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工房の考え方

当建築事務所名について。

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一目見て、多くの方がなんて長い事務所名だと思われたでしょうが、これにも意味があります。

一般的によくある建築士事務所名というのは、○○建築設計事務所とか、もっと簡単になると○○設計とかでしょう。

 

"建築空間"とわざわざ名うっているのは、私はただ単に建築の箱(天井、床、壁)を作っているわけではなく、箱の中の空間、例えばちくわで言うとちくわの穴のように、何もないものを作っているという自負があるからです。
その空間がそれを利用する人のために どうすればその人のイメージに近いものになるのかということを、多面的に考えています。
建築は外側の箱も大事ですが、その中身、何もない空間をいかに形にするかということの方がもっと難しいことだと思っています。

そして"設計工房"についてですが、"設計"についてはその字のごとく、今言った"建築空間"を設計することを意味します。
事務所とはせず、あえて"工房"としたのは、机上の考えだけではなく、ときには手を動かして建築を作るという意味で名づけました。
建築とは一方で学問でもありますが、実際に立つ建築はもちろん学問(知識)も必要とはされますが、学問だけでは建ちません。実物ですので、実際に手を動かさないことには具体的な形にはなりません。
建築の提案コンペなどでは、具体的な形にする必要もないことから、机上の理論だけで絵にすることが多くあります。
しかし、私が目指す建築はこれとは違い、実現可能なものです。
ですので、実際に手を動かして建築を作るという意味も込めてあえて"工房"と名付けました。
ときには自前で手を動かしたりもします。
そういった意味で建築に携わる職人さん達の仕事には尊敬の念を持って接しています。

そして、このロゴ・マークにも意味をこめました。
私のイニシャルのHの真ん中の横棒ーが階段になっています。これはエッシャーのだまし絵がモチーフになっています。
私は都市に住まうための狭小住宅を得意をするのですが、例え狭小でなくても目の錯覚を利用して、空間を少しでも広く見せようと常日頃から考えているからです。
当工房のロゴ・マーク一つを取ってみても、そうした意味が込められているのです。

”建築家”の大先生ではなく、一(いち)パートナーとしての”建築士”として。

建築設計を生業としている方々の中にはよく自分のことを"建築家"と名乗る方が多いのですが、私は自分自らのことを"建築家"と名乗るつもりはありません。
それは何故かというと、"建築家"とはかつてのル・コルビジェやミース・ファンデルローエ、フランク・ロイド・ライト等、あれほどの巨匠レベルでないと名乗るのはおこがましいと考えているからです。
また、"建築家"とは決して自称するものではなく、周りから呼ばれて初めて"建築家"と言えるのではないでしょうか?
私も目指すところはそれらの巨匠達なのですが、とんでもながら今現在全く足元にも及んでいないと自覚しています
。 ですので、自らを"建築家"と今名乗るのは非常におこがましいことだと考えています。

この仕事をしていると周りから"先生"と呼ばれることもありますが、それもとんでもないことだと思っています。
私は対建て主様に対しては、上からでも下からでもなく、対等なパートナーとしてお付き合いしたいと考えております。
"建築家"の大先生ではなく、一(いち)パートナーとしての"建築士"としてお付き合いできればと考えております。
よろしくお願いいたします。

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