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家族の心の問題



家族による心理的虐待を
受けている人は
とても多いと感じています。

家族の心の問題に翻弄され、
悩み、無力感から自分を責め、
自分を守るために
距離をとっては罪悪感にさいなまれる

当事者が一番苦しいのはもちろんですが、
その家族も傷つき、苦しみます。
一番苦しいのは、
無力感で自分を責めてしまうこと。

本人に治療をすすめても、
自分が病気であることを
受け入れるのは容易でなく、
説得が難しいのです。
そこから不信感が生まれ、
関係が悪化したりします。
本人が治療を望まず、
その努力をしなければ
症状は進んでいきます。

症状は家族や身近な人間に対しての
関わり方として現れるので、
社会的には問題が認められないことが多く、
本人だけでなく家族も、
ただのワガママな性格ととらえたり、
病気の症状であるとは
自覚できないことが多いので、
治療が困難なのです。

また、病気や障害であるとの
線引きもとても難しいのです。
パーソナリティ障害というレッテルを貼って、
関わらないように、遠ざけることは
本人の見捨てられ不安をあおり、
よけいに症状をひどくする結果になることもあります。

苦しみからどうにか救い出してあげたいと
切に願いながらも、
家族なのに何も出来ないという
無力感に押し潰されそうになり、
(本当のところは家族だからこそなのかもしれませんが)
また、日々理由なき怒りに責められ、
理不尽にも感情の爆発を
ぶつけられて傷つきながら、
それでも本人を支えていかなければならない
毎日があります。

接しているうちに、
だんだんに自分の方が
歪んでいるのではないか?と
心のバランスを崩してしまうことも
多々あります。

自分を守るために離れると、
見離されたという恐怖から、
脅しや泣き落とし、
罪悪感を抱かせるようなやり方で
責められたり、罵られます。

このように感情のコントロールを受けると
何が正しいのか、どちらが間違っているのか、
だんだんわからなくなってきて、
頭が混乱し、思考が正常に働かなくなります。
それが人格形成に非常に悪い影響を及ぼすのです。
幼少期からの環境はもちろんのこと、
成人してからでも、
その影響はまぬがれず、
人格に心に悪影響を及ぼします。

過去に起こったことを客観的に振り返り、
自分の混乱を読み解いて喪失を嘆き、
得られないものへの渇望を捨て、
怒りや悲しみ、心の傷を解き放って
ようやく自分が当事者とは別個の
一人の人間であると実感できるようになります。

そして、たとえ家族といえども、
他者の人生の責任をとる必要などないし、
自分にも平等に権利も自由も
与えられていいのだとわかり、
自分の人生を自身の責任で
歩く覚悟ができるのです。

結局、人は自分の人生を
精一杯に生きるしかないのです。

今の私があるのは、
出会った人たちと接し、悩み、傷つき、
苦しんだ経験があるからです。
何もなければ得られなかったものを
たくさん与えてもらえました。
今は、出会えたことに感謝の念が
自然と湧き上がってきます。

自分に向き合うことを続ければ
心の安定と調和は必ず訪れます。
大切なのは、それを望み、
あきらめずに続けることなのです。


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