オペアンプ(演算増幅)と電源回路

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  未熟な左手が作った第2種MEの電子回路に関するノートです。
誤りがございましたら、ご連絡下さい。



オペアンプ(演算増幅)

オペアンプ(演算増幅)とは

  オペアンプとは2つの入力端子への入力(反転入力、非反転入力)の差を増幅(差動増幅)して出力する集積回路です。入力インピーダンスが非常に大きく、出力インピーダンスが非常に小さく、高利得、高CMRRになるよう設計されています。
  第2種ME技術実力検定試験では、このオペアンプがどのような増幅器でどのような出力をされるかが出題されます。

≪反転入力と非反転入力≫

  オペアンプには、2つの入力端子と一つの出力端子で構成されています。

オペアンプ(演算増幅)

  −入力は反転入力と呼ばれ、この端子に正の電圧が加われば、負の電圧が出力されます。これに対して、この端子の+入力は非反転入力と呼ばれ、正の電圧を加えれば、正の電圧が出力されます。

オペアンプ(演算増幅)

反転増幅器

  −入力端子にのみに入力電圧(Vi)がかけられたものを、反転増幅回路と呼びます。
+入力端子はアース(接地)に接続されているため、入力電圧0と考えられます。
又、回路の出力の一部を入力側に戻す帰還信号を入力信号に対して逆位相(マイナス端子)に帰還する負帰還をかけることで増幅回路の特性改善を行っています。

反転増幅回路

  オペアンプは、+入力と−入力を逆転させたり、同じ回路でも様々な表し方があるため、惑わされないよう注意して下さい。
重要なのは、入力電圧が−入力端子に入力されていることです。

反転増幅回路

≪出力電圧・増幅率の公式≫

  この計算問題はよく出題されます。公式を覚えましょう。
※公式の導き方は、専門書や参考書の説明を見てください。
  反転増幅回路


非反転増幅器

  +入力端子にのみに入力電圧(Vi)がかけられたものを、非反転増幅回路と呼びます。
−入力端子はアースに接続されているため、入力電圧0と考えられます。
又、回路の出力の一部を入力側に戻す帰還信号を入力信号に対して逆位相(マイナス端子)に帰還し、負帰還をかけることで増幅回路の特性改善を行っています。

非反転増幅回路

  反転増幅器と同じく、同じ回路でも様々な表し方があるため、惑わされないよう注意して下さい。
重要なのは、入力電圧が+入力端子に入力されていることです。

非反転増幅回路

≪出力電圧・増幅率の公式≫

  この計算問題はよく出題されます。公式を覚えましょう。
※公式の導き方は、専門書や参考書の説明を見てください。
  非反転増幅回路


微分回路

  オペアンプを使用した微分回路です。
微分回路

微分回路

積分回路

  オペアンプを使用した積分回路です。
積分回路

積分回路

電源回路

  各種の電子機器を動作させるためには安定な直流電源が必要です。通常直流電源は工場や各家庭に送られている交流電圧を直流電圧に変換しています。この交流を直流に変換する操作を整流と呼びます。時間的に一定の安定した直流電源電圧にするには、交流電源からダイオードを用いた整流回路で整流化し、それを平滑回路によって平滑化し、さらに安定化回路で安定化する必要があります

電源回路

整流回路

≪半波整流回路≫

  ダイオードの一方向にしか電流を流さない整流特性を利用して整流します。
1サイクルの中で順方向の波しか出力しないので半波整流と呼ばれます。

半波整流回路

≪全波整流回路≫

  ダイオードを4つ用いてブリッジを構成して整流します。
全周期にわたって同一方向に流れる波が出力されるので全波整流と呼ばれます。

全波整流回路

◆入力電圧が正(+)のとき

電流の流れ : @→D1→A→Vo→C→D2→B
  D1とD2が導通
  D3とD4が遮断

◆入力電圧が負(−)のとき

電流の流れ : B→D3→A→Vo→C→D4→@
  D3とD4が導通
  D1とD2が遮断


平滑回路

  整流回路は、時間的に一定でないためコンデンサの充放電を利用して、変動の少ない電圧を得る必要があります。
出力電圧の平均値に対する変動成分の比のことをリップル率と呼び、リップル率は、半波整流回路よりも全波整流回路の方が小さくなります。

平滑回路
平滑回路


安定化回路(定電圧回路)

  入力電圧や負荷の変動による出力電圧の変動を抑えます。







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