斎藤知事の疑わざるを得ない人間性
斎藤氏が退職する時、一人の県庁職員の見送りもなく、ねぎらいの花束の贈呈もなく、尋常ではないほどの退任の光景だったが、そんな人物を支持した人たちの気持ちが私は全く解せない。
ネットでは斎藤氏にかけられた疑惑は全て偽りかのように報じられていたが、その人物と人となりは身近にいた者が一番熟知しているのではないだろうか。会社勤めをしている者が、上司や同僚の良し悪しを全部知るように、身近に居る者がその人となりを一番知るという論には何らの異論もないはずである。
斎藤氏を支持する人はメディアが、パワハラや、やってもいないおねだり行為などを批判して斎藤氏を陥れているかのように発言する者もいたが、冷静に考えればメディアがやってもいない行為で個人を批判するなど決してやるわけがない。そんなことをやれば名誉棄損や虚偽報道の法律違反になり重大問題となるからだ。
ラサール石井さんは《社会の底が抜けた。兵庫県民の皆さん大丈夫ですか。政治に無関心な人が、選挙に行かなかった人が、彼を当選させた》とSNSで発言したが
一般ユーザーからは、《ラサール石井さん、それは違います。政治に無関心な層が斎藤氏に投票したのです。投票率が上がれば勝てるという認識は変えなければなりません》という指摘がなされた。
ラサール石井さんは《ですから、政治に無関心な人が何も知らずに、自ら考えることなく不確かな情報に流され、投票したということです》と反論し、持論を貫いた。このラサール石井さんが発言している、自ら考えることなく不確かな情報に流され、投票したという説には賛意を覚える。
斎藤元彦氏は2期目の就任挨拶で、生まれ変わるとか、謙虚な心で一からスタートとか言っていたが、これらはパワハラが事実であったことを認めて、釈明のために言ったのではなかろうか。
斎藤氏が退任する時に、一人の見送りもなくねぎらいの花束もなく、独りで県庁を去っていった映像が印象深く残っているが、それでも斎藤氏に掛けられた数々の疑惑は全くのデマだと言うのだろうか。
斎藤知事は以前の自分について、未熟なところがあった、県政の混乱は認めざるを得ないと述べたが、斎藤知事に投票した人は、真実の実情を知らないまま、SNSが発する、大手メディアが斎藤氏を陥れているというデマ情報に惑わされ当選させたとしか思えない。
再選後初めて登庁した斎藤氏は、県庁の庭で開いた就任式で謙虚な姿勢でやり直すとアピールした。だが、会場にいた一人は「普通の就任式」とは違った、と話す。
「会場には県幹部職員に加え熱心な支持者の姿もありました。それでも過去の知事就任式と比べれば人の数は格段に少なかったです」(関係者)
なぜこのような状況になったのか。斎藤体制に報復されると恐れる人が多いため、特定につながる所属や年齢、性別も記せないが、集英社オンラインは選挙後に県職員の声を集めた。
そこでは失望を通り越した絶望や恐怖まで口にする人がいた。
「当確の報が出た時、全身から力が抜けて茫然自失になりました。次の日からのことを考えると涙が止まりませんでした」(県職員Xさん)
「1期の斎藤県政で知事の最側近と言われた幹部が『次の副知事はオレだ』とうそぶいて回っています。本当に復権したら恐怖以外の何物でもありません」(県職員Yさん)、多くの人をここまで怯えさせているにも拘わらずこれも虚偽証言だというのだろうか。
疑惑が表面化したのは、前県西播磨県民局長の男性職員が2024年3月中旬に報道機関などに送付した告発文書がきっかけだ。そこには、次の7項目の疑惑が指摘されていた。
〈1〉 片山安孝副知事(当時)が「ひょうご震災記念21世紀研究機構」の五百旗頭真理事長(故人)に、副理事長2人の解任を通告し、理事長の命を縮めた。
〈2〉 前回知事選で、県幹部4人が知人らに斎藤知事への投票依頼などの事前運動を行った。
〈3〉 知事が24年2月、商工会議所などに次の知事選での投票を依頼。
〈4〉 視察先企業から高級コーヒーメーカーなどを受け取った。
〈5〉 片山副知事(当時)らが商工会議所などに補助金カットをほのめかし、知事の政治資金パーティー券を大量購入させた。
〈6〉 23年11月の阪神・オリックス優勝パレードの資金集めで、片山副知事(当時)らが信用金庫への補助金を増額し、企業協賛金としてキックバックさせた。
〈7〉 複数のパワハラ。「20メートル手前で公用車を降りて歩かされ、どなり散らす」「気に入らないことがあると机をたたいて激怒」「幹部のチャットで夜中・休日など構わず指示」など。
これらの疑惑について、私は虚偽か真実かは全く知らない。しかし、火のない所に煙はたたないとの諺もある。それにも拘わらずこれらの疑惑が全て斎藤氏を陥れるためのデマだというのだろうか。
橋本徹氏は、今回のPR会社のブログ騒動について見解を述べている。
公益通報の可能性もあった文書の作成者である職員には「嘘八百の事実も含む。公務員失格」と強い感情表現を記者会見で行い、その職員を探し出して、あと数日で退職するところを取り消してまで処分した。それにも拘わらず今回のPR会社のブログは斎藤さんの話では、嘘八百中の嘘八百だと言う。これだけ世間でも話題になり、斎藤さんを窮地に追い詰めているこの話は、あの職員の怪文書どころの話ではない。なのに何の法的処置も取らないのは辻褄が合わないのではないかと言うような論調である。
PR会社の女社長も法律に違反していないようならブログを削除することもなく、いつまでもブログなどの釈明から逃げ回る必要もないのではないか。裏返して言えば疚しいことがあるからブログを削除して、ブログの釈明も拒んで逃げ回っているのだと勘ぐられても仕方がない。
斎藤知事はPR会社の女性社長の選挙運動はボランティアだったと言い逃れをしているが、過去に国会議員秘書や市議会議員として生々しい選挙戦の現場に身を置いた経験が多数ある、三葛敦志(みかつら
あつし)弁護士はこう言う。
PR会社の女性社長の一連の選挙運動が、対価を1円も受け取らない「ボランティア」だったとしても、その場合、今度は「寄附の制限」に違反することになると説明する。
三葛弁護士:「兵庫県と『請負その他特別の利益を伴う契約の当事者』である者は、県知事選挙に関して『寄附』をすることが禁じられています(公職選挙法199条参照)。
寄附は、お金だけではありません。役務を無償で提供することも『財産上の利益の供与』として寄附に該当します。PR会社の女性社長によるボランティア活動も寄付と判断されれば、この女性社長と、候補者の斎藤氏は『3年以下の禁錮または50万円以下の罰金』に処せられる。(公職選挙法248条2項、249条参照)。
まさか言い逃れをしたボランティア活動が法律違反になるなんて斎藤知事は夢にも思わなかったでしょう。
令和6年12月11日、県は兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑告発文書問題で、4月に公益通報窓口に通報されたパワハラなどに関する調査結果を発表した。パワハラに関しては「強く叱責された」とするケースはあったとしたうえで、「『パワハラを受けた』と認識する者は確認出来なかった」「パワハラと認められる確証までは得られなかった」とした。
しかし、こんな発表を信じる者がいるのだろうか。県の発表としたが、斎藤知事の意を汲んだ者たちの調査結果ではなかったとしか思えない。
専門家も「中立の立場にある今後の第三者機関の調査結果に注目したい」と述べた。また公益通報制度に詳しい淑徳大の日野勝吾教授は、今回の県の発表は違和感のある結論と述べ「兵庫県は公益通報者保護法の法定指針の違反状態が続いていると認識している」と述べた。
以前、百条委員会に招かれた公益通報制度に詳しい上智大学教授でジャーナリストの奥山俊宏さんが意見を陳述し、いかに権力者としての斎藤知事がしてはならないひどい行為をしたかを語っている。詳しくは「斎藤知事の言動は公開パワハラだ」で検索すると見ることが出来る。
常識的に考えて斎藤知事が退任する時に、一人の見送りもなく、恒例の花束などの贈呈もなかったことを思えば、パワハラが随所にあったとしか思えない。だからこそ、2期目の就任挨拶では、パワハラがあったことを認めて、反省の意味を込めて、生まれ変わるとか、謙虚な心で一からスタートとか言っていたのではないのだろうか。
もし斎藤知事が再び失職するようなことになったら、それは神の因果律というしかない。私は何の宗教にも入っていないが神は存在して居るのである。すべての人間は、神の一分霊で永遠に死ぬことも消滅することもなく人格が完成するまで何回も生まれ変わるのである。
この宇宙は神が統御しており、自分が蒔いた種は全て自分に返るようになっている。ただ返る時期がまちまちなだけで今世に返る場合もあれば来世に返る場合もある。時期はまちまちだが返る確率は数学的正確さで達成されるのである。
霊界からは言う。他人への善行がないというのはそれ自体が悪だという。神の基本の摂理は、親切、寛容、同情、奉仕の四つである。この四つの摂理に人間の人格が形成される素養のすべてが籠められているのである。斎藤知事にはこれらの基本に大いに欠ける部分があったのではなかろうか。
県庁を退任するときに1人の見送りもなかったことがそれを如実に物語っているとしか思えない。
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