の魚やうなぎには両方がたくさん含まれています。
 食欲がないときは、目や香りなどで食欲中枢を刺激するのも一つの方法です。酢、梅干し、柑橘類などの酸味は胃液の分泌を促し、食欲を増進させてくれます。クエン酸によって体内の疲労物質の分解も助けられますから、夏バテ気味で食欲が落ちている時には特に有効です。また、わさび、カレー粉、胡椒などのスパイスも、消化液の分泌を促す効果があり、食欲増進に役立ちます。パセリ、青じそなどの香草は、香りや彩りの良さで食欲を刺激してくれます。

< 二日酔い、悪酔いをした時 >

 酒は百薬の長とも、百毒の長ともいわれていますが、本当に体に良いのはごく僅かの量だといわれています。しかし、お酒を飲みすぎて頭痛や吐き気を催し、あとから後悔する、なんていうこともしばしばあるでしょう。また、毎日飲みすぎるとアルコール中毒にもなりかねません。お酒とは上手に付き合いたいものです。
 お酒に含まれるアルコールは肝臓で分解、処理されますが、肝臓の処理能力を超えるアルコールがはいると、分解の過程で出てくるアセトアルデヒドが血中に増え、頭痛、吐き気といった不快な症状が現れてきます。最低でも、週に1,2日はお酒を飲まない「休肝日」を作ることが重要です。(本当は週3日の休肝日を作ることが理想とされ、週に1,2日では肝臓に負担がかかり、長い年月の間、飲酒を続けると肝臓を害するという研究結果も出ている)
 二日酔い、悪酔いをしやすいという人は、良質のたんぱく質をしっかりとって、日頃から肝臓の働きを高めておくことが大切です。たんぱく質の吸収を助けてくれるビタミンB6、肝機能を高める効果の高いタウリンなどを摂ることも、お酒に強い肝臓作りに役立ちます。タウリンは海産物に多く含まれています。
 二日酔いや悪酔いをしてしまった時は、まず、水分の補給を心がけることです。この場合、ただの水より、お茶で水分を補給した方が不快な症状はさらに早く緩和されます。お茶にはカフェインやタンニンが含まれているからです。
 また、昔から、飲みすぎには大根おろしや柿がよいとか、シジミの味噌汁が良いなどといわれますが、これは栄養学的にも理にかなっていると考えられます。(柿は飲む前に食べるほうが、悪酔いをしない効果がはるかに大きいというデータもあります)大根や柿に含まれるビタミンC、シジミに含まれるタウリンが、弱まった肝臓の働きを良くする可能性があるからです。特にシジミは普段から摂取することで肝臓を健康に保つ働きが大きいことが分かっています。また、果物には、アルコールの分解を助ける果糖も含まれています。
 なお、お酒に強いということと肝臓が丈夫であるということとは違いますから、飲みすぎには十分に注意が必要です。肝臓を悪くする人の大半はお酒に強い人というデータもあります。

< 目が疲れている時 >

 今日ではパソコンやテレビゲームが広く普及しており、職場でパソコンをつかったり、自宅でインターネットやテレビゲームをやったりと、目を酷使する現代人には眼精疲労で悩む人が多いことでしょう。
 目の疲れは放っておくと、頭痛や肩こりといった症状を招くこともあります。目が疲れたと感じた時は、目を休めることが一番の薬になります。また、サングラスなどで紫外線をカットするのも、目の疲労防止に効果があるといわれています。そして、食事では目に必要な栄養素が不足しないように注意しましょう。
 目の健康を守る栄養素としてまずあげられるのはビタミンAです。不足すると、目が疲れやすくなるばかりでなく、目の角膜や粘膜が侵されて、角膜乾燥症(ドライアイ)や視力低下、目の充血などがみられるようになったり、明るいところから急に暗いところに入った時に、なかなか対応できなくなったりします。レバー、うなぎ、緑黄色野菜を積極的にとることが大切です。
 そのほか、疲れ目の予防、改善には次のような栄養素も必要です。レバー、卵黄、魚介類、大豆製品などに含まれているビタミンB2は、目の粘膜を正常に保つ働きをします。不足すると、目が疲れやすくなるほか、目が充血する、目が痒くなる、涙が出る、弱い光を眩しく感じるといった症状もでてきます。
 また、肉類、魚、卵、大豆製品など、良質のたんぱく質が豊富に含まれている食品をとることも大切です。レンズの働きををする水晶体をはじめ、目の主要部分はたんぱく質でできているからです。視神経の働きを高めるビタミンB1、白内障を予防するといわれるビタミンCなども、多めに摂取することを心がけましょう。

< 抜け毛が多い時 >

 抜け毛が多くて悩んでおられる方も多いと思いますが、抜け毛が多くなる原因は色々と考えられます。
 頭髪の数はおよそ10万本で、それぞれの寿命は2年から7年、1日平均50から100本くらいが抜け替わるといわれています。脱毛はいわば自然現象なのですが、抜け毛が多すぎて、髪の成長のスピードがそれに追いついていけないというのは問題です。その原因としてはホルモンの影響、そして、毛根部の栄養障害が考えられます。血液の循環が悪くなり、毛根部まで十分な栄養が運ばれなくなると抜け毛が多くなるばかりでなく、髪が細くなったり、髪がぱさついたり、また、髪に艶がなくなったり、白髪が増えるといった症状がでてきます。
 ヘアートニックや頭皮をよくマッサージするなど、外側からのケアだけでは髪の健康は維持できません。内側からも髪にしっかり栄養を与えることが大切です。髪のコンディションを整えるために有効な食品としてよく知られるものに、のり、ひじき、昆布、ワカメ、寒天といった海藻類があります。これらには髪の成長に欠かせないヨウ素が豊富に含まれています。
 また、たんぱく質も必要です。毛髪は、ケラチンという硫黄分を含んだたんぱく質でできているからです。さらに、たんぱく質や糖質の代謝に関与するビタミンAやビタミンB群、血液の循環を良くするビタミンEなども欠かせません。ストレスによる抜け毛を防ぐためには、ビタミンCの不足にも注意が必要です。海藻類には色々なビタミンが含まれており、海藻と肉、魚、卵、牛乳などの良質たんぱく質食品を組み合わせたバランスの良い食事が、ふさふさとした美しい黒髪を保つためのポイントです。
 髪のトラブルで、抜け毛とともに気になるのが白髪でしょう。白髪を防ぐための食事も基本的には抜け毛予防の食事と変わりませんが、特に必要とされる栄養素は、精製度の低い穀類(玄米、胚芽米、ライ麦パンなど)や魚介類などに含まれるセレン、ゴマや貝類などに豊富な亜鉛、ヨウ素などの、髪の色の元になるメラニン色素を作る働きをするミネラル類です。

< 物忘れが激しい時 >

 いつまでも若くあり続けていたいと願うことは誰しも思うところですが、老化現象というのは誰しも防ぐことはできません。しかし、老化のスピードを遅らせることはできるのです。
 人の名前などがすぐに思い出せないといった物忘れが激しいというのは、脳の老化によってその働きが鈍ってきた証拠です。頭をどんどん使うようにし、また、食事を工夫して、脳に刺激を与えて老化のスピードを少しでも緩やかにしなければなりません。
 栄養素の面でいうと、魚の油に多く含まれる不飽和脂肪酸のDHAやEPA(IPA)が重要なポイントとなります。特にDHAが不足すると、脳の中での情報伝達がスムーズにいかなくなり、記憶力が低下するといわれています。抗血栓作用の高いEPAは、脳血管障害が原因のボケを予防する効果も期待できます。
 DHAやEPAはイワシ、鯖、秋刀魚、ブリ、マグロなどの青背の魚に豊富ですが、白身の魚でもかまいません。コンスタントに魚料理を食べることを心がけましょう。魚の油が無駄なく摂取できるマリネ、汁物などが理想的です。なお、DHAやEPAをたくさん摂る時は、酸化防止のために、抗酸化作用を持つビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなども多めに摂るようにしたほうが良いかもしれません。
 そのほか、脳のエネルギー源となるブドウ糖を完全燃焼させるためには、ビタミンB1をはじめとするビタミンB群の補給も不可欠です。
 また、神経細胞を保護するレシチンも、脳の老化防止に役立つといわれています。
 脳細胞の主成分はたんぱく質ですから、脳を活発に働かせるためには、たんぱく質、特にアミノ酸のひとつであるグルタミン酸も必要です。レシチンは卵黄に、グルタミン酸は海藻などに多く含まれています。大豆や豆腐、納豆、高野豆腐、ゆばといった大豆加工品は、レシチンとグルタミン酸の両方が含まれています。

< 血圧が高い時 >

 高血圧の原因としては、腎臓やホルモンの病気、肥満、ストレス、遺伝など、色々な要因が考えられますが、その中でも塩分の摂りすぎは高血圧の大きな要因となっています。
 食塩摂取量を減らした食事で血圧が改善された例は多々あります。血圧が高い人は塩分を控えることを心がけてください。インスタント食品や肉の加工品、魚肉練り製品などには以外に多くの塩分が含まれているので気をつけましょう。また、アルコールを控えるだけで血圧が下がることも明らかになっています。血圧の高い人は飲酒もほどほどに心がけましょう。
 栄養素の面でいえば、カリウムを多くとることが大切です。カリウムには過剰になったナトリウムの排泄を促してくれる働きがあるからです。
 カリウムは果物にも豊富ですが、果物は食べ過ぎると肥満を招くおそれがあります。その点、野菜は安心です。塩分の摂りすぎにつながるとして敬遠されがちな味噌汁も、イモやニンジン、大根、葉野菜などを具としてたくさん入れれば、逆に減塩効果が期待できます。汁が少なくなる分味噌の使用量が控えられる、野菜に含まれるカリウムがナトリウムを体外に持ち去ってくれるなどがその理由です。
 また、カリウムのほか、タンニンや食物繊維なども高血圧に有効な成分といわれています。これらの栄養素が豊富で高血圧の改善が期待できそうな食材としては、あさつき・あしたば・オクラ・トマト・ほうれん草・玉ねぎ・ニンジンなどの野菜類や、さつまいも・さといも・たけのこ・エリンギ・しいたけ・まいたけなどの食材があげられます。
 そのほか、血管を丈夫にするためのたんぱく質も欠かせません。たんぱく質に含まれているある種のペプチドには、血圧上昇を抑える効果もあります。昆布、ごま、緑黄色野菜、魚介類に豊富なマグネシウムも、毛細血管を広げ、血圧を下げる効果があるという報告があります。

< 動脈硬化が気になる人へ >

   動脈硬化とは、血液中の脂肪分の一つであるコレステロールが動脈の内膜に蓄積し、動脈壁が弾力を失って硬く、もろくなる状態をいいます。
 動脈硬化が厄介なのは自覚症状がないことです。放置しておくと知らないうちに進行して、脳卒中、心筋梗塞など突然死を誘発するおそれがあります。
 歳をとるにつれて進む動脈硬化は、一種の老化現象でありますが、何の手立てもないわけではありません。現れ方には個人差があり、高齢でも若い人に負けないくらいしなやかな血管を維持している人もいます。心がけ次第で進行を遅らせることはできるのです。
 どうして、動脈硬化になるのかというと、それには活性酸素が大きく関与しています。動脈硬化の源となるのは紛れもなくコレステロールです。ただし、すべてのコレステロールが動脈硬化の原因になるわけではありません。善玉と呼ばれるHDLは、血管の壁に溜まっているコレステロールを取り除いて肝臓に運び、処理する役割を果たしています。つまり、動脈硬化を防ぐ働きをしてくれるのです。
 動脈硬化を引き起こすのは、LDLに含まれるコレステロールです。「悪玉」と呼ばれるゆえんですが、実はLDLそのものは決して悪玉ではないのです。ふだんはコレステロールが必要なところに(主に肝臓から動脈の内側にある細胞に)運ぶという重要な役割をしています。
 LDLが悪玉として働くのは、活性酸素によって酸化されたときです。コレステロールを運ぶ途中で活性酸素と出会い、酸化されて変性LDLになると、コレステロールを必要な場所に取り込むことができなくなり、行き場を失って、動脈の血管壁内に沈着してしまうのです。
 動脈硬化のメカニズムからその進行に歯止めをかけるためには、LDLを酸化して本物の悪玉に変える活性酸素への対策が必要なのです。活性酸素を抑える能力を持っている物質といえば、ポリフェノール、ビタミンE、ビタミンC、βーカロテンなどに代表される抗酸化物です。
 動脈硬化、さらに動脈硬化を原因とした脳卒中、心臓病などは、抗酸化作用の強い食べ物を積極的に食べることによって、かなり予防ができると考えられます。
 食生活では高脂肪食、高エネルギー食を改善することも大切です。動脈硬化を促進する因子は数多くありますが、その中でも最大のリスクといわれているものは高脂血症です。高脂血症とは、血液の中に含まれる脂肪(コレステロールや中性脂肪)が増加した状態をいいます。
 高脂血症から動脈硬化、さらに脳卒中、心臓病という悪い流れを断ち切るためには、動物性脂肪や摂取エネルギー量を制限して適性体重を維持して、まずは高脂血症にならないことが大切なのです。中性脂肪が高めの人は、中性脂肪を増やすアルコール、甘いもの、果物なども控える方が良いでしょう。
 では、動脈硬化を防ぐにはどんな食事が良いのでしょうか。それは魚や大豆製品、野菜を中心とした昔ながらの日本食です。魚や大豆製品には、血管を丈夫に保つために必要な良質なたんぱく質がたくさん含まれています。
 EPA(IPA)やDHAの豊富な魚には、血栓を予防する効果も期待できます。さけ、鯛など、身や皮の赤い魚には、抗酸化作用を持つアスタキサンチンという物質も含まれています。大豆については、大豆たんぱくがコレステロールを下げること、イソフラボンが抗酸化に働くことも分かっています。野菜には、活性酸素を撃退してコレステロールの変性を防ぐビタミンCやβ−カロテン、ポリフェノール、ケルセチン、コレステロールを体外に排出する食物繊維など、動脈硬化に有効な成分が大変豊富に含まれています。
 調理のうえでは植物油の使い方がポイントとなります。オリーブ油には、抗酸化作用の強いビタミンEが豊富で、善玉のHDLコレステロールを維持したまま、悪玉のLDLコレステロールだけを下げる作用があります。胡麻油には、セサミノールという抗酸化物がたくさん含まれています。カロリーオーバーには注意して調理しましょう。
 その他、動脈硬化を予防、改善が期待できる食材としては、アスパラガス・クレソン・しいたけ・しゅんぎく・しょうが・玉ねぎ・トマト・ナス・にがうり・ニンジン・ピーマン・などがあげられます。

< 肥満が気になる時 >

 精神的なストレスや運動不足なども肥満の原因になりますが、肥満の一番の原因となるのは何といっても食べ過ぎによるところが大きいでしょう。運動などで消費するエネルギー以上に食事でエネルギーをとると、余分なエネルギーが体内でどんどん脂肪に作り変えられ、皮下に蓄積されて肥満を招くのです。
 ダイエットで大切なことは、エネルギー量は減らしても、たんぱく質、ビタミン、ミネラルはきちんと確保するということです。特にビタミンB2やビタミンB6は効率よく体の脂肪を燃焼させ、ダイエットを側面からバックアップしてくれる効果が期待できます。レバーや牛乳などで積極的に摂るようにしましょう。なお、たんぱく質はひれ肉やもも肉、鶏のささみ、白身魚、貝、タコ、イカ、豆腐をはじめとるす大豆製品を中心に摂取することをお勧めします。
 ダイエットには色々な方法が知られていますが、筋力トレーニングがかなり効果的だといわれています。筋肉はエネルギー消費量が大きいため、筋肉をつければ太りにくい体質となるわけです。無理な食事制限によるダイエットは脂肪も落としますが、筋肉も落ちてしまうのです。そのためいったん痩せても筋肉が落ちている分、太りやすい体質となっており、リバウンドが起こりやすくなります。体重の落ち方だけを比べれば、食事を取らないほうが体重が落ちるのですが、(食事を取らなければ脂肪と筋肉両方が落ちるが、筋力トレーニングでは筋肉が付くため)栄養バランスが悪くなり、健康を損なう原因となり危険です。一方、筋力トレーニングは脂肪がかなり燃焼され筋肉もつくため、栄養バランスのよい食事をとりながら、太りにくい体質を作ることができる理想的なダイエットといえるのです。健康を保ちながらダイエットすることを心がけましょう。
 それから、一日に食べる総量が同じなら回数を増やして食べる方が太らないといわれています。逆にいうと、きちんと1日に3回の食事をとるよりも、朝食を抜いたりして1日に2回しかとらない方が太りやすいのです。その理由は食べる回数が少ないと、食事と食事の間の時間が長くなるので、体がそれに対応して、できるだけ栄養を体内に蓄えようとするからです。
 無論、回数を増やしても1日に食べる総量が増えてしまっては肥満の原因になることはいうまでもありません。
 ちなみに動物実験では好きなだけ食べさせたマウスよりも、食べさせる餌の量を6割ぐらいに減らしたマウスの方が寿命が格段に伸びたという報告もあります。

< 骨を丈夫に保つためには >

 高齢化にともなって骨の目が粗くなって骨がスカスカになる病気を「骨粗鬆症」といいます。骨粗鬆症になると、普通ならなんでもないようなことで簡単に骨折をしてしまう危険があります。
 成人のカルシウム所要量は1日600ミリグラムとされていますが、骨粗鬆症を防ぐためにはそれ以上のカルシウムの摂取を心がける必要があるでしょう。腸管からのカルシウム吸収率は年齢とともに低下しますから、若年から、できれば1日1000ミリグラムを目標にカルシウムを摂取することが理想といえます。
 カルシウムの補給には乳製品を毎日とることが肝要です。牛乳や乳製品はカルシウムの吸収率の良さでも他の食品に勝ります。脂肪やエネルギーが気になる人は、低脂肪乳や、脱脂粉乳(スキムミルク)、カッテージチーズなどを選ぶと良いでしょう。また、乳製品が苦手という人は大豆製品を積極的に食べることをお勧めします。吸収率はやや劣りますが、カルシウムは大豆製品にも豊富です。そのほか、骨ごと食べることができる小魚、桜えび、海藻、小松菜やブロッコリーなどの緑黄色野菜にもカルシウムが含まれています。
 なお、カルシウムだけを補給していれば、骨が丈夫に健康に保てるかというと、それでは不十分です。カルシウムの吸収を促進するビタミンDや良質のたんぱく質も同時にしっかりと摂取することが大切です。ビタミンDは日光浴でも体内で作られることが知られています。適度に日光を浴びることを心がけましょう。
 また、腸管内にアルコールがあると、カルシウムの吸収率は半分くらいに低下するという研究結果があります。カルシウムを効率よく吸収するためにはお酒の飲みすぎにも注意しなければなりません。さらに、骨を丈夫にするためには、運動も欠かせません。運動量が少ないと骨量の獲得につながらないのです。毎日、適度な運動をするように心がけてください。
 また、カルシウムやビタミンDのほか骨粗鬆症に有効な成分としてはリン・マンガン・ビタミンK・大豆イソフラボンなどがあげられます。骨粗鬆症の予防、改善に効果が期待できる食べ物としては、枝豆・こまつな・しいたけ・とうもろこし・にら・モロヘイヤなどがあげられます。

< 自分の歯を健康に保ちたい >

 歯の老化現象として多く見られる歯周疾患は、歯茎に炎症が起き、歯を支えている歯槽骨が壊されていく病気です。初期の歯肉炎の段階では、歯茎に腫れや出血がみられます。歯肉炎がさらに進行して歯槽膿漏(歯周炎)になると、歯茎から膿が出るようになり、やがて歯茎が縮みあがって歯が抜け落ちてしまいます。
 歯の寿命は40年から60年といわれていますが、歯が抜け落ちてしまう原因の半数以上は歯槽膿漏です。歯槽膿漏を予防するためには、歯垢(歯についた食べ物のカス)をためないことが何よりも大切です。正しい歯磨きの習慣をつけ、口の中をいつも清潔に保てるよう心がけましょう。そのほか、歯茎をマッサージして血行を良くすることも大切です。
 なお、歯槽膿漏の主な原因は歯垢ですが、代謝性疾患や内分泌障害によって引き起こされることもあります。糖尿病などがある場合は、その病気の治療を優先させてください。
 健康な歯を長く保つためには食事にも気をつけなくてはいけません。まず、歯の構成材料であるカルシウムとカルシウムを効率良く働かせるための良質のたんぱく質やビタミンDを毎日の食事でどんどん補給して、歯そのものを丈夫にしておくことが大切です。それと同時に、ビタミンCやビタミンKも緑黄色野菜などから十分に摂取しましょう。歯槽膿漏は、血行を促進する効果の高いビタミンCや、止血作用のあるビタミンKの不足で起こることもあるといわれています。
 食べ方としては、とにかくよく噛むこと。歯や歯茎はよく噛むことによって健康を保つことができるのです。なお、タバコの吸いすぎやお酒の飲みすぎは、カルシウムの吸収を妨げますから、健康な歯を保ちたいのならタバコやお酒は自重することが無難です。

< 更年期の症状を軽くしたい >

 更年期による症状は老化にともなって、当然、男性にも現れますが、特に閉経前後の女性には、さまざまな心身の不調によって悩まされます。倦怠感、頭痛、肩こり、腰痛、動悸、顔面紅潮、のぼせ、物忘れ、不眠など、その症状は十人十色で軽重の程度も人によってまちまちです。
 更年期になぜこのような症状が現れるのか、はっきりとした原因は分かっていませんが、卵巣機能の衰退、間脳や脳下垂体の異常、また精神的なストレスなどが関係しているのではないかと考えられています。
 日常生活に支障が出るほどの病的な場合は、専門医による治療が必要ですが、更年期の症状を重くするか軽くするかは、気持ちの持ち方一つで変わることも少なくありません。できるだけストレスを溜め込まないようにスポーツをしたり、自分の好きな趣味を見つけるなど、前向きな生活を心がけることが大切です。
 食生活では、まず、老化防止のビタミン、若返りのビタミンと呼ばれる「ビタミンE」をたくさん摂取することをお勧めします。自律神経を安定させる、ホルモン機能を調整する、生体機能をコントロールする、活性酸素から体を守るなどの働きがあるビタミンEは、更年期の諸症状の改善にも有効と考えられています。なお、ビタミンEは、錠剤などでも市販されていますが、医師の処方なしで多量に服用していると、過剰症が心配されますので、できるだけ食品からとるようにすることが大切です。
 ビタミンEが豊富な食材としては植物油・ナッツ類・豆類・うなぎなどがあげられます。
 そのほか、ビタミンB1、ビタミンB12をはじめとするビタミンB群も更年期特有のだるさや倦怠感の解消、神経機能の調整などに役立ちます。
 また、カルシウムを積極的に摂ることも肝要です。更年期以降の女性は、エストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌が少なくなり、骨からカルシウムが失われるのを防ぐ力が弱まってきているからです。カルシウムの吸収を助けるビタミンD、骨の芯になるたんぱく質、骨の結合組織を補強するビタミンCなどもカルシウムと一緒にとるようにすると効果的です。

< ガンを予防するには >

 食品の中には細胞のガン化を促す物質を含むものもあれば、逆にガン化を抑える物質を含むものもあります。たくさんの食品を組み合わせた食事を心がけていると、発ガン物質を含むものを食べても、発ガン抑制物質の相乗効果で安全性が高まります。
 マウスの実験で「食事量を60%に制限したマウスは、無制限に食べさせたマウスに比べ、ガン発生頻度が低く、平均寿命も大幅に伸びた」という結果が出ています。また、乳ガンや大腸ガンなどは、脂肪摂取量に比例してリスクが上昇することがわかっています。高エネルギー、高脂肪の食事は改善する必要があります。
 肝臓ガン、膵臓ガン、喉頭ガン、食道ガンなどの発生は、過度の飲酒と密接な関係があるという報告があります。濃いアルコール飲料の飲みすぎには注意するべきです。理想的なのは週に3日の休肝日をつくることです。(飲む量に関係なく週に1〜2日程度の休肝日では、長期的に飲酒を続けていると肝臓に悪影響を及ぼすという研究結果がでている)
 発ガン抑制効果が特に強いとされるビタミンは、活性酸素から体を守ってくれるビタミンA(βーカロテンは必要に応じて体内でビタミンAに変化する)やビタミンC、ビタミンEです。ガン予防のビタミンACE(エース)と呼ばれるこの3っつのビタミンは合わせてとることが大切です。また、食物繊維にも、ガンの予防効果が認められています。ビタミンACEと食物繊維を同時にとることのできる緑黄色野菜は、ガン予防の最たるものといえるでしょう。そのほか、発酵乳に含まれる乳酸菌(ビフィズス菌)、赤ワインなどに含まれるポリフェノール、胡麻油に豊富なセサミノールといった成分も抗ガン化作用が期待できます。
 塩分の濃いものは胃ガン発生の下地を作るといわれています。減塩に努めることは、心臓病や脳卒中といった生活習慣病を予防するうえでも大切です。熱いものも、胃や食道の粘膜を傷つけ、ガンを誘因するといわれてますから注意が必要です。そのほか魚や肉の焼け焦げには発ガン性があると疑われていますので多くは食べないように気をつけてください。
 輸入物のナッツ類やとうもろこしなどから見つかるカビには、強力な発ガン性があり、肝臓ガンなどを引き起こします。カビの生えたもの、古い物は食べないように心がけてください。
 ガンを予防・抑制する働きが期待できる食材としては、あさつき・あしたば・アスパラガス・えのきだけ・エリンギ・蕪・カボチャ・キャベツ・キュウリ・クレソン・小松菜・さつまいも・さといも・玉ねぎ・トマト・ナス・なめこ・はくさい・ピーマン・ブロッコリー・ほうれん草・大豆などがあげられます。