地震と新型インフルエンザに対するわが家の備え

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新型インフルエンザについて

 新型インフルエンザとは、鳥インフルエンザウイルスが突然変異し、人に容易に感染する能力をもつことで発生する新種のインフルエンザです。
 新種ですから、免疫を持っている人はほとんどいないので爆発的な流行がおきます。世界規模で流行する状態をパンデミックといいます。

20世紀に人類は3度のパンデミックを経験しています。
1918年 スペイン・インフルエンザ
1957年 アジア・インフルエンザ
1968年 香港・インフルエンザ
 このうち、1918年のスペイン・インフルエンザ(別名スペイン風邪)が最大のもので、世界では6億人が感染、推定死者4000万〜5000万人。日本では当時の人口5500万人に対し39万人(別の説によると45万人)が亡くなりました。
これは、人の死亡原因として、戦争や災害を含めても最大級のものだそうです。しかも、それでもなお、このウイルスは弱毒型(死亡率2% )だったのです。

 いま新型への変異を恐れられているのはH5N1型と呼ばれる鳥インフルエンザウイルスで、鳥の世界ではまさにパンデミック中です。またこれが、いまのところまれですが人に感染すると、きわめて高い致死率を示すのです。
 現時点(2008年3月20日)で、WHO(世界保健機構)によれば世界の発病者数は373人で236人が死亡しています(強毒型 死亡率63%

 現在はまだ人型には変異しておらず、鳥型のままですが、病気の鳥と濃厚な接触をした(死骸を処理したり、病気で死んだ鳥を食べたりして)人に感染することが多くなってきており、近い将来、人型に変異するのは確実と考えられています。
 WHOでは、新型インフルエンザの発生は「IF(起こるかも)」ではなく「WHEN(必ず起こる、それがいつになるか)」の問題だといっています。

 新型インフルエンザのパンデミックが発生した場合、全世界の死亡者は最大1億5千万人と推定(WHO)され、日本では、最大64万人と推定されています。しかしこれは弱毒型(死亡率2%)を前提に推定していると思われ、H5N1が強毒型のまま人型に変異すればとてもそんなものではすまないと考えられます。

若干の補足

 ウイルスの増殖できる場所が、局所に限定される場合を弱毒型といい、全身で増殖可能な場合を強毒型というそうです。 通常の季節性インフルエンザは喉などに限られる弱毒型です。一方、鳥インフルエンザのH5N1亜型は全身で増殖するため急激かつ重篤な感染をおこす強毒型です。
 あと、サイトカインストームというのは、防御のはずの免疫系が暴走し、正常な細胞まで攻撃してしまうような状態で、多臓器不全などを引き起こします。
若い健康な人のほうが重症化しやすい ことになり、鳥インフルエンザの高い死亡率の原因と考えられています。

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