石井建具製作所

住まいのあれこれ

平成18年4月号に掲載


障子を見直そう! その②

先月に引き続き障子について書いていこうと思います。

建具の仕事をしていて時々思うことの一つに、障子といえばとかく古いものに思われがちであるなぁ・・・ということです。
しかし私は全くそうは思っていません。逆に他のスクリーン(カーテンやロールスクリーン)とくらべても優れている面が多くあると思っています。

西洋建築のように天井が高く広い室内がある空間ではカーテンなどはとても調和すると思いますが、天井が低く狭い日本住宅には障子のほうが美的調和をとりやすいのではと考えているからです。
また、障子の知られざるよさに、すぐれた断熱効果があります。障子は紙一枚で寒気を通しやすいと思われているようですが、実際は反対で想像以上の断熱効果があります。最近の複層ガラス戸との二重構造は、すばらしい保温力を発揮し、かなりの暖房費節減効果が期待できます。
その他には、障子は張りかえが面倒だといわれることがありますが、多少の面倒さがあっても張りかえた時のあの清々しさは、障子ならではの良さではないでしょうか!
シンプルだが美しい障子を大いに利用していただければ嬉しく思います。