過去の傷について



生きづらさを抱えてしまった原因となる
過去を掘り起して整理し、
自分の中に統合する作業は、
大切なプロセスですが、
辛い思いをして過去の傷をえぐり、
過去の感情を味わいつくすことは、
不安定な状態を長引かせます。
その期間の日常生活が辛く、
家族にも心配や迷惑をかけてしまいます。
(私の経験から)

過去を許し、過去を手放すのは、
長い長い時間が必要なのです。
口で言うのは簡単でも、
感情では簡単に許せるものではないんです。
混乱が複雑なほど苦しく、難しいものです。
(私もまだ許せないことが残っています)

許すことに執着すると
先に進めなくなりますし、
「許せない自分」を責める気持ちが働くと
進んできた癒しが後退したかのように思え、
さらに辛くなることもあるのです。
辛かったことを思い出し続けて、
そのことばかりにエネルギーを注ぐと
現在を生きるためのエネルギーを
失ってしまいます。

過去を掘りかえすことよりも、
まずは現在の問題に焦点を当て、
それを改善、解消していく方法を検討しながら、
呼吸や体をゆるめる方法、
自分のエネルギーを効率よく使える方法や
コミュニケーションを改善し、
日常生活を少しでも安定したものにするように
努力した方が近道です。

過去の混乱をひも解き、自分の中に統合し、
過去を許すことは、
「魂の癒し」には避けては通れないことです。
先伸ばしにしても、
いつかは取り組まなくていけない課題なのですから。
それでも、まずは自分で自分の心の面倒を見る
方法を身につけること。
それからでも遅くないと私は思っています。
(現在の問題を解消する上で必要な場合は
あえて取り組むこともあるでしょう)

自分らしく活きいきと生きられるようになれば、
もっと別の視点から
過去に自分に起こったことをとらえ、
その出来事の本当の意味を
理解できるようになるかもしれません。
「許し」は努力してするものではなく、
自然に訪れるものです。
「感謝」も、しなければならないものではなく、
心の底からとめどなく湧き上がってくるものです。

そうやって訪れた感謝と許しは
あなたの心を洗い、
何よりもの癒しをもたらしてくれます。
その素晴らしさを、ぜひあなたにも
味わっていただきたいのです。
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